料理人 中川善博の陰陽料理」カテゴリーアーカイブ

小豆入り中川式玄米ご飯 主食による陰陽バランスの調整

中川式小豆入り玄米ご飯 むそう塾

 
 

私はリマ式の玄米ご飯を食べ始めてから、どうしても圧力のかかった玄米ご飯が食べられない時に、小豆入りの玄米ご飯だったら圧力がかかっていても食べられた時期がありました。
それから1年間ほど、小豆入りの玄米ご飯を食べていました。
こんな食べ方は決して真似しないでくださいね。
実験としての食べ方だったので。
それ以来はあまり小豆入り玄米ご飯は食べていません。

写真の小豆入り玄米ご飯は、中川さんが炊いてくれました。
元々の玄米ご飯の炊き方がリマ式とは大違いなため、小豆を入れると文句なくやさしいお味が口にひろがって来て、食べ進めるとグングン身体がほぐれていくのが判りました。
ああ、これが穀物の陰性の力だなぁと久々に深く実感しました。
おかずがいらない美味しさです。
また食べたいな。
(おねだり)

ところで、なぜ私が小豆入り玄米ご飯なら、さらに1年間圧力のかかった玄米ご飯を食べ続けられたのかというと、小豆の陰性さに助けられたからですね。
それほど主食に何を選ぶかということは、体調の陰陽バランスを調えるときに影響します。
おかずで陰陽バランスを調整するのは勿論ですが、主食でも陰陽バランスを調整できるようにしておきましょう。
ブレ幅が最低限で理想的な陰陽調整ができます。
その結果、玄米ご飯ばかりでなく、麺類を選択することもあります。

マクロビオティックでは陰陽バランスを取ることがとても重要視されます。
食べ物だけでなく、人間関係や暮らし方や働き方までをも陰陽で考えます。
その結果、気持ちがとても緊張していたり、身体がキュッと締まりすぎてこわばりを感じるときには、たまにこんなふうに小豆入りの玄米ご飯を召し上がるのもおすすめです。
腎臓は精を司る臓器でもあるので、小豆の力で時々腎臓を労ってあげるのも良い方法です。
小豆入りの玄米ご飯は、炊きあがりがお赤飯のような感じに見えるので、子供が喜んで食べたがったりします。

ただし、子供は小豆がキライ派と小豆が好き派に別れたりしますので、無理強いすることのないよう、喜ぶかどうかで判断しましょう。
ちなみに、うちの息子は小さい時、お赤飯の小豆だけをつまんで食べていました。
今はそのまま普通に食べますけどね。

なお、小豆の種類や生産者・生産地・生産方法の影響で、比較的陽性な小豆もあります。
その時にはフタを取った時の炊きあがりの景色が異なるのでビックリしないように。
もちろん、身体への影響も少しずつ異なります。

 

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陰陽バランス 宇宙の秩序に調和することを胎児の心拍数でも納得

「マクロ美風の陰陽落としこみ講座」の2回目で一番理解してほしかったこと。
それがレジュメの5ページにある10です。
そこに書いてある文章を繰り返し読んでいただいて、確実に自分のものになさってください。
とかく陰陽バランスというと、シーソーの例のように固定的に考えがちなのですが、「揺れ」を含んだ「変化」が必要であることを落とし込んでほしいのです。
東京会場でもこの解釈に感動してくださったIさんが、メールで感想を伝えてくださっていました。
ブログにコメントをすると、京都会場のかたの楽しみを奪ってしまうからとのご配慮で。
メールには素晴らしい内容が含まれていて、私たちも勉強になりますので、京都会場での講座が終わった今、記事にさせていただきます。

 
 

<Iさんからのメール>

美風さん、こんにちは。

第二回落とし込み講座、とても面白かったです。ありがとうございました。

地球は動き続けることで安定している、私たちも地球と一緒に動き続け安定を保っている。
だから変化し続ける事は当然でそれこそ自然なのだと、しっくりと理解出来ました。

10番目の陰陽バランスとは。。の文章に感激しました。
この文章を読んで連想したのが、胎児心拍です。
胎児の心拍数は分娩の最中などに母体の腹壁を介して確認する事ができます。
その状態で胎児が健全な状態か、危険な状態か判断しているのですが、その心拍数がまさに『常に変化している』のです。
変化していることが健全な所見なのです。
『ゆらぎ』と表現されますが、ある一定の範囲のなかで心拍数は常に増えたり減ったりしていて、変化しない(できない)状態は胎児に強いストレスが長期間かかった状態と判断します。
ですから、レジメの文章を読んで、『これだ!』と思いました。
中庸にとどまり続けようとすることではなく、それを軸に自然と変化し続ける事が宇宙の法則として連綿と受け継がれている事実なのだと分かりました。

この常に一定ではなく変化し続ける状態というのは、強い変化に柔軟に対処する準備状態なのではないかと思いました。
よいリズムで揺れている事で大きな変化が来たときに、陰にも陽にも自在に変化して対処する。
そのためにこのゆるやかな波はあるのかもしれません。

もう1つ、コピーをいただいた文章も印象的でした。
488ページ、中程の『大自然の与え給う。。。。このことを私たちは本当にわかっていない。』の部分。
人間がしていることがいかに間違っていて、そのせいでいろいろな問題・病気が起こっているという事実。
病気はどこからか勝手にやってきて、勝手に体をむしばんでいくわけではない。
自分のしていることに原因があること、この現実を理解出来れば解決出来る問題が山ほどあるのに
どんなに言葉をつくしても伝える事は難しい。
『本当にわかっていない』という言葉に、『本当にそうだ』と悲しくなりました。
自分に何ができるのか?毎日暗澹たる思いもしますが、それでも命の動きみたいなものを見つめ続けていようと思います。

常に変化する事が当たり前と言っても、環境が大きく変化する時は不安が伴う事もありますね。
でもこれからは、楽しんで変化出来るようになれるかもしれません。
本当はコメント欄に書き込めば良かったのですが、これから京都で受講される方に内容が分かってしまうし、長い文章になりそうでしたのでメールにしました。
お忙しいなか、読んで頂いてありがとうございました。

来月京都に伺うのが本当に楽しみです。

※マクロ美風より
お仕事のご都合で、Iさんは3回目を京都で受講予定です。

 
 

写真

(秋茄子のあぶらだき 料理:中川善博)

 
 

陰陽調和はお料理でも同じことです。
同じ名前のお料理であっても、夏に作る場合と秋に作る場合では変化しなければいけません。
中川さんはこの秋茄子のあぶらだきを作るときに、「みたらし」にして仕上げました。
みたらし団子のみたらしです。
汁がとろっとしていて、茄子の表面に濃い味がからみ、中は茄子の美味しさをキープしている味付けです。
実に美味しかったです!
イメージはつかめましたか?
つまり陽性を強めに仕上げるのです。
これは玄米ご飯でも、お味噌汁でも、糠漬けでも全部共通しています。
これが「宇宙の秩序に調和する」ということですね。
マクロビオティックの大事な原則です。

 

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小豆入り玄米ご飯と松茸のお味噌汁 秋茄子のあぶらだき

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昨日はおついたち。
中川さんが小豆ご飯を炊いてくれました。
なんと、お味噌汁には松茸が入っていました。
夜はパスタになる予定なので、お昼ごはんは玄米ご飯をと思って用意してくれたのです。
もちろん美味しい糠漬けつきです。
おかずは秋茄子のあぶらだきだったのですが、ちゃんと秋仕様の味付けで、それはそれは美味しい仕上がりでした。
夏にいただいたあぶらだきとは違って、エネルギーを感じる後味が忘れられません。
後を引く美味しさでした。
(う〜、また食べたい)

 

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松茸と無着色ベーコンのパスタ酢橘風味

松茸と無着色ベーコンのパスタ酢橘風味

 

昨日の「圧力鍋料理とモバイル味噌汁講座」で使った松茸が残っていたので、中川さんが夕ごはんに松茸のパスタを作ってくれました。
作り方を見ていると、ちゃんとコツがありましたよ。
なるほどね〜、やはりそうなるよね〜、という繊細さでした。

私は松茸の食べ方で一番好きなのは焼き松茸です。
焼き松茸でも土瓶蒸しでもそうですが、松茸にはなぜかスダチが合います。
このパスタにはやはりスダチが添えられていましたが、その食べ方が面白いのです。
フォークをちょんとスダチに刺してから食べるのです。
1回ずつちょんと刺します。

そんな食べ方は初めてだったので、なぜギュッとスダチを絞らないのか中川さんにお聞きしてみました。
すると、絞るとスダチの香りが強くなってしまうからとのことでした。
な〜るほど!
確かにそれは言えるなあと思いました。
松茸の香りの上を行かないけれども、口に運んだ時にふっと漂うスダチの香りがあると、何だか嬉しくなってしまいます。
日本人らしいなぁというより、京都人らしいなぁと感じた食べ方でした。
もっとお聞きしてみると、日本料理にはそのような食べ方をするお料理があるそうです。
日本人の感性の鋭さや、その繊細さに改めて惚れ直すお料理だなぁと感心しました。

それにしてもこの感覚って、人間関係にも通じますね。
主役があってこその脇役ですが、主役だけでも物足りない、脇役の存在感がありすぎてもいけない、絶妙のバランス。
誰しも主役を目指そうとしがちですが、案外脇役になる方が難しいものです。
ここにはまさしく陰陽バランスが働いていて、マクロビオティックの陰陽がこんなところでも生きているのを感じ取ることが出来ます。
人間関係のトラブルや不快感って、大抵は陰陽バランスが崩れた結果起きることが多いから。

あ〜、それにしても、美味しく学びの多いパスタでした。
お料理名は中川さんがつけてくれましたが、私がつけるなら「陰陽バランス学びのパスタ」とでも書いてしまいそうです(笑)
なお、これもちゃんと毒消し材料を組み合わせた陰陽料理になりますので、「料理人  中川善博の陰陽料理」のカテゴリーに入れておきます。

 

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マクロビオティックの代表料理車麩のカツレツ でも中川式は別物

マクロビオティック料理ではお馴染みの「車麩のカツレツ」ですが、「中川式車麩のカツレツ」はまったく別物かと思う仕上がりと食感です。
一度食べたことのある人は、一口食べただけでビックリします。
乾物を扱うことの多いマクロビオティック料理でも、ここまで乾物料理を美味しくしてしまう料理人って単純に凄いと思います。
お料理の世界では往々にして鮮度勝負みたいなところがありますが、いつでも家庭にあるような切り干し大根や高野豆腐、それにこの車麩を、こんな素敵な主役料理にしてしまう技術に感動します。

中川式車麩のカツレツは完全ベジ仕様です。
もちろん溶き卵も使いません。
その代わりマクロビオティックの陰陽はしっかり踏まえてあります。
その結果が独自の作り方になるのです。
陰陽を正しく反映させると、お料理が美味しくなるのが不思議なくらいです。

なお、陰性な体質の人にはこのカツはとても良いお料理です。
動物性を使わなくても陽性を取り込めます。
また、動物性がお好きな人にも満足してもらえる一品です。
このようなお料理を「やさしい陽性」と位置づけます。
ただし付け合せに生野菜のサラダを少し陽性化してありますので、全体として中庸なお料理になります。
陰陽両タイプの人でお楽しみください。

 

車麩のカツレツ

 

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