マクロビオティック京料理教室 むそう塾」カテゴリーアーカイブ

出汁巻き玉子の箸使いコツのコツ 京料理人中川善博の動画あり

幸せコースの出汁巻き玉子投稿も、あと2日間を残すだけとなりました。
出汁巻き玉子で初めから最後まで問われるのが、お箸の使い方です。

・まずはお箸の持ち方  ← これは5月に教えました
・次が芯作りのときの「甘はさみ」
・そして巻き始めてからのお箸の挿し方と抜き方 → 手の甲から入れて手のひらから抜く

中川さんの動画を塾生さんには送っていますが、動きが速いので見逃しているかもしれないと思い、スクショを撮りました。
最後の仕上げのお役に立てたら嬉しいです。

 
 

【巻き始めるとき 手の甲が見えるように】
お箸を挿す位置にも注意!

 
 

【巻き終えるとき 手のひらが見えるように】
この場面と同時にスッとお箸を抜きます。
早く抜かないと玉子がお箸で切れてしまうからです。
この動作が中川さんはものすごく速いのです。

 
 

では、手の動きがよく判るように、非公開の動画をご紹介しましょう。
手の動きを注視して、しっかり見てください。
最後の方で質問に答えているのですが、そこで「遠心力」の話をされています。
中川さんは早口なので聴き取れないかもしれませんが、とても大事なことなので是非確認してください。

【注】iPhoneから動画を見るときは、iPhoneを横にして観てください。中川さんの手の動きがよく判ります。

 
 

この動画のときには、今のフライパンとは違って、斜めの傾斜が先端の方にあって巻きにくいタイプのものでした。
今のフライパンは柄の付け根の方に傾斜があるので、お箸が入れやすいのです。
頑張ってください!

 
 
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出汁巻き玉子の無重力利用とジェットコースターの浮遊感

幸せコースの出汁巻き玉子投稿は、最終コーナーに突入しました。
今年はまだBOに進んでいる人がいなくて、「あれれ?」という感じなのですが、投稿期間が終わっても出汁巻きを作らないわけではないので、引き続き出汁巻きの要領は会得していただけたらいいなと思っています。

毎年皆さんがひっかるのが、玉子を返すときに無重力を利用する方法です。
中川さんの動画をいっぱい見ても、手を上げながら巻いているように見えるのですが、実はこれを分析すると次のようになります。

フライパンを急に降ろす玉子が浮き上がる玉子を返す

フライパンを降ろすためにその前の動作としてフライパンを持ち上げている意識が持てているかどうか?
ここが一番のポイントです。

オロエスと教えているのは、五徳の上にフライパンを降ろす(オロス)と同時に返す(カエス)ので、それを表現しているわけです。

 
 

中川さんが今日Tweetされていたイラストに、私がちょっと書き込んでみました。
左側は肘を支点にして腕を扇型に振り下ろすイメージです。
扇型なので遠心力も発生します。
問題はこの時のスピードです。
ゆっくり動かしていると浮力も遠心力も出てきませんから、シュッと早く動かします。

ジェットコースターで急降下するとき、ふわっと体が浮く感じがするでしょ?
あの感覚が「玉子が浮く」状態です。
つまり、無重力になるわけですね。

 
 

 
 

右側はSLによく見られる動きで腕が前後に動くだけで、無重力にはなっていませんから、玉子は浮きません。
中川さんが動画をリンクされていたので、それも載せておきましょう。

 
 

 
 

出汁巻き投稿の最終投稿は、10月7日(金)21時必着です。
応援しています!

 
 
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歯を削らない歯医者さんが書いた自然治癒力とフィチン酸のこと

先日、本を読んでいたら、次のような文章がありました。
少し引用してみましょう。

 
 


(自然治癒力が上がる食事 歯学博士・小峰歯科医院理事長 小峰一雄著 2018.11.9発行)

 
 

「自然治癒力が上がる食事」 132Pより

ー引用はじめー

玄米の胚芽の部分に含まれているフィチン酸(Phytic Acid)は、頭文字をとってビタミンPとも呼ばれます。かつては「ミネラルの吸収阻害を起こすため、玄米を発芽状態にしてから食べたほうがいい」といわれていましたが、近年は問題のないことがアメリカで実証されました。
 フィチン酸は、余分な鉄分によって発生するヒドロキシラジカルという有害な活性酸素を無毒化する作用があり、抗酸化、抗炎症、免疫の上昇作用を組み合わせてがん細胞を攻撃する働きを持っています。つまりがん細胞に直接作用するだけでなく、免疫細胞であるナチュラルキラー細胞の活性を高め、抗がん作用があるというわけです。
 このフィチン酸は腫瘍細胞に集中的に取り込まれさまざまながんに有効ですが、特に大腸がんに効果的であるとされています。そのほか乳がん。子宮がん、前立腺がん、肝臓がん、すい臓がん、皮膚がんにも有効といわれています。

ー引用終わりー

 
 

***

私がマクロビオティックを始めた頃は、玄米のフィチン酸とアブシジン酸がマイナス要因と考えられていて、玄米を推奨しない意見が多かったのです。
しかし、ずーっとそのことが引っかかっていて、自分でも調べていましたが、途中で大丈夫だと思える結論に達していました。

昨年も、以前もその記事を書いています。
玄米のアブシジン酸とフィチン酸問題はもう古い 2021.4.15
玄米とフィチン酸(IP6)情報の今昔 2017.1.12

小峰医師の本もそれに沿う内容で、常々玄米をお薦めしているむそう塾としては、とても心強い内容でした。
しかし、まだまだネット上にはフィチン酸とアブシジン酸を負のイメージでとらえている人がいますので、もう一度この情報を共有しておきたいと思いました。

この本は2018年に書かれているのですが、今となってはなんてありがたい内容だろうかと思いますよね。
歯科医師の小峰先生は、歯から見て体全体のことを書かれているのですが、当然ながら歯に悪いことは体にも悪いわけで、そのことを意識できたらもっと健康になれると思います。

 
 
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「糖質は免疫に不可欠:2種類の糖質が免疫力を高め、長生きを助ける」

マクロビオティックでは主食とおかずの理想的な割合があるのですが、体調によってその割合とおかずの陰陽を変えます。
主食は玄米を中心にしますが、これも体調によって白米にすることもあります。
理念的には一物全体ですから玄米でなければならないと信じ、体調を著しく損なってしまう人がいるので、ここは要注意です。

玄米と白米の差はとても大きいのですが、それでも長年日本人の命を紡いでくれた食材ですから、安心していただきましょう。
ただ、糖尿病の人は白米だと血糖値の上がり下がりが著しいので、玄米を召し上がった方が体調管理が楽になります。(とても効果的)

しかし、玄米はやわらかく炊けて初めてその効果を得られるのであって、かたい玄米を無理して食べても胃腸を壊すだけです。

また、白米より玄米のほうがおかずが少なくて済みます。
玄米の米糠部分に、白米にはない栄養分があるからですね。
ですから、主食とおかずの量も白米より全体的に少なくなって普通です。

 
 

***

今の時代はおかずが多くて主食が少ない傾向にありますが、昔はその逆でおかずの方が少なかったのです。
ごはんもおかわりして食べる時代でした。
でも、その方が体力はあったのです。

白米より玄米の方が栄養分はいっぱいありますが、その玄米にも沢山含まれていない栄養素があります。
それは「ビタミンA、ビタミンD、ビタミンK、ビタミンB12、ビタミンC」です。
それを補うために、代表的な食品をあげておきましょう。(他にもあり)

【ビタミンA】豚スモークレバー 鰻 銀だら ほたるいか 牛レバー しそ葉(生)
【ビタミンD】鮭 サンマ ブリ 真アジ いわし丸干し シラス干し 卵黄 干し椎茸
【ビタミンK】ブロッコリー 小松菜 鶏肉 鴨肉 納豆 油揚げ 小豆 生の卵黄
【ビタミンB12】牛レバー 豚レバー しじみ あさり 焼海苔 干し海苔 あおさ
【ビタミンC】赤ピーマン 芽キャベツ 黄ピーマン ブロッコリー キウイフルーツ

 
 

偶然、次のような記事を見つけました。
「糖質は免疫に不可欠:2種類の糖質が免疫力を高め、長生きを助ける」 2022.9.26

「玄米を食べて免疫力をアップしよう」というのは、実に正しい方向性なのです。
今はあちこちから免疫力のことで情報が入って来るでしょうが、玄米とおかずの選択によって、それが可能になることを知っていただきたいです。
特に「小豆玄米ご飯」だとビタミンKも取れるので、より一層理想的です。

 
 


現代版マクロビオティック食事法(2)食事バランスの記事より)

 
 

<参考記事>
現代版マクロビオティック食事法(1)序 2016.9.10
現代版マクロビオティック食事法(2)食事バランス 2016.9.12
現代版マクロビオティック食事法(3)動物性の割合 2016.9.14
現代版マクロビオティック食事法(4)主食としての玄米 2016.9.14

 
 
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マクロビオティック(もどき)で体調不良になった人からのご相談

今朝、玄米菜食をされて体調不良のかたからメール相談がありました。
どうやらネットでマクロビオティックを知って、玄米と野菜のみで2年間を過ごして、動物性や乳製品は怖いので食べていないそうです。
白米も毒があるから食べられないと書いてありました。
さらに一日1食なのだそうです。

これはもう、精神面の方が問題だなあと思いました。
いわゆる「玄米信仰」というものですね。
確かに玄米は白米より栄養分がありますが、それは数字上のことであって、実際に体内でその効果を発揮できるようになるには、玄米がきちんと吸収されなければなりません。

でも、玄米の炊きあがりが硬いと、玄米は胃腸を荒らして傷つけてしまい、白米より体調不良になってしまいます。
まれに胃腸の丈夫な人は硬い玄米でも消化できる場合がありますが、多くの人は硬い玄米は避けるべきです。
玄米を召し上がる場合は、絶対にやわらかく炊き上げるようにしましょう。

また、動物性を一切摂らないと、たしかに痩せる場合が多いので、それでダイエットのためのお食事として強調しているサイトもあります。
しかし、中には栄養不足で痩せている場合もあるので、実際の判断は単純に考えない方がよいです。

相談者さんは我流でマクロビオティックを始めたと思われますが、それはとても危険です。
① 玄米の炊きあがりに問題があること。
② 陰陽バランスが取れていないと、体調がどんどん悪くなってしまうこと。

これらのことから、私は相談者さんに白米をお勧めしましたが、果たして召し上がってくれるでしょうか?
陰陽バランスが取れていない場合はマクロビオティックではありませんので、要注意です。
早く洗脳から解かれることを祈っています。

 
 

(教室の掛け花 マクロビオティック京料理教室 むそう塾)

 
 
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