マクロビオティックの指導現場から「現代のマクロビオティック考」

現代における体調不良のほとんどは食べ過ぎによることが多いのですが、マクロビオティックを知っていても食べ過ぎている人が多いですね。
食べ過ぎの理由はいくつかありますが、マクロビオティックの陰陽で考えると、食べ過ぎるというのは陽性な状態になります。
陽性になると陰性がほしくなるため、食後に甘い物や飲み物を求めるようになります。
3食とも量が多くて、食事の時間帯が悪くて、摂取したカロリーに見合った消費をしていなければ、それは当然のことながら肥満や糖尿病や諸々の病気につながります。

ダイエットの指導をするつもりではないのですが、食べ方は多くの人が真剣に取り組むべきことだと思います。
なぜなら、現代はあまりにも食べることが乱れすぎているからです。
意識して食に取り組まないと、人生の途中で大いに後悔することになりかねません。
毎日口にする食べ物が健康を作り、命を支えていることの自覚をもたないで、気の向くまま欲望の欲するままに食べ物を口にすることは、本来のマクロビオティックではありません。
それは餓鬼道です。

マクロビオティックはむしろ餓鬼道の対極にあって、精神性を重んじる考え方です。
しかし最近、雨後の筍のように増えたマクロビオティックを見ていると、何を食べて何を食べないかという点が強調されているように感じます。
その考え方でいる限り、本来のマクロビオティックにはたどり着けないでしょう。
ですからマクロビオティックを知っていても食べ過ぎの人が存在するわけです。
きちんと陰陽を駆使して精神のバランスを取っていないから食に走るのです。

さて、そんな現代に無理なくマクロビオティックの良さを享受するには、まず減食をおすすめします。
短期間に効果を出したいと思うなら断食がおすすめなのですが、現代ではなかなか断食が適さない人が増えています。
そこで色々な断食方法が登場して、中には怪しいものも見受けられます。
断食は方法を間違うと命を落とすことにもなりますから要注意です。

私がおすすめする減食は、今までの食習慣を少し改めてもらう程度から入ります。
ブログは不特定多数の人が読まれるので、詳しくは(危険だから)書けないのですが、どなたでも危険でない方法として、1回の食べる量をまずは2割減らしましょう。
それに慣れたら3割減らします。
そのくらいでもちゃんと働けますから大丈夫です(^_^)v

成功の鍵をにぎるのは、胃袋が小さくなるまでの間を我慢できるかどうかです。
連続断食をするとこれが一気に通過できるのですが、減食の場合はこれが緩やかになります。
胃袋って何も食べ物が入っていないと、盃2〜3杯くらいの大きさなのですが、食べ物が入ると風船のようにグングン伸びて行きます。
そして重さが加わると下の方に垂れ下がるので、いつも食べ過ぎの人は胃下垂になる傾向にあるわけです。

2割減らす段階で空腹をしのげれば、胃はその分小さくなってきますので、2割減の食事でも満腹を感じるようになります。
さらにそれから1割減らすと、胃はもう少し小さくなるので、結果として以前より3割少ない食事量でも満足出来る体になります。
ここまで来ればしめたもの。
決してこれを元に戻さないように、丁寧にお食事をしましょう。
丁寧とは、よく噛んでゆっくり食べることです。

そうそう。早食いは肥満のもとですし、感染症を防ぎにくくなります。
唾液による殺菌効果が半減するからですね。
早食い癖のある人におすすめなのは、お食事の20分くらい前に果物ひとかけらでも良いから口に放り込むことです。
これをすぐ飲み込まないで、ドロドロになるまで口の中で噛み続けるのです。
そうすると消化酵素が出てきて、本来のお食事が入ってきた時には、消化酵素がいっぱい出ている計算になります。
顎を動かすことによって消化酵素は出番を感知するのです。

その減らしたお食事がマクロビオティックの陰陽で、その人の体調に合わせて作られたものなら効果絶大ですが、普通の一般食なら油脂類を減らして野菜を多くするだけでも体が軽くなるのを感じるはずです。
マクロビオティックの陰陽を難しく感じる人は、この辺から始めてはいかがでしょうか。
あまり宗教色に満ちた食べ方より、この「(1)油脂類を減らす」「(2)野菜を多くする」「(3)甘味料を控えめにする」「(4)ミネラルを意識する」食べ方でも十分マクロビオティック的だと思いますし、このあたりが現代のマクロビオティックとしてはふさわしいかなと思います。

そして、一日に1回は完全に空腹を感じるようにすること。
空腹を感じてから食べることを原則として、一週間に1日だけでもいいから「食べない日」を設けると格段に体が変わります。
これは飢餓センサーにスイッチが入るためなのですが、これによって生殖能力がアップするという実験データもあります。
種の保存本能が目覚めるわけですね。
ですから、断食をすると妊娠率が高まることを断食道場では経験的に知っています。

そういえば、現代は精子の数が少ないだけでなく、動きも鈍かったりする男性が増えつつあります。
人によっては確実に食べ過ぎと清涼飲料水が影響している人もいます。
女性も冷えや甘い食べ物をはじめとして複数の原因があるのですが、マクロビオティック指導者の中には「不妊も生活習慣病」として改善に努力されている先生もいらっしゃいます。
人間として存分に生を謳歌できる生き方のためにも、現代に合ったマクロビオティックをおすすめします。

なお、誤解を避けるために書いておきますが、食べ過ぎは陽性な状態なんだと知って、動物性より陰性な野菜ばかり食べるのは間違いです。
欲張りも陽性なのです。
強欲ならかなり陽性です。
そういう精神的なものまで含めて考えるのがマクロビオティックなので、短絡的に陰陽を当てはめないでほしいと思います。
まずは欲の強さを見直さなければなりません。
そして感謝の気持ちが湧いてくるような心のありようが必要です。

3か月間ほど真面目に続ければ、すっかり胃袋も落ち着いて、精神的変化も感じ取れるようになるでしょう。
それがマクロビオティックでいうところの「中庸」という状態です。
ここを舞台にしてあなただけの人生を舞うのです。
もし、ここに書いたことで出来ていないことがあったなら、すぐそれに挑戦しましょう。
あなたの人生は変わりますよ。
マクロビオティックにはそれだけの力があります。

下の写真は「むさぼりの根源」について書かれた桜沢先生の古い本です。
肥満とむさぼりの心はイコールではありませんが、必要以上に食べ物を口にしないことは精神性を高めるために有効です。
私も日々それを意識して生活しています。
それは苦しいことではなく、気持ちの良いことです。
精神をコントロールすることの快感ですね。
ぜひあなたもご自分に合ったマクロビオティックライフをお楽しみください。

 
 

【桜沢如一著 「生命現象と環境」】
マクロビオティック 桜沢如一1

マクロビオティック 桜沢如一7

マクロビオティック 桜沢如一2

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