マクロビオティックにおいて「玄米」は一つの座標軸

Facebookで「玄米」について意見交換しておりました。
私の尊敬する高桑智雄氏の記事に、玄米について書かれていて、その表現がとても解りやすいので、ここでも共有させていただこうと思います。
コメントがまた素晴らしいので、コメントも抜粋で転載させていただきます。

<高桑智雄氏の記事より>

今日はマクロビオティックの料理教室「リマ・クッキングスクール」の初級5回目。私にとっては、2期に渡った全12回の最終日でした!

メニューは、発芽玄米と玄米をそれぞれ土鍋で炊き食べ比べ、お味噌汁と車麩煮、なますと葛餅でした。

仕事がらみとはいえ、15年たずさわってきたマクロビオティックの活動においても初心に帰るとてもよい機会になりました。

とにかくあらためて「玄米」と向き合う毎日。
とかくマクロビオティックは、「玄米にこだわりすぎ」とか、「玄米教」とかいわれるとこもあります。

しかしながらマクロビオティックにおいて「玄米」は、一つの座標軸です。玄米をゼロポイントとして、自分が陰性、陽性のどちらに傾いているかを知ることがマクロビオティックのメソッド(方法論)なのです。

だから、陽性に傾いていれば、玄米ではなくより陰性な分搗き米や麦やうどんを食べればよいし、陰性に傾いていれば、雑穀を入れたり、そばなどを食べればよいわけです。

だから「玄米を絶対に食べなくてはいけない」なんて言っているのではありません。環境によっては玄米を食べられない所ももちろんあります。しかし、どこまでも「玄米」がすべての食材の中での中心軸であると考えるのがマクロビオティックなのです。

中心軸を定めることによって、私たちは陰陽を捉えることができるようになります。マクロビオティックを実践する者にとって「玄米と陰陽」は、世界の荒波に溺れないための「救命胴衣」であり、世界を自由に泳ぎまわるための「サポートアイテム」なのです。

だから「また玄米・・・」とか言わないでくださいね(笑)
とにかく玄米と向き合うことから始めるのが、マクロビオティックなのです。

*   *   *

<高桑智雄氏のコメントより> 抜粋

【最近マクロビオティックの業界の中でも、「玄米にこだわりすぎ」と言われることが多くて…。
茶道の世界で「お茶にこだわりすぎ」とはいわれないのに(笑)】

【自然食なら「米」にこだわるで充分だと思いますよ。ただ、マクロビオティックは「穀物中心」「一物全体」思想が基本ですから、どうしても「玄米」ということになりますね~】

【「現時点の自分の中心軸」を見つけるための第一歩が「玄米」なのです。だから「現時点の自分の中心軸が玄米ではない」と発見できることも、「玄米」が座標軸になっているからなのです。

マクロビオティックは、日本の伝統食から発展した新しいメソッド(方法論)です。ですから「マクロビオティック=日本の伝統食」ではありません。大森先生も「マクロビオティックは新しい未来の食べ方」と言っていましたね!

現代的な道具で炊けるようになった「玄米」を基準点として、自分の生き方を見つけて行くという、ある意味「新しい試み」なのです。】

【マクロビオティックにおいての「玄米と陰陽」は、茶道でいうところの「お茶と茶筅」みたいなものなので、「玄米と陰陽はもういいよ」というのであれば、それは「マクロビオティック」ではなく「自然食」やら「ベジタリアン」でよいのではないかと思ってしまいます。
まぁそんなこと言っているとまた「原理主義」とか、「時代にそぐわない」とか言われちゃうのですが(笑)
でもまずは「お茶と茶筅を取り上げないで!」と。まぁ達人になれば、「お茶と茶筅」がなくても、茶道を体現することはできるのでしょうか(笑)】

【マクロビオティックにおける玄米論争盛り上がってきました(笑)
そうそう、マクロビオティックが多くの人々の助けになったのは、玄米と陰陽という座標軸があるからです。これがあるから、複雑な現象世界を迷わずに生きることができるようになるのですね~。座標軸はあくまで座標軸で、善悪の基準ではありません。座標軸に善悪の基準があったら、それはもう座標軸ではありません。】

【マクロビオティックは、食、とりわけ玄米を通して「自分」を発見するプログラムです。だから私も茂木さんと同じように、私なりの「自分」をマクロビオティックを通じて発見しています。

100人いれば、100通りの自分のマクロビオティックを発見していいと思いますし、それこそがマクロビオティックの醍醐味です。

なので私ももちろん「タカクワ・マクロビオティック」を持っています。

ただ人にはそれぞれ役目があります。
自分で発見したマクロビオティックを普及する人もいれば、元のプログラムが変更されないように守り手として活動する者もいます。

私は「タカクワ・マクロビオティック」を配信するより、源流の守り手としてプログラム管理を行う方が性にあっているのです。

そういう意味では、私は「原理主義」です。
でも日常では「原理主義」を離れて、自分のマクロビオティックを楽しんでいます。

そういう二重人格的な要素を持っているので、みなさんからはとてもわかりにくい人になっているかもしれませんね(笑)】2016.5.26追記

*   *   *

<マクロ美風より>

いかがでしたか?
高桑氏の発する言葉の数々で、玄米や陰陽のことで腑に落ちたことがあったのではないでしょうか。
むそう塾はマクロビオティックの料理教室として、他に類を見ない玄米の指導をしています。
それらはマクロビオティックの総本山である「リマ・クッキングスクール」でもしていない取り組みなのですが、それは少人数だからこそ出来ることであり、プロの料理人だからこそ見える世界があるからです。

しかし、それを続けるのは恐ろしく労力のいることで、誰も真似をしたくない方法かもしれません(笑)
それでも、むそう塾を始めてからずっと玄米を大切にして、おかずを教える前に主食の玄米に膨大な時間を費やしているのは、玄米がそれだけ多くの情報を教えてくれるからです。
玄米にこだわればこだわるほど見えて来る世界があります。

高桑氏は「座標軸」という言葉を使って説明されていますが、まさに塾生さんをずっと見続けていると、玄米ご飯とその人の生き方がリンクしていて恐ろしいほどです。
心身がブレたらいつでも原点に返る場所があって、むそう塾の場合はそれが愛クラス(玄米の炊き方講座)です。
一物全体の世界に我が身を置いて、静かに自己の内面と会話することが玄米では可能になります。

陰陽と玄米。
この2つで人生が変わることを、私は日々確認しています。

 
 

玄米ご飯 マクロビオティック料理教室 むそう塾

 
 

(中川式玄米ご飯 マクロビオティック京料理教室 むそう塾)

 
 

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