(小松菜と油揚げの煮浸し)
(切り干し大根の炊いたん)
陰陽を考えて料理するとは、ここまで考えられるものなのか!
それが私が初めて中川さんに玄米ご飯の炊き方を口頭で教えていただいた時の驚きでした。
当時の中川さんは「ひるめし」を提供するカフェを営んでおられて、そのお料理のあまりの美味しさに唸ったものです。
あれから丸7年。
中川さんのお料理の方法にはいつも驚きと感動があって、未だに話題に事欠かないほどです。
マクロビオティックでは食材の陰陽を考えて、お料理の陰陽を考えて、食べる人の陰陽を考えて、トータルでその人にピッタリのお料理を食べるのが最もその人が健康になれると考えます。
私はマクロビオティックの諸先生にお料理や理論を教えていただきましたが、中川さんほどお料理の陰陽を徹底的に追求されている先生は失礼ながらいませんでした。
料理のプロがマクロビオティックの陰陽を追求すると、ここまで美味しくなることに身震いするほどです。
真の美味しさはやはり宇宙の理(ことわり)に寄り添ったときに生まれるのだと痛感しました。
むそう塾の幸せコースや上級幸せコースで登場するお料理は、そんな徹底した陰陽の追求の結果厳選したメニューです。
一見簡単そうに見えるお料理でも、そこには奥深い陰陽の研究結果が盛り込まれています。
写真の上は「小松菜と油揚げの煮浸し」で、数分で出来上がってしまう超簡単料理です。
しかしそこには素材の陰陽をしっかり見抜ける目が必要です。
小松菜を白菜に置き換えたらどうなるか?
ほうれん草ならどうなのか?
夏の小松菜ならどうなのか?
写真の下は「切り干し大根とお揚げさんの炊いたん」です。
料理名がいかにも京都らしいですね。
一般的には「切り干し大根の煮物」になるのですが、そうするとそちらのイメージが先行してしまうので、ここはやはり関西風に「炊いたん」にしました。
この料理は一般的な作り方ではなく、陰陽を追求して出てきた中川さん独自の料理法です。
特長は煮汁にも美味しさがあって、煮汁だけでもごくごく飲みたくなるほどです。
この煮汁には切り干し大根のエキスがたっぷり出ていて、これこそが滋養の味だと思える納得料理でした。
そして切り干し大根がぽってりと色白に仕上がっています。
人参も油揚げもまだお料理していないかのような色鮮やかさを保っています。
まるで紅白なますのように。
写真の二品は毎日でも食べたくなる自然なお味です。
男性もお子様もお年寄りも喜んで召し上がれる中庸な仕上がりですから、ぜひ毎日召し上がってください。
どちらも汁ごとどうぞ。
特に切り干し大根は体内に取り込まれた過度な陽性を体外に排出する力を持っています。
お肉やお魚や玉子料理を多く召し上がった方は、積極的に取るようにすると体への負担が減ってきます。
ただし、一般的な切り干し大根の煮物ではその力は少し弱くなります。
それは写真の「切り干し大根の炊いたん」との料理方法の違いによるものです。
むそう塾では一口に陰陽料理といっても、ここまで陰陽を徹底的に考えて塾生さんにお伝えしています。
上級ならではの料理方法ですから、教えられたとおりに正しく作って、ご家族の健康をキープなさってください。
そして上級の幸せを手になさってくださいね。
GOが生きていたら泣いて喜びそうですね。
また食べたいなぁ…
気がつけば最後に京都へ行ったのはもう4年も前です。
中川さんも時々「桜沢先生がこれを食べたら何て言ってくれるかね?」なんて話すときがあります。
きっと「ニヤッ!」と笑ってくださると信じています。