マクロビオティックの指導現場からシリーズ」カテゴリーアーカイブ

「いい人に出会うこと」「いい風に吹かれるところへ行くこと」

きょうは3本の記事を書きました。
「心と食」のつながりを体系化した桜沢如一氏のマクロビオティック
ジャンプしましょう! 「別れのうた」(作詞・作曲/桜沢如一)から学ぶ
マクロビオティック指導者田中愛子先生の言葉を想い出す

どれもマクロビオティックを知った人たちに正しくお伝えしたい内容ばかりです。
悩み事を食べ物で解決出来るなんて思わない人も多いでしょうが、こうしてむそう塾をしながら日々塾生さんの変化を見ていると、やはり食べ物と心はつながっていると思えます。
そして、今までその食べ物の力に光が当たっていなかっただけで、実は多くの人が知らず知らずに健康になったり不健康になったりしていたわけです。

むそう塾ではそれを「これでもかー!」というくらい深く食べ物を追究した結果、他のマクロビオティック料理教室では類をみないところまで「心と食」の関係を把握することができるようになりました。

先日亡くなった高倉健さんの言葉に、「いい人に出会うこと」「いい風に吹かれるところへ行くこと」というのがありました。
さらに、「きつい風に吹かれていると人に優しくなれない」とも。
彼は敏感に氣を感じ取っていたからこそ、いい風とかきつい風という表現で心のありようと氣の関係を語ったのだと思います。

実は食べ物も同じで、いい氣を放つ食べ物ときつい氣を放つ食べ物があります。
そこを陰陽という言葉は使わずとも、私たちはなんとなく感じ取っていることでしょう。
最も身近にありながら、誰でも口にするものでありながら、今ひとつ無関心になりがちな食べ物ですが、食べ物の力を味方につけると人生はかなりダイナミックで面白い展開にすることが可能になります。

あなたもそんな世界で、いい人に出会って、いい風に吹かれてみませんか?
間違いなく人生が変わります。

 
 

20060329_163254

 
 

(写真:単騎、千里を走る。より)

 
 
カテゴリー: マクロビオティックの指導現場からシリーズ, マクロビオティック京料理教室 むそう塾 | コメントする

動物性を食べてもアトピーが良くなった例とお弁当添削の力

このブログをご覧になってくださる方の中には、マクロビオティック料理教室なのに動物性を使うの?と怪訝に思われる方が多いでしょうね。
私自身もマクロビオティックを習い始めた時の自分の気持ちを振り返ると、まさか動物性を使ったお料理教室を開いているとは夢にも思いませんでした。
私自身が動物性も甘いものも一切排除した食生活を経験した結果と、教わった先生や周りの人たちの体調や考え方を総合して考えた結果が、少しの動物性はあっても良いとの結論に辿り着いたからです。

実際にあった話なのですが、とてもひどいアトピーの方がむそう塾に来られて、徹底した動物性排除で良くなられました。
しかし、月日の経過とともに今度は違う場所に症状が現れ始めました。
動物性抜きで改善した経験を持つ彼女は、あれがいけなかった、これがいけなかったと前の経験を頼りに食べ方を工夫するのですが、一向に良くなりません。
その後、おつき合いの関係上、動物性をいただくこともあったようで、その頃には完全にベジ一本でいたわけではないのですが、ちょっとだけ変化がありました。

そんな彼女がOBENTERSとして毎日お弁当添削を受けるようになったところ、中川さんから陰陽バランスを取るために動物性も入れるように指導され、しぶしぶ(笑)動物性を少しだけ入れたお弁当を召し上がっていました。
そんなことをしながら数ヶ月経った今、再発したアトピーは綺麗に治ったと報告を受けました。
そして体調も良いとのことで、おまけつきの快復でした。
自分だけでお弁当を作ると、どうしても独りよがりのメニューになってしまいますが、中川さんに添削を受けると思うと気を引き締めて献立を立てますから、その半強制的な場面が良い方に影響したのだと思います。

病気というのは陰陽バランスの崩れた結果ですから、それを本来の陰陽バランスに戻すことをしてあげれば、身体はちゃんと働くわけですね。
そんなお手伝いの一つにお弁当が役立って、とっても嬉しいです。
直接指導した中川さんは私以上に嬉しいことと思います。

今朝もOBENTERSの投稿がたくさんありました。
毎朝毎朝、パソコンの前にへばりついて何時間もお弁当添削のために時間を費やす行為は、奉仕の精神がなければ続けられるものではありません。
しかもその指導内容は超一級のレベルであり、どんな料理専門家が読んでも勉強になる内容を含んでいます。
惜しげもなくTwitter上にそれを披露して塾生のお弁当を育てる中川さんに、私はほんまもんの愛情と根性を感じます。

そんな中川さんと手を取り合ってむそう塾を運営することになったご縁は、まさしくマクロビオティックが運んで来てくれたものでした。
今までも、これからも、マクロビオティックを知って良かったと思える生き方をしたいと思います。

なお、サイトの方に「マクロビオティックの盲点」というコーナーがあり、そちらにもアトピー関連の記事を書いていますので、お読みくださいませ。
「おせち料理に思うこと」

塾生お弁当 むそう塾

 
 

【地鶏つくねバーグ葱添え、小松菜塩茹、金平、焼椎茸酢橘醤油】
(OBENTERSの作品より 料理:kotoさん)

 
 
カテゴリー: マクロビオティックの指導現場からシリーズ, マクロビオティック京料理教室 むそう塾 | 2件のコメント

変わりたいと思うなら、今迄しなかったことをする。あるいは今迄していたことを止める。

アトピーは様々な要因で発症するので、その改善の仕方も人それぞれです。
私も息子のアトピーで、アトピーに関しては相当勉強しましたし、自分自身も重度のアトピーで苦しみました。
そこから得られた結果は、まさに陰陽を駆使することで改善に向かう事実です。
一般的には乳児期、幼児期、成人期でアトピーの対応は異なりますが、特に厄介なのはストレスによるアトピーです。
これは単に除去食で対応してもお話になりません。
皮膚を見て心を見ていないと完治は無理でしょう。

むそう塾生のOさんは、私が記事にも書き、講座でも話している言葉を実践してくれました。
【変わりたいと思うなら、今迄しなかったことをする。あるいは今迄していたことを止める。】
たったこれだけのことでも決意できるには陽性さが必要なのです。
そして、それを実行するにはさらなる陽性さが要求されます。
よく口では「変わりたい変わりたい」と言っている人がいます。
そして、あっちのセミナー、こっちのセミナーと、変われるツールを探しに出かけるのですが、案外とそれは自分の中にあって、それに気づいていないだけなのです。
すべてのセミナーを否定するわけではありませんが、自分が本気で変わりたいと思えるかどうか、ここが一番肝心です。

陽性を食べ物から摂ろうと思っていると失敗します。
よくマクロビオティックは食べ物のことだと勘違いしている人がいるので要注意です。
実は人間にとってかなり大きな部分を占めるのは環境です。
目に見えないもの。これが目に見えるものを動かすのです。
マクロビオティックの陰陽はそのことまで理解できなければ本当に知ったとはいえません。
サイトの「マクロビオティックの盲点」にOさんからの近況報告を掲載しておきました。
とても参考になる内容なので、ぜひご一読くださいませ。

【ストレスからのアトピーには陽性になれる道をつくる】

上級幸せコース むそう塾

 
 

(上級幸せコースの楽しそうな一場面より)

 
 
カテゴリー: マクロビオティックの指導現場からシリーズ, 子育て・野口整体・アトピー, HP記事更新のお知らせ | 6件のコメント

食事日記から現代の食生活の崩壊を実感しました

マクロビオティックでは「食べたもののようになる」「You are what you eat.」(あなたはあなたが何を食べているかで決まる)
ということを大切にしています。
ですから、この言葉を知っている人はとても多いと思うのですが、じゃあどの程度身体で確認しているかとなると、一気にその数は減ると思います。
そのくらい知っていても実践できていないことや、確かめていない人は多いのです。
言葉だけ知っていても何もしなければ知らないのと同じです。
でも、一つでもいいからそれを時系列で追っていくと見えて来るものがあります。

むそう塾では食事日記をつけて、自分の身体と食べ物の関係を知るカリキュラムが幸せコースにあります。
今月は恒例の食事日記の提出月でした。
そこで感じたことは毎年同じなのですが、やはり人間は「食べたもののようになる」ということです。
1年毎にその確信は強く深くなって行きます。
これはもう100%間違いがありません。
そして私は望診の的中率も上がるのでした。

食事日記で感じた重要なこと。
それは日本人としての現代の食生活が崩壊しつつあることを生で再確認したことです。
むそう塾の幸せコースに来られる方々は、玄米ご飯をパスポートレベル(確実に消化吸収できるレベル)で炊ける方たちが通われているのですが、それでも全体の食事日記を拝見すると改善点がたくさんある人が増えて来ました。
最も注目すべき点は主食が確立していない人がいること。
次はお味噌汁とお漬物があまり登場しない人がいることでした。
これらは日本人として欠かせない食べ物であったはずなのに、今はそれを親から伝えられていない人が多すぎます。

マクロビオティック料理教室としていくらお料理の陰陽を伝えようとしても、その土台になる食生活の想い出(光景)が貧しい人がいます。
親世代の食生活が崩壊している家庭もあるからです。
なんとなく食卓を囲む平和な光景。それすら味わえなかった人もいます。
事情は様々ですが、親世代がとった行動によって、子供世代が傷ついて苦労している姿を見ると、心の奥底から「日常のありきたりな生活」を大事にしてほしいと強く思います。

ご飯とお味噌汁とお漬物とあと何か一品。
これだけでいいんです。
買ってきた品数の多いおかずより、たくさんメニューのあるファミレスより、リッチなグルメ三昧より、笑顔で囲む食卓の存在が大切なのです。
この積み重ねが家族それぞれの心身を強くし、中心軸を作り、ブレない精神を作るのです。
お味噌汁がなかったら何かさみしいな。
ご飯粒を食べなかったら何か物足りないな。
お漬物がなかったら何かしまらないな。
そんなちょっとした違和感にこまめに対処すると、実は大きな不調を防ぐのです。

家庭とはあらゆるバランスを取り戻す場所。
その場所が機能不全にならないようにするのがむそう塾の役目かなと思っています。

なお、食事日記や食べ物に関する過去記事があります。
ご参考になさってください。
マクロビオティックの「食べたもののようになる」は本当です
煮物料理と食事日記
かかとは綺麗ですか?

栗ご飯 マクロビオティック料理教室 むそう塾

 
 

(栗ご飯 料理:陰陽京料理人 中川善博)

 
 
カテゴリー: マクロビオティックの指導現場からシリーズ, マクロビオティック京料理教室 むそう塾, 食べ物あれこれ | 4件のコメント

“陰陽の考え方”を身につけて直感力を高める(勝又靖彦著)

私はマクロビオティックが広まることを手放しで喜んではいません。
それはマクロビオティックを正しく理解していないために、体調を崩す人が後を絶たないからです。
さらに、伝える側がまだ未熟であるために陰陽判断を誤ったり、一方的な広め方でその後の質問に答えきれていない現状が多く、なにかと問題をはらんだ伝わり方があることを危惧しています。
そして、マクロビオティックとは食事法だと思っている人が大多数で、桜沢如一先生が一番伝えたかった哲学部分の考え方が取り残されてしまった感があります。

私はそのことをとても残念に思い、このブログを始めた当初から、お料理よりも考え方に力を入れて記事を書き続け、全国各地にお邪魔して色々なイベントを開催して来ました。
2009年から始めた料理教室は、全国を歩いていた時の感触から、マクロビオティックの理想と現実のギャップを埋めるべく、ひたすら体調不良者のフォローに時間を割いて来ました。

体調不良者が健康になってくれたらぜひお伝えしたかったこと。
それがマクロビオティックの考え方の真髄でした。
どんなに食べ物を調えても、精神面が調わないと体調は良くならない人がいますし、混沌とした時代に生きる希望も見出せません。
そんな時こそマクロビオティックの陰陽の考え方を駆使すると、困難が困難でなくなったり、苦労が苦労と思えなくなるような大転換も可能になるので、細かく精神面でのフォローをしてあげたいと思っていました。

本当は自分で原稿を書けば良いのですが、料理教室の仕事に忙殺されていて、なかなかその時間がとれません。
でも、精神面をバックアップしてあげられる講座は開催したいと思っていたところ、まさに私のために用意してくださったような本が出版されました。
日本CI協会の石井洋子氏が、「5分でマクロビオティックが分かる話」をとご希望されて、同協会の勝又靖彦会長が毎日の朝礼で話された内容がベースになっていて、湊屋涼子さんが文章化されている本です。

多方面にわたって生きた陰陽が散りばめられ、興味ある内容になっています。
マクロビオティックをまったく知らないビジネスマンや、子育て真っ最中の方や、とにかくありとあらゆる分野の人たちが読んでも勉強になる内容です。
もしあなたがすでにマクロビオティックを知っていらっしゃって、陰陽の奴隷になっておられるのでしたら、すぐこの本をお読みになることをお勧めします。
きっと鉛色の雲がスーッと晴れるように、あるいはがんじがらめに巻きついた紐がホロホロとほどけるように、爽やかな気持ちになれることでしょう。
そして、間違いなく夢や希望が湧いて来ることでしょう。
マクロビオティックとはそういう考え方だからです。

 
 

“陰陽の考え方”を身につけて直感力を高める 勝俣靖彦1

 
 

“陰陽の考え方”を身につけて直感力を高める 勝俣靖彦2

 
 

書名:“陰陽の考え方”を身につけて直感力を高める
著者:日本CI協会会長  勝又靖彦
出版:キラジェンヌ株式会社
購入は リマコーポレーションからどうぞ。

 
 
カテゴリー: マクロビオティックの指導現場からシリーズ, 本の紹介 | 2件のコメント