マクロビオティック京料理教室 むそう塾」カテゴリーアーカイブ

毎日のお食事には一歩先の季節感を取り入れましょう

季節の変わり目は服装の選び方が難しいですね。
それと同様に食べ物の選び方も難しいのですが、今の時代は季節感が薄くなって一年中同じようなものが出まわっています。
でも、しっかり見ると確実に季節ものがあるので、それを口にしましょう。
単に好き嫌いで選んでいると、いずれ体調を崩すことにつながります。

食べ物でいうなら旬のものを口にするということです。
旬のものはエネルギーが高いだけでなく、その季節にふさわしい陰陽バランスになっています。
そしてその選び方はお洋服と同じで、一歩先を行くということです。
デパートではすでに秋のお洋服が並んでいますね。食べ物もあれに合わせるのです。
今はすでに秋の虫が鳴き始めていますから、その時に夏野菜は季節はずれになります。
まだまだ日中は汗をかくことがあっても、体は秋に向けて仕込まなければなりません。

実際に野菜を育てたり、生産をしている人なら当然分かりきっていることですが、消費する一方の人達はこんなことが分かりません。
太陽がギラギラしている時の胡瓜やトマトと、鈴虫が鳴く頃の胡瓜やトマトは、もうエネルギーが格段に違うのです。
食品栄養成分表には表れていないエネルギーを感じること。これがマクロビオティックの見方であり考え方です。

9月は秋冬への橋渡しとして、陰性モードから陽性モードに少しずつ切り替えて行く時季です。
ぜひ旬を意識したお食事をしましょう。
旧暦の8月15日(今年は9月8日)は中秋の名月で、別名芋名月とも言われますね。
その時にどんなものをお供えするのかを思い出しましょう。
その季節に収穫出来た物です。言い換えれば旬ですね。
根菜類は陽性なエネルギーを持っている物が多いので、体力が欲しい人にはお勧めの食材です。

ところで、私は金平牛蒡が大好きなのですが、うんと陽性タイプの人はあまり好みません。
男性でガッチリタイプの人は金平牛蒡より野菜サラダの方を喜ぶかもしれません。
それは体の声でもあるので無理に勧めることはしませんが、牛蒡はお肉の毒消しになるので、切り方や味付けを変えて召し上がることをお勧めします。
なお、一般的な金平牛蒡は下のような切り方ではありませんね。
これはマクロビオティックでお勧めする切り方です。(斜め千切り)
どの一切れにも必ず外側の部分が入って一物全体になるようにという切り方です。

金平牛蒡 マクロビオティック料理教室 むそう塾

(金平牛蒡 料理:陰陽京料理人  中川善博)

もっと軽い触感にしたい時は、ささがきにして金平牛蒡にするのも良いですね。
参考のためにささがき牛蒡の作り方を動画でアップしておきます。
動画はプロの手もとですから3本を一度にしていますが、素人は1本ずつでも構いません。

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地味だけど美味しいもの

糠漬け むそう塾

(糠漬け 料理:京料理人  中川善博)

赤ずいきのたいたん 中川善博 マクロビオティック料理教室

(赤ずいきの炊いたん 料理:京料理人  中川善博)

糠漬けも赤ずいきの炊いたんも、むそう塾でお伝えすると、塾生さんの親御さんにとても喜ばれます。
懐かしいお母さんの味、あるいはお婆ちゃんの味なのでしょう。
お母さんの世代では作っていなくて、お婆ちゃんのところまで遡らなければダメだったという話も聞きました。

むそう塾では日本文化の伝承ということも大切にお伝えしているのですが、その一つとしてお箸の持ち方や昔懐かしい美味しいお料理があります。
この赤ずいきの炊いたんは、見かけより召し上がっていただくとその美味しさが伝わります。
そんなお料理ってありますね。地味なんだけど美味しいっていうのが。

たとえば下の車麩のカツもそうです。
見かけは普通の揚げ物なのですが、一口食べるとじゅわ〜っと美味しさがしみ出てきて、なんとも言えない幸せな気持ちになります。
これが中川式車麩のカツの特長ですね。
今月は幸せコースでこの車麩のカツが習えます。
幸せコースの皆さん、お楽しみに♪

車麩のカツ マクロビオティック料理教室 むそう塾

(中川式車麩のカツ 料理:京料理人  中川善博)

 
 
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今年度から中川式お箸の正しい持ち方をコースの授業に追加します

いつも塾生さんの手もとを見ていて思うのは、お箸が正しく持てていない人が多いなあということです。
これは日本人全体に広がっていることなので、単にむそう塾生だけの問題ではないのですが、せっかくむそう塾にご縁があったのですから、ぜひお箸を正しく持てる人であってほしいと思います。
これもむそう塾が大事にしている日本文化の伝承に含まれると考えます。

過去には何回もお箸の正しい持ち方講座を開催しましたが、次年度からは幸せコースの授業に組み込むことにしました。
今期はカリキュラムを一部変更して次のようにしました。
なお、今年度に限り上級幸せコースでも同じ内容の授業を実施します。
さらにじっくりコースでもお箸の持ち方を実施します。

<コース別中川式お箸の正しい持ち方授業>
【第6期幸せコース】:2月の座学の時間に2時間実施
【第4期上級幸せコース】:9月の座学の時間に2時間実施
【じっくりコース】:9月の授業で1時間実施
【満足コース】:希望者がいれば実施(希望の場合はTwitterで呟くこと)

中川式お箸の正しい持ち方は、一般的に正しいといわれている持ち方の上を行く方法です。
これは間違いなくお料理を美味しくするための方法で、たとえば胡麻粒一つでも瞬時にパッと持ち上げられる持ち方です。
短く切られた水菜の茎でもスッとお箸でつまんで持ち上げられなければ盛りつけも遅くなりますし、綺麗に仕上がりません。
麺類のお料理でも中川式のお箸の持ち方だと格段にスピードアップ出来ます。
なんといっても極めつけは出汁巻き玉子が上手に巻けるための条件の一つであることでしょうか。
最初の芯作りの時に威力を発揮します。(これはスピードと味と美しさにつながります。)
さらに天ぷらの揚がった状態もお箸で判断出来るようになります。
さらにさらに、最近では大人気の「万願寺唐辛子の肉詰め」も芯抜きがうまく出来ない人はお箸の持ち方が正しくない人なので、このお料理が美味しく綺麗にできるようになります。
頑張れば1週間で正しい持ち方が定着するようになりますよ。

中川式お箸の正しい持ち方 むそう塾1

 
 

(中川式お箸の正しい持ち方 モデル:じゅん子さん)

じゅん子さんは左利きだったのですが、右手にお箸や包丁を持ってお料理をしています。
美しいですねぇ。

 
 
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むそう塾生の桂剥き 舞ちゃんの手もと(動画付き)

むそう塾には「満足コース」というのがあって、より上の料理技術の習得を目指して練習を重ねています。
その中の一人で舞ちゃんは桂剥きがかなり上手です。
ただし、写真を見るともう少し大根を寝かせた方が理想的ですね。

桂剥き むそう塾 マクロビオティック料理教室

 
 

では彼女の手もとを動画で見てみましょう。
まずは右側から。
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次は左側からです。
左手の親指がスーッと気持ちよく包丁の刃の上を通過して行きます。
これが彼女の桂剥きの特長です。指の長さを最大限に活かしています。
彼女の包丁がどのくらい上下しているか、大いに参考になる動画ですので、包丁の持ち方も含めて何度もご覧になってくだされば、あなたも桂剥きが今より上手になることでしょう。
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素人が三徳包丁でこんなふうに剥けるのは驚異的なことです。
プロが片刃(薄刃)の包丁で剥く方がもっと簡単だからです。
教える方も習う方も凄いですね。
むそう塾の指導力はこんなにもほんまもんです。

<参照記事>
桂剥きの高度の技術「大根を引く」状態を理解するために

 
 
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良好な人間関係のためにマクロビオティックの陰陽を。

私が埼玉から京都に通う生活を始めてから7年目を迎えます。
毎週京都通いをしながら京都の文化に触れていると、日本人が忘れかけている多くのものがこの京都には生きているんだなあと感じます。
ちょっとした言葉遣い、気配り、奥ゆかしさ、どれをとっても人間関係を円滑にするための大事な要素です。
それらが失われかけてから日本人はどんなにさもしい人になったことでしょうか。
それでは人間関係で悩む人が増えるのも当然かなと思います。

みんな一生懸命生きていると思うのですが、ちょっとだけ歯車が噛み合わなかったり、気持ちがうまく通じ合わなかったり、そんなことってありますよね。そんな時あなたはどうなさいますか?
私は陰陽で考えます。
人間関係を陰陽で考えるととてもよく理解できて、すっと腑に落ちることが多かったり、腹が立つようなことでも怒らなくても済んだりして気持ちが穏やかでいられます。
この陰陽の考え方は万能で、いろいろ試してもまだ納得出来ない人はぜひこんな考え方もあるんだって心に留めておいていただけると、お役に立つ時があると思います。

蓮根の桂剥き

(蓮根の桂剥き 料理:京料理人 中川善博)

蓮根をこんなに美しく剥いてしまう京料理人との出会いは、私に陰陽の学びを深めさせてくれました。
理論に走りがちだった私に料理の現場から陰陽の見直しをさせてくれました。

中川式糠漬け マクロビオティック料理教室 むそう塾 どぼ漬け

(糠漬け 料理:京料理人 中川善博)

こんなに美味しそうな糠漬けを漬けながら、私に微生物の世界の素晴らしさを教えてくれました。
まだ京都には微生物を大事に守って家業としているところがいくつもあります。代々受け継いで来た微生物の世界は、大事に大事に細心の注意を払って守らなければ息絶えてしまいます。
それは私達の暮らし方が微生物を忘れた方向に進んでしまったためです。環境の大きな変化は微生物にとって命取りです。人間は鈍感ですが、微生物は繊細で利口です。人間の愚かな行為をまるで全部知り抜いているかのようです。

そんな微生物のことも陰陽で考えたら理解できることがいっぱいあります。これから涼しい季節に向かって、微生物はとっくにその準備を終えています。一歩先を行く感性がなければ微生物との共存は難しいでしょう。
それは人間関係にも当てはまります。一歩先をよんで相手の気持ちになって行動すると良好な関係を築けます。

マクロビオティックは何を食べるか食べないかという狭い世界のことではなくて、もっともっと大きな視点で物事を判断する考え方です。その基準が陰陽です。
夢々食べ物だけで右往左往されませんように。

 
 
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