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ヘアスタイルを陰陽で考えてみよう(2) 早速髪を切った塾生さん
先日新幹線に乗っていたら、美容室で撮影した塾生さんの写真が送られてきました。
「髪を切りました!」というMessageとともに。
嬉しかったです。
彼女とヘアスタイルのことでお話をしたばかりだからです。
すぐ実行されるあたり、なかなか彼女には陽性さがあります。
悩んでも実行しない人は多いのですが、一途な人は実行できますね。
その一途さが他にも広げられたら、彼女はものすごく変化します。
今後の参考に、髪型の陰陽を具体的に触れておきましょう。
日本人のヘアスタイルで一番陽性なのは、ひっつめ髪(前髪なしのひとつ結び)です。
下向きの作業が多いときなどは便利ですし、キリッと見えて素敵ですが、結び方によっては遊びがありません。
そんなときには、フェイスラインの後れ毛をつまみ出してカールさせると、少し陰性になるのでやわらかさが出てきます。(この場合には、ニュアンスウェーブがいいですね。)
この時、聡明な方は、カールってこの記事では陽性と書いてあったのに、陰性が増すの?と思われるかもしれません。
でも、膨らむことは陰性なのです。
現に、ふわふわとした髪には「空気感」「エアリー感」という表現を使ったりします。
空気感はやわらかな陰性のイメージです。
さあ、難しくなりましたね。
髪が波打つには、曲がろうとする力(陽性)が働いているのですが、その結果ふわふわとした陰性を連れてくるのです。
ですから、結果だけを見ていると陰陽の判断を間違うことがあります。
* * *
おっとっと、ついつい深入りしてしまいました。
こんなふうにヘアスタイルを陰陽で見ていくと、とても面白いだけでなく、自分が気になっているところをカバーできたり、素敵なところをさらに強調できたりします。
長い=陰性、短い=陽性だけでなく、これに動き(陽性)を加えると、空気感や抜けという陰性を生んで、軽やかさが増すことを知っておきましょう。
こういうことを知ってから、前髪や後ろ髪の長さや動きを変化させて楽しみましょう。
特に前髪はとても表情に影響するので、すごく大事です。
年齢を5〜10歳変化させられるのも前髪次第です。
なお、女性は割と長い髪の艶を気にしますが、男性は割と髪の動きの方を気に留めやすいです。
ストレートな髪は女性には良くても、男性目線でみると風になびいているか、ちょっと乱れている方が動きがあって色気を感じるものです。
別に私は異性好みのヘアスタイルをお勧めしているわけではないのですが、男女の陰陽の違いからこのようになるのです。
面白いですね、陰陽って。
ひっつめ髪といえば、女優の宮沢りえさんは額が綺麗なので、よくお似合いでした。
でも、こんなヘアスタイルもいいですね。

こちらの動画からお借りしました。
カテゴリー: うれしかったこと, マクロビオティックが楽しい♪, からだ, マクロビオティックの陰陽で考えてみよう
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ヘアスタイルを陰陽で考えてみよう(1) あなたはどのタイプ?
ヘアスタイルは男女ともその人の印象に大きく影響する。
マクロビオティックの陰陽で判断するなら、次のようになる。
・ロング=陰性
・ショート=陽性
・カール=陽性
・ストレート=陰性
自分の好きなヘアスタイルが、その人に似合うとは限らない。
反対に、自分ではそれほどでなくても、まわりからは好評だったりする。
そういう時は、まわりの意見を優先した方がよい。
なぜなら、髪は自分のものだが、自分を判断してもらう材料にもなっているからである。
本人はよく、目や鼻や髪質などのパーツを気にしがちだが、他人はパーツより全体を見ているものだ。
体全体→服装→バッグ→靴→ヘアスタイル→顔。
私だったらすれ違った人を、こんな順番で見ていく。
なぜなら、顔は親からもらったものだけど、服装や持ち物はその人のセンスや判断の結果だし、ヘアスタイルはその人の好みや精神面を判断できるからだ。
あえて顔を見るとすれば、仕事柄、やはり健康具合を判断してしまう。
* * *
とても表情の豊かな人は、ストレートのロングでもよいが、表情の変化に乏しい人はセミロング以上の長さとストレートはおすすめしない。
これは陰陽で考えたらすぐ答えが出る。
ロングのストレートが似合う人は、本来陽性な人なのだ。
でも、ストレートに憧れて、陰性な人がロングにしているケースがよくある。
この場合は損しているなあと思う。
ウエーブを出すと動きが出るので、陽性さが出る。
ヘアスタイルを変えたい時は、心で変化を求めているものだ。
ヒゲを伸ばしたい、剃りたいと思う時も同じ。
髪やヒゲは血液の延長(血余)なので、精神性が関係してくるのだ。
だからこそ、心の一面を髪に通わせて、撫でてみたり、指にからめてみたり、髪に触れることで気持ちが落ち着いたりする。
男性でも髪を伸ばしたいときには、そういった精神面での変化を感じる。
こんな視点で私はヘアスタイルのアドバイスをしている。

(ウェスティン都ホテル京都にて The Westin Miyako Kyoto)
適度なゆるみはあなたを助けてくれる よい陰性のススメ
私がマクロビオティックを始めたとき、それまでの生活が一変しました。
もともと調味料は厳選していたし、食材もかなり選んで購入していたのですが、限られた料理方法と食材の中で、とても窮屈な感じは否めませんでした。
でも、息子のアトピーを治してあげたい一心で、厳格に実践したのです。
その結果、体も考え方も結構陽性になって、その変化が面白かったのですが、恩師から見れば陽性になりすぎていたようです。
そこからですね。陰性の必要性を強く認識したのは。
* * *
むそう塾では、「自由人コース」で洋菓子をお教えしていますが、これが物凄く好評で、ご家族の皆さんで喜んでくださっています。
(満足コースや秘伝コースでは和菓子をお教えしています。)
それらのお菓子は陰陽はもちろんですが、体に負担のない食材や作り方なので、本当に体が楽なのです。
私は中川さんの生クリームなら食べられます。
でも、一般的な生クリームは気持ちが悪くなるから嫌いです。
そうしたら、実際に習った塾生さんやご家族さまの反応が同じでした。
多かったのですね、生クリーム苦手という人が。
* * *
マクロビオティックの飲み物に「穀物コーヒー」や「たんぽぽコーヒー」があります。
これらはカップに注いだときの色は一般のコーヒーに似ているのですが、お味や香りは当然のことながら別物です。
そして何より、原料が異なるので陰陽も異なります。
一般的に「もどき料理」といわれるものと同じように、陰陽が異なるところが私は気になるのです。
ですからむそう塾では、本物の食材がもつ陰陽をちゃんと知って、体に負担のないような形で楽しく取り入れることをお奨めしています。
* * *
ある人の事例です。
食べ物や生活環境を最高の状態にしたのに、今ひとつ体調が完全ではない人がいました。
そこで、もしかしたら勤務先で飲むコーヒーが原因ではないかと考えました。
それで、自宅から中川さんのコーヒーを持参して、会社のコーヒーは止めてもらったところ、体調がよくなったのです。
会社では福利厚生として設置している自販機が、社員の健康にあまり役立っていなかったということですね。
体の反応にはもちろん個人差がありますが、自販機設置会社の利益も考えれば、その内容は推して知るべしだと思います。
* * *
お菓子もコーヒーも陰性の代表格で、マクロビオティックでは避けるものとされていますが、それを好きな人はいっぱいいます。
じゃあ、それらが持つ悪いところを極力減らしたらどうなるの?
そんなところからむそう塾のお菓子やコーヒーはスタートしています。
物事も体も心も、急に変えると反動が来ます。
それは陰陽の理を考えれば容易に想像ができます。
じゃあ、今のすべてを受け入れて、それを少し良くしたらどうなるのかな?
もう少し良くしたらどうなるのかな?
そんな楽しみを伴った変化のあり方もよいのではないかな?
ここまでゆるやかに考えられるようになった私は、結構陰性を意識して暮らして来ました。
恩師の言葉を大切に実行して。
* * *
ここまで至るのに、16年以上の歳月を費やしました。
一つひとつ周りの人の反応(肉体的・精神的ともに)で確認しながら進んで来ました。
その結果、「適度なゆるみ」はかなり多くの場面で必要だと感じました。
そして、これこそが陰陽そのものであることを、何度確認したことでしょうか。
特に新型コロナウイルスで2年間も不自由を強いられている私たちは、かなり悪い陽性が積もっています。
意識的に良い陰性を取り入れるようにして、陰陽バランスをはかるようにしましょう。
それは飲食だけでなく、精神面を解放することによっても達成できます。
オミクロン株に惑わされることなく、人間本来の陰陽バランスで乗り越えましょう。
私たちの内側には秘めたる力があるのです。
(ブッシュ・ド・ノエル 料理:京料理人 中川善博 マクロビオティック京料理教室 むそう塾)
「ブッシュ・ド・ノエル」は、「自由人コース2」の12月の授業でお教えしました。
高齢者医療の現実を知っておこう 人生の最期のあり方
先日、「亡くなる前に点滴はいらない」 永井康徳医師の記事と動画より という記事を書きました。
そこで私が夏から温めてきた情報を記事にさせていただこうと思います。
その情報はTwitterで流れてきたのですが、高齢化社会の現実を教えてくれるものでした。
誰にも訪れる人生の最期を、人間らしく終えたいと思うでしょうが、それを実現するには、本人の意思を家族に伝えておくことが大切です。
あなたが当事者でも、あなたのご家族が高齢であっても、「終わり方」をきちんと決めておいた方がよい時代になったようです。
もちろん私も、「食べられなくなったらお終い」にしようと思いますし、家族にも伝えて余計なことはしないように希望しています。
* * *
では、Tweetをご紹介させていただきます。
なお、使用されている絵文字が私のブログのプラグインにない場合がありますので、その場合は該当絵文字は割愛させていただきました。
<おすぎとジーコ現実を見よう>さんのTweetより
· 2021年8月8日午後11:58
高齢者が様々な疾患、或いは突発的な事故などで入院加療が必要となると、大体の方が後遺症を発症しそれが慢性化していきます。
そして食事が経口から摂取出来てるうちは良いのですが、それが出来なくなった時に家族へ試練が訪れます。
まぁ、当然なんですけど食べられなきゃ死にますから。
そして、医師から病状説明が入ります。
この時、本人が延命治療を望まない事(胃瘻やIVH)を周囲に意思表示しておけば人間らしい死に方が出来ます。
しかし、大多数の方は意思表示をしていません。
なので、医者から病状説明を受け、栄養が摂取出来ないと死に至るって言われますとパニックになります。
大体の方は話を一回持ち帰っても、結局医者に丸投げします。
すなわち、助かるなら何でもして下さいと。
これが落とし穴のひとつ。
病院もビジネスなんで、丸投げされりゃ、出来る範囲で検査、処置、やりまくります。
まず、胃カメラと腹部CTをして胃瘻が作成出来るか確認します。
採血も当然やります。
で、出来る事を確認すると胃瘻作成となります。
出来上がった胃瘻で栄養を注入する訳ですが、まぁ当然の事ながら、その人の性別、年代で最適なカロリーを計算し医者が指示して栄養が始まります。
皆さん大体ブクブク太り始めます。
まぁ当然なんですけど。
その人がどの程度栄養を吸収出来るかなんて事は考慮してなくて、とりあえずその年代の方にはこれぐらい行っておけばいいんじゃね?って感じなんです。
なので大体の方はカロリーオーバーでみんな脂肪になり太ります。
介護さん、重くてたいへーん😰
そしてだんだん寝たきりとなり、使ってない運動機能は徐々に衰え、上下肢は拘縮が始まります。関節が固まり曲がらなくなったり肘が屈曲して胸にくっ付いた状態になったり股関節がありえない方向に固縮したり。
曲がった所には垢が溜まりカビが発生して発赤が出来ます。
この時期は特に汗ばむので大変。
で、体動かさないから腸も動かない。
腸の動きが悪いのに無理やり栄養を行く。
便出ない→下剤盛る→そのうち下剤が効かなくなって量が増える→消化機能が落ちる→嘔吐
ここで、体位を右向きにするアホが多く、事もあろうかそれを真に受けて信じきっちゃってるから恐ろしい😰
胃から十二指腸への食物の移動は、胃が蠕動運動をして幽門から出す訳なので、右向けて重力の力を使っても流れ方は変わらない。
むしろ、右向きにすると食物の溜まるスペースが無いので嘔吐しやすくなる。
かえって逆効果。
仰向け、場合によっては左向き(軽めに)が正解。
栄養を嘔吐しやすくなってるのは体位の問題ではなくて消化機能が落ちてるだけ。
つまりは限界なんです。
その限界を皆さん認めないからどんな事をしてでも栄養を行こうとする。
で嘔吐を繰り返し肺炎となる。
嘔吐しやすくなった時のカンファレンスに散々参加しましたけど、皆さん栄養を行くにはどうしたらいいか?すなわち前提が、施行するって事になってるんです。
止めると言う選択肢が無い。
これは医者も一緒。
止めれば済む話で肺炎なども起こさずに済むのですがどうしてもその議論にはならない😔
栄養ゆっくり行けばいい→嘔吐
右にガッツリ向ければいい→嘔吐
栄養の種類を変えればいい→嘔吐
もうね、患者にとっては拷問以外の何物でもないですよ。
本当に。
本人が、延命治療は望まないと意思表示してたら。
家族が、今の高齢者医療の実態を知っていたら。
いつもいつもそう思ってます。
長くなったので、続きはまた後日。
胃瘻がダメになったら次は?って所行きます。
* * *
· 2021年8月12日午前0:39
先日の続きを。
患者が嘔吐、痰がらみで誤嚥性肺炎を繰り返し繰り返し起こしてると、ようやくボンクラの医者や看護師も気づきます。
限界だと
家族に病状説明が入ります。
ここで、もうこれ以上はいいでしょう、十分頑張った、と判断出来る関係者の方ですと患者本人はまだマシな死に方が出来ます。
しかしここでも残念な事に、どんな形でも長生きして欲しいと望む方が大多数です。
消化器系統から栄養が摂取出来ないとなると、いよいよ最後の手段になります。
中心静脈栄養
いわゆるIVHと言うやつです。
鎖骨下静脈や鼠径静脈からカテーテルを心臓に通し、高カロリー輸液を施行します。
大体カロリー的には600~1000カロリーを目安に行きますね。
それで、まぁ当然なんですけどこれをやる様な患者さんは大体24時間365日寝たきり、天井見続け意思表示も出来ない、体を動かす事なんて全く無理な方達です。
当然ですが、日に日に全身状態は落ちて行きます。
まず、24時間ずっと食べっぱなしの状態が続きますんで糖代謝の異常が発生します。
対策として、点滴内にインシュリンを入れたり、1日3回決まった時間に血糖を測って数値ごとに決まったインシュリンを打ったりします。
糖尿病の様な状態になりますんで感染症には滅法弱い体になります。
次に、電解質が狂います。
対策としては、NaClの注射薬、カリウムの注射薬等を入れます。
カリウムが低下しますと不整脈が出やすくなります。
整える為にジギラノゲン等の心臓系の薬が入ります。
そのうち、血中タンパクが下がり低タンパクになると浮腫が生じます。
浮腫を取るため利尿剤(フロセミドなど)が投与されます。
フロセミドなどは投与すると電解質異常、ことにカリウムを下げる副作用がありますので、採血などで見つかったらアスパラK等の薬が投与されます。
まぁ、要するに体の機能はどんどん低下し、それをカバーする為湯水の如く薬が入る訳。
利尿剤が効かなくなって腎機能が落ち、血圧が下がって来ると尿が出なくなります。
点滴でガンガン入れて尿が出ない。
当然浮腫が進行します。
全身、主に四肢や体幹に沈下性の浮腫が出現、皮膚は浮腫でパンパンになります。
体位変換怠ったり少しの摩擦ですぐ皮膚トラブルが出ます。
治りません。
そのうち胸にも水が溜まります。
サクションしても痰がらみ取れません。
呼吸状態が悪化します。
酸素投与始まります。
しかし徐々に悪化します。
採血取る血管無いのに、医者は採血の指示出します。
(お前が取ってみろって😑)
まぁ、私はこれで針刺し慣らしたんですけどね。
まぁ、そういう訳でここまでやっていよいよ患者さんの最後となります。
医療の贅を尽くし元気な時の面影は全くなく、全身浮腫だらけ、口はパカーンと開きっぱなしで閉じない、 目は見開き、本当にこれが人の最後で良いのか?と思う様な状態で死に至ります。
これ、現実です。
ノンフィクションです。
これが高齢者医療の実態です。
摂食障害→胃瘻開始→肺炎繰り返し施行不能→中心静脈栄養→死
初めは何とか助かって欲しい一心で医者にお願いしました。
最終的に本人どうなったでしょうか?
丸投げした結果がこれです。
人の最後がこれって悲しくないですか?
摂食障害が起き、中心静脈栄養から死に至るまで大体10年。
大体の家族、ロクに病院に面会来ません。
良くて月1。
中には家族の顔すら見た事ない人もいます。
自分で看る事が出来ないのに何故そういう選択をするのか?
これだけ高齢化社会と言われていながらその実態を知ろうとする人はほぼ皆無。
散々社会に尽くし、家庭の為に働き、家事をやり、子育てをし、頑張った最後の姿がこれってどう思いますか?
他人事ではないんです。
明日は我が身なんです。
こういう無責任でただただ綺麗事で全て片付けていたのが我ら日本人なんですよ。
それ自覚出来てる人殆どいません。
決まって出てくる言葉
「しょうがない」
いい加減にしろと言いたいですね💢
私は、その方が亡くなった時に必ず声にして言います。
「やっと死ぬ事が出来たね。」
「辛かったね。」
と。
私は声を大にして言いたい。
一回でいいので療養型の病院や福祉施設にボランティアで来て欲しい。
高齢者医療、福祉の実態は、TVやネットの情報や画像では分からない。
実際に自分で見て欲しい。
一人一人が見る事によって何かしら肌で感じる事があると思います。
実際に見もしないで綺麗事言ってる人が多すぎるから高齢化社会の問題や実態が分からない。
解決なんて、するはずないんですよ。
皆さんも、もう少し目の前で起きてる事に目を向けて欲しい。
コロナの事もそうだし
高齢化社会の事もそう
目の前の現実をしっかり見てメディアの情報に流されず自分でしっかり考える。
これだけ国民の税金が上がってしまってるのも自分達の責任ですよ。
現実をしっかり見て下さい。
以上です✋
「亡くなる前に点滴はいらない」 永井康徳医師の記事と動画より
永井康徳医師のFacebookの記事をご紹介します。
医療の介入はほどほどに。
余計なことはしない方がよい。
人生の最期は自然に終わりたいものです。
タイトルは、「亡くなる前に点滴はいらない」です。
人は生まれたらいつか必ず亡くなります。そのことに誰も異論はないことでしょう。にもかかわらず、私たちは死に向き合う機会を持てていないように思います。これは日本の医療が「治す」事を追求して発展してきたことが大きく影響しているのかもしれません。私たち在宅医療のクリニックに紹介されてくる癌の患者さんは、病名の告知はされていても、病気がもう治らないことや限られた命であることなど十分な告知がされていないケースがまだまだ多くみられます。
また、癌以外の病気の方は状態が悪化すると、治ることを期待して病院に行きます。例えば、看取りが近い高齢者が急に熱が出て息苦しくなり救急搬送されたとします。そこで誤嚥性肺炎と診断されると、治療のために絶飲食となります。本人の意思を確かめることもできず、点滴や人工栄養が始まり、寝たきり、身体拘束、吸引というつらい処置が重なり、その上、徐々に容体が悪化し、病院で亡くなっていく方が多いのが現状です。
亡くなる前には当然食べられなくなります。食べられなくなったら点滴をするというのが現代の日本の医療の常識でした。点滴をして元気になるのならよいのですが、看取り期の人の身体は点滴をしても元気にならないのです。それどころか本人は苦しむことになってしまいます。
なぜかというと、看取りを迎える体は水分や栄養を体で処理できなくなっているからです。体で処理できなくなると次のような三つの症状が出現します。①吸引が必要②浮腫(むくみ)がある③胸やおなかに水がたまる、です。体で処理できなくなった状態の時に点滴をしないと、この三つの症状は現れにくく、穏やかな最期を迎えることを私は数多く経験してきました。病院では最期まで点滴をすることが多いのですが、実は緩和ケアや在宅医療の現場では、亡くなる前に点滴をすることは少なくなってきています。点滴をしなければ、吸引も必要なく、場合によっては食べることさえできる場合も多いのです。
人類の歴史上、亡くなる前に点滴をして、絶食で最期を迎えるようになったのは最近の何十年かだけのことです。人も動物も植物も最期は枯れるようにして、楽に最期を迎えられるようになっているのです。ですから亡くなる前に点滴はいらないと思います。死は生まれることと同様「人としての尊い自然な営み」です。死に向き合えば、亡くなるまでどうよりよく生きるかという本人の意思に寄り添う医療やケアが提供でき、日本人の看取りのあり方も変化していくのではないでしょうか?

(楽なように、やりたいように、後悔しないように 永井康徳著)
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他にも永井先生はYouTubeで発信されております。
食べることにこだわった看取りの姿勢がいいなあと思っています。
たとえば、12月15日の 永井の法則【○○ができる人は食べられる?!】の中で、「声を出す筋肉は飲み込む筋肉と同じだから、大きな声を出せるということは、飲み込む力もあるということ。」というお話がありました。
そして、97歳のおじいさんの点滴を外されて、お肉を食べるまでになったお話をされていました。
私も食べることや、食べられる体のことをいつも大切に考えているので、この先生の食へのこだわりに感動します。
常日頃から、大きな声で話すことや、会話を楽しめる環境で暮らすことをしたいと、改めて思ったのでした。










