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適度なゆるみはあなたを助けてくれる よい陰性のススメ

私がマクロビオティックを始めたとき、それまでの生活が一変しました。
もともと調味料は厳選していたし、食材もかなり選んで購入していたのですが、限られた料理方法と食材の中で、とても窮屈な感じは否めませんでした。

でも、息子のアトピーを治してあげたい一心で、厳格に実践したのです。
その結果、体も考え方も結構陽性になって、その変化が面白かったのですが、恩師から見れば陽性になりすぎていたようです。

そこからですね。陰性の必要性を強く認識したのは。

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むそう塾では、「自由人コース」で洋菓子をお教えしていますが、これが物凄く好評で、ご家族の皆さんで喜んでくださっています。
(満足コースや秘伝コースでは和菓子をお教えしています。)
それらのお菓子は陰陽はもちろんですが、体に負担のない食材や作り方なので、本当に体が楽なのです。

私は中川さんの生クリームなら食べられます。
でも、一般的な生クリームは気持ちが悪くなるから嫌いです。
そうしたら、実際に習った塾生さんやご家族さまの反応が同じでした。
多かったのですね、生クリーム苦手という人が。

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マクロビオティックの飲み物に「穀物コーヒー」や「たんぽぽコーヒー」があります。
これらはカップに注いだときの色は一般のコーヒーに似ているのですが、お味や香りは当然のことながら別物です。

そして何より、原料が異なるので陰陽も異なります。
一般的に「もどき料理」といわれるものと同じように、陰陽が異なるところが私は気になるのです。

ですからむそう塾では、本物の食材がもつ陰陽をちゃんと知って、体に負担のないような形で楽しく取り入れることをお奨めしています。

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ある人の事例です。
食べ物や生活環境を最高の状態にしたのに、今ひとつ体調が完全ではない人がいました。
そこで、もしかしたら勤務先で飲むコーヒーが原因ではないかと考えました。

それで、自宅から中川さんのコーヒーを持参して、会社のコーヒーは止めてもらったところ、体調がよくなったのです。
会社では福利厚生として設置している自販機が、社員の健康にあまり役立っていなかったということですね。

体の反応にはもちろん個人差がありますが、自販機設置会社の利益も考えれば、その内容は推して知るべしだと思います。

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お菓子もコーヒーも陰性の代表格で、マクロビオティックでは避けるものとされていますが、それを好きな人はいっぱいいます。
じゃあ、それらが持つ悪いところを極力減らしたらどうなるの?
そんなところからむそう塾のお菓子やコーヒーはスタートしています。

物事も体も心も、急に変えると反動が来ます。
それは陰陽の理を考えれば容易に想像ができます。

じゃあ、今のすべてを受け入れて、それを少し良くしたらどうなるのかな?
もう少し良くしたらどうなるのかな?

そんな楽しみを伴った変化のあり方もよいのではないかな?
ここまでゆるやかに考えられるようになった私は、結構陰性を意識して暮らして来ました。
恩師の言葉を大切に実行して。

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ここまで至るのに、16年以上の歳月を費やしました。
一つひとつ周りの人の反応(肉体的・精神的ともに)で確認しながら進んで来ました。

その結果、「適度なゆるみ」はかなり多くの場面で必要だと感じました。
そして、これこそが陰陽そのものであることを、何度確認したことでしょうか。

特に新型コロナウイルスで2年間も不自由を強いられている私たちは、かなり悪い陽性が積もっています。
意識的に良い陰性を取り入れるようにして、陰陽バランスをはかるようにしましょう。

それは飲食だけでなく、精神面を解放することによっても達成できます。
オミクロン株に惑わされることなく、人間本来の陰陽バランスで乗り越えましょう。
私たちの内側には秘めたる力があるのです。

 
 

(ブッシュ・ド・ノエル 料理:京料理人 中川善博 マクロビオティック京料理教室 むそう塾)

 
 

「ブッシュ・ド・ノエル」は、「自由人コース2」の12月の授業でお教えしました。

 
 
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「なんとなく不調」から脱却するために メール相談へのお返事

メールで体調相談がありました。
感じることがありましたので、記事にさせていただきます。

メール相談は塾生さんからのこともありますし、一度もお目にかかっていない方からのこともあります。
病名のついた方もおられますが、「なんとなく不調」という方が多いです。

私のブログの性質上、マクロビオティック関連や、お食事に関するご相談が多いのですが、今日は子育て中のママの精神面についての体調について記事にします。

ご相談者をAさんとします。
Aさんにはお子さんが2人いらっしゃるのですが、玄米を食べているのに体調がよくないと考えられ、食べ物のことを何度も細かく質問して来られました。
最初は玄米の炊きあがりを疑いましたが、これはもうクリアされています。

Aさんは今回も食べ物のことを質問されてきたのですが、私はすぐ「これは精神的なもの」だなと思いました。
これは私自身の経験も含めて、多くのご相談者さんに通じるパターンです。

 
 

【1つ目】
玄米を食べれば元気になると思っていること。 こういう人が結構多いです。
でも、人間には心がありますから、食べ物だけで解決できないことがあるのです。

【2つ目】
精神面のありようは食べ物の影響より大きいのです。
だから、悩み事を抱えていたら、まずは悩み事を解決するのが先決です。

どんなに体に良いものを食べていても、精神面でウジウジ悩むことがあったら、その食べ物の効果は帳消しになるくらいに思ってもよいです。
もし、悩みながらひどい食べ物を口にしていたら、肉体的にもボロボロになって来るでしょう。

【3つ目】
1番身近な人と信頼関係が築けていますか?
具体的に言うと、ご主人に不満を持っていませんか?ということです。

不満を持っていると、人は恐ろしいほどエネルギーを消費します。
肉体労働で疲れても、寝れば体力は回復しますが、精神面の疲れは寝ても回復しません。
心に棘が刺さったかのように、いつも自分を苦しめるのが不満です。

もうお分かりですね。体調不良の多くの原因は「不満」なのです。
不満と本人が意識していない場合もあります。
「納得していない」ことも、ジワジワと精神面に陰を落としますから、これらを一人の力で解決できない場合は、違った視点から自分の気持ちを切り替えましょう。

 
 

不満に思っていることを、違う方向から「ありがたいことはないかな?」と考えてみましょう。
不満を探すのではなく、感謝を探すのです。
必ずいくつか見つかるはずです。

そうしたら、景色が変わってきませんか?

実際に私もこの方法を使って気持ちを切り替えた過去があります。
でもね、人間ってしばらく経つとまた不満を見つけてしまうんですよね。
そうしたら、またその時に感謝をさがしましょう。

感謝を100%に塗り替えれなくてもかまいません。
でも、感謝の比率が上がってくると、確実に気持ちが楽になる自分を発見できるはずです。

 
 

マクロビオティックでは陰陽であらゆる物事をとらえますが、心の問題も陰陽なんですよね。
不満=陰性、感謝=陽性、と置き換えてみましょう。
万物すべてに陰陽があるのですから、感謝の割合が多くなるようにすれば良いのです。

つまりは見方ですよね。
同じ事象をどの方向から見るのか。
くれぐれも一方向から見て、悩みの渦に飲み込まれないようにしましょう。

 
 


(ヨシヒロール チョコ味 料理:京料理人 中川善博 マクロビオティック京料理教室 むそう塾)

 
 
カテゴリー: こころ・想い, マクロビオティックの陰陽で考えてみよう | 2件のコメント

その玄米ごはんは離乳食でも食べてもらえますか?

【玄米ごはんの影響】

先日、マクロビオティック教室を主宰されている方がネットで発信されていた内容にとても驚いています。
それは、玄米ごはんはかたいものです。だから、よく噛んで食べましょう。
小さいお子さんはよく噛めないので、小学生になってからにしましょう。
というものでした。

それはもう、ビックリするのを通り越して、危険だと思ったからこの記事を書いています。
玄米ごはんは白米と同じ炊き方ではかたいです。
それで、時間を増やしたり、水を増やしたり、圧力をかけたりして炊く人が多いのですが、それだけではまだ完璧とはいえません。

まず、玄米で食べることに向いているお米かどうかの選定から始まります。
そして、本当に白米と間違うような炊きあがりの色や、やわらかさを満たしたもののみが玄米ごはんとして食べることに合格です。

そこまで到達した玄米ごはんは、白米と同じようにパクパク食べられます。
そのくらいでないと、食べた後に胃腸に負担がかかってしまいます。
本人は自覚していなかったとしても、私から見ると大いに負担をかけている体調や思考をしている人が見受けられます。

いるんですよ。
マクロビオティックの教室をしているのに、先生が玄米の影響を悪い方に受けてしまっている人が。

 
 

【その玄米ごはんとおかずはベストなのか?】

私が出入りするお店には、レトルトになった玄米ご飯がうず高く積み上げられています。
健康によいと思って購入する人がいるからなのでしょうが、必ずしもそうとは言えない商品もあります。
たまに召し上がるのなら、まあ許せるとしても、それを毎日摂ると体調に影響が出るだろうなあと思っています。

現に、玄米を食べて体調不良になっている人や、そこまでの自覚がなくても、なんとなく不調のあれこれがあって、パワフルな生活が出来ていない人がとても多いです。
それは玄米が原因のこともありますが、おかずのとり方にも原因があります。
つまり、全体の組み合わせが問題なんですね。

よかれと思って始めたマクロビオティック、あるいは玄米食なのに、それが原因で不完全燃焼な日々を送るのは悲しいですよね。
でも、私はそういう人をたくさん見てきました。
だから「むそう塾」を始めて、そんな人たちを救いたいと思ったのです。

 
 

【マクロビオティックのこと】

マクロビオティックは本来、哲学的な考え方が素晴らしくて、それが生活のあらゆる面で役立つのが良いのですが、そちらより極端な食べ方が広まってしまったようです。
その極端さゆえに、体調や考え方が混乱してしまった人を多く見受けました。

また、体調不良の現実を「好転反応」ととらえて、我慢している人も多かったです。
でも私から見たら、それは「食べ誤り」の場合が実に多かったのです。

つまり、「体質や体調に合わない食べ方」をされていたのです。
ですから、玄米を食べればよいわけでも、動物性をやめればよいわけでも、ごま塩をかければよいわけでもなかったのです。

1番大事なのは、「自分の体質と体調を正しく判断する」ことです。
その次に、「その判断に見合ったお食事をする」ことです。

 
 

【玄米食は何歳から?】

冒頭にあげた例のように、玄米食を小学生になってから食べさせようとすると、大抵拒否されます。
それはすでに慣れた食生活が出来上がっているからです。
そこに割って入るには、相当美味しいものでなければ勝ち目はありません。

しかし、むそう塾がお教えしている玄米ごはんは、離乳食からでもOKです。
もし離乳食でお子さんがイヤイヤしたなら、それは玄米ごはんの炊き方が下手だったということです。

お母さんのお腹の中にいるときから、玄米ごはんで出来た血液で育んでもらい、産まれてからは玄米ごはんで出来たおっぱいを飲んでいるのですから、なんの抵抗もありません。
むしろ、小学生になってから切り替えようとする方が苦労しますし、トラウマになってしまうこともあります。

 
 

【主食は白米? 玄米?】

主食は白米でも玄米でもよいから、体調に合う方を選んで、全体のバランスがとれればそれで良いのです。
大事なのは全体で考えること。
絶対玄米でなくちゃ、と病的に盲信しないことです。

白米で食べた方が美味しいおかずの場合は白米で。
玄米を食べたい気分だったら玄米で。

自由に相性のよいおかずと組み合わせて、体も心も喜ぶ食生活をお楽しみください。

 
 


(中川式玄米ごはん 料理:京料理人 中川善博 マクロビオティック京料理教室 むそう塾)

 
 
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「第141回  玄米の炊き方秘伝講座(愛クラス)」を終えて

昨日は、最後の「第141回  玄米の炊き方秘伝講座(愛クラス)」を開催しました。
ご参加くださったのは、東京都1名・神奈川県1名・山梨県1名・石川県1名・兵庫県2名・広島県1名・長崎県1名、再受講者が7名、初受講者が1名でした。

初めて受講してくださった方は、むそう塾の幸せコース第1期生が、ご夫妻で京都に送り出してくださいました。
こうしてつないでくださったことがありがたいと同時に、感謝の気持ちでいっぱいになりました。

初めての方は、体の中から美しくなることを意識されて、受講してくださったそうです。
そのためには食べ物の力がとても大きいので、これから玄米ご飯を召し上がって、体調の変化を感じながら目的を達成できるよう、応援させていただきたいと思っています。

再受講の方々は、最後になってしまう愛クラスに、慌てて駆けつけてくれたのでした。
かなり前に習っただけで、バージョンアップした炊き方を知らない方もいらしたのですが、ピカピカに磨きあげて、新品と同じ輝きのお鍋を持参されて、みんながビックリしました。
ずっと玄米ご飯を召し上がっていてくれて、嬉しかったです。

ふと思ったのですが、昨日集まってくださった方々は、「玄米と愛暮らす」人たちばかりだなあということでした。
だからこんなにも気持ちの良い空気が流れていたのだと、深く感じたのでした。

中川さんのブログ記事を読むと、言葉の合間から「惜しい」気持ちがにじんできます。
こんなに楽しい講座が消えてなくなるのは本当に惜しいと思いました。
それはそうです。
2008年のむそう塾のスタートになったのが、この「玄米の炊き方講座」だったのですから。
私もまったく同じ気持ちです。

また形を変えて、玄米を愛する人たちで集まれたらいいなと思っています。
かつて開催していた「ふんわり会」のような内容もいいし、新しい企画も考えていこうと思っています。

私が中川さんの玄米ご飯の美味しさに惹かれて人生が変わったように、同じ感動がこれからも多くの人に伝わって、素敵な人生になってくださることを願っています。

今までご参加くださったすべての皆様に、感謝を申し上げます。
ありがとうございました。

 
 

(福ZEN 料理:京料理人 中川善博 マクロビオティック京料理教室 むそう塾)

 
 

(玄米ごはん)

 
 

(軽量カップの見方を確認しているところ)

 
 
カテゴリー: 玄米の炊き方講座, からだ, こころ・想い | 4件のコメント

「おかん教育資料」発想者の言葉 教えるということ

【おかん教育資料】

以前、Twitterで「おかん教育資料」というのが流れて来て、それがとても面白くて納得したことがあった。
togetterでも取り上げられた。
作成した人は「終端コウスケ @kousuke1902」さん。

 
 

(画像は 終端コウスケ@kousuke1902さん のツイートより)

 
 

反響が大きかったので、後でWordやPDFの資料も作成してくれた。
こちらの記事にも書かれているが、お母様の就職のためにパソコンを教えてあげようと思ったことがきっかけらしい。

タウンネットさんの記事より)

 
 

【むそう塾の場合】

この記事に書かれていることですごく納得したことがある。
「問題を細かくした方がいい、というのは恩師の先生方や自分のモノ作りの経験から来ていると思います」と発想のきっかけを述べた。
という部分。

これはむそう塾でお料理を教えているときも同じだ。
・どこが解らないのか?
・どこの技術でつまづいているのか?
そこを見つけることも指導の大事なポイントだ。

これは自分で見つけようとすると時間の浪費になってしまうが、二人三脚だと早い。
こんなところにも習う意味があると思う。

 
 

メモ帳の整理をしていたら出てきた画像だったけど、私にもこういう表を作ってくれる息子がほしいなあ。
今まさに習いたいことがあるので。

 
 
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