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成人式に玄米おむすびはいかが?

きょうは「成人の日」ですね。
また、どこかの会場で問題行動が起きるのでしょうか?
私は、成人の日にこんなことを考えます。
それは、成人式のイベントを「玄米おむすびを食べよう会」にするのです。
もちろん、これは裏のネーミングで、表向きはもっとカッコよくつけます。
イベントの内容に頭を抱えている自治体は多いはずなので、ぜひぜひ、この機会に、とり入れてほしいと思っています。
と、いっても今年はもうダメなので、来年のきょうは、全国各地で玄米おにぎりにパクつく若者の姿を、各マスコミがこぞって報道してほしいものです。
できれば、「ウッメェ?ッ!!」という声と表情をアップにして。
主催者側が、新成人に「食の大切さ」を伝えようと考えたとします。
従来のやり方だと、その筋のお偉いさんを招いて、そんな内容のお話をしてもらうことが一般的だったでしょうね。
でも、新成人はそんな話に興味がないから、ワイワイ・ガヤガヤ、挙句の果てはニュースで報道されるような結果になるのです。
もちろん、新成人側にも問題はあるかも知れませんが、彼らだって、関心のあることには違った態度をとるものです。
子供を育てていると、その辺の感覚がとても良くわかります。
若い彼らに一番伝えたいこと。
それは「真理」です。
そのためには、手垢のついた人生訓を一方的に並べるのではなく、「真を共有しよう」と呼びかけたい。
彼らは、世の中の「」を敏感に見破っています。
そして、そんなものに拘束されようなんて思っていません
主催者側と彼らの綱引きの式典にするのではなく、ワークショップの感覚で、「美味しいものを食べよう会」にするのです。
その美味しいものが、「マクロビオティック料理のパーティー」というわけ。
主催者側には、色々な制約もあるでしょうから(多くは打破する勇気がないだけですが)、マクロビオティックの言葉はつかわないで、「21世紀の新しい料理を食べよう」でもOKです。
それでも、絶対、健康への啓蒙はできるし、将来の医療費削減にはつながるし、いい事ずくめだと思うのですが。
皆さんは、どんなふうに思われますか?
実現不可能?
う??ん、やっぱりね。
でも!
私は夢を捨てない!
この目の黒いうちに実現させたい!
 ※ 「おむすび」と「おにぎり」をあえて使い分けています。
    ネーミングにする時は「おむすび」の方が、マクロビオティックの考えを、
    より反映している言葉だと思うので。

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素晴らしい方、おふたり

長崎県にお住まいのマクロビオティックの先生が、素晴らしいブログを開設されていらっしゃいます。
ブログタイトルは、「inspiration-macrobiotique」です。
サイトの運営者は、久司道夫先生の「マクロビオティック健康診断法」を翻訳された、柿本和子先生ですが、「オーガニックベース」の奥津典子先生のお母様でもいらっしゃいます。
その中に「パンからご飯へ」という記事があり、「子供の健康を考える会」代表の刀坂成子さんの紹介がありますので、ぜひ、ご覧になってください。
刀坂成子さんの記事は、先月の「むすび」(正食協会発行 2005年12月号)、18?23ページに掲載されていますので、ご覧になられた方もいらっしゃると思いますが、私の「食生活欧米化の真の原因」を背景にして、もう一度、刀坂さんの記事をお読みになると、考えさせられることがいっぱい出てきます。
刀坂さんは、「フーズ&ヘルス研究所」代表の幕内秀夫さんの運動に共鳴して、「子供の健康を考える会」を設立し、穀物菜食を説きながら、活発に活動されていらっしゃる方です。
なお、inspiration-macrobiotiqueは、私のブログでもリンクさせて頂いております。
お勉強になるお話がたくさん書かれていますよ。
それにしても、親子で久司道夫先生から教えを受けて、それぞれの地でマクロビオティックの先生をすることができるなんて、夢のように幸せなお話ですね。
何とも、うらやましい限りです。

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食生活欧米化の真の原因

昨年、食物史研究家鈴木猛夫氏にお会いできました。
その時、「アメリカの小麦戦略」について、詳しくお話を伺うことができたので、一部分をご紹介しますね。

まず、食生活欧米化の原因を知るには、1945〜1955年代(昭和20〜30)の、アメリカの国内事情をみる必要があります。

アメリカは、広大で肥沃な農地から大量生産される農産物を、戦前から諸外国に輸出してきました。
第二次世界大戦中はヨーロッパ・アジアの兵食として、戦後は、ヨーロッパ復興計画(マーシャルプラン)としてヨーロッパ諸国に輸出されました。
また、昭和25年に始まった朝鮮戦争でも、兵食として大量消費されます。

しかし、昭和27年にマーシャルプランが、そして28年に朝鮮戦争が終結すると、大量のアメリカ農産物は行き場を失ってしまいました。
さらに、昭和28、29年は、世界的に小麦の大豊作だったため、大量の農産物が余ってしまい、政府が借りる倉庫代だけでも1日2億円、一部は路上に野積みしてシートをかけて保管という状態でした。

アメリカ大統領は農民票が決めるとも言われるほどで、当時のアイゼンハワー大統領は、カンザス州の農村出身で、何としてでも早急な余剰農産物対策が、急がれていたのです。
そこで昭和29年、アメリカでPL480法案(通称 余剰農産物処理法)が成立し、発展途上国に有利な条件で余剰農産物を輸出しようと図ったのです。
その骨子は次のとおり。

1)アメリカ農産物をドルでなく、その国の通貨で購入でき、しかも代金は後払いでよい。
2)その国の政府が、アメリカから代金後払いで受け入れた農産物を、その国で民間に売却した代金(見返 り資金)の一部は、アメリカと協議の上経済復興に使える。
3)見返り資金の一部は、アメリカがその国でのアメリカ農産物の宣伝、市場開拓費として自由に使える。
4)アメリカ農産物の貧困層への援助、および学校給食への無償贈与が出来る。

日本にしてみれば、戦後復興のままならぬ財政難の中で、まさに渡りに船の法案だったのです。
日本は、この条約を結べば多額の資金が得られるとして、2回の条約締結で、総額600億円あまりの余剰農産物を受け入れ、それを国内で販売し、その代金(見返り資金)の7割ほどの復興資金を獲得して、戦後復興の足がかりを得たのでした。

しかしアメリカの狙いは、見返り資金の一部を日本における農産物の市場開拓費として使い、日本に永続的に農産物を輸出することだったのです。
そこでアメリカは、このお金を使って、日本人の主食を米から小麦(パン)へと、大転換させる作戦に乗り出しました。
昭和30年、日本はアメリカ側が提案した粉食奨励、定着化を図るための11項目の事業計画書を承認しました。
金額の多い順から並べると、次のとおり。

1)粉食奨励のための全国向けキャンペーン費用…..1億3,000万円
2)キッチンカー(料理講習車)製作、食材用…..6,000万円
3)学校給食の普及拡大…..5,000万円
4)製パン技術者講習…..4,000万円
5)小麦粉製品のPR映画の製作、配給…..3,300万円
6)生活改良普及員が行なう、小麦粉料理講習会の補助…..2,200万円
7)全国の保健所にPR用展示物を設置する費用…..2,100万円
8)小麦食品の改良と新製品開発費用…..2,100万円
9)キッチンカー運行に必要なパンフレット等の作成費…..1,500万円
10)日本人の専任職員の雇用…..1,200万円
11)食生活展示会の開催…..800万円
総額約4億2,000万円

これは、現在の予算規模に単純換算すると、260億円に相当するとの説もありますが、このお金がアメリカから日本側に活動資金として渡されて、日本人の主食を粒食(米)から粉食(小麦)へと方向転換させる大事業が着手されたのでした。
日米が共同して最初に取り組んだのが、キッチンカーの運行です。
大型バスを改造して、野外で料理講習会が出来るようにし、5年間で全国2万会場、200万人を動員した「栄養改善運動」の大キャンペーンを実施したのです。

これは、それまでの「ご飯に味噌汁・漬物」という日本人の伝統的な食生活を、欧米型に転換させる栄養改善運動のかなめとなりました。
アメリカは、必ず食材に小麦と大豆を使うことを条件に、すべての費用を出したのでした。
しかしキッチンカーで、一生懸命洋食普及のために働いた栄養士・保健婦らには、資金の出所は内緒にされたため、彼女らは、厚生省の仕事と解釈していたのです。
もちろん、国民にも知らされていませんでした。

この「栄養改善運動」の資金がアメリカから出ていたことは、今でもタブーになっていて、栄養学校でもこの大事な点が教えられていないので、食生活欧米化の真の原因について、分からないままなのです。
主食がパン(粉食)になると、おかずはおのずと肉・卵・牛乳・乳製品・油料理という欧米型食生活になる傾向があり、それらの食材の供給元であるアメリカの狙いはそこにあったのです。

まず、アメリカからパン職人が来日し、パン職人養成講座が頻雑に開かれ、宣伝カーセスナ機まで使って、大々的なパン食普及活動が行なわれました。
また、学校給食では小麦・脱脂粉乳が無償援助され、アメリカの狙い通り、パンとミルクの給食が定番となりました。
また、大豆を消費してもらうためには、油いため運動(フライパン運動)が奨励されたのです。
それまで、油料理は一般的ではなかったのですが、急に油の利用が勧められました。
さらに、家畜飼料のトウモロコシ、大豆カスを消費してもらうために、牛乳・肉・卵・乳製品等々の消費が勧められ、それらは良質なタンパク質であるとか、牛乳はカルシウムの吸収が良いなどという、一見科学的な栄養教育が熱心に啓蒙されました。

キッチンカーの運行が軌道に乗ると、続いてアメリカは学校給食に力を入れます。
その結果、学校給食で味を覚えた学童達が、いま日本社会の中枢にいて、パンとミルク・肉類という欧米型食生活は定着し、アメリカ小麦戦略も栄養改善運動も成功したのです。
アメリカの提案した粉食奨励11項目を承認してから50年。
日本で消費される小麦・大豆・トウモロコシの9割以上が、アメリカをはじめとする外国からの輸入となってしまいました。

*    *    *    *

本題からは外れますが、アメリカ農産物の生産に、今暗い影がさしているのです。
アメリカ型の収奪的大規模農業では、多くの化学肥料は投入しても、有機肥料を土にすき込むことはありません。
そのため、黒土が次第に減少して、保水力を失ってしまったために、少しの雨でも黒土部分が流れ出してしまうのです。
これが「表土流出」で、今アメリカ各地の農地で深刻な問題になっています。
さらに、地下水枯渇も問題になっています。

アメリカの農地に不安があれば、日本人の食生活がこのままで良いわけがありません。
日本国内で収穫できるお米と野菜などに、日本人の食生活が移って行くのは、単に健康上の問題だけでなく、自給率や地球全体の問題としても、避けられない時代になっているように思います。
マクロビオティックを勉強して、健康・環境・地球・平和を考える私達は、ちょうど食生活を根本的に見直さなくてはいけない時代に巡り合いました。
ロハスの人も、ホールフードの人も、ちょっとした違いは乗り越えて、ともに日本の食生活に警鐘を鳴らしませんか?
今年が、そんな年になりますように、心から願っています。

*    *    *    *

※なお、この問題について詳しくお知りになりたい方には、下記の本をお勧めします。
「『アメリカ小麦戦略』と日本人の食生活」(藤原書店 2,200円)
学芸総合誌・季刊『環』2004年冬号(Vol .16)特集「『食』とは何か」
(ともに鈴木猛夫著)

 
 
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お正月と旧暦の話

巷ではきょうからお正月ですが、我が家では旧暦の1月1日を生活上のお正月としています。
別に地域性の理由ではなく、その方が日々の暮らしに合うと思うからです。
そこで、暦のことについて少し書いてみますね。

いわゆる旧暦は、1269年間もつつがなく使用されていたのに、1872年(明治5)に強引に改暦されました。
理由は、欧米列強(米・英・仏)からの圧力があったようです。
(日本は外圧に弱いのよね〜)
しかし、それよりも大きな理由は「財政難」だったとか。
簡単にいうと、明治6年は旧暦(天保暦)での閏年で、1年が13ヵ月あったのですが、新暦(太陽暦)なら1年が12ヵ月なので、新暦の方が官僚の給料を節約できると考えたようです。
そこで、明治5年の12月3日を明治6年1月1日に改暦したのです。

その結果、明治5年の12月分と、明治6年の1ヵ月分の都合2ヵ月分が節約できたと言うわけです。
(従って日本史では、明治5年12月4日以降、年末までは存在しません。)
岩倉具視、大久保利通らの実力者は、明治4年から欧米視察に出かけており、帰国したのは新暦になった明治6年の9月だったので、改暦の事実は外遊先で知って驚愕したそうです。

では、誰が?
それは、大隈重信が鬼の居ぬ間の何とかで、独断だったようです。
明治5年11日に「改暦の詔」が出されて、翌12日から新暦の明治6年ですと言われてもねぇ。
翌年のカレンダーも刷り上っているのに、大混乱の中で断行されたようですよ。
(そりゃそうだ)

*    *    *

そんなわけで、日本人の生活を無視した新暦より、旧暦の方が日本人にはしっくりすると思っています。
特に農業をするなら尚更です。
事実、中華文化圏は「農暦」といって、旧暦を大事にしています。
中国などが「春節」とよぶ、日本のお正月にあたる日は、旧暦の1月1日ですね。
ちなみに、2006年の春節は1月29日です。
我が家もその日が「お正月のつもり」でいます。

かくいう我が家も、マクロビオティックを知る前は、新暦どおりに生活をしていたのですが、マクロビ生活を続けていると、どうしても新暦では不自然な点が出てくるのです。
そのうちの一つが、「七草粥」です。
マクロビオティックでは、「旬のもの」をいただくはずなのに、新暦の1月7日に七草粥を作ろうと思えば、温室栽培された「七草セット」を買うことになります。
しかし、旧暦の1月7日(今年の場合は新暦の2月4日)なら、立春のころなので、野原に出ると自然に育った七草を採ることは可能です。

都会に住んでいると、いつも野菜を買うことになるので、旬に鈍感になりがちですが、マクロビ生活を大切にしようと思えば、これはとても重要なことです。
旬のものをいただくということは、パワーの面でも違いますし、何より石油を使ったハウス物より環境に負荷をかけていません。
不自然に育った物を体に採り込むと、体は不自然になると思いませんか?
自然な環境を求めて、地方に移住したマクロビアンはいっぱいいます。
職まで変えて。
引っ越しまでできなくても、自然にはできるだけ多く接したいですよね。

私がリマ・クッキングスクールに通っていた時のこと。
田中愛子先生が、御殿場の自然いっぱいの中から、野草を摘んでリュックで持参してくれたことがあります。
それを天ぷらにしていただいたのですが、先生いわく、「野草はパワーがあるから、ちょっとでいいのよ」。
なるほど、少食少飲にぴったりだと思いました。
また、リマ・クッキングスクールで、たまたま私の隣で一緒に食事中だった某先生は、「私ね、野草が採りたくて山を買っちゃったの」と仰っるので、思わず「すご〜い!」と言ってしまったことを思い出します。

旧暦に従って自然体で生活をし、大地のパワーをいただきながら、2006年を実り多い年にしたいと思っています。

 

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イマジン

今年は、ビートルズのジョン・レノンが射殺されてから25年経つそうです。
お若いかたはご存知なくても、その親世代にとっては誰もが知っているスーパースターです。
その中でも、「イマジン」(Imagine)は特に有名ですが、未だに戦争の絶えないこの時代には、今も必要な歌だと思います。
その歌の中で、こんな意味の言葉があります。まさに、平和を求める歌ですね。
欲張りや飢えは必要ない、人はみな兄弟、みんなが全世界を共有している、世界がひとつになってほしい”
12月8日は、ジョン・レノンの命日だそうです。
ところが、ジョン・レノンの未亡人であるオノ・ヨーコさんは、彼の命日である12/8より、彼の誕生日である10/9を大切に考えているようです。
なぜなら、
“命日に彼がいないことを悲しむよりも、誕生日に彼が地上にいてくれたことを喜ぶ方がポジティブだから”と、朝日新聞に書いてありました。(12/28夕刊)
さらに、「イマジンで歌われた世界は、必ずある、実現できると思います」と答えているのです。
ポジティブな方ですね?。
          
              *    *    *    *
マクロビオティックは食を通じて「世界の平和」を求めています。
そのためには、まず、一人一人の意識が変わることが必要です。
でも、そんなことは不可能だと思われる方が、いらっしゃるかも知れませんね。
しかし、そんなことはないんですよ。
その壮大な目標に向かって、私達マクロビ仲間が結集すれば、可能なのです。
そして、今は、それを可能にできる時代なのです。
来年は、そんな壮大なテーマを掲げて、ブログを発展させましょう!!

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