最近、あるサイトで玄米が健康に良いと取り上げられていて、せっせと玄米を召し上がる記事が上げられているのですが、発芽玄米と玄米の区別がついていないように思います。
色々なお手軽商品を試されているのですが、マクロビオティックの陰陽から考えてみても、それらは長年食べ続けるというより、一時的に食べる商品だと思えるものばかりです。
でも、マクロビオティックには無関係の人にも、こうして玄米の効用が認識されてきたのは良いことです。
しかし、玄米は白米に比べて一筋縄ではいかないところがあって、そこをしっかり認識しないと、そのうちに、健康のために良かれと思って食べていたのに健康を損ねることになりかねません。
そういう事実がたくさんあったからこそ、白米に比べて玄米が主流になれない現実があるのです。
エビデンスだけで玄米を食べていると、後悔する日がやってきますので、消化吸収が確実にできているかどうかを、ぜひ確かめてほしいと思っています。
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ところで、もう玄米を20年くらい召し上がっている人からSOSメールが届きました。
内容を見ると完全に玄米が悪さをしているのですが、玄米を食べ始めてある病気が治った事実があって、そのことが頭から離れていないのです。
こういうことはよくある話で、この「信じてしまう」ことが最大の壁になります。
短期間であれば著効を呈することはあっても、長期間になるとむしろ害になることは、世の中にはたくさんあります。
漢方薬だって長期間続けないで見直しをしますし、西洋医学のお薬だって同じ効能のお薬を他のメーカーに置き換えたりします。
食べ物も同じです。
同じものを長期間摂り続けることによって、生活習慣病になったり、偏りができたりするのですから、毒にも薬にもなるような食べ物は、よほど気をつけて食べるようにしないといけません。
エビデンスはあくまで参考にして、取り入れ方は自分の体をよく観察して、おかしいと思ったらすぐ止めること。
頭でエビデンスを追いかけてはいけません。
玄米は健康に大いに役立つ食材なのですが、その特徴を正しく把握しない人が日常的に取り入れると、危険な体調の人がいます。
特に消化器系が弱い人は、炊き方を間違わないようにしないと、胃腸を傷つけてしまいます。
また、玄米を食べたらお通じがよいと喜んでいる人が多いのですが、その結果以前より体力がついて元気になっていないなら、そのお通じは偽物で、単に未消化部分が出てきているだけです。
玄米が完全に消化吸収されていたら、以前より元気になり、活力がみなぎってくるのですぐ分かります。
もし今、あなたが体調不良で玄米を召し上がっているのだとしたら、ぜひ消化吸収のよい炊きあがりにしてください。
もしくは、一旦玄米をやめることです。
白米にしたら取り除かれる部分が、玄米だと悪さをすることがあるのです。
玄米にはそのお米の素性が全部入っているからです。
それほど玄米は難しい食べ物ですが、きちんと「その玄米の特徴」を知って食べれば、ものすごい力を発揮してくれます。
まさに諸刃の剣なので、ご自分に合う玄米を探して、ご自分に合う炊き方を模索しましょう。
どうしても判らないときには、むそう塾がお手伝いさせていただきます。
「玄米の炊き方秘伝(愛クラス)」という単発講座を、毎月開催しています。
これからですと、8月26日・9月24日・10月28日に開催を予定しています。
(中川式玄米ご飯 料理:京料理人 中川善博 マクロビオティック京料理教室 むそう塾)
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