毒消しの考え方や方法および注意点のまとめ

私はマクロビオティック料理の良いところは、陰陽で食材や料理方法を判断して、結果として体調をコントロールできるところだと思います。
日々自分の食べている物が体調を左右するわけですが、多くの人は嗜好が優先してしまう傾向にあります。
しかしこの嗜好が問題で、どうしても偏る傾向にあるのです。
その結果の極めつけが生活習慣病ということになります。

体は自分の食べたいものを発信してくれているのですが、それを「体の声」と称して食べたい物を食べ続けていると、結果として嗜好を優先してしまうことになります。
ですからここでマクロビオティックの陰陽の考え方を利用しましょう。
食べたいもの、あるいは食べたものを陰陽で分けてみます。
すると陰陽の偏りがあったり、案外と中庸ゾーンに入っていたりして、自分の食べる物を客観的に知ることが出来るようになります。

ここで大事な注意点があります。
それは食材の陰陽だけに目が行っていて、料理方法の陰陽まで気が回っていない人がとても多いので、ぜひ料理方法の陰陽をきちんと把握してほしいと思います。
大事なのは、お口に入れる段階での陰陽がどうなのかということです。
むそう塾の幸せコースでは、その点を踏まえて料理法別に陰陽を網羅してお伝えしています。

ところで「毒消し」という言葉は一般的には知られていませんが、食べ物には体に負担になる食べ物と負担にならない食べ物があります。
宇宙の秩序を陰陽で順を追って行くと、人間は陽性なので、人間の食べるべきものは植物性(陰性)が体への負担がないと考えるのがマクロビオティックです。
ですから基本的に私たち人間は植物性の物を口にして、時々陰陽バランスを取るために動物性の物を口にするくらいが調度良いということになります。

これは動物の世界でも同じことで、たとえば牛や馬でも植物性の物が餌になります。
それなのにそういう宇宙の秩序を無視して、牛に肉骨粉を与えたりするから狂牛病も発生するわけです。
繋がれて餌を自由に選択できない牛は、どんどん病気になって行きますが、人間は幸いにも自分で食べ物を選択できる自由があります。
ですからその選択の際に、ちょっと動物性と植物性の割合を気にしてくださったら、それだけでも体の調子は変わって来ます。

食べ物に毒があるなんて失礼だというご意見もありますが、体への負担とその蓄積の怖さを知ってしまうと、私はやはり結果として毒と言いたくなります。
現代人は余りにも動物性が多いことと、油脂類と甘味料の弊害で健康が蝕まれています。
ぜひそれらの摂取を減らすことと、もしそれらを摂る場合は常に毒消しになる食材と料理方法に気を巡らしてください。

ひとたび病気になってしまうと、もう元の体には戻れません。
たとえ入院して医学のおかげで元気になったとしても、それは元の自分に戻ったわけではありません。
それ以上悪化するのを止めただけです。
病気の種類や部位によっては一生つき合わなくてはいけないこともしばしばあります。
そうならないためにも、宇宙の秩序の中に生きるものとして、その秩序と同期した生き方と食べ方が最も理想的ですし、心地良いはずです。

<毒消しの考え方>
動物性蛋白質や脂肪は体内で消化されにくいことは、皆さんもお分かりですね。
それらのお料理を食べたあとはお腹がすきにくいでしょ?
そしてそれらの食べ物は体の中でエネルギーに変わるときに老廃物を出すわけです。
その老廃物は酸性毒になって体内に蓄積されますから、それを繰り返しているうちに体は酸性へと傾き始めます。
酸性に傾いたまま放置しておくと体調が悪くなってきますので、そんな人はその酸性毒を体外に排出するか、中和する方向に持っていかなければなりません。

体内にある毒を外に出す方法は昔からありますし、今ではデトックスなんて言われたりしていますが、一番手っ取り早いのは断食です。
しかし断食にも色々な方法があって、タイトなやり方だと指導者がつかないと危険なので、私たちが気軽に出来る方法は食べ過ぎないことと、意識的に食べない日を作ることです。
これらはすでに食べてしまった場合ですが、これから食べようとするなら、ぜひ毒消しをしながらいただきましょう。
毒消しをすることによって完全燃焼してくれるので、体内に老廃物を残しません。

<毒消しの方法>
基本の考え方として陽性な食材には陰性な食材を組み合わせます。
これを一般的にいうと、酸性の食材にはアルカリ性の食材を組み合わせることになります。
具体的には
①消化酵素のある食材や②香辛料やハーブを組み合わせ、③食物繊維の多いものと一緒に④良く噛むことと⑤動物性食品の量を1割程度にすることです。

文章で書けばたったこれだけのことなのですが、これがなかなか実行出来ていない人が多いのが現実です。
きっと④と⑤が無理なのだと思います。
でも消化力には個人差がありますので、④と⑤が出来ていないからと落ち込まないでください。
これは体調が悪くならないための教科書的な割合なので、①〜④だけはきちっと守ってほしいです。

次に毒消し食材の一部を列挙しておきましょう。
これは初心者用ですが、もっともっと毒消し食材も料理法もあります。
基本的考え方として、陽性度の強い食材ほど陰性度の強い食材を組み合わせます。
【肉の毒消しになる食材】
一般的にお肉の毒消しになるのは野菜全般ですが、特に椎茸、トマト、豆類、もやし、林檎、じゃがいも、ブロッコリー、ピーマン、椎茸、葱、胡椒・ニンニクなどのスパイス類、生姜、メロン、牛蒡など。

【魚の毒消しになる食材】
基本的にはお肉と同じですが、次のようなものも適しています。
みかん、茗荷、大根、生姜、本(生)わさび、酢、酢味噌、山椒、海藻など。

【乳製品の毒消しになる食材】
きのこ

【砂糖の毒消しになる食材】
基本的に砂糖の毒消しになるものはありません。
しかし、ごま塩が効果的に働く症状もあります。

【タバコの毒消しになる食材】
味噌

【酒の毒消しになる食材】
味噌、しじみ、柿などビタミンCの多いもの、梅干し、自然塩など。
肝臓を守るためにも酸味が効果的です。
お酒(酸性)+動物性(酸性)は酸性が強くなるので要注意。
お酒(陰性)+動物性(陽性)と考えて勘違いしないように。

*   *   *

なお私は、理論に走って実践不可能なマクロビオティックより、実践可能な陰陽バランスの取れたマクロビオティックをお勧めします。
それは常に現実を直視することから始まります。
食べ物なら美味しさを前面に出し、考え方なら氣の善し悪しとエネルギーを中心にして、解りやすいマクロビオティックをご紹介したいと思います。
その視点に立つと毒消しは誠に現実的で解りやすい方法です。
誰もがちょっと気をつけるだけで、簡単に健康を守るポイントを押さえられるからです。
病気を治すことに比べるとまだまだゆとりがあります。
ひとたび病気になると、嗜好なんて言っていられません。
民間療法や病院のお世話になる前に、自分で出来る最大限の健康管理をしましょう。

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コメント

  1. のコメント:
    美風さん こんばんは。
    毒消し講座にとても興味が有り、今回の記事もありがたく拝見しました。

    むそう塾で美味しいお料理を学び、そして日々の食事にも動物性を取り入れるようになり夫が喜んでくれることが嬉しい日々です。しかし、毒消しの方法①〜⑤を拝見し、まだまだ不充分だったと感じました。
    そして、「お酒(酸性)+動物性(酸性)」の見方は全くできておらず勘違いしておりました。
    食べる量も含め、もっと身体の声に耳を傾けて健やかに過ごせるよう経験を積み重ねて参ります。よく噛むことも定着するよう頑張ります。
    いつもありがとうございます。
    • マクロ美風 のコメント:
      愛ちゃん、おはようございます。

      マクロビオティックの陰陽の視点だけで考えるのではなく、酸性とアルカリ性の視点でも食べ物を考えた方が深みが増します。
      それはマクロビオティックを知らない一般の人に説明する時に納得しやすい言葉だからです。
      動物性を取り過ぎて腸に溜まっている便は、酸性腐敗便として諸病の元になりますから要注意です。
      そうならないためにもアルカリ性食品を。
      そうやって一般的な言葉で考えることもしましょうね。

      この記事はまだマクロビオティックを知らない人にも毒消しのことを知ってほしいと思って書きました。
  2. koto のコメント:
    美風さん、おはようございます。
    すぐに記事にして下さってありがとうございます。
    昨日毒消しのお話がtwitterで出て、講座開催を希望したのですが、
    こんな風にすぐにおまとめいただき、感謝しながら拝読いたしました。

    自分でお料理するときは組み合わせで毒消しになるよう気を使って
    いるのですが、外食が続いたときなどにできないことがあっても
    できる範囲内での毒消し(よく噛むなど)をもっと心がけたいと思います。

    ただ、毒消しになる組み合わせはお料理としてもよく調和が取れていて
    口にも美味しいので、本当によくできているなぁ・・・と、楽しみながら
    実践しています。

    一時期、毒を入れないことに気をとられていた時がありましたが、それは
    つまらないので、少し毒(笑)を入れつつ、うまくバランスをとって
    いきたいです。

    お忙しい中、記事にしていただきありがとうございました。
    • マクロ美風 のコメント:
      kotoちゃん、おはようございます。

      毒消しは難しく考えなくても良いのです。
      食べたあと体が楽な組み合わせ、あるいは昔から伝わっているお料理、そんなお料理には多かれ少なかれ毒消し効果があります。
      一般的に動物性の毒消しは野菜や果物や香辛料などでしますが、効果の強い食材もあるので、それを探せば良いのです。
      ご紹介したのは一部分なので、まだまだご自分の経験で書き足すくらいになってください。

      噛むと唾液が出ますが、唾液はアルカリ性なので、ここで毒消しが出来るわけです。
      外食で思うように野菜が取れない時でも、よく噛めれば良いのですが、話もしなくちゃいけないとそれもなかなかということがありますよね。
      そんな時には帰宅してからお味噌汁を一杯飲むだけでも良いし、果物を食べておくだけでも体への負担は全然異なります。

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