最近、出掛けることが多くなって、アルコールを口にすることが増えた。
アルコールを全く飲めない夫と結婚してから19年あまり、その間にアルコールを口にしたのは数えるほど。
独身時代は、「あなたの肝臓を移植されたら、移植された人がすぐ酔っ払う」といわれるほど、アルコールが入っていた。
でも、それは飲む相手がいるからであって、自宅では一滴も飲まなかった。
結婚前は、それだけ飲み相手がいたってこと。
ところが、下戸の夫に加えて子育てが始まると、もう優雅に一杯なんて夢の世界になってしまった。
そして、いつしかアルコールとは無縁の生活を20年近く送っていたのだ。
途中でマクロビオティックを知ってからは、「おー、結果オーライ!」と夫に感謝したものだ。
ところが、昨年あたりから時々外で酒席に出ることがあって、アルコールを飲む回数が増えたけれど、明らかに昔のような飲み方ではなくなった。
大抵、最初はオーガニックビールで乾杯!
その後、無農薬の日本酒かオーガニックワインというパターンが多い。
最近では、お店側もアルコールにオーガニックを意識している所が増えて来たので、ありがたい。
量も昔に比べたら鼻水(汚くて失礼)ていどしか飲まなくなった。
おビールをグラスに2杯、日本酒をお銚子1本ってとこかな?
* * *
それでも、それでも、日本酒に移行したあたりから、猛烈に“しょっぱい”物が食べたくなって来る。
お新香あたりを注文しても、まだ満たされない。
以前、渋谷のとあるバーで、ウィスキーをロックで飲んだ時、懐かしくて頼んだ“アタリメ”が、抜群に美味しかった!
(アタリメを食べるのは、実に20年ぶり!)
お店の主は、私の感激ぶりに首をかしげ、「普通のスルメなんですがねぇ〜」という。
しか〜し、私には今まで食べたどんなアタリメより、最高に美味しかったノダ!
ここで、ハタと気づく。
アタリメの陽性さを美味しく感じただけなのだと。
そりゃ、どう考えたって、アタリメが口に入るまでの工程を考えたら、最高に陽性だよね。
だから、一晩中飲んで一番美味しいおつまみは、アタリメだったのだ。
おー、納得!
昔は知らずに頼んだおつまみだけど、今は身体が叫ぶから注文するおつまみに変わって来た。
あ、そうそう、“焼き味噌”も美味しいネェ。
そういえば、我やさんで、マクロビ・パパさんが作ってくれた、“特製お味噌”美味しかったなぁ。
ぜひ、アレをメニューの定番にしてほしいナ。
こんな感じで、身をもって、短時間に“身体の陰陽”を感じたマクロ美風でした。
* * * *
塩分は美味しさを左右する重要な味だけど、絶対ではない。
同じ人間だって時間とともにその要求度は違う。
ましてや、年齢・性別・体質・生活環境などが違えば、味覚なんていくらでも変わる。
それに、最もやっかいなのが、“慣れ”というもの。
塩分は、濃い方にも、薄い方にも慣れる。
慣れてしまうと、身体の声を聴きにくくなる。
だからこそ、お料理の味付けのうち、特に“塩分”は真剣に対応した方がいい。
家族の健康のためにも、微調整できる裏ワザを身につけたいものだ。
その点、善右衛門さんのお料理には、“たれ・ソース”などが絶妙の計算で登場する。
さすがだなぁと思う。
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マクロビオティックで一番大事なのは、バランスだと思う。
それは、人生におけるバランスだったり、精神のバランスだったり、肉体のバランスだったりする。
勿論、お料理におけるバランスも多々ある。
主食と副食のバランスだったり、各栄養分のバランスだったり、味覚のバランスだったり・・・。
きりがない・・・。
要するに、結論は、“陰陽のバランスが偏らない”ことである。
これだけを念頭において、日々、おおらかな気持ちで過ごしていたら、結構あなたはマクロビアンかもね。