昨日こちらの記事に登場した76歳の女性は、今朝には36.7度まで熱が下がって、色々召し上がってくれたそうです。
塾生さんが作ってあげたお料理は次のとおり。
・葛入り自家製りんごジュースジュレ(お気に入り)
・お粥 一番出汁の餡かけ
・鱧の南蛮漬け
・糠漬け
私からはぜひ「葛を食べさせてあげてね」とアドバイスをしておきました。
喉が痛い時にはツルンとしたものの方が飲み込みやすいのと、なんといっても葛の整腸作用と滋養効果が強いからです。
塾生さんからの今日のご感想がとても頷けるものでしたので、ご紹介しましょう。
「昨日は、あらためて葛のパワーってすごいと思いました。
午前中は座っていても斜めに体が傾き、片手をベッドにつかないと体を支えられなかったのですが、葛を入れすぎたくらいのプルプルのりんご汁を食べたあと、一眠りしたらシャキッと座れるようになりました。」
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一般的には葛といっても「へ〜」と言われるのですが、マクロビオティックではお馴染みの食材です。
具合が悪くて食欲がないときでも、葛でとろみをつけたり、葛煉りにしたり、葛湯にしたりすると、案外スルリと食べられます。
そして、葛が胃腸を温めてくれるのですが、これがとても体に良いのです。
なぜ葛がそんなにいいかというと、やはり葛の生命力の強さでしょうね。
葛は繁殖力が旺盛で、その成長のスピードや強さは「雑草の帝王」と呼ぶ人もいるほどです。
貴重な葛を雑草呼ばわりするなんて、と私は思うのですが、葛に関心のない人には雑草と同じなんでしょうね。
アメリカにも1876年に葛が持ち込まれて、気候が合ったらしく、メチャクチャ繁殖してしまい、今は駆除に悩むほど困っているのだとか。
(こちらの記事を参照)
そのくらい強い生命力ですから、「食べたもののように」なって元気が出るのです。
(本葛湯 料理:京料理人 中川善博 マクロビオティック京料理教室 むそう塾)
中川さんが2005年にお嬢さんに作った本葛湯。