京都 瓢亭本店にはマクロビオティックがそのまま当てはまる

京都 瓢亭本店 マクロビオティック料理教室 むそう塾

 
 

(京都 瓢亭本店の入り口)

私は瓢亭さんの何が好きかというと、表は何気ない茶屋の雰囲気なのに、石畳を進むに従って庭の美しさに見惚れ、琵琶湖疏水から引かれた水の氣の良さに惹かれ、そこを泳ぐ鯉の動きに目を細め、室内に入ると明かりが控え目で、そこから自分の日常を見直すことができるからです。

それはまさに心に響くことばかりで、日本人が大事にしてきた暮らしの約束事が丁寧に守られています。
マクロビオティックでは季節に合わせた暮らし方をすすめていますが、食べ物では旬が薄れ、室礼もその背景の陰陽や旧暦が忘れ去られつつある今、瓢亭さんのお部屋に入ると氣が調って行くのが実感できるのです。

単に美味しいお料理を求めるのではなく、人生において私たちが忘れそうになってしまう大事なことを、今一度思い起こさせてくれる空間が瓢亭さんなのです。
不便を愉しむとでもいいましょうか。
ともすると便利な方に流されがちな私たちですが、瓢亭さんはそこにたくさんの気づきを与えてくれます。

見かけは普段着で気軽だけれど、話してみると物凄く味のある魅力的な人と同じように、中身にどこまでも魅力を感じる人を連想させてくれて、お部屋を後にするころには襟を正して人生に向かいたくなります。
目に見える派手や華美に走るのではなく、精神性の大切さを貫いたところが素晴らしいお店です。
四季折々、瓢亭さんで生き方の原点を確認するのも良いでしょう。

別館で気軽に松花堂や朝粥をいただくのも良いのですが、本館でもっと心の奥深くに入り込んで来る日本人の原点を知るのも、お金の生きた使い方になると思います。

 
 
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コメント

  1. 子象 より:

    美風さん

    こんにちは。

    昨日はありがとうございました。

    こちらの記事を拝読していくと、昨日のことが鮮やかに蘇ります。
    今まで伝えて下さっていることの集約が瓢亭さんにあったのだと、私自身も感じることができました。
    そのことがなにより嬉しかったです。

    最初は洋菓子の経験から、冗談で外人と言われるのだと、あまり気にもせずにいましたが、最近になりようやく、日本人としてのなにかが私には足りないという自覚が出てきました。
    このタイミングで瓢亭さんにお伺いできたことは、私にとってとても意味があったと思います。

    不便さが生み出す美しさ。
    それをずっと守り続けて来たからこそ途絶えることなく歴史を重ねている瓢亭さんから生き方を学んだように思いました。

    機会があれば、違った季節にまたお伺いしたいです^ ^

    • マクロ美風 より:

      子象ちゃん、おはようございます。

      中川さんがよく子象ちゃんのことを外人と言っていましたね(笑)
      それは中川さんの伝えたい感覚と子象ちゃんの理解する感覚が離れていたからですね。
      その差を埋めるために日々お弁当投稿で頑張っているといっても過言ではないでしょう。

      便利さを求めて行くと案外ゴチャゴチャしますが、日本文化は引き算の文化なので、その良さを中川さんは伝えようとしていたのです。
      瓢亭さんでそのことを少しでも受け取っていただけたのなら嬉しいです。

  2. 夏目 より:

    美風さん、こんにちは。
    昨日はありがとうございました。
    まだ、様々な余韻が漂っております。

    美風さんと中川さんが、ずっとお話ししてくださっていたことが
    頭では理解できても、そのような状況が揃った場所というところは
    今は、なかなかないのが現状です。

    昨日は、まさに、百聞は一見に如かず!
    いくら、お話しでお伺いして想像しても、その経験が少ないゆえ
    想像でしかなかったものが、瓢亭さんには全て揃っておりました。
    そんな環境を見ても見過ごしてきたのかもしれません。
    本来の日本の暮らしは、季節を楽しみ大切にし、
    心が贅沢な暮らしだった事を瓢亭さんで実感しました。

    中身の魅力を備えられる生き方、精神性の大切さを貫く生き方、
    様々な学びが沢山の瓢亭さん、是非またお伺いしたいです。

    課外授業を計画していただき、その場に瓢亭さんを選んで
    いただきありがとうございました。

    • マクロ美風 より:

      夏目ちゃん、おはようございます。

      今は日本人全体が知らず知らずのうちに目に見えるものに気を奪われる暮らし方をしていますが、むそう塾生は常日頃目に見えないものの大切さを意識して暮らしているはずなので、瓢亭さんに足を踏み入れると、どこか懐かしい感覚に包まれたと思います。
      つまり、理解できる素地があったということですね。

      何年も毎月京都まで通ってくださって、京料理の心を伝えてもらっていたからこそ理解出来たこともありましたね。
      その心をしっかりお子様にも伝えてあげてくださいね。

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