蓮根に学ぶマクロビオティックの陰陽

 

マクロビオティックの陰陽を考えるとき、最初は頭で考えがちになりますが、ある程度のところで現実に目で見えるものを教材にして考えると理解が深まります。
たとえばこの蓮根は、根菜類の代表的食材ですが、牛蒡や人参とは異なる場所で育ちます。
水田や沼地のような水分の多い粘土質(陰性)の土壌で、水(陰性)の影響を大いに受けながら育って、寒い季節(陰性)に旬を迎えます。
それらの陰性は陽性を生み出すエネルギーを持っていますので、陰性タイプの人にはぜひ召し上がっていただきたい食材なのです。
むそう塾では美味しいお料理の中に、さり気なく蓮根を使ったメニューを織り込んでありますから、習ったお料理を復習しているうちに、徐々に体力がついてくるようになっています。

蓮根にも産地や種類の違いによる陰陽はありますが、この蓮根はかなり陽性(形状からも判断できる)で、無農薬栽培の一級品です。 
根菜類は本来土の中で育ったのですから、泥付き状態で購入するのがベストです。
泥を落とされると、その瞬間から野菜の劣化と栄養成分の変化が始まります。
もちろん、それは味にも影響します。

(酢蓮根)

こんなふうにシュルシュルと剥いて(実はとても高度な技術ですが・・・)、

 

こんなふうにくるりんとくるむも良し。

(ちらし寿司)

(蓮根ステーキ1)

(蓮根ステーキ2 )

(筑前煮)

(蓮根まんじゅう)

 

(餡かけうどん蓮根まんじゅう入り)

 

(金平牛蒡蓮根入り)

 

陰性な人に特効薬の鉄火味噌は、こんなふうに薄く切るところから始まります。

 

薄く切ってサイコロに刻んで、

 

人参・牛蒡・生姜・味噌・火・時間・へら押さえ・氣の集中の陽性を加えます。

 

サラサラとした鉄火味噌は、まるで魔法のように細胞を元気にしてくれます。

 この節の部分が最も陽性で薬効成分が高いのです。
マクロビオティック料理ではこの部分を丁寧にお料理に使います。
写真のお料理はすべてむそう塾でお伝えしたものばかりで、実に美味しい仕上がりでした。

ところで、蓮の花(陰性)には実に神秘的な美しさがあります。
精神性を転写する水のある環境下で咲くためもありますが、蓮の実(陽性)の生命力の強さも影響しているのかも知れません。
陰陽って面白いですね。

 

こんなふうにしてみると、何かしら心に語りかけて来るような美しさを感じるのは、蓮根自体がもつ陰陽の織りなす美しさなのでしょう。
硬い(陽性)外皮の中にある空洞(陰性)の面白さですね。
しかし、この美しさを引き出せるのは、陽性な速さを持つ者でないと無理です。
蓮根の灰汁(アク)が白さを奪ってしまうからです。
どこまでも陰陽ですねぇ。
以上、目で見る陰陽談義でした。

 

 

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コメント

  1. りえ(52-6) より:

    蓮根のかつらむき?本当に美しいですね。陰陽のバランスがとれているものはそれ自体で美しいのですね。それに数々の蓮根のお料理、見事に美味しそう。
    残念ながらこちらイギリスでは蓮根は手に入りません。近くの森の中の池には蓮の花が咲くのですから、あそこにもぐってみれば蓮根が手に入るのかしら?といつも散歩をしながら思うのですが、、、。今週から2週間ほど日本に帰ります。しっかり美味しい蓮根を味わってきたいと思います。

  2. マクロ美風 より:

    りえさん、お久しぶりです。

    そうです。
    蓮根の桂剥きなんですよ。

    >陰陽のバランスがとれているものはそれ自体で美しいのですね。

    そうなんですよ。
    お料理も人間も自然も建築も、陰陽のバランスがとれると、そこには安定が生まれ、美しさにつながります。

    蓮根は中国や日本ぐらいしか食べないのでしょうね。
    日本でも元々は観賞用だったとか。
    イギリスの蓮根ってどんなお味なんでしょうね。
    根を食べる習慣って、東洋的なのでしょうが、イギリスの蓮の花の下が勿体ないなぁなんて思ってしまいます(笑)

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