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「からだの声」をキャッチしていますか?
私はマクロビオティックを知るまでは、健康に良い食材や料理法に気をつける程度で、体との対話はそんなに神経質にしていませんでした。
しかし、息子のアトピーがきっかけでマクロビオティックを知り、「腸内環境」がすべての病気の根本原因であることを学びました。
このときの学びがあったからこそ、新型コロナウイルスにも最初から「どうすればよいか」が分かりました。
2020年から3年半経っても、まだ右往左往している現状を見るにつけ、病気の仕組みを知っておいて本当によかったと思っています。
ところで、よく「身体の声」という言い方をしますね。
「体の声」でもいいのですが、難しく考える必要はありません。
たとえば、しょっぱいものを食べたら、あとでお水が飲みたくなりますね。
これも「体の声」の一つなのです。
体には「恒常性」(ホメオスタシス)がありますから、体液の質を一定に保つために動き始めた結果、お水が飲みたくなったので、こういうときには素直に飲みましょう。
また、冷たいものを嫌だなと感じるのも体の声です。
温かい飲み物を飲みたい人も、氷をガリガリかじりたい人も、それぞれ体の声なのでそれも受け入れてあげましょう。
これらを何らかの理由で無視し続けると、そのうち体調不良という状態で体からお返事がきます。
ですから、こまめに体の声に反応してあげることが、健康法の秘訣になります。
これって、ある意味子育ての極意と同じなんですよね。
その都度対応する。
これがボタンを掛け違えないコツです。
***
体の声は、常々食べすぎたり、濃い味付けのものばかり食べていると鈍ります。
いつもお腹が空いてからお食事をするようにしていますか?
平日は無理でも、休日のときだけでもいいから、お腹がすくまでずーっと待ってみましょう。
そうしたら、最初に何がほしくなるか?
ここでその人の素の体調を知ることができます。
ちなみに私は、まずお水です。
それでもまだまだ空腹で居続けると、塩分がほしくなってきます。
ご飯でも甘いものでもないところが面白いです。
それでも我慢していると、頭がちょっと痺れてきます。
ここまで来ると、なにか摂ろうかなとなるわけですが、私は1週間にこんな日が1〜2日はあります。
16時間どころか、20時間食事抜きだとこんな感じになります。
こんなことをしょっちゅうする必要はありませんが、体の声を知るにはとても分りやすい方法です。
体のお掃除ができて気持ちがいいですよ。
(全粒粉胡桃葡萄パン 料理:京料理人 中川善博 マクロビオティック京料理教室 むそう塾)
先日、中川さんが他の荷物と一緒に持たせてくれたパン。
美しい薔薇を眺めながらいただきました。
カテゴリー: マクロビオティックが楽しい♪, からだ
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マクロビオティックを始めた頃は極端な食事をしてしまうものです
先日塾生さんと、マクロビオティックを始めた頃の食事について話をしていました。
美風 「最初はみんな動物性を抜くよね〜。」
塾生 「私は結婚式のお料理から動物性を抜いてもらいました。みんなに悪いことしてしまいました。」
こういうことありますよね。
最初はとにかく動物性を抜いてしまうんです。
実行しやすいからですね。
それがしばらく続くと、体調面や人間関係で「あれ?」という時期がきて、そこから見直す人が多いです。
それもよい経験です。
ある人は、つき合っていた彼とレストランの前で何を食べるか意見が一致せず、「俺と野菜のどっちを取るの?」と言われ、「野菜を取る」といってその場で別れてしまったそうな。
またある人は、ご主人の実家からもらった魚を食べたくなくて、ついには険悪な関係になって離婚したそうな。
こんな話には事欠かないほど、マクロビオティックを知った人たちは食べることで極端な経験をしてきたのです。
でも、今はお食事を楽しめる気持ちになって、健康な生活を送ってくれています。
***
私がマクロビオティックを知って、動物性を食べなくなって3年目の1年間、小豆玄米ご飯を毎日食べていたことがありました。
とにかく美味しく感じたのです。
甘いお菓子を食べませんから、小豆の甘みは癒やしに思えました。
でも、今思うと、あの頃の小豆玄米ごはんは陽性な炊きあがりでした。
動物性が入っていなかったからこそ受け入れられた炊きあがりだったと思います。
今も小豆玄米ごはんは大好きですが、もう少し陰性な炊きあがりにしています。
マクロビオティックを始めた頃より歳も重ねたので、質の良い動物性も取り入れて陰陽バランスを取っています。
食べる量とお食事の回数は多くないので、これで体にはちょうどよく、いたって元気です。
少しのお食事をありがたくいただくことと、感謝の気持ちでストレスを抱えないことが私の健康法かもしれません。
(お赤飯 料理:京料理人 中川善博 マクロビオティック京料理教室 むそう塾)
お赤飯は「自由人コース4」でお教えしましたが、お赤飯も健康に貢献してくれる食べ物です。
なんといっても小豆の力が素晴らしいのです。
小豆は良い血液を作ってくれますので、せっせといただきましょう。
カテゴリー: 食べたもののようになる, からだ, 体験談
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顔も姿勢も生きてきた過去の領収書
人の特徴の一つに「姿勢」がある。
多くの場合はあまり姿勢を意識することなく生活している。
しかし、人に見られる立場の人は、大なり小なり姿勢を意識していると思う。
中でも芸能人やスポーツ選手のように、姿勢が結果を左右するような場合は、徹底的に姿勢を改善していく。
成績や職がかかっているから真剣だ。
習い事も最初に姿勢を指摘される。
目的に合った型というのがある。
その型を習得できると上達が早い。
たま〜に、少し型から外れていても、その人の体の特徴でそれをカバーすることがある。
姿勢というのは、長い間の無意識の上に積み重ねられた結果だから、姿勢には自分の意識もさらしてしまう側面がある。
つまり、「その姿勢」を良しとしてきた自分が存在するのだ。
それほど姿勢はものをいう。
一言で言えば姿勢は個性になるが、得にも損にもなる。
姿勢の美しい人は、見ていても気持ちがいいものだ。
姿勢を悪くしてしまうと、なかなか直せない。
途中から直そうとすると、なかなか難しい。
補助具などを使って、本来のあるべき姿勢にしようとしても、むしろ体が疲れると訴える人が多い。
いわゆる「悪い姿勢」の方が体が楽だというのである。
顔は生きてきた過去の領収書であるが、姿勢もまた領収書だと私は思っている。
だから、姿勢を悪くしないような体の使い方をしないといけない。
よく理解できることだが、気持ちが落ち込んでいるときはどうしてもうつむき加減になってしまうし、嬉しいことがあったときは胸を張っていたい気持ちになる。
だから、精神面のコントロールもまた領収書作りには必要だ。
(姿勢のよい塾生さん 鱧の骨切り特訓講座にて マクロビオティック京料理教室 むそう塾)
写真の塾生さんは、いつも姿勢がよい。
それは立っているときだけでなく、お料理をするときにも目的に応じた姿勢が自然にできる。
だから、見ていても疲れないし、立ち姿が自然体で美しい。
お料理も上手だ。
見ていて疲れるなんて生意気な言い方だが、そういう人もいるのである。
不自然な立ち方だったり、肩に力が入っている人は、見ているとこちらまで肩が凝りそうになる。
そういう人はお料理に時間がかかったり、うまく行かなかったりする。
ということは、お料理もまずくなる方向に行ってしまうので要注意だ。
むそう塾では包丁や火を使うので、何より怪我をしない姿勢を第一に指導している。
その第一歩が桂剥きにおける包丁の持ち方であり、むき方である。
一つひとつの姿勢も動作も、正しく繰り返すことで身につく。
諦めないで美しい姿勢を目指してほしい。
カテゴリー: マクロビオティック京料理教室 むそう塾, からだ
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地味だけど伝統的なお料理が体調を助けてくれる
梅雨のある日本は、今とても湿っぽいですね。
そのせいで、体調が悪い人も多いことでしょう。
そんな人はもしかしたら、水分の摂取が多いかもしれません。
梅雨の季節は空気中に水分が多いので、呼吸からも水分を補っていることになって、体の中にはいつもより水分が多い状態なのです。
ですから、こういう季節の過ごし方として、水分は控え目にするとよいです。
すでに体調が悪い人は、利尿効果のあるものに着目しましょう。
6月の「自由人コース4」では「お赤飯」の授業がありました。
お赤飯は昔からおめでたい時に作るお料理でしたが、この中の「小豆」がとても利尿によいのです。
小豆の煮汁は宝物。
私にはそんなふうに見えます。
尿の出が悪い人や、むくみやすい人、糖尿病の人などは、積極的に小豆料理を摂るといいですね。
そういえば、京都では6月30日に「水無月」を食べる習慣がありますが、それも昔から小豆の効用を知っていたからなのでしょう。
伝統料理にはそういう身体を守る意味が込められているものが多いですね。
そういえば6月30日に、京都高島屋の仙太郎の近くを通ったら、とんでもない場所に「最後尾」の札を持った人が立っていて何事かと思ったら、「水無月」を買い求める人の行列でした。
まるで、バレンタインチョコの売り場のような賑わい方でしたよ。
季節感を大事にする京都の人たちらしいなぁと思いました。
梅雨の季節はもう少し続きます。
せっせと水はけのよい身体にして、元気に本格的な夏を迎えましょう。
そうしたら、水分補給は積極的にね。
(お赤飯 京料理人 中川善博 マクロビオティック京料理教室 むそう塾)
マクロビオティックにおける果物の陰陽と伝統栄養学の五性
私がマクロビオティックを知って、桜沢如一先生の本を読み進めていったところ、陰性はよくないのだと思ってしまいました。
当時通っていたマクロビオティックのスクールでは、陽性にする料理方法を習うし、講座で教えてくれた先生の言葉の端々にも、「陰性はダメね〜」という感じが溢れていたからです。
男の先生も女の先生も「陽性礼賛」といった感じに受け止めました。
しかし、それは陽性一辺倒ではなくて、もっと奥の深い意味での陽性だったということに気がつくまで、年単位の時間を要しました。
その間に私は陽性化して、陰性の必要性を体で実感していました。
この体験は大きかったです。
そんな経験を経て、基本は中庸でありながら、弾力のある陽性さを持ち合わせていることが一番良いのだと理解できたのです。
陽性の人には陰性が必要だし、陰性の人には陽性が必要であるという、ただこれだけのことであるにもかかわらず、現実には「その方法」がわからない人が多いんですよね。
ネットでマクロビオティックを知ったり、本を読んだりして、自己流で始めると、多くの場合あまり良い方向にはいきません。
それは元々の自分の体質や体調をきちんと把握できていないのと、食べ物の陰陽を大雑把にしかしていないためです。
さらに、「やめどき」を見逃してしまうことも要因になります。
***
マクロビオティックでは、食べ物を「陰性」「陽性」で判断しますが、伝統栄養学(東洋医学的食養生や薬膳の基本になる栄養学)では、「五性」(ごせい)に分類して、もう少し細かく判断します。(栄養素やカロリーを分析するのは現代栄養学)
「五性」というのは、飲食物が体内に入って身体に作用する性質で分けます。
「熱」:身体を温める
「温」:身体を温める程度が軽い
「平」:身体を温めることも冷やすこともしない
「涼」:身体を冷やす程度が弱い
「寒」:身体を冷やす
食品の特徴や働きを少しつけ加えると、次のようになります。
「熱性・温性」:内臓の働きが活発になり、血や気のめぐりもよくなって、新陳代謝が高まる。汗をかきやすい人や、熱がこもりやすい人はとりすぎに注意。
「平性」:穏やかな性質のため、毎日食べても特別な注意をはらう必要がなく使いやすい。病後や小さな子ども、高齢者にも向いている。
「涼性・寒性」:体に潤いを与える作用がある。体内の余分な熱をとる。機能を鎮静させる。便通をよくする。冷えがある人や胃腸が弱い人はとりすぎに注意。
***
実は私。マクロビオティックを始めてから³年ほど、果物をとても控えていました。
理由は陰性だと思ったからです。
塾生さんの食事日記を拝見しても、果物をあまりとっていないケースがあって、その人の体質を考えると果物はとってほしいなぁと思うことがあります。
果物をとらない場合、甘いものやアルコールに手が伸びるので、それなら果物をとってほしいと思います。
今の私は毎日何かしらの果物をいただきます。
ですから、お菓子はひと月に²回くらいしか食べたいと思いません。
昨日もデパ地下で果物を買って来たのですが、今は一択で「さくらんぼ」です。
これは私が単にさくらんぼ大好き人間だからです(笑)
ちなみに、さくらんぼは「温性」なので、実に私向きなのです。
今は「ライチ」も出回っていて、あの瑞々しさからは「涼性」を想像されるでしょうが、実はライチは「温性」なんですよ。
ライチは酢豚に入れてもとても美味しいので、もちろん買ってきました。
皆さんもご自分に合った果物を、日々の生活に上手に取り入れてみてください。
(高島屋 京都店にて)
桃も売られていました。
桃も「温性」なので、多くの人に特におすすめです。
潤いも補給してくれるので、肌荒れや便秘の人、肩こりや頭痛の人にもおすすめです。
カテゴリー: 食べたもののようになる, からだ
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