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偏りのマクロビオティックから脱却して微調整しましょう

「マクロビオティックで泣く時 本物の自由人になるために」の記事に寄せられたコメントにお返事を書いていたら、とても長くなってしまいました。
多くの人にご理解いただきたい内容でもあるので、改めて記事にさせていただきます。
Niさん、コメントをありがとうございました。

<Niさんのコメント>

美風さん、こんにちは。
昨日は本当に有難うございました。

賀茂茄子ピザを口にした途端、心の底から感動してその気持ちがどうにも抑えきれませんでした。楽しい試食の時に、皆さんにご心配をおかけして申し訳ない気持ちです。私にとってもあのように涙したのは初めてでした。それほどアツアツ賀茂茄子ピザは美味しかったです。

私は病気がきっかけで大好きだった乳製品を全く口にしなくなり、それがごく当たり前のように生活してきました。マクロビオティック指導校に通っていた時も、実行していることが間違っていないと信じていたので、どんどんその道に突き進んでいきました。しかし月日が経つにつれ、ほんとにこれでいいのかな?と何度も疑問を抱くようになり、何かに導かれるようにむそう塾生となりました。

美風さんは私と接する度に「のーちゃんとご主人が健康で元気になる事がまず一番よ!」と何度も言われました。でもその時の私は、真の意味がわからずにいました。何故なら私はマクロビオティックで元気になったと信じていたからです。お弁当投稿の時は、中川さんから「あなたは今まで世間の人よりスピーディーで活力ある生き方をしてこられたのですか?」とご指摘を受けたこともありました。頭では分かっていても、恐れからどうしても乳製品を口にすることが出来ませんでした。そして昨日、その答えのすべてが賀茂茄子のピザに繋がっていたと思います。

中川さんのお料理、陰陽で考え抜かれた賀茂茄子のピザは、まさに私の心を解き放ってくれる絶妙なお味でした。食べてもいいんだっ!もう我慢しなくていいんだ!って。こういう気持ちを封印していた自分にも驚きでした。今まで本当に長い道のりでしたが、もう後ろは振り返りません。前だけを向いて真の自由で楽しいマクロビオテイック生活をスタートさせます。

美風さん、中川さん、本当に有難うございました。そしてこの場をお借りして、ご一緒した塾生の皆様、昨日はとても楽しかったです。お見苦しいところをお見せして本当にごめんなさい。またいつか皆さんとお会いしたいです。そして麗可さん、昨日も大変お世話になりました。ハグハグのお気持ち、感じていました。ありがとうございます。長々と失礼いたしました。

<マクロ美風からのお返事>

Niさん、おはようございます。

私はあなたを抱きしめて一緒に泣きたい気持ちでした。
「よく頑張ったね」と。
あの涙はストイックに実行したことがあるからこそ流せる涙なのです。
決して恥ずかしくも遠慮すべきものでもありません。
堂々と泣いてよいのです。

マクロビオティックに真剣に向き合ったら、誰しも最初は排除一辺倒になってしまうと思いますよ。
そして「ストイック=きちんとマクロビオティックを実践している」と思い込んでしまうのです。
ここが大問題です。
桜沢先生の本にも登場するように、たった1枚の食箋を何年も守って、成長が偏ってしまったお子さんの例があります。
体調が悪い場合はそれを改善するために陰陽的に偏った食事を取っても良いのですが、体調が改善されたら中庸でいられるように陰陽をコントロールする必要があります。
それなのにそれまでと同じお食事内容では偏りが出てしまうのは当然ですね。
そのことに気づかないまま、排除のマクロビオティックをしていると、いつしかあれ?という体調になって来ます。
陰陽が反対方向に動いてしまうからですね。

この偏りマクロビオティックは、マクロビオティック料理で病気を克服した経験をお持ちの人ほど強くこだわります。
成功体験が尾を引くんですね。
そういうマクロビオティック指導者も多いですよ。
でもね、マクロビオティックとは常に細かな調整をして中庸を保つことなんですよね。
「一定」であるためには何もしないことではなく、何かをした結果が「一定」であることを見逃しているマクロビオティックを知ったつもりになっている人が後を断ちません。
本当にマクロビオティックを知っていたら、変化を恐れないはずだし、むしろ変化は必要だと認識しているはずです。
ここですね。
ここをどれだけ深く認識出来ているかどうかです。

本文にも書きましたが、ここでもう一度繰り返しておきます。
「何を食べても大丈夫」な体になることが本来のマクロビオティックの考え方です。
このレベルになってこそ、パワー溢れる人になれるのです。
まだ排除しなければ体が悲鳴を上げるようでは、本物のパワーが備わっているとは言えません。
中川さんから発せられた言葉は、Niさんのパワーを考えてのことだったのだと思います。
声の勢い、姿勢、目の輝きなど、いわゆる望診をしていると、まだあなたはパワーに弱々しさがあります。
ということは、これからどんどん変化出来る伸び代があるということですね。
陰陽の理をはかりながら、心地良いマクロビオティックで人生を何倍にも愉しみましょう。
応援しています!

万願寺唐辛子とちりめんじゃこの炊いたん

 
 

(万願寺唐辛子とちりめんじゃこの炊いたん)

<マクロ美風の述懐>
マクロビオティックを知ったばかりの頃の私なら、上の写真のような食材の組み合わせ料理は口にしませんでした。
何しろ「じゃこ一匹口にしない」マクロビオティックをすることが正しい食事(正食)だと思っていたからです。
年月が経ち、今ではこのような食材も認められる人(笑)になりました。

ストイックにマクロビオティックを実践したおかげで、体と精神面の陰陽をしっかり把握することが出来て勉強になったことは確かです。
これは後に私の財産になっているので、マクロビオティックの理解に奥行きが出たと感じています。
何事にも無駄ってないものですね。
あえて無駄というものがこの世にあるとするならば、それは「何もしないこと」ではないかと思います。
何かに没頭することは、脈打って生きていれば当然ですね。
だって、血が流れているんですもの。
感動の血が。

 
 
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桂剥きの面圧が解った瞬間!(記念すべき日) 刻みの動画つき

今年の5月からス新設されたむそう塾のじっくりコース。
幸せコースを修了したけれどもう一度基本をしっかり学び直したいという人達が通っています。
同じく5月から新設された満足コースとともに、お料理の基本中の基本を一つずつ確実なものにするべく日夜4クラスの人達が桂剥きの練習に精を出しています。
それに合わせて幸せコースの2クラスも今は桂剥き投稿期間なので、むそう塾は上級幸せコースを除いて6クラスが全員で桂剥きモードに突入しています。

下の写真はじっくりコースの星直さんです。
彼女は幸せコースの時にはのんびり屋さんで、本来のおっとりした性格でした。
すべてに控え目で人生を損しながら生きているなぁと思ったものです。
幸せコースに在籍中の新年会で、彼女から相談を受けました。
「私って遅いですか?」
迷わず私はイエスと答えました。
もっと積極的にならないと、どんどん歳だけ重ねてしまって後悔することになるよと伝えました。
色々時間を費やして話す間、彼女は頬をつたう大量の涙をぬぐうことなく、鼻水まで垂らしながら泣きじゃくりました。
そして、そこを起点に彼女は生まれ変わりました。
積極的に行動することにしたのです。
人間関係も含めて。

その後、彼女は上級幸せコースに進み、復習もどんどんこなすようになりました。
毎回中川さんに確認してもらいたいお料理を持参して、ちゃんと復習のメールも中川さんに送ってアドバイスをもらっていました。
遠くから夜行バスで往復をしながら通った2年間は、彼女にとって大変なスケジュールでした。
でも彼女はじっくりコースでもう1年間通うことを選択されたのです。
迷った時には困難な方を選択するというむそう塾スタイルを実行されたのです。

昨日の桂剥きでは、写真のように右腕が脇から離れていません。
何度注意しても、私が他の人のところに行って戻ってくるとまたくっついています。
これを直さないと絶対に上達しません。

桂剥き1 マクロビオティック むそう塾

 
 

ところで、面圧が解らないといって自分から中川さんの方に質問しに行きました。
桂剥き2 マクロビオティック むそう塾

 
 

これからの中川さんの左手の動きと彼女の口元に注目してください。
桂剥き3 マクロビオティック むそう塾

 
 

こうやって「重いドアを押し上げながら開けるように」包丁を砥ぐときの部分を大根の中心に向かって当てるんだよ。
「あ!」
一瞬彼女の口が開きました。
ピン!と感じるものがあったようです。
桂剥き4 マクロビオティック むそう塾

 
 

中川:そうそう!
Hさん:あ! この感覚なんですね!
桂剥き6 マクロビオティック むそう塾

 
 

中川:ほら、出来るやないかー!
Hさん:ハイ! 解りました!!
桂剥き7 マクロビオティック むそう塾

 
 

中川:┐(´∀`)┌ヤレヤレ
Hさん:\(^o^)/
桂剥き8 マクロビオティック むそう塾

 
 

幸せコースの時にこの積極性があったなら、Hさんはもっと早く面圧を理解されていたことでしょう。

さて、刻みですが、Hさんの刻みの姿勢が良いのと、音が良かったので、注目してみました。
姿勢は何事においてもとても重要です。
桂剥き9 マクロビオティック むそう塾

 
 

すると、こんなに軽やかに刻めていました。
リズミカルで楽しそうに刻んでいます。
[youtube width=”550″ height=”344″]

それもそのはず、彼女はこれから婚姻届を出しに行く日だったのです。
やっと巡って来たこの日。
新年会でのあの涙からこの日まで、彼氏探しからおつき合いした日々がこの日の実りにつながって本当に嬉しかったです。
Hさん、お料理で男性の胃袋をゲットできたね。
これぞむそう塾スタイルです。
末永くお倖せに!!

 
 
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マクロビオティックで泣く時 本物の自由人になるために

昨日は「夏の特別料理 涼麺と賀茂茄子のピザ」を開催しました。
最初は麺つゆにするお出しの取り方から始まりました。
一般的なマクロビオティックの出汁の取り方とはまったく異なる方法なので、すでに他のマクロビオティック指導校で何年も学んでいた人はビックリ!
すでにその段階で相当ショックだったようです。
むそう塾で教えているのはプロの料理人であること、そしてその一流料亭の味を家庭でも素人が再現出来るように工夫されていることが、独特の料理法につながります。
お料理の途中で目をまん丸くして、「全然違う!」と私に語りかけて来るNさんの表情が可愛かったです。

涼麺も悶絶しながらいただいて、今度は賀茂茄子のピザです。
マクロビオティック料理では乳製品を使用しない点が特徴の一つとして伝えられていますが、むそう塾では本当に美味しいものは陰陽を駆使して体に負担のないお料理にしてお伝えしています。
その一つが「賀茂茄子のピザ」なのです。
ピザの商品開発を何年も手がけてきた中川さんの手にかかると、一般のピザよりも美味しいピザが出来上がってしまいました。
もどき料理ではなく、元のお料理を超える美味しさになったものだけが講座になるため、このピザも小麦粉を生地に使ったものより美味しいのです。
そして、ちゃんと毒消しができているのです。
つまり一品の中で陰陽バランスが取れているということですね。

その美味しさと考えぬかれた陰陽に感動して、それまで実践して来た自分のマクロビオティックは何だったのかという思いが胸を去来したのでしょうか。
ピザの試食をして泣き出す人がいました。
マクロビオティックで泣く時3

 
 

あれ?
壁の方に向いちゃったよ。
マクロビオティックで泣く時1

 
 

涙を拭いて食べ直しています(^^)
マクロビオティックで泣く時2

 
 

私は彼女を抱きしめたくなるほど、お気持ちがよく理解できます。
なぜなら、私がかつて歩んだ道だからです。
あれダメ、これダメと排除のマクロビオティックを何年もして、何か違うんじゃないかと模索した経緯があるからです。

マクロビオティックとは自由になるための考え方であるにも拘らず、実際は不自由な考え方にとらわれてしまってがんじがらめになっている人をよく見かけます。
それは一にも二にも伝え方が悪いと思います。
お料理の末端部分だけが伝えられて、マクロビオティック本来の実践的哲学の部分が理解されていないためです。

さらに言えば、マクロビオティック料理は健康になるための手段であって、料理が最終目的ではありません。
健康でない体の人は、マクロビオティックの考え方で陰陽バランスの取れたお食事をして健康になり、その体で自由な生き方をしましょうというのがマクロビオティックの目的です。
その自由というのは一般的に考えられているような気ままなものではなく、「無双原理十二の定理」や「健康の七大条件」を踏まえたものでなければなりません。

手段と目的を取り違えてしまって、マクロビオティックをしているのに体調が悪いという人は後を断ちません。
動物性を食べたから、白砂糖を摂ったから、乳製品を摂ったからといって体調の変化に神経質になるのではなく、「何を食べても大丈夫」な体になることが本来のマクロビオティックの考え方です。
もしあなたがミクロな考え方をしているなら、もっとマクロ(大きい意味)な視点で考えましょう。
本物の自由人になるために。

そして一番大事なこと。
それは、健康な体になって「どんなふうに生きるのか?」「何をしたいのか?」ということです。
単なる病気治しのマクロビオティックではなく、生き方の哲学としてマクロビオティックの本来の意味を知ってほしいと思います。

講座を受講された皆さんの楽しい笑顔はこちらから。

 
 
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マクロビオティックの中庸と安定性のとらえ方

マクロビオティックでは中庸を良しとする。
しかしその中庸(安定)はじっとしているのではなく、常に微妙な調整を刻々としていて、遠くから見ると何もしていないように見えるだけである。
いつでも素早く対応しながらバランスを保つのがマクロビオティックの理想の姿である。
じっとしているとそれは偏りにつながって行く。

「安定性とは何か!?」(佐伯剛氏の記事より)
http://kazetabi.weblogs.jp/blog/2014/07/post-6f8d.html

この中の
「安定性とは不動の状態ではない。様々な状況に瞬時に対応できる不安定さこそ、安定性には必要。」
という表現に同感である。
まさに私達はその不安定さを陰陽という視点で操っている最中なのだから。

 
 

魔法のメガネ マクロビオティック 


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古典マクロビオティックとニュー(new)マクロビオティック

今はマクロビオティックといっても様々な流れがあります。
最近ではニューマクロビオティックとか、newマクロビオティック、あるいはクシ・マクロビオティック、マクロビオティックス、マクロビ、穀物菜食、穀菜食など、さまざまな名前がつけられていますが、源流は桜沢如一氏の提唱したマクロビオティックが始まりです。

マクロビオティックとは、陰陽を操って生き方や暮らし方、食べ方や人間関係、あるいは経済や社会環境までを包括的かつ一元的に考えていくことで、穏やかな日々を送ることが可能になり、結果として健康的な生活が出来るというものです。

では、なぜ色々な名前に分かれるのかということですが、時代とともに伝える人達に微妙な温度差が生じるためだと思います。
ここでは個人名をあげて言及しませんが、その指導者たちの多くは従来のマクロビオティックとは違うということを強調されるために名前を変えているのでしょう。
それらのすべての流れは陰性方向になっています。

一番多いのは塩分と油分を控え目にすることですが、蒸すだけの料理方法や、玄米を控える指導方法まであります。
どれも桜沢如一先生が60年以上前にマクロビオティックを提唱した時に比べて、動物性がたくさん入っている現代人には、陽性信仰の強い古典マクロビオティックは合わないと判断しているからです。

もちろんそのような人も多くいますが、反対に60年以上も前には多くなかった「お砂糖のとりすぎによる陰性な人」が今では多くなっています。
いわゆる米離れ現象が起きた結果、小麦粉と乳製品と油脂類の摂取が増え、さらに甘い食べ物や飲み物が劇的に多くなって、60年以上前とは違った陰性な人が存在します。
これらは食生活の欧米化がもたらした側面もありますが、暮らし方が自然から遠ざかった方向に進んでいる影響も受けています。
たとえば車や冷房の普及、エネルギーの少なくなった食品に囲まれて、人間が本来持っているはずの自然治癒力が発揮しにくい体になっているのです。

そのような陰性な人も、動物性をたくさん食べて陽性になっている人も、同じ食べ方で良いわけはありません。
それぞれの体にピッタリ合ったお食事や暮らし方や人間関係があることを知ろうというのがマクロビオティックの考え方です。
ですから私は、「今はお肉を食べている人が多くなって陽性な人が多いから昔のマクロビオティックは間違っている」と言って、新しいマクロビオティックに舵を切る必要はないと思います。
それは陰陽の適用の仕方で解決できる問題であって、混乱を招くような名前のつけ方をするのは不親切だと考えます。

陰陽を深く知れば知るほど、それは普遍的なテーマにも対応できる力を持っているので、食べ方だけを操作するマクロビオティックの枝分かれ現象は好ましくないですね。
しかしそこに、桜沢如一先生の提唱されたマクロビオティックと異なる内容を提唱して、あるいは特化して「ニュー」や「new」と表現されているのなら、それは一つの流派になりますね。
茶道や華道の世界と同じ現象でしょうか。

しかし私はここで声を大にして言いたいことがあります。
それは時代に合わせて変えていくことを桜沢先生はちゃんと教えているのですから、陰陽の範囲内ですべてはまかなえると。
これこそがマクロビオティックの真髄なのです。

マクロビオティックの指導者たちは、どのようにしたらマクロビオティックを正しく伝えられるかに心を砕いていらっしゃることでしょう。
その過程で表現方法や内容が多少違っていても問題にすることではないでしょうが、これだけネットが普及した今、少しの違いで混乱を生じることにもつながるので、この記事を書きました。
すでに「?」と思っていらっしゃる方のご参考になれば幸いです。

 
 

魔法のメガネ マクロビオティック 桜沢如一

 
 

(魔法のメガネ リメイク版

 
 
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