マクロビオティックが楽しい♪」カテゴリーアーカイブ

54点の玄米ご飯に想う

毎週水曜日だけ、ひと月に4日ほど営業される不思議なマクロビオティック料理のお店「なかがわ」さん。
店主の中川善博さんが仕込む純粋なマクロビオティック料理が唸るほどの美味しさなので、営業日には開店前からお客さんが並ぶ。
一方で中川さんは「むそう塾」というマクロビオティックをベースにしたお料理教室も運営されている。
毎週水曜日には一般のお客さんと「むそう塾」の生徒さんが、最高に美味しい中川さんのお料理に舌鼓を打つ。
そんな中で今話題になっているのが、Hさんの玄米ご飯だ。

Hさんは「むそう塾」の上級幸せコースに通っていて、それはそれは話題に事欠かない人だ。
実は、Hさんは想い出したくないほどつらい体験をした。
身も心も凍る日々を何年も過ごした。
当然体調も悪かった。
その頃炊いたHさんの玄米ご飯が下の写真だ。
こんな写真が何枚も中川さんの手元にある。 


もしかすると自殺をするかも知れないと思って、私は毎日Hさんとメールのやり取りをした。
来る日も来る日もHさんから届くメールは凍るような内容ばかりで、私も相当背中に感じるものがあったので、中川さんに応援を頼んで3人で毎日メールのやり取りをした。
そんなことを1年くらい続けた。 
その間もHさんのご飯は下の2枚の写真のような感じだった。 
もちろん、中川さんが最高のアドバイスをしているにもかかわらず・・・。 


いよいよ「むそう塾」でコース制のお料理教室が始まり、Hさんはその1期生として通うようになった。
毎月Hさんの顔を見てアドバイスをし、「なかがわ」さんにお食事に来て、徐々にHさんの心に血が通い始めた。
その頃の玄米ご飯が下の写真。
 

そしてきょう、中川さんから嬉しいメールが届いた。
そこにはHさんの炊いた最新の玄米ご飯の写真があった。
まずは中川さんの言葉から。
Hさんの炊くこの玄米は水曜日のなかがわ営業日放課後でも話題になっている難易度の高い玄米です。
その玄米をここまで炊けるのですからたいしたものです。
食べた人を納得させる旨さがあります。
ここまで炊飯を重ねてきたHさんへのご褒美のような炊きあがりです。
もうブレないでしょう。
塾生の良い手本となるので美風さんに画像をお届けします。」


私はこの中川さんの言葉と、Hさんのこれまでを想い出して泣けてしまった。
思い返すと、Hさんは気の遠くなる努力をした。
コツコツと。
しかも力を入れずにひたすらマイペースで。
そんなHさんを正直言って、私も中川さんも 笑うしかない場面もあった。
Hさんも「ほんとですね?」と微笑んで頷いている。
Hさんは決して怒らない。
きつい物言いもしない。
去年の今頃、Hさんは「マクロ美風の家事アドバイス講座」を受けた。
私は彼女の中に核を作るべく、大きな出費を伴うけれど彼女の部屋に家具を購入してもらった。
仕事を終えて帰宅したら、そこにはお気に入りの家具が「お帰り♪」と迎えてくれる。
その家具の周りで彼女は癒されてほしい。
自宅が一番安心できて、一番くつろげる空間。
台所も使いやすいようにアドバイスさせてもらった。
そこで苦手だったお料理を楽しいものにチェンジしてほしいとの願いを込めて。
昨年の5月からHさんは上級幸せコースのお料理をせっせと復習してくれた。
それはそれは目を見張る練習量だ。
毎朝中川さんに「きょうの復習」メールが動画付きで届く。
それを繰り返すうちにHさんの玄米ご飯が美味しく炊き上がるようになってきた。
それが今朝のご飯だ。

中川さんによると54点!とのこと。
Hさん独特の外のHさんと中のHさんのうち、これは中のHさんが炊いたご飯だそうである。
外とは理論的に考えるHさんのことで、中とは感覚的にとらえるHさんのことを指す。
Hさんにはこのような二面性があって、それを上手く操りながら指導した中川さんの力も素晴らしい。
「名選手必ずしも名監督ならず」という言葉があるが、中川さんは名選手であり名監督でもあると思ったことだ。
ここで私が学んだこと。
それはHさんの驚くほどの素直さだった。
素直とは誰でも口にするが、それを実行するのは簡単ではない。
ややもすると人間は見栄を張ったり、要領よく振舞ったり、隠し事をしたがったりするものだから。
しかしHさんは丸裸で私達に接してくれた。
だからどんな場面でもHさんを嫌いになったり腹を立てることがなかった。
他の塾生仲間の感想も同様だ。
多くの人からこんなにも同じ評価をされるのは、本当に珍しいことだと思う。
Hさんは今、観音様のように慈悲深い笑顔を見せてくれる。
まさに陰性の時期を過ごして、これから陽性のスパイラルに入ってくれるのだろう。
Hさんが寒くてつらかった頃、早く春が来てくれるようにと、私は「おはる」さんというハンドルネームを贈った。
今まさにおはるさんは春に向かって羽ばたこうとしている。
しかし彼女らしく、静かにひっそりと、ほわ?っと微笑みながら変化するのだろう。
おはるさんは今、
黙々とお箸の正しい持ち方に挑戦していて、こんな素晴らしいコメントを寄せてくれた。
きっとおはるさんは綺麗なお箸の持ち方ができるようになって、また一歩新しい世界の扉を開けてくれることだろう。
自分の力で。
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女の美しさは男の責任

恋人が出来た途端に女性は豹変する。
どんどん美しく色っぽくなって、最高の状態で結婚する。
やがて子供を産み、だんだん女を忘れる。

ハッと気がつくと鏡の前にはかつての自分とは別人の自分がいる。
髪を切ってもお化粧を変えても夫は気がつかない。
ふっと思う。
私の人生って・・・。
でも、女は男次第で美しくなれる。
ちょっとした男の気遣いと、ちょっとした男の優しさを感じたら、女は幸せになれる。
その「男」は夫だけではない。
「私を見ている人がいる」と思うだけで女は美しくなれる。
心が踊らない日常。
そんな毎日では美しくなんてなれない。
たった一言、「その色似合うね」でもいい。
女は男の言葉で一喜一憂する。
はかなく、何と可愛い存在であろうか。
男は照れる前に親指ほどの勇気を。
女はためらう前に小指ほどの甘えを。

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花粉症にはマクロビオティックを

先日面白いことがありました。
外でお食事をした時のこと。

むそう塾でいうところのいわゆる「開いていない玄米ご飯」を食べました。
硬いからしっかり噛んで食べなくちゃと思い、モグモグモグモグしたのですが、後でやはり胃がクシューっとして来ました。
それ以前に食べている最中なのに楽しくなく、食べ終わっても身体が暖かくならないのです。
ああ、むそう塾生が玄米投稿でまだパスポートを取れない時のご飯は、こんななんだろうなぁ、可哀想だなぁ、早くパスポート取ってほしいなぁと思ったのでした。
硬い玄米ご飯を食べるのは悲しいですね。
一口ごとに細胞が目覚める感じ。
それが中川式玄米ご飯の特長ではないかと思います。
そしてその後、なんとなく甘いものが食べたくなりました。
喫茶店に入り、滅多に食べない洋菓子を 注文したのですが、その割にはお煎茶の量が少なかったのです。
お店の方針なのでしょうが、お湯のみが小さいのです。
それでその場は終わったのですが、時間が経つにつれて今度は胃がサインを送って来ます。
これはね、甘さの中和が足りていない証拠ですね。
甘さを中和するには塩分か水分を取りますので、必然的にこれらを摂り過ぎる傾向になります。
こんなことを無意識に繰り返している人は要注意です。
今の季節なら花粉症になりますし、腎臓も弱めます。
甘い物・水分・乳製品、これらを摂リすぎたまま花粉症の薬を飲んでも、滑稽なだけです。
スギ花粉が悪いのではなく、スギ花粉に反応する自分の身体と食べ物を改めることが先決です。
食べ過ぎが最も罪多きことなのですが、こんな人は寝過ぎでもあります。
少し食べて少し寝る。
目が開いている間は嬉々として動く。
これがマクロビオティックの暮らし方です。
え?
マクロビオティックをしているのに花粉症になった?
それは単に食べ過ぎ飲み過ぎではないでしょうかね。
つまり、陰陽のバランスが取れていないのです。

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糠漬けとアトピー

ただいま中川式糠床の予約を受付けています。
これは昨年も実施して好評だったので、今年も乳酸菌の濃い糠床をお届けするべく、長い時間をかけて強力な中川菌を育てるための予約です。
生きた良質の乳酸菌を腸に送ることは健康の要ですから、むそう塾では三種の神器と呼んで糠漬けの作り方を大切にお伝えしています。

幸せコースでお渡しした中川式糠床のタネを、上手にキープすることは至難の業です。
キープするには少しずつ増やす工程があるので、そこで多くの人は失敗するのです。
糠床を増やしたり維持するには、一にも二にも菌の特性を知り抜かなければならないからです。
ところが普段私たちは殆どと言ってよいほど、菌のことなんか無頓着で生きています。
しかし、無頓着ではあっても実は菌に囲まれて暮らしているんですけどね。
環境によっては良い菌の多い場所があります。
たとえば造り酒屋さん、お醤油屋さん、お味噌屋さん、麹屋さん、八百屋さんなど。
あ、そうそう、野菜を作っていらっしゃる農家さんも良い菌に囲まれていますね。
そういう場所以外の機密性の高い住まいで、冷蔵庫に頼り切った生活をしていると、菌とのおつき合いがなかなか上手く出来ません。
それから女性が外に出てしまうことが多くなりました。
つまり、旅行も含めてお仕事でも家を留守にすることが多くなった現代では、家の温度管理が一定しないため、菌にとっては最悪の環境になったわけです。
これが糠漬けを衰退させた一番の原因だと思います。
*   *   *
実は多くの日本人が糠漬けが大好きです。
でも、糠漬けの本当の味を知らない人がビックリするほど増えてしまいました。
それは、しっかり発酵した糠漬けは市販されていないからです。
一般的に売られている糠漬けは「糠漬け風の塩漬け」であって、発酵の点で大きな違いがあります。
ちゃんと発酵していないから臭いです。
糠床は正しく発酵すると、とても良い香りがします。
しかし、ほんまもんの糠漬けはなかなか入手できないので、むそう塾では幸せコースで中川式の素晴らしく美味しい方法をお伝えして糠床のタネをお渡しし、それでも上手く出来なかった人には別枠で糠漬け講座を開催してきました。
それでもまだ上手く糠床を維持出来ない人が多くいらっしゃいますので、昨年は増やさないでそのまま漬けるだけの糠床をお渡しして、糠漬けクイック講座も開催しました。
それでもまだそれを越冬させられない人がいます。
それほど糠床の菌の状態を把握するのが難しいのですが、本気で取り組めば必ず美味しい糠床が維持できます。
これも玄米炊飯と同じで、真剣に向き合った者のみが手にできる美味しさです。
失敗のお仲間はたくさんいらっしゃいますから、一度や二度の失敗で諦めることなく、ぜひ今年も糠漬けに挑戦なさってみてください。
あの中川さんですら初めの頃は失敗を何度もされたそうですから。
*   *   *
アトピーを治したいからと言って、幸せコースに通われる前から糠漬け講座を受講されたMさんは、ヨロヨロしながらも何とか糠床をキープして、見事に一切のお薬を使うことなく玄米ご飯と糠漬けを頼りに素晴らしいお肌を取り戻しました。
強い意志に本当に頭が下がりました。
そのMさんは彼氏が出来た途端にさらに糠床の調子がアップしました。
寒い2月の上旬だというのに、それはそれは上手に使った人参を試食させていただいてビックリしました。
まるで中川さんの糠床でつけたのかと思ったほどです。
またHさんはアトピーが酷かったのですが、糠床をかき混ぜているうちに右手が綺麗になって来ました。
糠床のお陰だと思って今度は左手で混ぜてみました。
すると左手も綺麗になってビックリです。
アトピーに塩は良いので頷けます。
糠のもつ油分が保湿に働く作用もあるので、糠床パックをするともっと良くなるかも知れません。
中川式の糠床はあまりにも香りが良いので、つい食べたくなってしまいます。
それでHさんは「糠床どんぶり」のように玄米ご飯にかけて食べたり、つまみ食いをしてかなりの量を食べてしまいました。
そんなこんなで、むそう塾生は手についた糠床はもったいないから食べちゃいます。
私も洗う前に食べます。
あ、そうそう。
中川さんが糠を洗わずに糠和えみたいな感じで糠漬けを出してくださったことがありました。
美味しかったです。
アトピーを改善するには腸を整えることが大事なのですが、これに中川式の玄米ご飯と糠漬けは最強だと思います。
立春から中川さんは本格的に糠床を増やし始めました。
今は3樽まで来ました。
去年は9樽も作りました。
今年も皆さんの健康と美味しさのために、中川さんは漬物屋のおっちゃんになっています。
こんな美味しさをお届けするために、こんな大きな樽で育てています。
先輩たちの瑠璃茄子投稿があります。
私のブログでもいっぱい糠漬けの記事を書いていますから、過去記事を検索してお読みください。
今年は糠漬けからどんなドラマが生まれるのでしょうか。
皆さんのご報告を楽しみにしています♪

 

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冬から春への京都



2月20日の京都。
遠くの山にはまだ雪が。
冬から春への季節の移り変わりをガラス越しで。

(撮影:中川善博 Canon EOS 7D EF-S 18-200 IS

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