マクロ美風の体験的マクロビオティック 食べ方の基本

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きのう息子と遅い朝食と昼食と夕食を兼ねて、デパートの上にある中華のお店に行った時のこと。
支配人がそばに来られてちょっと話し込んでいました。
花粉症がひどくてとおっしゃるから、甘いものと乳製品と水分を控えればかなり良くなると話したところ、「甘いものが大好きで〜」とおっしゃる。
「主人は私よりひどいからせっせとヨーグルトを食べているんですけど効かないんです」とも。
「あら、そのヨーグルトはかえっていけないですね」と私。
支配人は??というお顔をされるので、食べ方をかいつまんでお話をしたけれど、きっとご自宅では笑い話で終わってしまうんだろうなぁ。

ずっとずっと前に、白米に玄米を混ぜて炊いていた奥様が、ある時私に試食用に小さなおむすびをくれたことがあります。
白米の軟らかさと玄米の硬さが口の中で一緒になってとても食べづらいものでした。
これはダメだと思った私は、すぐ玄米ご飯の炊き方を習うために、東京のリマ・クッキングスクールに通い始めました。

それから5年ほど経って件の奥様とばったりお会いしたところ、実年齢よりかなり老けてお疲れのご様子でした。
口元にはシワがよって、まるで老婆かと思うほどです。
ご主人と一緒に癌になりたくないから玄米ご飯を食べているのとおっしゃっていたのに、すでに癌患者のような感じでした。

その時私は思いました。
「あ〜、やっぱり玄米の炊き方を習って良かった」と。
あの奥様は体に良いといわれている食品を寄せ集めていただけで、そこには食べ方の骨組みが何もなかったんだなと思いました。
私はつくづくマクロビオティックの陰陽理論に基づいて食べ物を選択する術を知っていて良かったと思いました。

食べ物を取り込むだけではなく、取り込まない選択。
それによって体が快調になる事実。
そんなことをあの支配人さんも知ってくださったら、花粉症なんてサヨナラできるのになぁ。

食事の帰り道、息子に「きょうはお腹がすいたでしょう?」と聞くと、「いや慣れてるから別に」と言いました。
彼には時間がなかったら食べないこと、お腹が空いていなかったら食べないこと、食べない方が人間は健康に近づくことなどを教えていたので、こんな返事が返ってきたのでしょう。
「1週間くらい食べられなくても人間はどうってことないからね」と常々言っておいたので、彼なりに食事に対する認識ができて来たのかもしれません。
それを伝えられただけでも親としては良かったなと思いました。

 


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玄米が開くということ(玄米投稿に寄せて) 

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(炊飯&写真:中川善博)

 

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(炊飯&写真:Haさん)
※写真の大きさは投稿者が設定したまま

 

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(炊飯&写真:Saさん)
※写真の大きさは投稿者が設定したまま

 

いかがですか?
3枚の写真を見比べるとそれぞれ表情が違いますね。
でも、どれも玄米ご飯です。
むそう塾で要求している「パスポートレベルの玄米ご飯」とは、限りなく一番上の写真に近い炊き上がりになることです。
むそう塾では「玄米が開く」という表現を使います。
硬い玄米ご飯が白米のように軟らかく炊き上がると、まるで玄米ご飯が花開いたかのように白っぽくなります。
こうなるとパスポートレベルになります。

このパスポートレベルの玄米ご飯を召し上がると、体が実に様々な変化を見せ始めます。
一番多いのは便秘が改善したというもの。
次は冷え症だったけれど体温が上がって目覚めも良くなったというもの。
止まっていた生理が再開したり、生理が楽になったり、その結果妊娠するという報告が後を断ちません。
何と言っても多いのは、玄米嫌いのお子さんやご主人が食べてくれるようになったという報告です。
文字通り一つ釜の飯を食べて、一家が笑顔で食卓を囲める光景が実現できることは、むそう塾の最高の喜びでもあります。

もし今、玄米ご飯を食べているけれど、今ひとつ体調が思わしくないという人は、その玄米ご飯が原因かも知れません。
玄米ご飯は確実に消化吸収されれば、とても素晴らしい働きをしてくれるのですが、まだパスポートレベルに達しない玄米ご飯は、むしろ体に悪さをする場合もあります。
フィチン酸をはじめとして、玄米の皮の部分が胃腸を荒らし、場合によっては出血を伴うこともあります。

よくあるのが籾殻(もみがら)がついたままの玄米が混じっていて、うっかりそれを飲み込んでしまうことです。
籾というのは米に刃と書きます。
文字通り胃腸を傷つける凶器になってしまいます。
玄米で食べるのに適した性能の良い脱穀機なら良いのですが、白米で食べることを前提とした脱穀のまま、無農薬だから、減農薬だからと、ネット販売で籾殻入りの玄米を購入している人のなんと多いことか。
そしてその籾を取り除くために時間がかかって、「玄米って面倒よね」と思っている人もいます。

むそう塾ではそんな問題をすべて解決して、本当にあなたの体調を良くするための玄米ご飯を炊くために日夜研究を重ねています。
その一つが炊き方であり、もう一つがお鍋の選定です。
入手可能なお鍋はほとんど取り寄せて、その種類は海外まで及びます。
こうしてむそう塾の塾生も一体となって、玄米ご飯をいかに美味しく炊き上げていかに健康をキープするかを、楽しく和気あいあいと情報交換しています。
自分一人では挫折することでも、仲間がいることによって助けられ、素の自分を見つめて次に進む。
これを「玄米の炊き方秘伝(むそう塾 愛クラス)」として公開しています。

日本中から、海外から、様々な環境とお米で炊き上げた玄米ご飯の写真がむそう塾に送られて来ます。
それを判断してパスポートレベルに誘導するのは並大抵のことではありません。
パーソナルな部分も含めていつも塾生のことを心底から思い、「何とかして健康であってほしい」と強く願っているからこそ出来ることなのです。
そこには愛する妻を玄米では救ってやれなかった中川さんの悔しさがバネになっているからです。

そんな真剣な気持ちが込められた「玄米投稿」は、投稿する側も指導する側も真剣勝負です。
1回1回の炊飯に全力投球して、どうぞ実り多い玄米投稿を体験なさってください。
そこに必要なのはお互いの信頼関係です。
お互いが心を開いてこそ、玄米が開くのです。

 


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「eコントロールVision(ビジョン)」が入荷しました

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お待たせいたしました!
シリット社(ドイツ)の「eコントロールVision(ビジョン)2.5リットル」が再々入荷しました。
すでにご注文いただいていた方には、本日より順次発送されますので、3月29日(金)以降に到着の予定です。
これから玄米投稿を始める皆さんは、お鍋の力を借りて最高に美味しい玄米ご飯でパスポートを目指してください。

これからビジョン鍋を購入される方は、こちらの末尾から中川さんにメールを送ってください。

 <到着日> 3月28日11:40追記
代理店さんのご好意で一日早く発送してくれたようです。
続々と「到着しました!」のご連絡がありましたので、きょう到着のところが多いかと思います。

 


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マクロ美風の体験的マクロビオティック アトピーと温泉

この季節になると皮膚のトラブル相談がグンと増えます。
季節柄体内に溜まった毒素が一気に外に出てくるからなのですが、そのトラブルにオタオタしてしまう人が多いようです。
何を食べたら良いのか、私から情報を得たいのでしょうが、体は小手先のことではいうことを聞いてくれません。
今まで体内に蓄積されたものが外に溢れ出ていると考えるのが自然です。

その体内とは、母親の胎内にいる時のこともあるし、自分の口を経て取り込んだものもあります。
「いえ、私はマクロビオティックを知ってから体に悪い物は摂っていません」という人もいるでしょう。
事実ストイックにマクロビオティックをしてから、アトピーが良くなってヤレヤレという人もいます。
しかし体は凄いのです。
体の機能がすべてうまく働いていないと、ちゃんとそれを察知して修正しようとしてまたアトピーが復活する場合があります。
女性の場合は出産することによってアトピーが治ることもあります。
妊娠が体の歪みを治してくれるからですね。
私もその恩恵にあずかった一人です。

アトピーの症状を少しでも楽にするために、お金がどんどんなくなった人もいることでしょう。
みんな藁にもすがる思いなのです。
私も、息子も、かつてはそうでした。
息子には高級外車1台を買えるほどつぎ込みました。
あまりにもひどい症状なので、死ぬことが頭をかすめた一瞬もあります。
しかし辛うじて最後に息子を救ったのは、私の幼い日の体験でした。
時々兄と父がやってきて、長期滞在をしている私を遊んでくれた温泉の記憶でした。

*   *   *

アトピーに代表されるように、最近増えてきた症状の多くを改善するには、最終的には体の帳尻を合わせることなんだと思います。
体の帳尻を合わせるとは、体の陰陽バランスを取るということです。
私たちは案外冷えています。
それは添加物を多く含んだ食べ物や、冷蔵庫やクーラーに依存する暮らし方、エネルギーの存在を忘れた頭でっかちな思考や人間関係で身も心も冷えているのです。

それである人はアトピーになり、ある人は便秘になり、ある人は鬱になり、ある人は癌になり、もう枚挙にいとまがありません。
体にトラブルが発生したら、それを消し去ろうとするのではなく、「なぜそうなったのか?」を心身両面から考える必要があります。
そして多くの場合は体を温めることによって排泄が促され、そのことが病気の改善につながるのです。

私は過去の記事でも書いたように、私自身が重度のアトピーで薬では治らなかったのですが、最後は温泉で綺麗に治った経験があります。
そして私の息子もまた重度のアトピーで散々苦労した挙句、最後は温泉でスルスルと治って行きました。
入浴開始から湯治終了まで3週間。
でも、この3週間をためらう人が今は多いのです。
時間とお金の確保の壁があるからですね。
未だに地方には古びて汚いけれど、湯治の出来る所があります。
馬だって、猿だって、温泉の良さは知っているんですよね。
温泉には大地のエネルギーが満ち溢れ、陰陽バランスからいっても申し分なく、日本ならではの治療法だと思います。

でもね、どんなに温泉で治ったとしても、また問題のある食べ物を食べれば元の木阿弥になります。
どんな病気であっても、食べ物のことを抜きにしては本当の快復はあり得ません。
先に排出を優先しながら、併せて食べ物を理想的な内容に近づけて、その間にストレスも軽減すれば言うことなしです。
何かを取り入れるより、まずは出すこと。
これが間違いのない順序です。
体内の不要物を出すことと体を温めることが、人間には一番負担のない健康快復法だと私は思います。

 

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(排出の強い味方:中川式糠漬け)

 


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マクロ美風の体験的マクロビオティック 芽吹きの季節

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春になると芽吹いて花が咲き、やがて若葉から濃い緑に変わって夏を過ぎ、秋にはまた葉の色で美しさを魅せ、木枯らしとともに新芽の準備に入る木々たち。
一連のエネルギー変化はそっくりそのまま私たち人間にも当てはまります。
陰陽五行説という東洋の考え方は、宇宙(自然界)の営みをそのまま私たちの体や暮らし方、そして生き方にも当てはめて説明します。
その考え方は、西洋的な考え方で行き止まりを感じてしまった人には大いなる解決策になったりします。
そして心の平和や安心感や、癒しの感覚があなたを救ってくれることでしょう。
マクロビオティックとは、そんなことを意識した考え方です。

私は中学生の頃から一年のうちでは秋が一番好きでした。
センチメンタルな想いにふけるおマセな学生でした。
ずっとそのまま大人になって、夢を食べながら生きていたのですが、法律の勉強を始めるとそんな暮らしは一変しました。
花見シーズンはもちろん、お盆やお正月であっても試験に合格するまではすべてお預け状態です。
ちょっとした時間も惜しんで六法全書にのめり込んでいた暮らし方では、桜の花が咲いても感動する心の余裕はありませんでした。
でも、恋をしたら春が好きになったのです。
桜の美しさに感動出来る心が蘇っていたのです。

今も何らかの理由で心に余裕のない人は、桜に浮かれる気持ちにはなれないことでしょう。
ある意味で桜を楽しめるということは、その人に余裕がある証拠だと思います。
それは物心両面での余裕です。
桜にははかなさがあります。
それゆえ桜には悲しい想い出のある人もおられるでしょう。

しかし、桜の咲く季節は間違いなく自然界のエネルギーが躍動感に満ち溢れている時ですから、素直にそのエネルギーを取り入れて暮らすのが心身のためには望ましい生き方です。
私もあの葉っぱのように躍動感のある生き方をしよう!
そう思って私は日々自然界のエネルギーのお世話になりながら生きています。

ところで、花の準備は花が散った時からすでに始まっているんですよね。
自然界は一日も休むことなく、コツコツと「その時」に必要な営みをしているのです。
それを一年の流れで見ると変化があるのですが、昨日と今日では変化を感じないことでしょう。
私はいつも「その時」の氣を大事にしながら、自然界から学んで生きたいと思っています。
人間もまた自然界の生き物だから。

 


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