子供の味覚というのは本当に鋭くて、自分の体にとって必要なものは本能で分かっていますね。
体にとってあまりよろしくないものは、離乳食の段階でもイヤイヤしますし、親が栄養面を考えて無理に食べさせようとすると、泣き出したり放り投げたりします。
離乳食で悩むお母さんも多くて、よくご相談を受けるのですが、子供の様子を観察していればおのずと答えは出てきます。
育児書を読むから悩みが増えるのだと思って間違いありません。
子供の本能を信じましょう。
さて、子供が成長してお弁当が必要になると、お母さんは子供が喜びそうなキャラ弁を作るのが当然だと思っていませんか?
あるいは外食の時、お子様ランチを頼むのが当たり前になっていませんか?
しかし子供は鈍い大人より味覚がしっかりしているので、五感を養う大事なときに子供だけ別料理にするのはあまり感心しません。
大人と同じものをちょっとだけ加減して食べさせてあげるようにしましょう。
そうした日常があって初めて伝統料理の伝承ができるのです。
大人と同じだけどちょっと違うところ。
それは大人と子供の陰陽差を考えるのがマクロビオティックの視点ですね。
大人より子供は陽性であることを頭において、味付けや盛り付けを少しだけアレンジしてあげれば良いのです。
間違ってほしくないのは、お料理はお味が優先するということです。
見た目の可愛らしさや飾りに気が行って、本末転倒にならないようにしましょう。
楽しいことは遊びで体験させて、お食事には一種の敬意を表する姿勢も植え付けてあげられたら理想ですね。
それは食べることが余りにも軽く考えられがちな現代において、精神性を育てる目的も含んだ食べ方を教えてあげるべきだと思うからです。
食材を育てる人、輸送してくれる人、お料理をする人、それらのすべてに感謝してお料理をいただく心を育ててあげてほしいです。
マクロビオティックで考えるともう一つ大事なことがあります。
それはバランス感覚です。
美しいものにはバランスの取れたものが多いです。
自然界が一番バランスが良いのですが、変に人工的にすればするほどアンバランスになります。
手を加えるなら自然なバランスを損なわない範囲内で。
これを基本に考えてお子さんのバランス感覚を磨いてあげましょう。
【海苔だし巻 蛸のやわらか煮 春夏風金平 黄粉南瓜 蒸キャベツ梅肉和え】
(姫さんのお弁当tweetより)
たとえばこのお弁当は、お子さん(幼稚園の年長)のためにむそう塾生が作ったものです。
大人のお弁当と何ら変わらない感じです。
きょうは15日ということもあって、小豆入り玄米ご飯になっています。
お子さんがこのようなお弁当を喜ぶのだそうですが、聞くところによるとお爺ちゃんやお婆ちゃんの影響があるようで納得です。
ちゃんとご家庭のお味が伝承されていて素晴らしいですね。
お母様がむそう塾でほんまもんの味を会得して、さらにお子さんの味覚は鋭くなって行くことでしょう。
大きくなった時のお子さんの感性が楽しみです。
美風さん、今回はこのように記事にして頂きありがとうございました。
とても嬉しいです。
子供の味覚や感覚の鋭さに、毎日驚かされています。こうして、幼児期にお弁当を持たせられるのは、無言の親子のコミュニケーションで、空っぽのお弁当箱や、何気ないお弁当の感想で、日々の子供の様子を読み取るように、意識しています。
長男に関しては、食に対しての興味やチャレンジが大きく、大人の食べているものにも挑戦するので、私も色々試せて作りがいがあるのが面白いです。ただ、興味深いのは、日によって好みが違う事があるのに気付きました。同じ食材でも、美味しく食べれる時と、あまり進まない時とあるみたいです。きっと、自分の体調や気候で、欲するものが違うみたいです。よく考えると、当たり前なのですが、大人よりもハッキリしているのがわかりました。そして、同じ環境で生活している次男とも好みが違い、今日のお弁当の場合は、色々抜き足しが必要になります。
押し付けや母の自己満足にならないようにを1番意識し、子供の様子を敏感に感じながら、健やかな成長の手助けをできるように、楽しい食事をできるように、これからもお弁当作りを楽しみます。
むそう塾で学べる事に感謝の気持ちでいっぱいです。
もっともっと、家族が楽しく健康に過ごせるように、日々学んで行きます。これからも、よろしくお願いします。
姫さん、おはようございます。
>空っぽのお弁当箱や、何気ないお弁当の感想で、日々の子供の様子を読み取るように、意識しています。
偉いですね。
いちいち子供に聞かず、観察から感じ取る姿勢が良いと思います。
>日によって好みが違う事があるのに気付きました。
これは大いにあることです。
きのうまであんなに好きだったのに、ぷっつり嫌いになることもあります。
子供の好き嫌いは詐欺師みたいなものなので(笑)、親の方は子供の好物や嫌いなものを固定してインプットしない方が良いです。
「あ、きょうは嫌いなのね」「あ、今は好きなのね」といった感じです。
子供は色んなお料理や味を覚えて行く時なので、固定観念を持たないで、できるだけその好奇心を満たしてあげるようにしましょう。
それにしても頼もしいお子さんをお持ちで良いですね。
食への好奇心は、挑戦欲のある証拠ですから、男子としても楽しみなタイプですね。
ということは、女性への好奇心も旺盛になる傾向がありますので、今から心の準備をしてね(笑)