先に「冷蔵庫に頼り過ぎないように」という記事を書きました。
これはお料理した後のことも含んでいますが、今度はお料理する前の食材はどのように保存しているのかを考えます。
冷蔵庫がないころの食材の保存方法には、次のようなものがあげられます。
1【乾燥】水分が少ないため微生物が繁殖しないから腐らない。
2【塩蔵・砂糖漬】浸透圧が高いため微生物が繁殖しないから腐らない。
3【燻製】煙が防腐効果をもっているので腐らない。
4【灰をまぶす】灰の強いアルカリ領域では微生物が繁殖できないから腐らない。
5【葉っぱで包む】葉っぱの抗菌作用で腐らない。
6【発酵】発酵微生物が他の微生物や菌を寄せ付けないために腐らない。
こうしてみると、これらの保存方法を利用した郷土料理がいっぱいあるなぁとアレコレ浮かんできます。
たとえば秋田県のいぶりがっこは3と6の組み合わせですね。
秋田のお年寄りが作られた本物のいぶりがっこをご馳走になったことがありますが、実に美味しくて味わい深いものでした。
しかし、1年中電気でコントロールされた生活をしていると、上記のような方法を施さなくても、簡単に人手いらずの保存ができてしまいます。
その結果が冷蔵庫への盲目的依存になってしまい、体に良い美味しさから遠ざかっているように思います。
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なお、1?6の保存方法には独特の旨味を増すものが多くあります。
保存している間に醸しだされる旨味は、素材そのものとあいまって得も言われぬ美味しさを生み出します。
その一つをむそう塾では糠漬け講座を通して多くの塾生さんにお伝えして来ました。
中川さんから届いた糠床は、強烈な乳酸菌と共にこの旨味を凝縮して感じられたことでしょう。
ところで、日本は世界一発酵食品が多い国です。
世界の中でもアジアは発酵食品が多いのですが、これは亜熱帯の気候のお蔭なんですね。
亜熱帯特有の高温多湿の気候が発酵に適していて、特にカビを使って発酵させたものには味噌・醤油・味醂・甘酒・日本酒・鰹節が世界に誇れるものとして存在しています。
その中でも鰹節は400年もの歴史があり、日本料理の発展に寄与しただけでなく、日本人の健康をも支えて来たといっても過言ではないでしょう。
ですから、朝からご飯にお味噌汁・納豆・糠漬けを食べた場合、相当に発酵食品を取り入れていることになって、もう健康はお約束されたも同然ということでしょう。
しかし食事日記をつけてもらうと、例外なく発酵食品の摂取が少ないです。
そのうえ体調が悪いとくれば、それはそうでしょうと言いたくなってしまう人が多いように思います。
もしあなたが体調が今ひとつなら、発酵食品を摂ってみましょう。
騙されたと思って1ヵ月間召し上がってみてください。
必ず体調の変化を感じるはずですよ。
震災後缶詰も買いましたが、普段食べないものは使わないので備蓄は乾物に戻りました。
鰹節は毎日削るので(我が家はペット用が大半 笑)手回しハンドルの削り器でほとんど最後まで削ることができるのですが…
辰巳芳子さんが小さくなった鰹節は宝石とおっしゃっていましたが、本当に美しくて毎日眺めてしまいます。
北海道の豆類も、紅しぼりや貝豆、パンダ豆など綺麗で買ってしまいました。
paruさん、こんにちは。
冷蔵庫に頼っていると電気が止まっただけでパニックになってしまうけれど、冷蔵庫がないと思えばそんなに焦らなくてもすみますよね。
そういう意味で乾物は貴重ですが、なかなか乾物の利用方法が分からない人が多いです。
鰹節は宝石になるまで削って、そのあとはしゃぶるんですってよ。