マクロビオティックの指導現場からシリーズ」カテゴリーアーカイブ

マクロビオティックで体調が悪くなったらリセットしましょう

昨夜ある人とお電話でお話をしました。
これから愛クラスを受講される人なのですが、申し込み欄に書かれた体調が気になったので、こちらからお電話を差し上げた次第です。
私は時々こうしてお電話をさせていただくことがあります。
それは相手の体調をより正しく判断するための一つの手段になるからです。

その方(Aさん)は体調を改善するために某マクロビオティックスクールに通われたそうですが、体重が10キロ減ったそうです。
身長164センチで47キロとのこと。
お伺いしたいことは山ほどありますが、1月の愛クラスでお会い出来ますので、詳しくはその時と思って手短に話を済ませました。
それでもAさんが1月末までするべきことをアドバイスできますし、緊急性があるかどうかも判断できますので、お電話をして良かったと思いました。

過去記事にもたくさんありますが、マクロビオティックを始めてから体調が悪くなった時には、二つの原因が考えられます。
一つはその方法が合わないこと。
もう一つは体が良くなる前段階の排毒状態であること。
しかし、マクロビオティック指導者には実力の差があるため、方法が合っていないのに排毒だと楽観視する人もいるので油断できません。

私自身も排毒状態が3年半ほど続きましたが、度胸のある指導者は排毒を助長する指導をしてくれますが、実力のない指導者は排毒を弱める指導をくださいます。
しかしこれは相手あってのことなので、あまり派手に排毒があっては仕事に差し障りが出るという場合は、排毒を小出しにしながら様子を見ることもあります。
最近は体質を変えたいと言いながらも排毒は好まないという人が多くなりました。
これは時代の流れでしょうが、やはり根本的なところにメスを入れないと大きな変化は望めません。

ということで、冒頭のAさんには、玄米とお出汁の変更をアドバイスしました。
これを変えるだけでも体は結構変わります。
玄米を食べる場合は絶対消化吸収の良い状態に炊き上げること。
それが出来ない時は白米に戻ること。
そして次はお出汁です。
お出汁は液体ですから即効性の力を持ちます。
住んでいる地域と体調に合ったお出汁を摂るのが一番良いのです。

もしあなたがマクロビオティックを始めてから体調不良になった場合は、一度リセットしましょう。
リセットの方法には大きく分けて、①マクロビオティックを始める前に戻る、②断食などの方法で体の排毒を促す、この二つがあります。
②の方が体の中から変えられるので、環境が整ったらお試しになることをおすすめします。

①の方法は一度元に戻る感じですが、これがなかなか戻れない人もいます。
頭でマクロビオティックを実践しようとしているため、マクロビオティックを過信されているからなんですね。
でも体は正直なので、一度元に戻ると出てくる体の反応そのものがマクロビオティックの勉強になります。
その反応をしっかり見て、そこから「自分に合う」マクロビオティックを仕切り直しすれば良いのです。

何においても仕切り直しは重要です。
心の問題でも仕切り直しは有効なので、次回は心の排毒について書こうと思います。

 
 

吉兆 新宿伊勢丹店

 
 

(吉兆 新宿伊勢丹店にて)

 
 
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まさにマクロビオティック料理! 蒸し鮑

マクロビオティック料理というと、動物性排除のイメージが強いのですが、そんなことはありません。
そう思っていらっしゃる方は、こちらのページの記事をお読みくださいね。
アワビのような硬い食材を軟らかくする料理方法は、マクロビオティックを知らない先人の知恵が大いに参考になります。
昨日の秘伝コースで紹介された料理方法は、まさにマクロビオティック料理なのでした。
陰陽を最大限に使いこなしてこそ引き出されてくる濃厚なお味は、まさにマクロビオティックの陰陽を勉強するには最適な教材かと思います。
そして、美味しい!

 
 

マクロビオティック京料理教室 むそう塾 蒸し鮑

 
 

(  蒸し鮑 料理:京料理人  中川善博 マクロビオティック京料理教室  むそう塾)

とろけるような舌触りをお届け出来ないのが残念です。

 
 
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お料理を習う人の陰陽とその特徴

お料理には実によくその人の特徴が現れるので、長所も短所も一気にさらけ出ます。
マクロビオティックの陰陽でいうならば、陰性の人は火加減が弱くなりがちですし、陽性の人は火加減が強くなりがちです。
ですから、そのお料理に適正な火加減を操ることが出来ずにお料理がまずくなります。
つい焦がしてしまう人は陽性か鈍感な人です。

計量のときにもその人の陰陽が影響します。
陰性の人はちょっと少なめに計る傾向がありますし、陽性の人は山盛りに計る傾向がありますので、液体だと表面張力で盛り上がっています。
サラッとすり切りで計ってほしいのに、左右に揺すったり、指で押し込んだり、トントンと詰め込んだりする人もいます。

またお料理にはスピードが必要なところが多々あるのですが、陰性の人はスピードとは程遠いので、アクのある食材を使ったお料理はことごとくまずく仕上がります。
さらに包丁を砥ぐときにもその人の陰陽がしっかり反映します。
本来包丁は力で砥ぐものではないのですが、陽性な人はつい力を入れてしまいます。
また陰性で不安がちな人も力を入れて包丁を寝かせて安定しているような錯覚をしています。
だから包丁砥ぎは陽性な人も陰性な人も難しいのです。

一方、教える側の問題では、私はお料理の指導って心の指導が大切だと思っています。
一方的に教えるのではなく、習う人の心と握手をしながら、習う人が萎縮せずに笑顔で取り組めるような状況にすることが必要だと感じています。
こんな細かいお話は、なかなか分かってもらえませんよね?
でも、美味しいお料理を作るためには、これらのことをすべてクリアしなければ駄目なのです。
コツコツと頑張りましょう。

 
 

吉兆  伊勢丹店

 
 

(吉兆 伊勢丹店にて)

 
 
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むそう塾の刻みのスピード(塾長と塾生の動画)

むそう塾ではお料理を作るときのスピードをとても大切にします。
それは美味しさに影響するからです。
特に剥く、刻むは秘伝コースの試験項目でもありました。
最近の授業からいくつか動画を撮ってありますので、教室の授業風景をご覧ください。
それにしても秘伝コースレベルになるとやはり凄いです。
満足コースでの半年特訓が力をつけている証拠ですね。
胃が痛くなっても、鴨川の橋を渡るのがつらくなっても(笑)、頑張った甲斐がありました。
まずは、難易度の高い牛蒡の引き切りをした後の写真をどうぞ。
これから金平牛蒡の刻みに入ります。

 
 

刻み マクロビオティック京料理教室 むそう塾

 
 

(牛蒡の引き切り後 料理:京料理人  中川善博 マクロビオティック京料理教室  むそう塾)

<鉄火味噌の蓮根刻み 塾長>
[youtube width=”880″ height=”560″]

<鉄火味噌の蓮根みじん切り 塾長>
[youtube width=”880″ height=”560″]

<大根を刻むスピード 塾長>
[youtube width=”880″ height=”560″]

<大根を刻むスピード 秘伝コースAさん>
[youtube width=”880″ height=”560″]

<大根を刻むスピード 秘伝コースKさん>
[youtube width=”880″ height=”560″]

<九条葱を刻むスピード 正面から 塾長>
[youtube width=”880″ height=”560″]

<九条葱を刻むスピード 刻む側から 塾長>
[youtube width=”880″ height=”560″]

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お料理をすると人生の不安が減ります(むそう塾生の実例)

マクロビオティック京料理教室 むそう塾生

 
 

(むそう塾生のsaayaちゃんとこつぶちゃん)

TwitterのDMでこのお写真を見つけて私は大興奮しました。
なぜなら、お二人の笑顔がとっても充実していて、自信にあふれた満ち足りた表情をされていたからです。

こつぶちゃんがむそう塾に初めて来られたのは2013年5月3日でした。
とても体調が悪くて(緊張のせいもある)、愛クラスの授業内容もろくに覚えていない感じでした。
案の定パスポート取得まで3か月半もかかってしまったので、とても疲れたと思います。
でも彼女は諦めませんでした。
翌年には幸せコースに通い始め、今は上級幸せコースに通っています。

誰でも最初は緊張するものですが、こつぶちゃんはその緊張が半端じゃないので、幸せコースの授業ではしょっちゅうアレッ?というようなことがありました(笑)
でも、上級幸せコースではそのメニューの豊富さや美味しさに魅了されて復習を続けているうちに、どんどんお料理が上手になって、それとともに楽しさが増えて来たようです。
毎朝のお弁当投稿も通じて、彼女の中に少しずつ自信が生まれて来たのを感じました。

こつぶちゃんは自分の作ったお料理をご家族に召し上がってもらって「美味しい!」と言ってもらえた体験を重ねるうちに、もう以前のこつぶちゃんではなくなって来たのです。
つまり上書きされたんですね。
強度の緊張感で体調を崩すということは、それだけ精神面が弱いということでもあります。
しかしそれは消化器系や呼吸器系が丈夫でないということの裏返しでもあります。
ですから精神面を強くするには、消化器系や呼吸器系を元気にさせる方法を取ることが有効です。

マクロビオティックでは陰陽五行を用いてそれらの対応ができますから、毎日の生活でそれを実践すればよいわけです。
毎日の生活にあるもの。それは食べることですね。
ですから、食べることを利用して改善に挑むと他の方法より成功率が上がります。
なぜなら、人は毎日何かしらを食べるからです。
その食べることを陰陽で意識してみること。それがマクロビオティックの考え方です。

むそう塾でお教えしているお料理は、すべてマクロビオティックの陰陽で洗い直したものですから、ご自分の体調に合わせてメニューやお料理方法を当てはめれば良いのです。
日々の食生活に陰陽の視点を持つだけでも人生は大きく変化して行きます。
そんな変化をしつつあるこつぶちゃんは、お友達にむそう塾の存在を教えていてくれて、そのお友達が今年の9月27日に愛クラスを受講されて、5回の投稿でパスポートを取得されました。
その人が上の写真で向かって左側のsaayaちゃんです。

saayaちゃんはこつぶちゃんとは対象的な人で、だから陰陽的に引き合うのでしょう(^^)
こつぶちゃんの陰性は優しさであり、思いやりであり、情感のこもったものです。
このような陰性は人間関係にうまく働きます。
毎日激務で大変なお友達のために、むそう塾で習ったお料理でお弁当を作って届けたこつぶちゃん。
その時の笑顔がお二人とも本当に素敵で、何度見てもこちらまで温かい気持ちになります。
嬉しいです。素敵なむそう塾生に感謝の気持ちでいっぱいです。

saayaちゃんは今後海外に行かれるご予定なので、幸せコースでお料理を学んでいただくことは出来ませんが、彼女がお料理をされたらきっと鬼に金棒の人生になると思います。
それほどお料理は自分に自信をつけてくれます。

何をしてもうまくいかない人、将来への展望が開けない人、そんな時には嘘だと思ってもいいからお料理をしてみてください。
お料理はあなたの五臓六腑に働きかけます。
お料理は不安を安心に変える力があります。
ご飯を食べられるというのは安心の源なのですから、それを生み出す行為をすれば不安が減るのは当然なのです。
あれこれ悩む暇があったら台所に立ちましょう。
男女を問わず!

 
 
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