マクロビオティックが楽しい♪」カテゴリーアーカイブ

古典マクロビオティックとニュー(new)マクロビオティック

今はマクロビオティックといっても様々な流れがあります。
最近ではニューマクロビオティックとか、newマクロビオティック、あるいはクシ・マクロビオティック、マクロビオティックス、マクロビ、穀物菜食、穀菜食など、さまざまな名前がつけられていますが、源流は桜沢如一氏の提唱したマクロビオティックが始まりです。

マクロビオティックとは、陰陽を操って生き方や暮らし方、食べ方や人間関係、あるいは経済や社会環境までを包括的かつ一元的に考えていくことで、穏やかな日々を送ることが可能になり、結果として健康的な生活が出来るというものです。

では、なぜ色々な名前に分かれるのかということですが、時代とともに伝える人達に微妙な温度差が生じるためだと思います。
ここでは個人名をあげて言及しませんが、その指導者たちの多くは従来のマクロビオティックとは違うということを強調されるために名前を変えているのでしょう。
それらのすべての流れは陰性方向になっています。

一番多いのは塩分と油分を控え目にすることですが、蒸すだけの料理方法や、玄米を控える指導方法まであります。
どれも桜沢如一先生が60年以上前にマクロビオティックを提唱した時に比べて、動物性がたくさん入っている現代人には、陽性信仰の強い古典マクロビオティックは合わないと判断しているからです。

もちろんそのような人も多くいますが、反対に60年以上も前には多くなかった「お砂糖のとりすぎによる陰性な人」が今では多くなっています。
いわゆる米離れ現象が起きた結果、小麦粉と乳製品と油脂類の摂取が増え、さらに甘い食べ物や飲み物が劇的に多くなって、60年以上前とは違った陰性な人が存在します。
これらは食生活の欧米化がもたらした側面もありますが、暮らし方が自然から遠ざかった方向に進んでいる影響も受けています。
たとえば車や冷房の普及、エネルギーの少なくなった食品に囲まれて、人間が本来持っているはずの自然治癒力が発揮しにくい体になっているのです。

そのような陰性な人も、動物性をたくさん食べて陽性になっている人も、同じ食べ方で良いわけはありません。
それぞれの体にピッタリ合ったお食事や暮らし方や人間関係があることを知ろうというのがマクロビオティックの考え方です。
ですから私は、「今はお肉を食べている人が多くなって陽性な人が多いから昔のマクロビオティックは間違っている」と言って、新しいマクロビオティックに舵を切る必要はないと思います。
それは陰陽の適用の仕方で解決できる問題であって、混乱を招くような名前のつけ方をするのは不親切だと考えます。

陰陽を深く知れば知るほど、それは普遍的なテーマにも対応できる力を持っているので、食べ方だけを操作するマクロビオティックの枝分かれ現象は好ましくないですね。
しかしそこに、桜沢如一先生の提唱されたマクロビオティックと異なる内容を提唱して、あるいは特化して「ニュー」や「new」と表現されているのなら、それは一つの流派になりますね。
茶道や華道の世界と同じ現象でしょうか。

しかし私はここで声を大にして言いたいことがあります。
それは時代に合わせて変えていくことを桜沢先生はちゃんと教えているのですから、陰陽の範囲内ですべてはまかなえると。
これこそがマクロビオティックの真髄なのです。

マクロビオティックの指導者たちは、どのようにしたらマクロビオティックを正しく伝えられるかに心を砕いていらっしゃることでしょう。
その過程で表現方法や内容が多少違っていても問題にすることではないでしょうが、これだけネットが普及した今、少しの違いで混乱を生じることにもつながるので、この記事を書きました。
すでに「?」と思っていらっしゃる方のご参考になれば幸いです。

 
 

魔法のメガネ マクロビオティック 桜沢如一

 
 

(魔法のメガネ リメイク版

 
 
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切れる包丁でいたずら

これが何だかお判りですか?

正面から
包丁砥ぎ 中川善博

 
 

少し角度を変えて
包丁砥ぎ むそう塾

 
 

先日の幸せコースの授業で、中川さんが作ったイタズラ作品です。
全部大根で出来ています。
桂剥きをしてお造りを切って、大葉もわさびも添えています。
わさびの右側にあるのは芽蓼(メタデ)だそうです。
なんとまあ!
それにしてもお造りがキレのある角度だこと!
お魚の授業でこの角度を思い出してくれたら嬉しいな。

 
 
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野菜に毒消しは不要 陰陽バランスだけ考えよう

マクロビオティックを知ってから何年も、それまで好きだった茄子や胡瓜やトマトを食べなくなった。
陰性のひと言で。
でも、今はこうして茄子も唐辛子も胡瓜もトマトも食べるようになった。
陰性の必要さを痛感したから。
そんな時でも食べ方には気をつける。
一皿で陰陽を調えることは勿論だけれど、全体としても陰性になり過ぎないように気をつける。

奥に見える中川式金平牛蒡は、軽くてサラッと食べられるので、暑い季節に陽性を補いたいときに嬉しい。
食感もご馳走のひと品。

千両茄子と伏見甘長唐辛子の揚げ浸し3 マクロビオティック

 
 

万願寺とうがらしの先に光るのは油ではない。
美味しい出汁地が流れてくるのだ。
まるでよだれのように。

千両茄子と伏見甘長唐辛子の揚げ浸し2 マクロビオティック

 
 

(千両茄子と万願寺とうがらしの揚げ浸し 中川式金平牛蒡 料理:中川善博)

野菜料理は動物性料理と違って、毒消しの心配をしなくても良い。
みずから消化のための酵素を持っていたりするからだ。
繊維質も豊富にある。
だから少々食べ過ぎても体に負担にならない。
安心して召し上がれ。
(ただし山野草は食べ過ぎに注意)

 
 
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「10代からのマクロビオティックス」久司道夫著

むそう塾の愛クラスで初めてお会いする人達から感じることは、もっと早くマクロビオティックに出会っていれば良かったのになあということです。
でも、出会いには意味があるので、その前でもその後でもなく、「その時」がちょうどなのだと思いますが、「その時」をもう少し早めてあげたい人達がいます。
それは10代の若者です。
10代の若者たちは学校教育だけの中で生きていますから、どうしても思考が偏ります。
あるいはネットに溺れていて、情報が多すぎて混乱しています。
そんな若者たちに「こんな考え方があるんだよ」とチャンスをあげたいです。

若者たちに希望をもってほしい。
それは桜沢如一先生が若者向けの本を書いた原点でもあります。
その桜沢先生の指導を受けた久司道夫先生が書かれた「10代からのマクロビオティックス」は、そんな少年少女の健全な心身を育てることに一役買ってくれると信じます。
多感な時期にはたった一冊の本が人生を決めることもあります。
夏休みにもお薦めの一冊です。
マクロビオティックがよく解らない大人たちにもお薦めです。

 
 

10代からのマクロビオティックス 久司道夫 むそう塾

 
 

10代からのマクロビオティックス 久司道夫

 
 

書名:「10代からのマクロビオティックス」
著者:久司道夫
出版:河出書房出版
定価:1,200円(税別)

 
 
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食べ物に含まれる砂糖や糖質制限と玄米のこと

甘いもの。
マクロビオティックでは白砂糖はダメだけど、米飴やメープルや甜菜糖などはOKだと思っている人がとても多いですね。
そのように書いてあるマクロビオティックの本もあります。
しかし、甘いものはどれも陰性に属し、細胞を緩める働きをします。
もっというと、甘いものだけでなく糖質も細胞を緩める働きがあります。
多くの女性が好む芋・栗・南瓜は男性には案外不人気ですよね。
これは知らず知らずのうちに女性は男性より糖分の陰性を欲しがる体だということの表れです。
男性はお酒で陰性をまかなおうとする人が多いのですが、飲めない男性は甘党だったりします。

白砂糖は精製の純度が高いために、調味料というより薬物のような作用をします。
このブログでも白砂糖の弊害は何度も記事にして来ました。
それでも甘いものを減らせない人のために、資料を用意しました。
塾生さんのご協力で、実際に健康の啓蒙に使っていらっしゃる資料をお借りしました。

まず全体の表です。
お菓子や飲み物に含まれる砂糖の量1

 
 

各部を拡大してみましょう。
お菓子や飲み物に含まれる砂糖の量2

 
 

お菓子や飲み物に含まれる砂糖の量3

 
 

お菓子や飲み物に含まれる砂糖の量4

 
 

このような資料はよく見かけると思います。
ネットでも角砂糖を並べて視覚に訴えるものがありますね。
たとえばこのようなサイトはいかがでしょうか。

【食べ過ぎ注意!】いろんな食べ物の砂糖の量、カロリーがわかる画像集【コーラ、お菓子、果物他】

元々はアメリカでこのような画像が出回ったのですが、これがとても分かりやすいので、日本版に改良したサイトが数多く存在します。
角砂糖1個は大体3〜4gです。
これは白砂糖の小さじ1杯程度に相当します。

もしあなたが甘いもの大好きな人なら、体がどんどん陰性になって行くのは容易に理解出来るでしょう。
甘いものには依存癖があります。
騙されたと思ってご飯をお代わりして召し上がってみてください。
そうすると、ご飯の中に含まれる糖質が甘いものの代わりをしてくれるので、徐々に甘いものへの欲求度が落ちて来ます。

ちなみに糖質制限なる治療法があります。
糖質は多くの食材に隠れていますので、その食材の摂取を制限する治療法ですね。
その対象にご飯(炭水化物)が狙われることが多いので、上記のご飯をお代わりしてなんて私がいうと、とんでもないとお叱りを受けそうです。
でもね、そこがマクロビオティックなのです。
食べ物にも主と副があって、主食を大事にするのがマクロビオティックの考え方です。
マクロビオティックを知らない人だって、主食・副食という言い方をするでしょ?
日本人はそれでちゃんと精神性を調えて来たわけです。

ここで怖いお話を(^^;)
ご飯(白米)をお茶碗に1杯(150g)食べると、角砂糖15個弱の糖質になります。
パスタ1食分(乾麺で100g)なら、角砂糖17個強になります。
ですから、ご飯をしっかり食べて甘いものを食べたら、クワバラクワバラとなるわけです。

主食をしっかり取れば甘いものへの欲求が減るというのはお分かりですね。
結論から言うと玄米ご飯より白米の方が太ります。
同じグラム数なら白米の方が糖質が多いから当然ですね。
玄米には繊維質が豊富に含まれているのと、外への排出作用も強いので、お代わりして食べても太りません。

ちなみに糖質というのは、炭水化物から食物繊維を引くことで数字がはじき出されます。
その数字を角砂糖1個相当の数字で割ればビジュアルな印象になるという計算です。
玄米は粒の段階で白米の6倍の食物繊維量があります。
ご飯として炊き上げても、白米の5倍の食物繊維量が残っています。
玄米にはこの他にミネラルやビタミンが豊富に含まれていることは、良く知られているのですが、一般の情報に惑わされて主食を減らさないようにしてほしいと思います。
食物繊維のない物で糖分を取ってしまう方がずっと体に悪さをすることを知っておきましょう。

 
 
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