よくあることなのですが、マクロビオティック料理を習い始めるとどんな病気もこれで治せてしまうような錯覚に陥るのです。
しかしそれはマクロビオティックを知った者の奢りで、どうしても手遅れだったり、食べ物だけではどうしようもない病気があるのです。
ですから間違っても思い上がった考えはしないで、地道にコツコツと体調を改善して今より動きやすくなる自分を目指すのが賢明です。
しかし実際には病気が陰陽を踏まえたお料理で改善される場合があるのも現実で、多くのマクロビオティック指導者もそれを経験しています。
これは本人にマクロビオティック料理で改善したい意志がある場合であって、外野が押し付けても良くなるよりストレスが増えるだけです。
でも、マクロビオティックを過信していると、その押し付けをしてしまうんですねぇ。
まだ玄米ご飯も美味しく炊けないうちにそれをすると、相手は拷問のような感じになります。
長い間の食習慣を変えることは、そう簡単なことではなく、人によっては「死んでもいいから好きな物を食べさせてくれ」と言い出すこともあります。
私はそれもアリだと思っています。
自分が食べたい物を食べて死ぬんだったら、それもその人の人生ですから。
自分の人生を外野からあーだこーだと言われたくないでしょうしね。
でも、それだったら、周りに迷惑をかけないように生きなくちゃいけませんが。
前置きが長くなりましたが、病気を患っているお母様のために、玄米ご飯を食べてもらおうとした過去があり、その時には気持ちよく受け入れてもらうことが出来なくて親子関係が冷えてしまった塾生さんが、今度は中川さんに習ったおかずを詰めてお弁当を届けたそうです。
そうするととても喜んで召し上がってくれたのだとか。
そんなものです。
お弁当にはたくさんの氣が入っているので、その氣が悪い方には働かず、良い方向に物事を引っ張ってくれるんですね。
事実、誰かに心をこめたお弁当をいただいて嬉しくない人はいないと思います。
お弁当の持つ力ですね。
では、Nさんがくださったメールをご紹介しましょう。
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美風さん、こんにちは。
毎日お暑うございます。
先ほど美風さんのブログを拝読いたしました。
いくつになっても現役で、元気で働けるって本当に素晴らしいことだなぁと
私も自分が元気になってきたことで強く感じることが出来ました。
文面の、中川善博のお料理は冷えかけていた人間関係を復活させるだけの力を持っています。「美味しい」ということはこんなにも人の心を解きほぐすのかと思えてきっと感動されることでしょう。という一文にまさに今の自分だと思って、美風さんにメールをお送りしたくなりました。
数日前、納戸の掃除をしていた時に同じ型のわっぱ弁当2つが出てきました。自分で買った記憶がなく結婚当時母がくれたものだとすぐ思いだしました。
翌日お弁当作りも不器用ながら少しずつ時間に余裕ができてきたので、少し多めに作って、夫の分とそのわっぱ弁当に玄米ご飯とおかずを盛り込んで配達してみました。。
すると、どうでしょう。数か月前はあんなに玄米は嫌だといっていた母が、よっぽど嬉しかったのか、ご飯があまくて美味しかった(もしかして玄米と思ってない)。それにあの細い麺と椎茸がとっても美味しかった。また食べたいといって笑顔で空になったお弁当箱を見せてくれたのです。先日のにゅう麺の時も嬉しかったですが、今回もまるで氷が解けていくように私の心に柔らかい風が流れるのを感じました。その後は自分に無理のない範囲で届けています。
お弁当の感想は、不思議なことにいつもお弁当講座のお料理が出てきます。昨日も水玉南京はお人形さんみたいな形で可愛くて美味しかったとか、ずいきは懐かしかったとか嬉しそうに話してくれます。美風さんの仰ることはまさに本当で、もしかしたらこのまま冷えきってしまいそうだった母と私の関係を中川さんのお料理が好転させて下さっていると昨日こそ思ったのでした。残念なことに病気の進行は抑えきれていませんが、お弁当を通して一時でも笑顔になってくれたらその日の潤いが増す気がしています。
とてもタイムリーな記事だったので、美風さんに近況報告をさせて頂きました。むそう塾生になって本当に良かったと毎日思っています。ありがとうございます。
N
<マクロ美風より>
Nさん、良かったですね〜。
一時離れる(陰性)ことをしたのも効果があったかも知れません。
愛情をこめたお弁当を届けて(陽性)もらって、心の底からほぐれたのだと思います。
でも、まだまだ油断は禁物です。
相手のテリトリーは侵さずに、そっと控えめに差し出しましょう。
すべては陰陽であることを忘れずにね。
離れていても氣はかけている。
これは子育てでも同じですが、人間関係の原点だと私は思っています。
夫婦でも親子でも兄弟でも同僚でもすべてに通じると思います。
これからもお母様が喜んでくださるお料理ができることを心から願っています。
お母様が喜んでくださった「椎茸ビーフン」の写真をUPしておきます。
復習の参考にしてくださいね。
(椎茸ビーフン 料理:中川善博)