学び方にもマクロビオティックの陰陽バランスを!

最近はいろいろなセミナーがあって、夢を実現するためとか、生き方を変えるためとか、それはそれはあらゆる角度から切り込んでいて感心するほどです。
ネットをしていても何かの関係でそんなサイトに飛んで行ってしまうことがあります。
明らかに「それはまずいでしょう」という内容のものもかなり多くて、方法論が受け売りすぎるものが多いです。
中には詐欺まがいのものもあるのですが、そこに結構多くの人が集まっている写真を見ると、そちらの方に驚いてしまいます。

ま、セミナーの質云々はさておいて、問題は自分自身にあることを認識しましょう。
自分はそのままで、次から次へとセミナーを受けてもお金と時間の無駄だと断言します。
10のうち2つくらいは参考になることもあるでしょうが、それとてその時に感心して終わりでは時間の経過とともに何もなかったと同じになります。
感心したことは確実に自分のものにする受講態度が必要です。
セミナーを受けて満足しただけでは駄目です。
「◯◯インストラクター」なんて紙切れをもらっても駄目です。

マクロビオティックでは陰と陽という二つの視点で物事を考えますが、セミナーの受け方にも陰陽が必要です。
受け取るばかりで出すことをしなければバランスが崩れるのは当然ですね。
頭の中もまずは不要なものを出しておいて、新しいものが入って来やすくする必要があります。
セミナーの内容と対立するような過去の知識は、ちゃんと整理して決着をつけておきましょう。
それは修正だったり捨てることだったりしますが、お部屋の掃除と同じで頭の掃除も必須です。

しかし、いくらお掃除をした頭でも、詰め込むばかりではまた風通しが悪くなってしまいます。
自分で発信して確認する作業を経なければ、いずれそれらの知識は陳腐化するか、単なる受け売りの材料にしかならなくなります。
発信というと、すぐ教える側にまわる人がいますが、それはちょっと無責任な側面を抱えますね。
ですから私は、まず仲間に発信するのが良いと思います。
なぜ仲間かというと、間違いに気づいてくれるチャンスが多いからです。

私が法律の勉強をしていたとき、絶対クラスの人と親しくしないタイプの人が何人かいました。
理由は二つあって、話をしていると勉強をする時間が減ることと、自分が知っている知識を知られたくないからというものでした。
合格率1.6%レベルの試験を突破するには、まわりはみんなライバルだと思って心を許さないという姿勢です。
でも、私が教わった先生は「まわりとともに学びなさい」というスタンスでした。

誰しも勘違いや思わぬ見落としがあるものなので、それを確認する意味でもまわりとともに学びましょうということですが、もう一つ大事なことがあります。
それは一度入れたものを出す作業をするということです。
よく先生がおっしゃっていたのは、誰かに説明してごらんなさいということです。
習った内容を本当に理解していないと、相手が解るような説明は出来ないと言うものでした。
出し惜しみするのではなく、むしろ出しながら自分も学んで行くというのが基本姿勢なので、私たちはゼミ形式で勉強会を続けました。
何人かの弁護士さんにお願いしてチューターになっていただき、教えを受けました。
その間に自分の勉強もしなければいけないので、かなりハードな時間割でした。
一日に14時間は確実に勉強していました。
でも、とっても楽しかったです。

今むそう塾ではTwitterやブログを通じて仲間たちがタイムリーに学び合っています。
復習したお料理写真をTwitterにアップしたり、悩みをつぶやいたり、あるいは私や中川さんにメールや写真を送ったりして、仲間とともに学び合うことを実践しています。
これは自分が「出す」ことによって得られる学びです。
一人でコツコツお料理をしていても、果たしてそれが正しいのか間違っているのか分かりません。
(改善点のあるお料理が99.99%でしょう。)

一方的に受けておしまいにするのではなく、ぜひ発信まで含めて学んでほしいと思います。
それがマクロビオティックでいうところの陰陽バランスに適った学び方です。
学びの目的は、その内容の正しい把握と、間違った箇所の克服にあります。
資格試験であっても、お料理であっても、学び方の基本は同じだと思います。
間違った箇所の克服なしでは学んだとは言えません。

 
葉牡丹 京都府立植物園 マクロビオティックの陰陽
(葉牡丹 ルシールワイン 京都府立植物園にて 2012/12/24撮影)

 

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コメント

  1. てんこ より:

    美風さん、こんにちは。

    『出すこと』、自分の苦手分野だなと思います。
    知識も技術も使わなければ、つまり実践しなければ血が通ったものにはなりませんよね。

    >一方的に受けておしまいにするのではなく、ぜひ発信まで含めて学んでほしいと思います。

    多いに今までを反省するとともに、今年のテーマがはっきりしました。
    学んだことを上手に消化して発信する、いつも風通しのよい自分を目標に今年は頑張ってみようと思います。

    • マクロ美風 より:

      てんこさん、こんばんは。

      あまり外に出さない人は、自己解決能力の高い人にも多くみられますね。
      反対に丸投げ癖のある人は、出さずにはいられなくなったりします。
      出しながら自分もレベルアップするには、相手が自分と同等かそれ以上のレベルであることが求められます。
      そうでない場合は双方ともに時間の無駄を招いてしまうので、まずは発信できる環境整備が先になりますね。
      幸いにむそう塾では同じテーマで語り合える仲間がいますので、こまめに発信されると何かしら良いこともあると思います。

      消化吸収って食べたものの話だけでなく、知識や技術の話でもあるんですよね。
      すべてはつながっていると、つくづく感じます。
      お互いに風通しの良い1年間にしましょう。

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