かつらむきから学んだこと

以前、こんな記事がありました。
「むそう塾はアナログだって?」
中川善博さんのブログで、かつらむきを「You Tube」でお届けしたものですが、これがとっても好評でした。
塾生さんと離れていても、何とかしてかつらむきのイメージを伝えて、上手にかつらむきが出来るようになってほしいというものでした。
きょう、「幸せコース」の日曜Cクラスがありました。
早速宿題のかつらむきから始めました。
すると、ゆっくりではありますが、確実に中川さんと同じ手つきでむき始めた人がいたのです。
私も中川さんもすぐ彼女の手元に目が行きました。
かつらむきとは程遠いむき方をしていた1ヵ月前の彼女とは別人です。
すぐに中川さんから「練習したでしょー、You Tube 観ましたね」の言葉が。
彼女は口数の多い人ではないので、ちょっとはにかんだだけですが、手元は雄弁です。
1ヵ月間の彼女の毎日が、いかにかつらむきと向き合って来たのか、そのことが手に取るように分かった瞬間でした。
京都から遠く離れた九州で、You Tube の動画をどれだけ見つめてくれたことでしょう。
*   *   *   *
かつらむきの極意。それはいかに右手に仕事をさせないで、左手に仕事をさせるかだそうです。
中川さん曰く、「右手は器用だからすぐ仕事をしたがるけれど、それを我慢するんですね」とのこと。
う?ん。
かつらむきってまさにマクロビオティックだなぁと唸りました。
・器用な右手が主役なのではなく、いつもは不器用な左手に主役をしてもらう。
・その結果見事なかつらむきが出来上がる。
・このことは、左右の手の働きが絶妙なバランスを保った時に達成できる仕事だ。
この絶妙なバランスが、何ともマクロビオティック的だなぁと感じたのです。
右手と左手の陰陽が必要に応じて入れ替わり、そのうえで最高のバランスを保って仕事を完成させることは、中庸そのものですね。
また、こんなふうにも考えられませんか?
いつも主役になれる能力のある人でも、時には脇役に徹することが目的の達成には必要であるというふうに。
*   *   *   *
改めてお料理とマクロビオティックの奥深い関係を感じます。
桜沢如一先生の次の文章を、もう一度引用させていただきます。
<魔法のメガネ>181Pより
そう、お料理だって、無双原理を知らなくては、りっぱなお料理はできない。
これを知らない人のお料理は、いかに美しく、おいしくできたところで、人の生命に害をあたえるようなことがないとも言えない。
しかし、長いあいだ、ミッチリお料理をけいこしたりっぱな料理方は、いつのまにか、この無双原理を体得してしまう。
お料理にかぎらず、お花でも、細工でも、絵でも、剣術でも、柔道でも、お医者でも、上達して、「その技(ぎ)、神(しん)に入(い)る」というのは、つまり無双原理に達していることを意味するさ。
◆参照記事
人生を改めて考える

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