赤杉 卵中(らんちゅう)箸のお話

「なかがわ」さんでは、昨日から「赤杉の卵中箸」を使い始めました。
でも、お客様は誰も気づかれないのだとか。
う?ん、お茶をされる方ならお分かりですよね?
今回のリニューアルに際しては、食器だけでなく、お箸も新しいタイプにしました。
エコのことを考えて採用したお箸は、この「赤杉 卵中箸」です。
しかし、このお箸は高いです。
白杉の卵中箸の何倍もします。
一般の割り箸に比べると、う?んと高いです。
それでも「なかがわ」さんの「福ZEN」のお味には、このくらいのお箸が似合うと私が判断しました。
中川さんはかつて京料理のお店を経営されていた時に、このお箸を使われていたのだとか。
それもそのはず。
このお箸を出すようなお店は、ン万円の料亭料理を出すようなところです。
「福ZEN」を召し上がった方は、そのままそのお箸をお持ち帰りになれます。
ご自宅にも「なかがわ」さんの「福」をお持ち帰りください。
何回も洗って使えます。
昨日私もそのお箸で夕食をいただきました。
赤杉の香りがほのかに漂って、心を落ち着かせてくれます。
幸せ感を感じます。
お料理をいただく前に、まずは香りをいただく。
何と日本人らしい感性でしょう。
先人の精神性の高さと美意識に酔いしれます。
きょうの「幸せコース」でも、このお箸でお食事をしていただきます。
お料理を作ることにばかり目を向けるのではなく、どうぞ、こんなゆとりも味わってください。
「幸せコース」では、こんな蘊蓄(うんちく)も中川さんから教えてもらえます。
下記の文章をお読みくださいませ。
<卵中箸>
安土桃山時代、わび茶を完成した千利休(1522?1591)は茶懐石に使う箸として、中央をやや太くし、両端を細く削って面をとった「卵中箸」をつくりました。
利休は、茶会のある日は、大和吉野から取り寄せた赤杉で、朝早くからお客の人数分の箸を自ら小刀で削り出し、お客に供したと伝えられています。
プーンと香る削りたての赤杉の箸は、主人の真心の表現であり、料理はもちろんのこと、お客が真っ先に使う箸は、大切なごちそうでありました。

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コメント

  1. Yu(8-10) より:

    お食事の前に、香りをいただく。
    ・・・なんとも奥深い世界ですねぇ。
    2週間後に向け、楽しみ感と緊張感が入り交ざっています。

  2. Fiona より:

    すばらしいですね。
    卵中箸を初めて知りました。
    食べ物を食べる道具にも匂いを感じることができる。
    食事と相乗効果になって。
    日本のすばらしい伝統文化なんですね。

    ところで、マナーの話なのですが・・・。
    私はよくわかっていないのですが、
    そういう高級なお箸には帯がかかっていますよね。
    あの帯はすぅっと抜けばいいのでしょうか。
    それとも破って箸を使ってもいいのでしょうか。

  3. BR_GIRL より:

    母がお花&お茶の先生をしてたので
    卵中箸・利休箸は身近でした。しかも赤杉なんて~!
    (私は性格の不向きと経済的な理由で両方ともやりたくなかったらやらなくてよいと母からいわれましたので、やりませんでした笑)
    むそう塾の方、うらやましいなぁ~。

    卵中箸はまさに陰陽だなぁ~。
    バランスのとり方だなぁ~と思います。
    なーんて、いまだに母にお箸の持ち方を注意されるワタシでありました。トホホ…

  4. マクロ美風 より:

    お食事の前に香りをいただくことは、前菜の前菜ですね。
    日本人って粋ですね~。

  5. マクロ美風 より:

    本当に素敵ですよね。
    こんなわび・さびの世界を大切にしたいです。

    >そういう高級なお箸には帯がかかっていますよね。
    >あの帯はすぅっと抜けばいいのでしょうか。
    >それとも破って箸を使ってもいいのでしょうか。

    まず、どんなものでも“破る”ということは、そこに“破壊”のエネルギーが生じます。
    破壊のエネルギーは、お食事の際にはあまり好ましくないので、お箸においても破ることはしない方が良いですね。
    1本だけを静かに少し抜いてごらんなさい。
    あら不思議。
    もう1本は難なく抜けるはずですよ。

  6. マクロ美風 より:

    おお!
    BR_GIRLさんにとっては身近でしたか~。

    >しかも赤杉なんて~!

    そうなんです。
    赤杉なんて贅沢ですよね~。
    白杉より陽性な赤杉は、いいところがいっぱいです。

  7. Fiona より:

    マクロ美風さん

    >破壊のエネルギーは、お食事の際にはあまり好ましくないので、お箸においても破ることはしない方が良いですね。

    なるほど、そういうことかとよくわかりました。

    >1本だけを静かに少し抜いてごらんなさい。

    ああ、そうするんですね!
    いままでこのようにしていませんでした。
    今度はこのようにしてみます。

    ありがとうございます。

  8. マクロ美風 より:

    ぜひ、お試しあれ♪

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