玄米ご飯に寄せて(1)~美味しい玄米ご飯には理論がある~

マクロビオティックに出会ったキッカケは人それぞれですが、大事な共通点があります。
それは、「美味しく玄米ご飯を炊く」ということです。
この単純に思えることが、実はとても奥深いものなんですね?。
ブログを見ても、玄米ご飯を美味しく炊くどころか、炊き方そのもので右往左往している記事が次から次と登場します。
土鍋・圧力鍋・電器釜などのような調理道具の問題、そしてお米の種類、お水の問題、それから加熱の時間など、実に多くのことで悩んでいらっしゃる方が多いですね。
マクロビオティックのお料理本でも、ひと通り玄米ご飯の炊き方が紹介されていますが、そのとおりに炊いて美味しかった人はどのくらいいらっしゃるでしょうか?
もしかしたら、その本の著者は誰かに習ったことをそのまま「これが最高の炊き方」だと思って紹介されているかも知れません。
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私もリマ・クッキングスクールで習った炊き方が正しい方法だと思って実践していました。
そして、それを美味しいと感じる自分がいました。
しかし、年数が経つにつれて、その玄米ご飯を当初のように美味しく感じない自分がいたのです。
そんな時先生は、「陽性に片寄っているのだから陰性な炊き方にしてね」と仰いました。
「そうか、ご飯を炊き分けることがマクロビオティック料理なんだ」と思って、自分の体に合わせた炊き方をしました。
夏用、冬用、息子用、夫用とそれぞれの体調に合わせた玄米ご飯を炊いているうちに、素朴な疑問が出て来ました。
 ・「どうして白いご飯は家族みんなで長い間食べても飽きなくて、体調も大きく変化しないんだろう?」。
 ・「こんなに大変なことだったら、お仕事で忙しい人には受け入れられないよね?」
 ・「体にいいことは分かっても、実行しにくかったら絶対玄米ご飯って拡がらないよね?」
そんな疑問が高じて、
 ・「家族みんなが美味しいねって、同じお釜のご飯を食べられないものだろうか?」
 ・「2時間も3時間もかけて炊く玄米ご飯ではなくて、白米と同じような時間で炊けないものだろうか?」
といつも思い続けていました。
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そんな時、京都で中川善博さんの炊いた玄米ご飯に出会って、何度も何度も食べさせていただいて、やっぱりこの炊き方は素晴らしいと思うようになりました。
中川さんに玄米ご飯の炊き方を詳しくお聞きしたら、誠に理に適った炊き方でした。
目からウロコとよく言いますが、私はその時、「ああ、見事に理論的な炊き方だなぁ」と感心したものです。
玄米の特性、お塩の特性、なぜ膨らむか?、なぜ締まるか?、鍋のフタはどんな意味を持つのか?
こんなことを知り抜いて、研究しつくして、それらの特性を最大限に生かした炊き方だったのです。
ちなみに、この炊き方は、私が知っているどのお料理本にもありませんでした。
ですから私はこの炊き方を、「中川式玄米ご飯の炊き方」と名付けています。
リマ式でもなく、クシ式でもなく、その他諸々の炊き方でもなく、中川式なのです。
つづく

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