マクロビオティックの陰陽で考えてみよう」カテゴリーアーカイブ

マクロビオティックの入門書「魔法のメガネ」(物の見方、考え方)

昨日、初めてむそう塾の愛クラスを受講された方から、マクロビオティックのことが全然解らないので、何か良い本を紹介してほしいと言われました。
最近はこの人のようにマクロビオティックをまったく知らないで、初めてマクロビオティック料理教室に足を踏み入れるのがむそう塾という人が増えて来ました。
幸せコースに通われると本のご紹介から始めるのですが、すでに今年は幸せコースも始まっているので、取り急ぎ1冊の本をご紹介します。

魔法のメガネ 陰陽の法則 マクロビオティック

魔法のメガネ 陰陽の法則 桜沢如一

 
 

書名:「魔法のメガネ」(物の見方、考え方)
原作:桜沢如一
監修:陰陽研究会
出版:キラジェンヌ株式会社
定価:1,300円+税

この本は、マクロビオティックの創始者桜沢如一先生が書かれた本をリメイクしたものです。
もともとはこちらの本が原本なのですが、時代背景が古くて現代にはそぐわない言葉遣いもあるため、新しく書き直されました。
小学生達が会話をしながら陰陽の法則を知って行く内容ですが、この本が一番原本に忠実で解りやすいと思います。

この本をお読みになって、陰陽の法則に興味を持たれましたら、その理解度・興味度に応じて次なる本をご紹介しますので、どうぞ私にメールをください。
あなたにピッタリの本を選んで差し上げます。

 
 
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中川善博が教える盛付けの奥義「青線赤線」とマクロビオティックの陰陽

むそう塾の幸せコースでは盛付けもカリキュラムに入っています。
お料理を作るだけでなく、正統派の盛付けもしっかりと出来るようにするためなのですが、これを苦手とする塾生さんが多いです。
今まで意識していないからですね。
今の時代はお料理屋さんでも、本でも、テレビでも、目を覆いたくなる盛付けが氾濫しています。
本を見ても、気持ちの悪くなるようなお料理の写真が堂々と載っていたりします。
盛付けの意識が薄らいでしまうのは、美的感覚としても悲しくなりますね。

そんな時代にあって、日本人として恥ずかしくない盛付けが出来るようにしっかりと伝えておくこともむそう塾の役割だと思います。
根底には日本人独特の感性や細かな気遣いがあるのですが、多くは日本文化に根ざしたものでしょう。
そのような日本文化の伝承の一つとしても、盛付けの勉強に取り組むむそう塾生の応援のために、授業でお伝えした盛付けの基本をご紹介します。
この赤線と青線のラインが頭に入っていて、それを意識して盛付けが出来れば、あなたのお料理の見映えも良くなります。

 
 

青線赤線

 
 

その他に「仮想トップ」というのがあります。
実際に座ってお食事をいただく時に、見た目にバランスよく映る角度と焦点を指した言葉なのですが、これも理解していない人が多いです。
幸せコースでちゃんと詳しくお伝えしているのですが、これも「ふ〜ん」と何となく素通りしていると、いざ盛付けようとする時に役立ちません。
でも、その時にしっかりと納得されていれば、そのあとはいつも意識します。
なぜなら、意識して盛付けた方が美しいからです。

人は美しい方に心を奪われるように出来ているのですが、その美しさを感じるセンサーには差異があって、その辺が原因でこの仮想トップも理解出来ていない人がいます。
しかし、美しいもの(=バランスの取れたもの)が身の回りにあると、それだけで気持ちに落ち着きが出てきます。
反対にバランスの悪いものに囲まれていると、それだけでイライラ感が募ってしまうこともあります。
これがマクロビオティックでいうところの環境の陰陽の大切さですね。

考え方にも、暮らし方にも、お仕事にも、人間関係にも、経済的にも、もちろん食べ物にも陰陽バランスを調えるように意識すると、あなたはもっと暮らしやすく生きやすくなりますよ。
マクロビオティックとは世界観を含めた壮大なテーマまでまかなえる考え方です。
身近な盛付けから氣を調えることをしてみましょう。

 
 
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情報過多時代の本当に大切な情報は目に見えないところにある

中学生の頃、私はよく思ったものです。
自分が読める本の量は限られている。
でも、本屋さんに行くと一生かかっても読みきれない量の本が並んでいる。
自分の好みで読んでいて、情報不足にならないのだろうかと。

私が小学生の時にテレビが登場して、急速に各家庭に広まり始めた頃、「一億総白痴化」ということが言われました。
そして今、見事に洗脳されている国民が多くいます。

今では、インターネットというものが登場して、行き交う情報量はとんでもなく多くなりました。
私が本に抱いた冒頭の疑問なんて可愛いものです。
ネット検索でたどり着くところ、それは受け身で細切れの知識になります。
あとはそれをどのように利用して組み立てていくかがその人の力の見せ所です。

つまり、本当に必要な情報は目で追えるものではなく、その人の中にある見えないものであることが多いです。
見えるものだけを追っていると不安が増幅します。
きりがないからです。
そんなときには、目を閉じて自分の心に問うてみましょう。
その時に顔や心がホコッと緩んでくれる方向、ピクッと心臓が反応することがら、そんなところに意識を集中して歩めば間違いありません。
これは陽性な方向と行為になります。

情報を仕入れるばかりでは陽性過多になって、そこから陰性(不安)を生みます。
知識を入れれば入れるほど不安は増して悪い陰性過多になります。
不安をなくすには、自分の中にある情報を引き出してアウトプットすれば良いのです。
これは良い陰性なので、安心につながります。
多くの人は自分の情報を見落とすか過小評価しています。
ですから、もっと自分を正しく認識して、見えないものを見る訓練をしましょう。

今までの学校教育で、見えるものだけを相手に生きてきた人には、最初は難しく感じるかもしれませんが、じきに見えないものを見ることができるようになります。
なぜなら、それは人間の本能として備わっているものだからです。
ですから、錆びついてしまったその本能に磨きをかければよいのです。
お手本がそばにいます。
赤ちゃんや幼児です。

あなたも目をキラキラと輝かせて、夢いっぱいだった幼い時に戻りましょう。
そして、心が踊ること、目が輝くことに時間を費やしましょう。
そんな日々を送れば、気がついたら不安はなくなっているはずです。

それが陰陽バランスが取れている状態なのです。
マクロビオティックをことさら難しく考えるのではなく、心地良い状態にするための物差しとして利用してみましょう。
強い味方であり、安心出来る人生のために有益な考え方です。
それは陰陽を理解するところから始まりますが、最後は陰陽を手放せるようになります。
勝手に体がバランスを取ってくれるようになるからです。
そうなるまではちょっと陰陽を意識してみましょう。
あなたの人生が激変することでしょう。

 
 

むそう塾 マクロビオティック料理教室 

 
 

(マクロビオティック料理教室 むそう塾 ここからマクロビオティックの考え方をお伝えしています。)

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発酵食品としての中川式糠漬けの威力 糠漬けの陰陽

連日糠漬けの発送が続いています。
中川さんのところでは樽が9個に増え、毎日一樽一樽が大切に気を抜くことなく管理されています。
その空間はまるで糠床蔵のような香りに包まれて、コロコロと並んだ樽が可愛らしく見えてきます。

中川式糠漬け giantdirect マクロビオティック

 
 

一つひとつに個性が出てくるのだそうですが、それを均一に保っていくようにしながら、発送の日にベストの状態になるようただいま熟成中です。
今月の30日から4日間連続で恒例の糠漬け講座が始まります。
その後、全国に向けてじゃい安がお嫁入りします。
(ジャイアンはやんちゃな男の子ですが、じゃい安は手塩にかけて育てた愛する娘のような感じなのであえて女子扱い^^)

ところで、すでに宅配されている「じゃい安ダイレクト」は、召し上がったあとの感想がたくさん寄せられて、その効果の大きさに改めて納得しているところです。
先日も“りすのん”さんがTwitterで下記のようなご報告をしてくれました。

こんにちは。遅くなりましたが、糠漬けの感想をお伝えします。
前提として、夫の糠床は、丸3年を前に、かなり好調だと思います。
1年も維持できなかった私は、平身低頭、野菜の入手に尽力しつつ、日々おいしくいただいてました。
その上で、食べ比べて感じたことです…

じゃい漬けにあって、夫漬けにないもの 。
その1:穏やかなまろやかさ。
夫のはものすごくしょっぱすっぱく、糠床の香りも強いです。
すぐ水分が欲しくなるのですが、じゃいは、じわーっ、きゅーっと酸味がくる。
水分ではなく、玄米ご飯がほしくなりました(食べました)。

その2:芳醇な後味と香り。
鼻に抜ける、濃厚で複雑で香ばしい香りに、みなさんがおっしゃるように酔います。
あとをひいて、止まらなくなりました。
夫と、「総合的な、旨味と深みかなあ」「この味を身体で覚えて、目指すところのイメージングをしよう」と話しました。

そして、昨日のお昼にきゅうり一本、糠がついたままいただいて、半日もしないうちに、ここのところ荒れていた唇がつるつるになってました*\(^o^)/*
ありがとうございました、リピートさせていただきたいです。
連続Tweet失礼しました。

140文字の制限を受けながらも、連続ツイートでこのような感想をお寄せくださったことがとても嬉しかったです。
特に「糠がついたままいただいて、半日もしないうちに、ここのところ荒れていた唇がつるつるになってました*\(^o^)/*」の部分ですが、唇は胃と腸の状態を表す場所なので、荒れていた腸が改善の方向に向かったことを示していますね。
腸が改善されるということは、頭もクリアになって来るということです。
腸と脳はつながっているので、腸の状態が良いと前向きな発想が出来るようになります。
一番大事な腸を改善することによって免疫力がアップしますから、アトピー症状も良い方向に向かう人が多いです。
私の息子は中川さんの糠漬けでアトピー地獄から脱出できたのです。
中川さんには感謝の気持ちでいっぱいです。

そういえば、母乳を飲ませているお母さんがじゃい安を食べたところ、赤ちゃんの便が物凄く良い状態になってビックリしたと呟いていた人もいます。
また後日「#giantdirect」として記事にまとめたいと思いますが、お母さんが食べたものが赤ちゃんに直結していることを感じて、きっと認識を新たにされたことでしょう。
これらの反応は、中川式糠漬けに多くの乳酸菌が含まれているためだと想像します。
先日もこちらの記事に書きましたが、今年のじゃい安はかなり強力に育てていますので、乳酸菌の力が強いのだと思います。

なお、漬物にも陰陽があります。
当然糠漬けにも陰陽があります。
マクロビオティックの指導者の中には、糠漬けを陰性だと分類して、陰性な人には食べないように指導する先生もおられますが、失礼ながらまだ糠漬けのことをよくご存じないなと思います。
たとえば胡瓜は90%ほどが水分ですし、体を冷やす作用があるのでダメと分類されるのでしょうが、お塩の陽はどう考えておられるでしょうか?
漬ける時間の陽はいかがでしょうか?
米糠に含まれるミネラルの陽はどうでしょうか?

糠漬けにも色々な漬かり具合があります。
たとえば次の写真の胡瓜は漬け時間が異なります。

中川式糠漬け

 
 

鮮やかなグリーンの胡瓜は陰性寄り、べっこう色の下の胡瓜は陽性寄り。
食べる人の体質や体調によって食べ分けられるように漬けています。
もし糠漬けが陰性のひと言で片付けられるなら、糠漬けを多く食べていた昔の人はもっと体調が悪くなければ変ですね。
しかし、昔の人の方が今の人よりシャキッとして精神性が高かったと思いませんか?
昔は今ほど甘いものはなく、お茶うけにもお漬物を食べていた地方もあるのです。
私の育った北海道でもそのような食習慣はありましたし、数年前に訪れた山形でもお茶のお供に美味しいお漬物を大皿に沢山出してくださいました。
これは寒い地方で陽性を必要とする先人の智恵だったのだと思います。

しかしいつの頃からか、塩分が高血圧の原因だと濡れ衣を着せられて、すっかりお漬物は悪者にされてしまいました。
それとともに発酵食品の摂取が減って、むしろ体調の悪い人が増える一因になったとも考えられます。
もともと日本には生の野菜を食べる習慣はありませんでした。
野菜を取るにはお浸しが多く、あとは漬物でビタミン補給をしていたのです。
しかし、食生活の欧米化にともなってサラダが登場し、今では野菜というとサラダをイメージするほど一般的になりました。
でも生野菜には良い面と悪い面があります。
特にカット野菜として売られているものは怖いですね。
実態を知ると食べられなくなります。

マクロビオティックをしている人なら当然お塩の良し悪しは把握していますよね?
しっかり学んで、塩分と野菜を上手に摂る一つの方法として糠漬けを見直してみてください。
糠漬けを食べて元気になった!
これが動かぬ現実の姿です。
私が何年も食事指導をしてきていつも感じるのは、ミネラルと発酵食品の摂取が少ないために体調不良の人が多いことです。
発酵食品の力を侮っている人も多いですね。
むそう塾生のみならず、多くの人が糠漬けを見直すきっかけにしてくださったらいいなと思ってこの記事を書きました。

中川式糠床をご予約された方、糠漬け講座を受講される方への出荷まであと半月。
楽しみにお待ちくださいね。

<関連記事>
中川式糠漬けの乳酸菌とミネラルの力が凄い!
中川式糠漬け宅配のご感想(1)#giantdirect(じゃい安ダイレクト)
中川式糠漬け宅配のご感想(2)#giantdirect(じゃい安ダイレクト)
 

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飽きない食べ物 あらめビーフン

あらめビーフン むそう塾 マクロビオティック料理教室

(あらめビーフン 料理:中川善博)

人それぞれに「飽きない食べ物」というのがありますね。
それはその人にとって「合っている」食べ物であることが多いです。
ただし、慣れや味覚麻痺で飽きなくなっていることもあるので注意が必要ですが。
これを間違うと生活習慣病につながります。

飽きない食べ物の代表が白米のご飯でしょうか。
続いてお味噌汁、お漬物でしょうが、これらは白米ほどではないので、ちょっとした変化を求めます。
白米はなぜ飽きないかというと、その主張のなさが良いのだと思います。
あるのはほのかな甘味とちょっとした湿り気と温かさと軟らかさだけ。

あれ?
これって微生物が好みそうですね。
そして、人間も好みそう。
周りにいませんか? このような人。
そう、いわゆる癒し系ってこんな感じの人だったりします。
どことなく安心して、ホッとできる存在ですね。
反対に個性が強い人は、毎日つき合うとなると疲れる面があります。
これも食べ物と同じです。

ということで、主食には飽きない食べ物が適しています。
では玄米はどうかというと、炊き上げ方によって分かれます。
限りなく白米に近く炊き上げれば、白米とかなり同じように飽きがきません。
しかし、白米から遠くかけ離れた炊き上がりの場合は、途中で体が受け付けなくなります。
これは味覚の問題もありますが、体自身が自分の身を守るためのサインと知りましょう。
もしあなたが今、玄米を食べたくないと感じたら、それは体がかなり陽性に傾いているか、玄米ご飯の炊き上がりがまずいからです。

私は写真のあらめビーフンが大好物で、毎日食べても飽きません。
このようにお皿に盛り付けるのが一般的なのですが、昨日中川さんが「あらめビーフン丼」をしてくれました。
これが何とも美味しいので、習った人はぜひ真似をしてみてください。
こんな紅生姜を天盛りにすると、色合いも綺麗でさらに美味しくなります。

オーサワジャパン 紅生姜

(紅生姜:オーサワジャパン

 
 

この「あらめビーフン」は、それぞれが個性のある食材で組み合わされているのですが、仕上がった時に絶妙のバランスが保たれています。
味の陰陽はもちろんのこと、料理法の陰陽がとても重要です。
そして、繊細な包丁仕事も要求されます。
ですから幸せコースではなく、上級幸せコースのメニューに入っているのです。
一つ一つの工程での見極めがきっちり出来て初めて完成するお料理。
それは盛り付けに至るまで気の抜けない、簡単そうだけど高度なお料理です。

私はこのあらめビーフンをいただく度に、料理工程の難易度と人生の難易度を重ねてしまいます。
人間づきあいのポイントをきちんと押さえれば人生は心地よいし、ポイントを押さえ切れなければ問題の多い、トラブル続きの人生で疲れることになります。
心地よい人生を送るためにも、マクロビオティックの陰陽の考え方はお料理から敷衍して考えることが出来て、大いに学ぶところがあります。

マクロビオティックに出会って本当に良かったとつくづく思えるのは、お料理と人間関係や人生をリンクして考えることの出来る視点を養えたことです。
冒頭の「飽きない」という視点も、「中庸」としての陰陽バランスの結果です。

そうそう。
人間は体調がイマイチの時には慣れた食べ物や植物性を欲しがりますね。
反対に体調の良い時や、挑戦的になれる心理状態の時には新しい食べ物や動物性を求めることが多いです。
それとは別に、いつも何となく穏やかな人は、案外穀物をしっかり摂っていることが多いです。
陰陽バランスの鍵を握るのは、体に一番多く入った食べ物や飲み物の種類によることを忘れないようにしましょう。

 
 
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