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分づき米のこと 勘違いしている人がいるので要注意
玄米ご飯が美味しく炊けないので、分づき米を食べている人がいた。
分づき米といっても分づきの割合によって食感が変わる。
七分・五分・三分いろいろある。
この割合を勘違いしている人がいるので要注意。
「七分づき」は玄米から7割削ること。胚芽部分が一部残る。
「五分づき」は玄米から5割削ること。胚芽部分がほぼ残る。
「三分づき」は玄米から3割削ること。胚芽部分が残る。
「一分づき」は玄米から1割削ること。玄米に傷がつく程度。
どうも玄米信仰のある人は、米を削ることに抵抗があるようだ。
少しでも米糠部分を残したがる。
仮に五分づきにしても、お米を洗っているうちに胚芽部分がポロポロと取れてしまうことが多い。
ゴシゴシとお米を研ぎ洗いすると、もっと胚芽部分が取れてしまう。
理屈と実際は異なるのだ。
だから、七分づきなんて、もう白米を食べていると思った方がよい。
問題は炊き方だ。
仮に三分づきで炊くとしよう。
玄米ではないからと、白米の炊き方をする人がいる。
しかし、まだ米糠部分が残っているので、白米より消化がよくない。
白米のように食べていると、胃腸がやられてしまうことがある。
私は三分づき・五分づきで一定期間実験したことがあるが、消化の悪さを実感した。
そして、栄養価は少し残ったとしても、玄米ほどの栄養価はないし、白米ほどの美味しさもない。
なんとも中途半端なお米なのだ。
だから、短期間食べるのはいいが、三分づき・五分づきを何年も食べるのはおすすめしない。
それでも分づき米を食べたい場合は、炊き方を変える必要がある。
限りなく玄米に近い炊き方をするのである。
間違っても白米と同じように炊かないこと。
ちなみに、むそう塾で教える玄米ご飯は、白米のようにやわらかく炊きあがる。
何年食べても胃腸の負担にならない。
だから、分づき米のお世話にならなくても大丈夫だ。
むそう塾では白米の炊き方も教えている。
お料理の目的によって、白米と玄米を使い分けている。
その方がより美味しくなるからだ。
(中川式玄米ごはん 料理:京料理人 中川善博 マクロビオティック京料理教室 むそう塾)
京都 萬亀楼さんでの2人課外授業 良い氣がいっぱいでした
きょうは塾生のおはるちゃんと、京都の「萬亀楼」さんに行きました。
萬亀楼さんは、むそう塾の塾長である中川善博が修業を積んだお店です。
今年が創業300年ということで、InstagramやFacebookでも発信されています。
むそう塾のあらゆるコースの1期生として、650種類以上のお料理を習っているおはるちゃんと、課外授業のつもりで出かけました。
通されたお部屋は、2方向がお庭に面した一番よいお部屋でした。
写し忘れましたので、もう一つのお庭はサイトからお借りします。
お庭を眺めながらご機嫌なおはるちゃん。
椅子式を希望したので、ローチェア・ローテーブルの組み合わせです。
髪を切って可愛らしくなったおはるちゃんです。
下地窓がいいですねぇ。
雪見障子を通してお日様の光が入って来ました。
こういう景色に癒やされる二人です。
さあ、お料理が運ばれてきました。
今月は2月なので、節分にちなんだお料理です。
蓋の上にひいらぎの葉が載っています。
白魚は酢の物になっているのですが、やさしいお味で気に入りました。
日本酒は月桂冠の料亭用に作られたもの。
軽くて爽やかで、お料理の邪魔をしないお味でした。
次は煮物椀です。
蓋をとると、あらまあ♪
鶯宿梅蒔絵吸物椀ですね。豪華!
鶯菜の下にあるのは、雲子入りの玉子豆腐です。
雲子が美味しくて幸せなお味でした。
次はお造りです。
鯛の厚みがちょうどよかった。
あえて真上から。
おや?
左端の茶色いのはアワビ。やわらかくて美味しかった。
馬上杯の中身は海鼠(なまこ)のみぞれ和え イクラ載せ。
私の大好きなお酢の味が嬉しい。
温物。
中には穴子ときくらげ入り。
唐墨(からすみ)をこんなにたくさん!とビックリしたけれど、薄味なので食べやすくて、お酒が進みました。
これがもう、中川さんのお味そのもので、笑っちゃうくらいw
中川さんが作ってくれたのかと思ったほど。
香の物はちょっと量が多い気がしました。
お茶が登場。
鯛茶漬け。
蓋の裏に文字が。
萬亀楼の萬でした。
ついに果物までたどり着きました。
おや? 切り込みが。
鬼さんなのだそうです(笑)
おや? これは?
こんなふうにして
こんなふうに使うのだそうです(笑)
お食事中に常にお庭を眺められ、本当に落ち着く空間でした。
お食事が済んでお部屋を出ると、さっきは見落としていたお花が。
なんて美しいのでしょう。
こんな演出が素敵すぎます。
そして、この柱の触感がまたいいのです。
目を下にやると、こんなアーチが。すごい技術ですね。
離れだったお部屋を廊下でくっつけたために、このような継ぎ目ができたそうです。
廊下の角を曲がると、広間が見えます。
その奥にも広間が続きます。
窓の向こうにお庭が見えます。
40人ほど座れるそうです。
この他にもお2階に38人が座れるお部屋があるのだとか。
広間からは、このお庭が見えます。
おや、ここにもお花が。
広間の奥に見えていたお庭を、玄関近くから見たところです。
広間の中が丸見えにならないように、光悦寺垣に竹穂を組み入れています。
こういう技術にゾクゾクする私です。
いいですねぇ。こういう景色。
でもね、きょうは雨が降っていないのに、こうして石も苔も濡れているのです。
散水機がどこかに設置されているのでしょうね。
お庭の反対側に目をやると、あら素敵な鉄行灯!
最後になりましたが、ここが玄関です。
暖簾をくぐったところです。
外に出て、記念写真を撮ってもらいました。
* * *
課外学習としてお伺いした萬亀楼さん。
とても丁寧な仕事がしてあって、さすが中川さんが修業されたお店だなあと思いました。
そして、お味もやはり中川さんと同じ系統で、どこかに中川さんがいるような、そんな落ち着くお料理たちでした。
ですから、私もおはるちゃんも、親戚に来たような気がしてとてもリラックスできたのです。
そして、器や盛り付けなどに違和感を感じることもなく、それも心地よいことの一つでした。
おはるちゃんはお部屋の造りが昔懐かしくてすっかり気に入った様子です。
古いはずなのに、綺麗にお掃除が行き届いていて、そのことに背筋が伸びる思いがしました。
本当にピカピカなのです。
どこを向いても良い氣が漂っていて、すっかり気に入りました。
さっぱりした感じで美人の女将さん。(陽性さん)
ハンサムで爽やかな若主人さん。
なんだか、会話も楽しくて、すごく温かい感じの老舗料亭でした。
人からも良い氣をもらえて、大満足な一日になりました。
おはるちゃんは今年秘伝コースを再受講するのですが、瓢亭さんでの課外授業は、今年から萬亀樓さんでしたいと大興奮です。
秘伝コースの再受講者は3名もいらっしゃるので、それもいいかなと思っています。
中川さん、46年前を想い出しにみんなと一緒に帰ってみませんか?
カテゴリー: うれしかったこと, 京都やマクロビオティックのことなど, 新型コロナウイルス, 食べ物あれこれ
2件のコメント
参鶏湯の効果が絶大! やっぱりスープの力は大きいね
きょう、塾生さんから嬉しいメールが届いた。
参鶏湯のおかげでお母さんの手術が避けられたと!
実は、塾生さんのお母さんが転んで、アキレス腱を部分的に切断してしまい、左足が固定されて車椅子生活になってしまったと、以前相談メールがあった。
3週間経って治っていなければ手術になると言われたそうだ。
それで、手術を避けるために、食べ物で応援することになった。
そのお母さんは鶏肉がお嫌いということだったけど、参鶏湯のスープだけでも効果があるからと、飲むことをすすめた。
スープだけなので、鶏肉が入っているのはわからない。
「あぁ〜美味しい。美味しいね」とお母さんは飲んでくれたそうだ。
こちらの記事にも書いたけど、液体は体への吸収が早いので効果も早く出やすい。
間違いなく体調不良のときの強い助っ人になってくれる。
※ 参鶏湯は「アジア料理講座 第1弾」に入っている。
このお母さんは、私と同じ年齢だそうだ。
私も体調管理に気をつけなくちゃと思った次第。
いま私の体は、「スンドゥブチゲ」を欲している。
スープがものすごく美味しくて、お豆腐に癒やされるのだ。
赤い色にビックリされるかもしれないけど、そんなに辛いものではない。
「アジア料理講座 第7弾」で、多くの人に習ってもらうのが今から楽しみ。
(スンドゥブチゲ 料理の途中 料理:京料理人 中川善博 マクロビオティック京料理教室 むそう塾)
カテゴリー: うれしかったこと, マクロビオティック京料理教室 むそう塾, からだ, 食べ物あれこれ
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京料理の特徴や唐辛子が体に及ぼす影響を陰陽で考えてみる
私は常々唐辛子を多用する食生活はしていないのですが、おととい「スンドゥブチゲ」をいただいて、横浜時代を想い出しました。
仕事仲間と韓国料理のお店に行ったり、たまたま知り合いが韓国の人だったりして、今より異文化のお料理に接していました。
京都でむそう塾がスタートしてからは、どっぷりと京料理の世界に浸かっています。
他の国のお料理に比べて、やはり京料理は作り方が繊細ですね。
そして、楚々とした美しさがあります。
京料理をいただくと、穏やかな気持ちや、繊細な感性、そして優しい心根が育つように感じます。
京都の街並みや、京都の言葉にも感じるように、静かでゆっくりとした、でもなかなか手強い面を裏に忍ばせた、まさに二面性のある世界がありますね。
一方、中国や韓国系のお料理をいただくと、スピードやエネルギーを感じ、即効性のパワーを感じます。
作り方が京料理に比べると大胆で、野性的な一面が残っていたりします。
でも、だからこそ、それらがパワーの源になるんですよね。
京料理より一物全体に近い作り方だからかもしれません。
* * *
先日、唐辛子を見ていて、こんなことを想い出しました。
私の故郷北海道では、真冬になると長靴の底に唐辛子を入れる人がいました。
私は経験したことがないのですが、クラスの男子にそういう子がいて、おばあちゃんがしてくれたと言っていました。
それから何十年も経って、たまたま「八甲田山死の彷徨」という映画を観たら、その中で凍てつく寒さから身を守るために、やはり靴の中に唐辛子を入れている場面がありました。
これをマクロビオティックの陰陽で考えると、唐辛子(陰性)が血管を開いて熱を生み出す(陽性)ので、まさに陰陽の勉強に最適な場面なのです。
食べ物には陰性が陰性を生み出すものや、陰性が陽性を生み出すものがあって、実に奥深いのです。
ですから、食べ物の一部分だけを見て、「陰性だ 陽性だ」と決めつけてしまわないようにしないと、本当の健康は維持できません。
なお、中医学では唐辛子は陽性に分類されます。
(マクロビオティックの分類とは異なることに注意。)
(スジコン 料理:京料理人 中川善博 マクロビオティック京料理教室 むそう塾)
カテゴリー: マクロビオティック京料理教室 むそう塾, からだ, 食べ物あれこれ, マクロビオティックの陰陽で考えてみよう
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「開墾のはじめは豚とひとつ鍋」 北海道の十勝と曽祖父とお菓子
北海道の十勝には、「ひとつ鍋」というお菓子があります。
これは北海道開拓に当たった依田勉三という人が、「開墾のはじめは豚とひとつ鍋」という言葉を残したところから来ています。
中に求肥が入っていて、私の大好きなお菓子でした。
もう、50年近く食べていませんが・・・。
私の母方の曽祖父・曾祖母は、鹿児島から大勢の人を連れて十勝入りして、開墾の果てに十勝の地に骨を埋めました。
まだまだ士農工商が身についた時代ですから、曽祖父自身は鍬を振るうより指揮する立場にあったそうです。
曽祖父は鉱脈探しをしていたそうですが、膨大なお金がかかるので、その資金は鹿児島の実家から送られていたようです。
十勝でも海沿いの離れた所に住んでいたため、私は写真でしか見ていないのですが、胸まで伸びた白いお髭が堂々としていて素敵でした。
その曽祖父の写真を、小学生の私はずっと筆箱に忍ばせて御守りのようにしていました。
ですから、特別な想いがあるのかもしれません。
母は5歳の時に実母を亡くし、その後尋常高等小学校(今の中学校)を卒業するまで、曽祖父母に育てられました。
ですから、武家教育の片鱗とともに女性としての嗜みも古いものでした。
嫁入り道具の中にお琴があって、母の鏡台の引き出しからお琴の爪を見つけて遊んで怒られたのをよく憶えています。
母はよく曽祖父や曾祖母の話をしてくれたので、鹿児島は九州で一番最初に旅行先に選びました。
兄も私と同じで、曽祖父のことが大好きで、鹿児島の曽祖父の実家を訪ねたそうです。
今も立派で長〜い塀に囲まれた中に、当主が住まわれていたそうです。
こうして、自分のルーツを辿れるのはありがたいものです。
精神的な支えにもなって、自分も頑張ろうというエネルギーが湧いてきます。
兄と私はどうやら曽祖父の性格によく似ているようで、新しいことに強く興味を持つようです。
何歳になっても夢をもって、新しいことに挑戦できるなら、そんなに嬉しいことはないのですが、そのためには健康を確保しなくてはなりません。
鹿児島には美味しい黒豚があるので、それを使って健康のために活躍してもらいましょうか。
中川さんは、京都は牛肉文化だと話していましたので、それで豚肉はそんなに使いたくなかったのかもしれません。
でも、私にはこんな想いがいっぱいこもった豚肉なのです。
長生きだった曽祖父(96歳没)と曾祖母(94歳没)も食べたであろう豚肉料理を、中川さんの腕でさらに美味しくしてもらうことを、とても楽しみにしています。
(十勝日誌 画像は六花亭のサイトからお借りしました。)
「ひとつ鍋」単体より、私は「十勝日誌」であれこれ入っている方が好きです。
十勝にはお菓子の材料がいっぱいあるので、案外お菓子王国なんですよ。