愛の深さ 幸せのステージ

マクロビオティック実践者からこんなお話を聞きました。
「私のうちはみんな幸せだから、これでいい。それ以上他人の幸せに関知したくない。」
・・・・・。
よくマクロビオティック実践者は、「自分が幸せになって、周りを幸せにして、世界の平和を」と言います。
しかし、その言葉を口にするだけで、あまり幸せそうでない人を見かけることが結構あります。
まるで、呪文のように「世界の平和」を繰り返す人が多いです。
人それぞれですから、どのように表現しようと自由なのですが、私はちょっと違うとらえ方をしています。
結論からいうと、幸せって一人で得られるものではないということです。
つまり、自分だけが幸せで、周りにいる人が不幸せという構図はないのです。
自分が幸せだと思える時は、周りの人も幸せで、限りなく愛おしくなければなりません。
幸せのステージの違いとでも言いましょうか。
それが人それぞれで違っているのでしょう。
でもね、自分が真の意味で幸せになるには、周りの人ももっと大きなところも幸せ(平和)でなければ、自分の幸せはまだまだ未熟だと思うのです。
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抽象的すぎますので、ちょっと具体的なお話を。
古?いお話で恐縮ですが、私が独身時代に「タンンポポ」(伊丹十三監督)という映画がありました。
あまりヒットしなかった作品ですが、その映画のラストシーンが今も目に焼き付いています。
母親が胸をはだけて授乳しています。
ただそれだけのシーンが徐々にズーム化されて、最後はスクリーンいっぱいになります。
無心にお乳を吸う赤子と、柔らかな乳房のふくらみが目に焼きつきました。
スクリーンに漂う匂いたつような優しさ。
美しさ。
慈しみ。
安心。
この感覚はどこから来るのだろう?
限りない愛。
無償の愛。
この光景にはこれがある。
そう、愛なんですね?。
深い深い愛情。
その愛情の原点は、親が子供に与える愛情だと思います。
そして、この愛をず?っとず?っと心の奥深くに落とし込んであげると、エクスタシーを感じるのです。
涙が出てきます。
愛が頂点に達すると、人間って泣けるんですよね。
愛をここまで感じられたら、自分と他人の区別がなくなります。
そして、物にまで一体感を感じるようになります。
自分も周りの人も、そこの机も車も、お隣の家も、まだ見ぬ人も物も動物も、草花・山の木々・砂浜・空・風・地球・宇宙も、これらのすべてが一つに感じます。
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この一体感。
すべては繋がっていることの認識。
そこに到達すると、限りない安堵感が拡がって、これこそが真の幸せだと自覚できます。
そこに至らない幸せ感は、まだまだ本物ではないのだと思います。
話はそれますが、愛する男女が交わって一体になった時の幸せ感は、この宇宙規模の幸せを縮小したものなんでしょうね。
ちなみに私の場合は、宇宙との一体感を自覚出来たときは、まるでセックスの時のオルガスムスのように、とっても気持のよいものでした。
心地よいことだから繰り返したくなります。
繰り返すことによって、ますます気持ちが安定するんですね?。
このように、あらゆるものと心が通じて精神的に一体感を感じたときには、安心して心が開き、信頼感も増して落ち着くのだと思います。
この状態が真の意味での幸せではないかと私は思っています。
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桜沢如一先生は、この宇宙との一体感をもって世界平和を実現されたかったのではないでしょうか?
「マクロビオティックは世界平和を目指すもの」と短絡的に受け入れるのではなく、愛をどこまで深く掘り下げることが出来るかが大切なのだと思います。
このことがあなたの人生を大きく左右することも、桜沢如一先生の説かれたかったことなのだろうと想像します。
「むそう塾」ではこの精神を大切にして、皆さんと真の幸せを求めるために「幸せのマクロビオティック」を意識しています。
そして、それを実現するべく、「むそう塾」のテーマは「愛」です。
自己愛、夫婦愛、家族愛・・・動物愛・・・自然愛・・・地球愛・・・宇宙愛、それらのすべてを追及していきたいと思っています。
ですから、「むそう塾」でどうぞ「愛」を育んでください。
そして、本物の幸せに辿り着いてください。
中川さんと私が全身全霊で皆様と向き合います。
本年があなたにとって、最良の年になってくれますよう、心からお祈りしております。


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涙が出るアドバイスとコメント~Yaさんへ~

ご存知のように「むそう塾」では、ご参加いただいた方のフォローとして写真指導をしております。
中川さんが毎晩深夜の作業で頑張っていらっしゃいます。
そのアドバイスの文章を拝見すると、実によく人物観察をされていて、コワイくらいです。
長い間多くのお客様を見て来られた中川さんには、そのような力が自然に備わっているんですね?。
それを快しとしない方が、もしかするといらっしゃるかも知れませんが、逆にそれを利用して自己発見に活かして頂けたら嬉しいです。
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さて、昨日もそんなコワイ文章がありました(笑)
<Yaさんに宛てた中川さんの文章です>
画像が寒々しい玄米に見えるのは露出のせいだけでは
ありません。 
炊く方の背中の寒さ、心の寒さが出てしまうのです。 
自分では焦すつもりの火加減も実際にはお焦げにはつながらない。
それほど寒いのですね。
あったかい玄米を炊きましょう。 
ただひたすら炊きなさい。
あったかい玄米が教えてくれることもあるのです。
今はあれこれ考えずに あったかい玄米を炊きましょう。
<Yaさんからのコメントです>
中川さん、ありがとうございます。
はい、体だけではなくて、心も寒いです。
なぜかも自覚しています。
今日、これからもう一度玄米を炊いてみます。
ただただあったかいご飯を炊くことだけを意識して。
               *    *    *    *
私はYaさんの文章を読んで泣けました。
中川さんが語りかけた言葉。
そしてYaさんが受け取ってくださった中川さんの心。
人間と人間の心の繋がりを感じて、嬉しくて泣けたのです。
Yaさん、大丈夫よ。
中川さんと私がしっかりバックアップするからね。
あなたと出会えたあの日を、私は決して無駄にしませんよ。
そして、京都で再会できたご縁も、大切に育てていきましょうね。
私達を信じてくださってありがとう。
私達もYaさんを信じて頑張ります!
必ず温かい心と体で、幸せをつかみとって下さいね。
いつまでも応援していますよ!


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再び「マクロビオティック料理事始め」

大阪にある「正食クッキングスクール」の校長先生である岡田昭子先生が書かれた「マクロビオティック料理事始め」。
この本は、マクロビオティック初心者には、ぜひ読んでいただきたい一冊として以前ご紹介しました。
その記事を読んでくださって、ご感想をお寄せくださった方がいらっしゃいます。
嬉しいですね?。
とっても嬉しいので、記事にさせていただきました。
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「マクロビオティック料理事始め」 (ぜひ、こちらの記事もご覧下さい。)
Fionaさんのコメントより>全文
読みました! (Fiona)

こんにちは。マクロビオティック料理事始めを読みました。読んでよかったと本当に思っています。読まずにいたら私はずっと迷っていたかもしれません。

 

マクロ美風さんの勧められていた、P97からP105には感銘を受けました。

 

1、マクロビオティックのマクロとは単に大きいというだけではない。極大も極小も含む。そのように大きな思想だから、食べ物をやたら禁止するということもしない。マクロビオティックは自由なものだ。

 

2、陰陽にはこだわらないほうがいい。陰陽にこだわると食べ物をモノ扱いするようになる。玄米と野菜をとっていれば自然中庸になる。

 

3、どんなに良い食べ物であっても食べる量と食べ方が大事。

 

という部分がとても印象深く残っています。肩の力も抜けました。

 

雑誌全体の雰囲気も暮らしの手帖や関西のおばんざい風で私には大変親しみやすいものでした。

 

この本を読んで私が思ったのは、マクロビオティックとは絶えず刻一刻と変わる自然と自分の体の変化に合わせたものなのだ、ということ。「今」という時間を体感するためのものなのかな、と思いました。
マクロビオティックがスピリチュアルな考えともつながっているということの意味もわかったような気がしたのです。

 

すばらしい本を教えてくださって本当にありがとうございました!魔法のメガネも楽しみです。


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玄米ご飯の炊き方~エマージェンシーとして~

「中川式玄米ご飯の炊き方」では、朝の忙しい時に炊けない人がいるのではないかということで、エマージェンシーとしての炊き方も「むそう塾」ではお伝えしています。
その時の水加減についてYaさんからご質問があり、中川さんが記事として答えてくださいました。
この内容については「むそう塾」でもお伝えしていたのですが、それを目に見える形で再度教えて下さったのが下記の記事です。
「Yaさんへ」

とても大切な記事ですから、私の方でも取り上げさせていただきました。
どうか、正しい計測の仕方を知っていただき、美味しい玄米ご飯を炊いてくださいね。
ただし、これはあくまでエマージェンシーとしての炊き方です。
いつもこの方法で済ませるのではなく、中川さんから直接教わった炊き方を忘れないように、時間を作って炊き続けてくださいね。
「中川式玄米ご飯の炊き方」は、エマージェンシーとしての炊き方を指すのではありません。
どうぞ、くれぐれも誤解なきように。


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帯津良一著「心の掃除で病気は治る」

帯津良一。
この人は私の住む街のお医者さんです。
有名な方なので、ご存知の方も多いでしょうね。
そして、「粗食シリーズ」で有名なあの幕内秀夫さんは、この病院の食事指導をされています。
お二人とも正面からマクロビオティックを推奨されているわけではありませんが、限りなくマクロビオティックと重なり合います。
そんな帯津先生の最新本「心の掃除で病気は治る」をご紹介します。
この本は中学生や高校生向けに書かれたもので、難しい漢字にはふり仮名がふってあるほど。
ちょうどお正月に読むには最適な薄さです。
一日かからないですね?。
活字も大きいので、立ち読みで読めてしまうほどです。
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「マクロビ井戸端会議」の時も、「美風ゼミ」の時も、そして今「むそう塾」でも、心の問題を抱えている人の多さに、本当にびっくりしました。
30歳を越えても40歳を越えても、幼い時に受けた心の傷は尾を引きます。
本人の力ではどうしようもない面があって、精神科や心療内科に通ったり、止めたり、苦しみながらマクロビオティックにすがって来る人も多いです。
そのような人が玄米ご飯を炊かれると、正直に心の状態を反映したご飯の仕上がりになります。
玄米ご飯は白米と違って、実に多くの情報を具現化してくれます。
ですから、玄米ご飯を炊きながら心の荷物を解きほぐしていくことが可能なのです。
中川さんと私が「むそう塾」を始めて、そのことを日々実感しているのですが、この「心の掃除で病気は治る」を読むと、まさにそのことが裏側から書かれているような気がしました。
お正月の記事で「愛」について書こうと思っているのですが、その地ならしとしても「心」はしっかりと把握したいテーマです。
今は大掃除のシーズンですが、心の大掃除も必要ですね。
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この本の中にこんな言葉がありました。
ホリスティック医学には、「修理工をやめて庭師になろう」というスローガンがあります。
機械を修理するように患者さんに向かうのではなく、木や草花に語りかけるように患者さんに関わっていこうという意味です。
庭師が一本一本の樹木や枝ぶりや葉のつき具合を見ながら手を入れていくように、医療者が患者さん一人ひとりと、心やいのちも含めて、まるごと全人的に対していく。
それがホリスティックな癒しの医学です。
(103?104Pより抜粋)
書  名  心の掃除で病気は治る
出版社    文芸社
定   価    1,200円+税


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