過去が活きてくる生き方 中川善博の場合

京都 万井なかがわ3

 
 

(万井なかがわ)

昨日、中川さんから、お母さんのお写真に挟まっていたという貴重な紙をもらってきました。
中川さんがお料理屋さんをしていた当時、ご自分でホームページを作って、ご自分でこんなリーフレットも作っていたそうです。
当時は栞(しおり)って読んでいたそうな(^^)
Macを操って地図を書いたり、英語で自己ドメインを取得したり、お仕事で忙しいのによくもまあこんなにマメに仕事をしていたものですね。
マメさは今も変わらずです。

京都 万井なかがわ1

 
 

「ごあんない」を読むと、何やら美味しそうなメニューが並んでいて、「鱧しゃぶしゃぶ」とか「万井鍋」とかがあります。
きっと「鱧しゃぶしゃぶ」は10月の秘伝コースに登場し、「万井鍋」は例の「お持ち帰り鍋」になっているのでしょう。
面白いのは鱧しゃぶしゃぶで、「完璧に骨切りし」と書いてあるところです。
いかに骨切りの不完全な料理屋さんが多いかを知ったうえで、ご自分のお料理の自信作として前面に出したのでしょう。
それがむそう塾の今の指導につながっていて、裏打ちされた技術の確かさを感じさせます。

京都 万井なかがわ4

 
 

「インターネットのホームページ」という表現が可笑しいねと言ったら、そういうふうに書かないと分かってくれない人が多かったんだと話していました。
(1980年代)

京都 万井なかがわ2

 
 

今はホテルフジタがリッツカールトンになり、京都ホテルはホテルオークラになり、万井なかがわは閉じてお住まいの方だけになりました。
30年以上も前に古いコンピューターを駆使してこんなことをしていた中川さんは、そのまま今につながってMacの前で日夜お仕事をしています。
途中で奥様がスキルス癌になったとき、何とかして助けたいと猛勉強した食養(マクロビオティック)が、今のむそう塾につながっています。

コツコツと頑張ったことがいつか役立つ時が来る生き方。
そんな生き方って地味だけど好きです。
華やかさがなくて、お若い方には魅力的でないかも知れませんが、むそう塾生ならきっと理解してくださる人がいると信じています。
「今」打ち込めるものがある生き方は素敵です。
とことん追究してみましょう。
追究するのは広さではなく深さです。

 
 


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コメント

  1. てんこ より:

    美風さん、おはようございます。
    この記事にコメントしたいと思いつつ、ずいぶん日にちが経過してしまいました。

    >コツコツと頑張ったことがいつか役立つ時が来る生き方。
    中川さんにお料理を教えて頂くとき、中川さんの中にとても重厚な経験の積み重ねがあって、それがレシピや行程の工夫に生かされている事を感じます。
    その経験というのは料理人としてだけではなく、家庭を切り盛りしていらっしゃった経験や多彩な御趣味、そんなもろもろが全て合わさって中川さんの中で熟成して、中川風味となって現れているのだな、と思うのです。
    中川さんにしか表現できない世界、そんな世界の一端に触れられる事をとても幸せだと思います。

    仕事をして行く上で、こつこつと小さな経験を積む事の重要性を感じています。
    どんな小さな訴えでも、些細に思える所見でも、毎日真摯に向き合う事で、『真実』にたどり着ける気がします。
    いざというとき、その小さな経験の積み重ねが、大きな決断を支えてくれるのです。
    そしてその人のなかにある熟成された経験こそ、仕事人としてのその人の魅力や価値になると思います。

    一見地味に見える仕事こそキチンとこなせて一人前、とどんな仕事でも楽しくできるようになったのは中川さんの仕事ぶりに触れることが出来た御陰さまです。
    中川さんと美風さんが出会われて、むそう塾を開かれた、その時代に生きていられる事に感謝しています。

    • マクロ美風 より:

      てんこさん、おはようございます。

      中川さんの特長は単に腕のいい京料理人というだけではなく、「子育てもした、親の介護もした、それもたった一人で」という人間として血のにじむような体験があることです。
      生に向かう者、死に向かう者、どちらの命とも向き合う中で感じるものは計り知れなく大きく、その中での細かいこと一つひとつが体験となって塾生さんに接しているのですが、そこのところがてんこさんに伝わっているようで、とても嬉しく思っています。

      >いざというとき、その小さな経験の積み重ねが、大きな決断を支えてくれるのです。

      ここですね。
      小さな経験は自信を作ってくれますからね。
      私も中川さんに出会えて、こうして一緒にお仕事が出来ることに感謝しています。

  2. 中川善博 より:

    さすがは俺の嫁やな。w
    ありがたいコメントにお恥ずかしいやら嬉しいやら。

  3. さとこ より:

    昨日の授業を受けて、改めてこちらの記事を読ませていただくと、中川さんの教えが、むそう塾の在り方が滲みて、泣けてきました。

    受け取ってくれたかな?
    何年かかってもよいので復習して下さい
    精一杯口伝させて頂きました

    楽な方、楽な方へ、
    すぐ流れてしまい、この言葉の重みをわかっていなかった私。

    生き方の、人間として軸というのでしょうか。
    とてつもなく大事なことを教えてもらっているんだと、昨日から心の震えが止まらず、うまく言葉を紡げないのですが、ただただむそう塾で学べることに感謝です。

    • マクロ美風 より:

      さとこちゃん、おはようございます。
      昨日はお疲れさまでした。

      私も今朝、この記事を読み直して泣けたのです。
      中川さんの生き方から学ぶことがいっぱいあって、それを私が翻訳しながらでも皆さんにお伝えしたいと思っているうちに、12年の歳月が流れました。
      その間に、この気持ちを受け取ってくださった人はどのくらいかな?なんて考えたことはありませんでした。
      「みんなに伝えたい!」一心でしたから。

      こうして、さとこちゃんやてんこさんがコメントをくださると、心から嬉しくて新たな涙が流れてきます。
      世の中では色々な人から学ぶチャンスがありますが、その一つにむそう塾を加えていただけて感謝しています。

      秘伝コースまで来ていただいたからこそ学ぶことがあって、それが人間としての軸だと私も思っています。
      誰でも楽な方へ楽な方へ流れるものですが、そこをグイと棹さして踏ん張る生き方も、なかなかいいものですよ。

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