食箋の怖さ

マクロビオティックで病気を改善しようとする人が求める食箋。
これが実に怖い。
私も私の家族も過去に、有名なマクロビオティック指導者から食箋を出していただいたことがある。
きっちり実行しようと思うと気の遠くなる内容だった。
でも、不思議と食箋の内容よりも、そこに至る先生のお話で物事は解決したように感じた。
アバウトながら考え方の方向を指し示してくださったことで、もう問題は解決の方向を向いていた。
だから、後はそれに枝葉をつけるだけ。
しかし、そうではなくて、食箋の実行にすべてをかけると、これがまた大変な苦行となる。
当然ながらストレスもピークに達する。
そして、これが一番重要なのだが、指導した食箋の内容と出来上がった食養料理が、似ても似つかないものだったりすることだ。
これでは指導者の期待した効果は得られない。
そうこうしているうちに、マクロビオティック料理でもそんなに効果はなかったと負の面だけが流れて行く。
むそう塾の幸せコースや上級幸せコースでお料理をする光景を見ていると、実に面白い。
同じレシピで同じ材料でお料理をしているにもかかわらず、出来上がりがそれぞれに違うのだ。
ということは、もちろん食養料理も出来上がりが違うことになる。
ここが問題なのだ!
作る人によってお料理の陰陽度が違ってくるので、陰陽のコントロールで病気を改善しようと思うと、差が出てきてしまうのだ。
だから、食箋を書く指導者は、お料理を作る人の個性も含めて指導しなければ、望むような効果は得られない。
よく、マクロビオティックで病気が治ったとか治らなかったとかいう話があるけれど、私はきちんとマクロビオティックの陰陽が病気とお料理に当てはめられたら、かなりの効果を期待しても良いと思っている。
しかし、その「きちんと」がなかなか現実的には難しいのである。
それでもなお「むそう塾」では、日夜狂ったように「きちんと」を求めて頑張っている。
やりがいのあることは頑張れるから不思議だ。
むそう塾ではいっぱいフォローをしながら、正しく相手に届くのを確認しようとしている。
だから、納得できるまで質問してほしい。
そして、確実に受け取ってほしい。
間違ったことは百害あって一利なしだから。

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