桂剥きに使用した包丁についての考察

私たちが今回幸せコースで使用している包丁は有次製の三徳包丁である。洋包丁の一種である三徳包丁は両面に均等に刃を付けたいわゆる「両刃」の包丁である。 刃が厚く、大根に当る刃の面積が極端に小さく、点で面圧を掛けたように安定感が乏しくなる。

一方、和食の板前さんが桂剥きに使用する包丁は片方にしか刃の無いいわゆる「片刃」の包丁である。刃が薄く、大根に当る刃の面積が広くなり、大きな面積(面)で面圧をかけられるので易しく剥けるのである。

両方の図をご覧戴いて理解していただけるであろうか? 圧倒的に片刃の薄刃で桂剥きをするほうが簡単で綺麗に剥けるのを新たな動画で後ほど見て頂こうと思う。
授業で桂剥きを体験し、投稿するだけで何万円もする薄刃を買うのでは意味が無いのです。 板前修業をする訳ではありませんから。 今家にある包丁でなんとかする。 ここに家庭料理の意義があります。ですから両刃の家庭用三徳包丁で練習をして頂きました。
もし機会があればプロの板前さんに尋ねるとよろしい。 三徳と薄刃、あなたはどちらが上手に桂剥きが出来ますか?と。 おそらく三徳の方が難しい、もしくは薄刃でないと剥けないと言うでしょう。
そんな高等技術をたった1月で会得したのですから、暑い夏に大根を少しだけ贅沢させてもらった甲斐があろうと言うものです。どうぞ自信を持ってください。 そして真夏の奇跡を忘れないで下さい。

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