2012.4.28修了式 吉兆料理 献立解説


卒業生が一同に介して頂いた吉兆のお料理を紹介します


【食前酒】

朱盃で吉兆オリジナルの日本酒を
【向付】(本来は膾や造りにあたるものを指すが、ここでは後で造りが出るので前菜にあたる)

車海老霜降 生雲丹 叩きオクラ 椎茸旨煮 針生姜 加減出汁ジュレ すだち香
赤絵向鉢
【煮物椀】


油目骨切り葛叩き 木の芽 梅肉
真塗波花文蒔絵
【造里】(おさしみ)

小さいマグロの寿司には生姜の醤油漬が載っている。味付けと毒消し。
紋甲イカ 鯛 木耳 長芋 紅白撚り人参独活 山葵
染付皿 焼締のぞき (染付に焼締は名コンビ)
【八寸】(山海の珍味、酒肴を24センチ四方の皿に盛りつけるところから八寸と呼ぶ)


手前から時計周り 鳥貝土佐酢ジュレ分葱 三度豆胡麻和え干し土筆 和牛冷やし霜降味噌 活鮑酒煎り 独活きんぴら 真塗角切八寸皿 口金ぎやまん 青磁小猪口 青交趾香合 赤絵雪洞 吹墨栄螺珍味猪口
 独活きんぴら
【焼物】

稚鮎唐揚げ(焼いてから揚げてあるので焼物) 蓼酢

織部葉型皿 黄瀬戸小皿
【強肴】(しいざかな) 炊合せの意味をもちます。さらにお客様にお酒を勧めるときの料理

赤絵鳳凰文蓋向
蓋を開けると

ありゃ? という盛付だったので 手直し敢行。

比べてみましょう。 たとえ吉兆でもダメなものはダメ。

この差が判るのがむそう塾生です。 判りますね?
【酢物】

針魚 和布 茗荷 コゴミ 大徳寺麩 梅肉醤油 加減酢
青磁八角筒向
【飯物 香の物】


鰻 八幡飯 
これはハチマンメシでは無く、やわためしと読みます。 京都の八幡地方がごぼうの名産地であったことから牛蒡や新牛蒡を使った料理の頭に八幡を付けることがあります。(八幡巻きが有名)
麦藁文蓋物 青磁輪違文小皿
【果物】

フルーツ寒天寄せ
純銀フルーツ皿
【ティータイムのお菓子】

これはホテルグランヴィア京都謹製です。

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コメント

  1. 秋乃 より:

    中川さん、こんにちは。
    お料理のお写眞と解説をありがとうございます。

    違和感は感じていたものの「ではどうすればいいか」まで探求できていませんでした。
    修了式であり課外授業でもあったのですよね。
    ダメなものはダメという言葉に背筋が伸びました。

    ほんまもんに触れることができて、中川さんの解説も聞くことができてすごく幸せでした。

    ありがとうございました。

  2. 子象 より:

    中川さん

    昨日のお写真と解説、ありがとうございます。

    昨年は、吉兆さんのお料理がいただけることに、ただただ感動でした。
    今年は、お料理もさておきながら、それ以上に、私たちが学んでいることがどれだけ高度でプロ並みのレベルなのかということに感動しました。

    出てくるお料理を見た時、盛りつけにしっくりこない場面があったのですが、具体的なところまでの「目」はまだ養われておらず、こうして、修正したお写真を載せていただき、改めてお勉強になりました。

    ほんとうにありがとうございました。

  3. より:

    中川さん
    うつくしい・・・。

    お料理のことも盛り付けのこともろくに知らなかったわたしにとって
    中川さんからこの一年間で教えて頂いたものがわたしの礎でした。
    昨日吉兆さんのお料理を解説つきでいただいて初めて、
    当たり前のように教えていただいていたことが
    どれだけ格の高いことだったのかを知り、ぞくっとしました。
    (いまさらですいません。。)

    わからないこともとても多いですが、
    へぇ?!と、なるほど!と、そうか!と、美味しい!と、
    どこか誇らしいきもちにあふれた、幸せなお食事でした。
    このような機会を頂き、ほんとうにありがとうございました。

    お写真も・・・自分で撮ったものはとほほ・・・だったので、
    盛り付けともども、「復習」の参考にさせていただきます。

    ありがとうございました♪

  4. ともこ より:

    中川さん

    お写真と解説ありがとうございます。
    昨日吉兆さんのお料理をいただきながら1年前は、盛り付け、器、どのような流れで今食卓にあがってきたのか、この組み合わせは?など 頭によぎることなく箸をすすめてきました。しかし、今はプロレベルの学びを受けれた喜びにひたり、わからないだらけでありながらも「これはなぜ?」を感じることが出来た今の自分に喜びを見いだせた1日でした。

    あらためて復習と学びの機会を作ってくださり、ありがとうございました。

  5. 香華 より:

    中川さん、こんばんは。
    献立の解説ありがとうございます!
    昨日のお食事が、うんうんそうだったとその時の中川さんの解説とともに思い出されます。

    陰陽をその料理だけでなく、流れをみてこの食材・・の解説にはなるほど!でした。
    お味はどれも本当に美味しくて、器や盛りつけまでいっぱい感じながらいただけたことは、とても良い経験になりました。
    また1年間教えていただいたことのレベルの高さに身震いしました・・。
    最高の課外授業をありがとうございました。

  6. 夏目 より:

    中川さん、こんにちは。
    お料理の解説をお伺いしながら、
    器や、食材、調理方法など、様々なことを
    お伺いしながら、今まで口伝してくださったことの
    レベルの高さに改めて感激しました。
    そして、盛り付けで、あれ?と思えたことが、
    間違っていなかったということ。そんなことを
    感じられるようになった事が嬉しかったです。
    中川さんに 解説をしていただかないと、正解は
    わかりませんでしたけど。

    むそう塾に通わなければ、
    中川さんにご指導して頂かなければ、
    知ることのなかった世界。
    日本人で良かったと思う毎日です。

    沢山のセオリーやルールなどをもっともっと
    和食の世界を学んで行きたいと思います。

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