今日のおもちゃはこれである。モカエキと言えば一部の珈琲好きには有名だ。
2階建てになっている薬缶で、下の層に水を、中間にコーヒを入れて火にかける。
沸騰したら内圧が上がって高圧な湯気がコーヒーを無理やり通過してエスプレッソ的なコーヒーが上の層に溜まるという寸法だ。
ネルやペーパーでコーヒーを淹れる場合は「落とす」という言葉をよく使う。
投資家や相場師は「落とす」「下がる」を忌み嫌うのでこれでコーヒーを毎朝飲むのだ。と聞いたことがある。
そういえば確かに加熱して無理を通して味を付けて上げるのだ。げんが良い飲み物なのかもしれない。
(サイフォンもアルコールランプで湯を上げるじゃないか?といわれるかもしれないが、あれは上の層で滲出させたコーヒーを再度下の層に漉し下ろすのだ)
開封しながらフト気がつく。
「俺って考えてみたらどんだけ蒸気好き?」
思わず嗤ってしまう。
小学校の時に蒸しパンと蒸しプリンに目覚め毎日毎日家族に蒸しプリンの味見をさせていたし、蒲鉾屋のバイトで数百枚の蒲鉾が蒸してできることを知った。
中学生の時はSL(蒸気機関車)にはまり、「水と火でこんなデカイものを動かすなんて!」と感嘆し、
高校を出て修業に行くと玉子豆腐や茶碗蒸し、真薯の湯気に魅了された。
そして今は湯気と蒸気な毎日を圧力鍋と共に生きているのだ。
そんな私の玩具がモカエキになっても不思議じゃ無い。
嗚呼、スチーマン(笑)