本当のマクロビは肉も魚も禁止していません(内海聡医師の記事より)
内海聡医師の記事にマクロビオティックについて書かれた文章がありましたので転載させていただきます。
次に食の問題について書きましょう。ネットを中心に週刊誌レベルくらいでは、食に関する様々な問題もまた話題となりました。それに危機感を感じた日本の食産業や医療産業は、ヨーロッパやアメリカの基準さえも無視し科学はねじ曲げて、火消しに躍起になっておりました。自然の摂理、古代民族や野生動物の健康さ、栄養学的問題なども無視して、最後には「オルトレキシア」なんて病名まで作りだしたのだが、食産業と医療産業は根底から腐っているのがよくわかります。
砂糖、異性化糖、人工甘味料、牛乳、添加物、農薬、化成肥料、遺伝子組み換え食品、F1雄性不稔のタネ、トランス脂肪酸、インチキ植物油、MSG、偽食品、アメリカ小麦やアメリカ牛、海外輸入果実、コンビニ弁当や加工食品やデパ地下食品、放射能汚染食材、精製穀類の山、ホルモン剤や抗生物質含有食材、その他挙げればきりがないほどに不自然な食べ物が流通し、日本は世界で最悪のクズ食品を食べていることが明らかになりました。それはもちろん以前からなのですが、かなり話題として取り上げられることになったのは事実です。
少し勉強した人の中では、糖質制限食や先住民食などと菜食やまごわやさしいやマクロビなどの対立もみられました。私も菜食は健康の観点からはお勧めしませんし、昨今のマクロビは玄米菜食+黒砂糖はOKなどという、インチキ極まりないモノに変貌しています。本当のマクロビは肉も魚も禁止などしていませんし、陰陽もバランス、身土不二、一物全採を軸にしており、それを実践するものは著しく減ってしまいました。和食系か肉食系かにおいても、現代では相性や遺伝子や波動的一致点がみられます。それを考慮している人は日本には残念ながら存在しないようです。
なぜ食に留意しなければならないか、それは現代病のほぼすべては食や社会毒から発生しているからです。その理由を知るには科学を勉強しても無駄であり、古代民族や野生動物の歴史を知る必要があります。ちなみにストレスは現代病とはほとんど関係がないのも、これらの歴史をみれば一目瞭然でわかります。いずれにしろ日本は世界で一番病気の多い国、それが一番多い理由はこれらの毒物の流布にこそあり、あなた方が病気になりたくないというのなら、まずは社会毒や食毒を避ける努力が必要です。決して100%でなくてもよいのです。
来年は医療崩壊と同時に食産業の劇的な変化が起こるでしょう。コンビニやスーパーやデパートでは無添加という嘘の表記が増え、社会毒は一般人にはさらにわかりにくく入ってくるようになります。これらを最終的に改善するには法律の改正が必要ですが、この国にそれを期待するのは困難です。よって安全で昔ながらの食品を扱っている方達をいかに応援するか、それを普及させるかがカギになります。大手の不買をいかにし続けて売国企業を追い詰めていく必要があります。
不穏な社会情勢を考えれば一次産業者の知り合いを増やし、家庭菜園をやることも重要なことだと思います。また、まずは子供が食べるものに留意した方がよく、大人はそのおこぼれでも十分です。ここでも最初は100%を求める必要はなく、自分たちでしっかりと勉強していくことが重要であり、さらにいえば食の問題は食だけでなく医療にも政治の問題にもつながっていきます。私たちは自分たちがせめて人並みの生活をするためにも、政治に対して真摯にアプローチしていくことが必要なのです。
<マクロ美風より>
マクロビオティックのことを良く調べていらっしゃいます。
特に下記の部分が現代のマクロビオティックをよく観察されています。
>昨今のマクロビは玄米菜食+黒砂糖はOKなどという、インチキ極まりないモノに変貌しています。本当のマクロビは肉も魚も禁止などしていませんし、陰陽もバランス、身土不二、一物全採を軸にしており、それを実践するものは著しく減ってしまいました。
私はこの変貌に危機感を感じるからこそ、こうしてブログと教室で本当のマクロビオティックを伝えようとしているのです。
今では「マクロビオティックの人お断り」と張り紙を出す病院もあると聞きました。
おそらく医療の現場では、間違ったマクロビオティックをして著しく体調不良になった人が面倒なことを言っているのでしょう。
このままでは、間違ったマクロビオティックをかじった人は変人扱いされて、厄介な人でお終いになります。
むそう塾はこれらとは一線を画した「ほんまもんのマクロビオティックの良さ」を伝える料理教室であり続けるべく頑張っています。
(ああ、こうしてむそう塾はマイナーな存在になって行く。笑)
(梅人参 料理:京料理人 中川善博)
美味しくするために陰陽を考え、健康になるために陰陽を考え、希望をもって生きられるように陰陽を考え、そんな陰陽の運転方法を教えるのがむそう塾なんですけどね。
まずは食から。これがマクロビオティックの視点です。
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「砂糖と乳製品に関する内海聡先生の記事より」に寄せられたコメントに対するお返事
先日「砂糖と乳製品に関する内海聡先生の記事」をブログでご紹介したところ、マクロビオティックの通信教育を受けておられる方からコメントがありました。
通信教育となると、そばに陰陽のことを話す仲間もなく、もっぱらテキストを片手に(あるいはDVDを観ながら)孤軍奮闘されているのかと想像します。
もちろん、テキストを書かれた先生に気軽に質問することも出来ないでしょうから、疑問があっても解決のヒントもなく、自分流に解釈して進んで行かれるのだろうと思います。
そうしていつしか先生が伝えたかったマクロビオティックとは異なった受け取り方をされて、マクロビオティックの良さより弊害の部分が目立つようになってしまう人が多いですね。
なんだか良く解らなくなって、とにかく動物性を抜いて玄米とお野菜を食べて、マクロ甘味料に置き換えています的な人がむそう塾にも来られます。
冒頭の記事にコメントを寄せてくださった方は、孤独ではないけれどマクロビオティックの通信教育を受けていながら疑問点が解消されていない人でした。
そしてまさに、弊害の部分が出てきています。
下に私からアドバイスを差し上げますので、他にも同じような環境におられる方は、ぜひご自分の玄米ご飯に対して革命を起こすお気持ちで取り組んでみてください。
答えは体が教えてくれますから、その答えから学びましょう。
多くのマクロビオティック関係者が、主食に対する姿勢を見直すきっかけにしてほしいと思って、こちらでコメントに対するお返事を記事にさせていただきます。
<「砂糖と乳製品に関する内海聡先生の記事より」に寄せられたコメントより>
(投稿者:初心者さん)
早速のお返事ありがとうございます。
土鍋炊きは近くでマクロビオティックを実践している方のおすすめで(盲点の記事にもあるように、昔からある器具がいいよという意味もあるそうです)真似をして、より陰性に炊き上げるやり方です。
が、こちらのブログ拝見してからまた考え直し、自分はおそらく陰性より、主人もどちらかといえば…と感じているので今は圧力鍋の方がいいのでは!?と思い、今夜からはそうしてみようと思います。
ご指摘の通り長女は二回で玄米を嫌がりました。我が家のお米がコシヒカリだからなのかとも思ったりしましたが…たくさん噛むのが嫌だそうで…
体の声を聞きながら、ツヤツヤふっくらおいしいご飯を炊けるように勉強したいとおもいます。
毒消しの記事も昨日検索方法を発見し、順番に勉強させていただいています。
ありがとうございます。
現在授乳期で、上の子の時も同じで助産師さんいわく痩せる体質だそうなのですが、8キロほど痩せ40キロギリギリです。授乳期は動物性、カロリーの高いものを避けている関係もありますが、これ以上は体重は落としたくなく、マクロビオティックの現場から一般的に気をつけることがありますか?もしかしたら盲点の記事の陰性に偏りすぎの話にも通じるのかとも感じてはいます。白米菜食気味なので…ちなみに身長は153ほどです。
リウマチの人は熱帯性の食べ物は避けるようにともありますが、これも毒消しをうまく使い、体の声を聞きながらがマクロビオティックなのかなとも思っています。まだ浅い知識なのでずれていたらすみません。
家族みんなが幸せになれるご飯づくり、また生き方になるようにゆっくりでも前に進みたいと思います。
これからも勉強させていただきます。
<マクロ美風より>
初心者さん、こんにちは。
再度のコメントをありがとうございます。
まず、次の記事を読まれたことはおありでしょうか?
「マクロビオティックの指導現場から(7)お鍋の陰陽と玄米の炊き上がり」
むそう塾では入手可能なお鍋はすべて試した結果、現段階ではビジョンという圧力鍋をお奨めしています。
より自然界に近いからという理由で土鍋を使われる方もいるのですが、長い間食べ続けても体調に害が出ない炊き方を実現するには、圧力鍋の方がコントロールしやすいからです。
主食ですから、一生食べ続けられる炊き上がりになるのが理想です。
>ご指摘の通り長女は二回で玄米を嫌がりました。
やはりね〜。お子さんは大人より敏感ですから、自分の体に負担になるものは本能的に拒否するのです。
それは自分の命を守るセンサーがしっかり機能している証拠でもあります。
>我が家のお米がコシヒカリだからなのかとも思ったりしましたが…たくさん噛むのが嫌だそうで…
コシヒカリに否定的な指導をしているところもあるようですが、根拠は確かめましたか?
むそう塾では多くのお子さんがコシヒカリを召し上がっていますが、何の問題もありません。
それはお米の品種の問題ではなく、単に炊き上がりが不味いからお子さんが嫌がるのです。
子供は美味しいものはパクパクと気持ちよく食べてくれるのですが、噛んでも美味しさがにじみ出てこないものは食べたがりません。
ましてや能書きで子供を説得しようと思ってもまったく通じません。
ぜひ、お子さんが食べられる炊き上がりを目指しましょう。
次に痩せる問題についてですが、玄米が完全に消化吸収されるレベルに炊き上がっていないと、玄米の栄養価は成分表にあるほど体には入っておらず、排出効果だけが高まります。
その結果必然的に痩せてきます。
そのような玄米ご飯を炊かれる方がむそう塾にはよく来られますが、中川式の炊き方でふっくらと白米のような玄米ご飯になると、落ちていた体重も戻ってくる人が多いです。
しかし、元々食べても太れないタイプの人もいますけどね。
それから白米菜食だとどうしても不足する部分が出てきますので、おかずで補いを必要とします。
主にミネラルとビタミンが不足しがちになるので、玄米菜食の主食を白米に置き換えただけでは不十分になります。
これは米糠部分に含まれている栄養素が摂取できるかどうかの問題にかかるわけです。
玄米ご飯が完全な炊き上がりになればこの問題は解消されます。
それからリウマチの件に関しては、「熱帯性の食べ物は避ける」と把握されているようですが、これは言い換えると陰性を避けるということでもありますよね?
それだけで治るほどリウマチは簡単な病気ではありませんので、夢々お食事だけで治そうとは思わない方が良いです。
リウマチの治療法は諸説ありますが、私は案外免疫療法や温熱療法の効果にも期待します。
マクロビオティックを盲信していると、重要なところを見落としたり治療のチャンスを逃したりしますから、ご自分の頭で考えて納得が行くまで掘り下げましょう。
そして、一日も早くお子さんが笑顔で「おかわり!」と言ってくれる玄米ご飯を炊き上げましょう。
それが確実な第一歩だと信じます。
(中川式玄米ご飯 料理:陰陽京料理人 中川善博)
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三浦直樹医師の記事からマクロビオティックを盲信している人のことを思う
医師の立場で日々患者さんと接していると、きっとマクロビオティックをかじった人は厄介な患者に入ると思います。
頭でっかちになっていて、あれダメこれダメという狭い考え方に縛られてしまっていて、それを払拭するのに一手間かかるのではないかと思うのです。
もう10年ほど前の話ですが、某医師から突然私の所に電話がかかってきたことがあります。
「あなたはマクロビオティックを広めているけど、マクロビオティックを知った人間がどうなっているのか現実を知っているのか?」と。
とても怒った内容でしたが、私はその医師のお気持ちがとてもよく理解出来ました。
なぜなら、すでに私もマクロビオティックの現実を把握していたからです。
マクロビオティックつながりでご縁のあった人たちの体調に向き合っていると、まさに某医師の気持ちと同じになることが多いです。
ですから、最近はブログのタイトルも変えて「マクロビオティックの落とし穴」として、間違った方向に進んでいる人に気づいてもらうことを念頭においた記事を書いています。
こちらのコーナーの「マクロビオティックの盲点」も同じ趣旨によるものです。
私の知り合いで医師の三浦直樹先生が、Facebookに胸の内を語った記事を書かれていましたので、リンクさせていただきます。
三浦先生はきっとマクロビオティックを盲信している人にも手を焼いておられることと思います。
先生の文章の中で次の言葉が究極ですね。
>我々の人生の目的は、肉体を卒業するその日まで「幸せに生き切ること」。
>病気治しや病気にならないこと、食べたい物を我慢したり、やりたい事を我慢することだけが人生の目的では無いと思います。
ー引用開始ー
最近、色んな食事療法や健康法にこだわり過ぎて、また縛られ過ぎてストレスを感じている患者さんが多いと感じています。
「こうしなければ」「こうすべき」というルールが強すぎると、守れなかった時にストレスが生じます。
知識やルールは、ともすると自分や他人を裁く諸刃の剣になってしまいますよね。
往々にして、そういう健康法の指導者は「もし、これが出来なかったら病気が悪化するよ」とか、「いつか罰が与えられるよ」などという恐怖心を同時に植え付けることもあるようです(人により多少は必要な事もあるので、バランスが大切ですが)
どんなに良い健康法や心の教え(宗教的な物も含め)も、恐怖心の上に成り立っているものは交感神経の緊張をもたらし、結果的に健康には繋がりにくいのではないかと感じています。
我々の人生の目的は、肉体を卒業するその日まで「幸せに生き切ること」。
病気治しや病気にならないこと、食べたい物を我慢したり、やりたい事を我慢することだけが人生の目的では無いと思います。
とは言え、幸せに生きるためにはもちろん健康な方が良いので、その為には何を食べ、どういう生活をすべきか?という逆からの「幸せ思考」に基づいた健康法は必要かと思うのですが、根底に恐怖心だけがある健康法はいかがなものか?と感じた昨日の数件のカウンセリングでした。
我々夫婦の生活も、一般的な方からすると少しストイックで修行的な生活に見えるのかもしれませんが、今の我々にはこれが丁度心地よい。
もちろん個人の考え方でありますが、我々の根底に恐怖心や他人への押し付けは、ほとんどあまりありません。
自分たちが楽しいと思って、好きでやってるだけですので(笑)
自分を裁くのは基本的に自分ですので、その枠を少しでも広くして、楽しく充実した人生を創るお手伝いが出来ればいいなと考えています。
ご縁のある多くの方が、「自分はもっと幸せになっていいんだよ」という許可を自分自身に与えられるような活動が出来れば嬉しいですね。
個人的には人生に罰ゲームは必要ないのでは?と考えていますし、過去と他人は変えられないが、自分と未来を創造していく能力が、我々ひとり一人には備わっていると思います。
他人との比較ではなく、自分本来の自由を皆さんが取り戻せれば良いですよね。
ー引用終了ー
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マクロビオティックの盲点を医師が解説した文章が的を得ている
Facebookで医師の内海聡先生が次のような記事を書かれていました。
ー引用開始ー
マクロビ自体は賛否両論あるようだが、元は食文化研究家の桜沢如一が考案したとされる。いわゆる玄米正食、菜食を副食とする基本としているといわれてきて、陰陽論を持ち出すのだが、この陰陽論は古い東洋医学の観念に照らし合わせてもかなり「ヘボい」ものだと言わざるを得ない。ただ良いこともいろいろ言っており、身土不二、砂糖使用不可、天然由来の食品添加物使用、天然塩の使用、乳製品はダメ、一物全採などは現代科学に照らし合わせても間違いとは言えない。
ではなぜマクロビが否定されるのか、これには二つの観点が必要である。一つはいわゆる動物性たんぱく質の拒否が、非常に非科学的なだけではなく不健康に直結するからだ。いわゆる人類穀食動物論は、すぐに論理崩壊してしまうくらいおかしな話であり、肉食動物で歯の本数がこの理論に合致しないものは無数に存在する。古代民族の食べ方と彼らの健康状態、マクロビが導入された時代背景(欧米食の流入によりおかしくなった点、政治背景)などを考慮する必要がある。
しかしマクロビも裏というか分派していったいくつかの派の主張を追っていくと、すべてが間違いではないことも垣間見える。まず真の意味で古き説に従った分派によれば、肉を食べることも野菜を食べることも一切否定していない。つまり現在肉食や魚食を否定しているようなマクロビはインチキだとまで主張する。これは私も同意できる話である。さらにいえば砂糖はダメで黒砂糖やてんさい糖が良いなどというのも、後世に分派した人々の作り事だとさえも主張する。この砂糖代替論がよく否定されるもう一つの観点だが、これもまた私は同意できる話である。
マクロビは宗教的だといわれるが、別に私は思想や哲学を重んじながら生きることが悪いとは思わない。問題は強制もさることながら明らかに生物として歪んだ方向に進んだことだ。桜沢が支持した生体原子転換は部分的には存在するが、これには旧来物理学を用いても証明などできないだろう。また、この食事が健康に悪いといわれる一方で、厳格にしている人でもしていない人でも、時に非常に健康で何の病気もなく虫歯も何もない人がいるのもまた事実だ。割合としては肌つや悪く血色不良な人が多いといわれるが、玄米菜食で健康な人の理由は単に栄養学だけでは説明できない時もある。
この世界では不食で生きている人がたくさんいる。海外にも多いし日本でも何人もいるのが現状だ。一日一食や二日に一食でも非常に健康な人もいる。これは部分的には栄養学や食養学の矛盾を意味しているし、逆にたくさん食べても健康的に見える人もいる。つまりここで確実にいえることは、これらにおいて普遍的に当てはめることが出来る理論など、まだ存在しないということである。多重因子も考慮できない中で食事だけで全てが決まることは決してなく、生きることと食べることの本質に常に向き合いながら、すべての人々が自問していく必要があるだろう。
ー引用終了ー
* * *
動物性拒否の件や砂糖代替論などは、常々むそう塾の指導現場でも明らかに違うよねという結論を得ているので、どちらかというとこの記事は我が意を得たりという感じでした。
それとともに、実際に目の前にいる人を見れば果たして何を必要としているのか、よほど頭が麻痺していない限り判断がつくはずなのですが、受け売りでマクロビオティックを広めているとそこが盲点になってしまいます。
自分の体で試して、その他の人にも適用出来るのかどうかを確認しなければ、安易に偏った食べ方はしない方が安全だとむそう塾では思っています。
マクロビオティックの考え方が流行で誤解されたまま消えるのではなく、良い点は正しく伝わってほしいと思っています。
記事の末尾で内海先生も仰っておられますが、(多重因子も考慮できない中で食事だけで全てが決まることは決してなく、生きることと食べることの本質に常に向き合いながら、すべての人々が自問していく必要があるだろう。)その部分を各自が冷静に考えて選択をし、どんなふうに生きるのかを、こんな時代だからこそ真剣に考える必要があると思います。
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「心と食」のつながりを体系化した桜沢如一氏のマクロビオティック
マクロビオティックを紐解く時、最初に出てくるのは石塚左玄あたりですね。
その石塚左玄という人の考えを一歩進めて体系化したのが桜沢如一先生でした。
そして食養の段階からマクロビオティックとして変貌を遂げたのですが、未だに食養の域を出ないマクロビオティック指導者もおられます。
しかし、「心と食」の関係を体系化した桜沢先生の提唱されたマクロビオティックは、とても夢や希望が持てる内容で、人生のどん底にあるときでも勇気が湧いて来ます。
人生なんて思いどおりに行かないのが当たり前ですから、そんな時、どんなふうに考え、どんなふうに決断するかはとても重要です。
一日は等しく24時間ですし、一年間も等しく365日しかありません。
そして一生もおおよそ100年前後で終わるのでしょう。
その間に何を想って何を頼りに生きようと個人の自由ですが、私の体験上、マクロビオティックの考え方はかなり影響力が大きかったです。
それは私一人ではなく、家族も含めて、あるいはその他のご縁があった人々の体験も踏まえて、「心と食」の関係を確認したからです。
特にむそう塾を通じて食事指導をしていますと、食べ物の持つ力と心の変化が手に取るように確認できて、「食べたもののようになる」ということが嘘ではないと強く思えます。
そしてまた反対に、その人を見ると、それまで食べてきたものが結果として表れていて、やはり食べたものが細胞を作るんだなぁと思うと同時に、食べたものに支配されている心のありようまで如実に伝わってきます。
それは私たちが宇宙(自然)の営みの一構成員なのですから当然のことなのですが、ついつい私たちは目に見えるもので判断してしまいがちです。
しかし桜沢先生の説いたマクロビオティックは、目に見えないものにこそ真実が隠れていることを教えてくれました。
私たちは今まで見えるものを中心に判断することを当たり前として生きて来ました。
しかしそれはあらゆる分野で閉塞感を生んでいます。
そんな時にマクロビオティックは、違った視点で突破口を開いてくれます。
その突破口のもとになるのは、日頃私たちが口にしている食べ物なんだと教えてくれています。
ここがマクロビオティックの最も素晴らしいところです。
動物性には動物性の、植物性には植物性の良さがあり、それらを上手くバランスを取りながら「心と食」の関係を大切にするのがマクロビオティックです。
その土台になったのが、石塚左玄氏の「夫婦アルカリ論」でした。
今はまだ明治に導入されたドイツ栄養学が主流ですが、そろそろ東洋的な考え方も知られるようになって来て、食べ物を陰陽で考える人が増えてきました。
ここでも声を大にして言っておきたいのが、陰性が悪くて陽性が良いのではないということです。
一人ひとりにとって体調の陰陽は異なるし、ましてや食べ物もその反応も異なります。
「心と食」を結びつけることは、そんな末端の心の動きまで観察して初めて力を発揮するのです。
決して頭でっかちになって、知識の受け売りだけでマクロビオティックをしている「つもり」にならないよう、私は強く願っています。
結果を軽視したマクロビオティックは危険ですらあることをお伝えしておきたいです。
(化学的食養長寿論 石塚左玄著)
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ジャンプしましょう! 「別れのうた」(作詞・作曲/桜沢如一)から学ぶ
マクロビオティックの創始者である桜沢如一先生は、たくさんの本を書いただけでなく、歌も残しています。
その内容を知っている人は今は少なくなってしまったことでしょう。
何しろ、マクロビオティックとは食べ物のことだと思っていて、偏った料理しか頭にない人が多くなってきたからです。
でも、マクロビオティックは精神を豊かにし、夢をもって生きることを可能にする考え方なのです。
次の「別れのうた」には、力強く生きようとするエネルギーを感じませんか?
むそう塾をしていると、この歌の6番に該当する人を見かけるのですが、せめて4番の気持ちを持ち続けて「今!」を決心してほしいと思います。
一緒にジャンプしましょう!
「別れのうた」 作詞・作曲/桜沢如一
1)会えば別るるサダメなり 別れはモトにかえること
会えばはかなき喜びも 別れて会えばトコシエよ
さよなら ツァイチェン ドスィダーニャ ボン ボヤージュ!
グッラック! グッラック! また会いましょ
「おもいで」のクニは 「しらなかった」トキよ 「マコト」のクニよ
a Dieu a Dieu a Dieu!
2)いまし会ったと思えども 早も別れの時が来た!
もうお別れよ! サヨーナラ! 君よ自由にジャンプせよ
3)おお さよなら! サヨーナラ! 想い出さずに 忘れずに!
自由に大きくジャンプせよ! 私も今にジャンプする
4)どうせこの世はせまいんだ! どうせこの世はしれたもの!
ジャンプが何よりかんじんだ! 皆んないつかはジャンプするんだ!
5)日に日にジャンプする人も 朝から晩までする人も!
10年に一度する人も どうせジャンプはせにゃならぬ!
6)おもいおもいでいいのだが どんなにジャンプがきらいでも!
この世に生まれてきたからは どうせ一度はせにゃならぬ!
7)一生に一度もせぬ人は つき落されてせにゃならぬ!
ひきずりこまれてせにゃならぬ! どうせ一度はせにゃならぬ!
(桜沢如一氏のG.Oレター)
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ありきたりのマクロビオティック料理ではなく、心に響く美味しさを!
2009年12月29日。京料理人中川善博は、可愛いむそう塾生のために、あるお料理をブログで公開しました。その名は「お持ち帰り鍋」。
その年には「陰陽ひとり立ち講座」というのがあって、3か月間の食べ方を私が指導していたのですが、これから彼氏を作りたい人のために、絶対に男性の胃袋をゲットできるお料理を気前よく中川さんが教えてくれたのでした。
このお料理は中川さんのお店でも大好評だったそうで、私も実際にいただいてみてその美味しさに唸りました。
何といってもお汁に美味しさが凝縮していて、一滴も残したくない気持ちになります(笑)
このお鍋を実際に作ってくれた塾生さんの感想がたくさんあるのですが、その中でも心を打たれたのが北海道のまりこさんの文章でした。
何気なく書かれた別記事へのコメントだったのですが、もったいないので私が記事にして残しておきました。
「美味しい力」って凄い!
この中でまりこさんは次のように述べておられます。
>義父は入院してしまい一人暮らしの寂しさから少食になっていた母ですが、無邪気に反応を返され、痛いほど食の力を見せつけられました。
> つくづく食べ物は身体にも気持ちにも糧になるものだと実感し、自分の役回りもよく見えてすっきりと嬉しかったです。
一人だとあまり食も進まないものですが、美味しいものなら進むのです。
反対に美味しくないものを食べようとするのは、ある意味で拷問みたいなものです。
一般的に美味しいというと、グルメのことをイメージされるかもしれませんが、本当に美味しいというのは、心が感動することなのだと思います。
魂が揺さぶられる感じですね。
では、一般的に知られているマクロビオティック料理にはそんな魂の揺さぶり感はあるでしょうか?
やさしいお味とか、体に良さそうとか、体の負担にならないとかいう表現が多いですね。
食材のことは充分吟味するのですが、どうもそちらに神経が行っていて、感動する美味しさは後回しになっているような気がします。
ここが今ひとつマクロビオティックが爆発的に広がらない要因のように思います。
食材の選定はもちろん大事ですが、それに胡座をかくのではなく、魂を揺さぶる美味しさを追求して、召し上がっていただくこと。
それが最後の陰陽バランスであるような気がします。
なぜなら、お料理は食べていただいてから力を発揮するものだからです。
食べてくださったあとの陰陽バランスまで考えるのがマクロビオティックだからです。
作ってお終いではないことに注意しましょう。
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男性は植物性だけのお出汁で本当に満足なのか? 体験談(1)
マクロビオティックを始めると、椎茸と昆布、もしくは昆布のみ、あるいは椎茸のみでお出汁を取ることを教わります。つまり動物性である鰹節や煮干し類は避けるわけです。
しかし一般的なお料理は和洋中いずれも動物性が何かしら入ったお出汁が多いので、私たちはすでにそれに慣れてしまっています。ですからマクロビオティックを知るとそれらを避けてお料理をして、家族からあまり美味しくないと言われた経験のある人も多いでしょう。あるいは今経験中だったりして(汗)
それはそれで意味のあることですし、体調の変化を確認できるので良いことなのですが、多くの場合は台所に立つ奥様がマクロビオティックを知って、ご家族にそれを押し付ける形になってしまうのです。そうすると、それまでのお料理に慣れていたご家族には物足りなさを感じさせることでしょう。でも、体に良いからといって動物性抜きのお出汁でお料理を作り続けるのです。もちろん、それまでたっぷりと動物性を摂り続けていた人は、動物性なしのお出汁が美味しく感じたり体が求めていたりします。それは体の声ですね。
往々にして男性は女性より動物性を好む傾向にあります。
それは男性としての行動や役割を果たすために、どうしても陽性を求めるのだと思います。動物性があるとそれだけで頑張れる気がするというか、潜在的に染み込んだ意識のように思います。でも、私はベジタリアンやビーガンを否定するものではありません。それらのスタイルで素敵な人の知り合いもいますし。
むそう塾ではマクロビオティックの理念はしっかりお伝えしたうえで、「この場合には動物性を使った方がもっと美味しくなる」という場合には陰陽バランスを考えて動物性も使用したお料理を教えています。もちろん、しっかりと毒消しした内容で。その結果、とっても美味しいお料理が出来上がって、ご家族の皆さんから大いに喜ばれています。今月の上級幸せコースのメニューである「蓮根饅頭入り餡かけうどん」もその一つで、すでに復習された塾生さんからのメールをご紹介しましょう。
<愛さんからのメール> 抜粋
「こんな美味しいうどんは食べたことが無い。
カレーうどんもすごかったけれども、これも本当に美味しい。
すごいものを習ってきたね。」と夫が感激し、その後は黙々と食べてました。
気温が下がってきましたが、二人とも体温がホカホカになり
中川さんに教えていただくお料理の力と美味しさで幸せな時間となりました。
夫は家で仕事をしていましたが、
漂ってくる香りが心地よくていい週末だったと。
むそう塾に通えることが、本当にありがたいと感じる日々です。
ありがとうございます。
いかがですか? 何だか幸せな光景が目に見えるようですね。実はこのお出汁には鰹節が入っています。お肉系は一切入っていないのですが、こんなに喜んでいただけました。その秘密はプロの料理人である中川善博の長年の経験と研究心で編み出した絶妙の材料配分にあります。それは言い換えると陰陽バランスの問題でもありました。陰陽バランスが取れていると多くの人に美味しいと感じていただけます。反対に、極端に陰陽バランスの崩れたお料理は、体調を変える目的がある時には有効です。その時の体調に合わせて陰陽を駆使して食べ物を調整するのがマクロビオティックの考え方だからです。
動物性を一切使わないお料理も良いですが、たまには最小限の動物性で喜んでもらえることも、食生活には必要だと思います。健康は知識として頭で考えるというより、体で感じる方が効果があるように思います。それはきっと、人間にはその力が備わっているからなのでしょう。伊藤慶二先生の「人の身体は常に正しくはたらく」という視点、「もし正しくはたらかない時には、その原因を自分や環境がつくっている」とする考え方が腑に落ちます。
(蓮根饅頭入り餡かけうどん 料理:陰陽京料理人 中川善博)
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「ゆるマクロビ」と「なんちゃってマクロビ」
マクロビオティックを始めると、動物性や白砂糖を使わずに、いわゆるマクロビオティック甘味料を使ってお料理をする人が多くなります。(本当はこのマクロビオティック甘味料も問題なのですが・・・。)
その結果、それらの食材を完全に排除出来ない人は「ゆるマクロビ」とか、「なんちゃってマクロビ」という言い方をしている現状があります。この言葉は今も主に出版関係で使われています。その意図するところは、マクロビオティックの硬いイメージを払拭して、楽しくて健康に良い食べ方を伝えたいところにあるようです。
しかし、マクロビオティックは本来、食べる人の体調に合わせて陰陽バランスを取ることが目的であって、絶対的に動物性(肉・魚・卵・乳製品)を排除したり、頑なに拒んだりするものではありません。体調によってはそれらの食材を少し用いた方が陰陽バランスが良くなる場合もあります。ただその時に気をつけたいのが、動物性の質と量、それに陰陽バランスです。毒消しもしっかりするべきです。
マクロビオティックを盲信してしまっている人は、動物性を食べることに抵抗があって、罪悪感を持つ人が少なくありません。しかし、マクロビオティックは宗教でもないし、修行僧の食事でもないのですから、あくまで体調と相談しながら食べるものを選択すればよいのです。
ただ一時期、一切の動物性を抜いたり、白砂糖に代表される甘味料を抜くことは、本当の体調を知ることになりますし、何よりもその効果の大きさに驚くことでしょう。そして、今までなんと不必要なものを多く食べていたことかと食べ物革命が起きると思います。
ですから私は、排除食の効果は一時期でも感じた方が良いと思います。
なお、「マクロビ」という言い方は、マクロビオティックの創始者である桜沢如一氏が言い出したものではありません。関西の某マクロビオティック教室主宰者がつけたもので、商標登録をしています。(いろいろな噂が聞こえてきますが・・・。)
◆参照記事
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おせち料理に思うこと
私がマクロビオティック指導校(リマ クッキングスクール)の師範科を修了してから、色々な先生の講座を受講していたとき、ある人がおせち料理でこんな体験をしました。
動物性も甘いものも排除した食生活をきっちりと3年間続けたので、もう体も綺麗になったことだろうから、そろそろ普通のおせち料理を食べてみようかなと思って、お正月に一般のおせち料理を口にしたそうです。
すると、体中にアトピーのような湿疹が出来て皮膚がドロドロになってしまい、受けていた講座も途中で休むことになってしまいました。
その後、治るまで何年もかかったようです。
あちこちのマクロビオティック指導校では、今頃からベジ仕様のおせち料理を教えるところが多いのですが、病気治しでマクロビオティックをしている人は別として、健康のためにマクロビオティックをしている人なら、一般的なおせちのように少量の動物性は含まれていても構わないと私は思います。
なぜなら、おせち料理というのは長寿や五穀豊穣、子孫繁栄などを願う意味も込められているので、それらの目的に沿った食材を使用するぐらいの柔軟性があっても良いと思うからです。
たとえば海老は長寿と出世を祈願する代表格ですし、海老の赤い色が入っているだけで重箱全体が華やかになってお正月の雰囲気が盛り上がります。
赤は縁起の良い色でもあるので、おせち料理にはぜひとも使いたい食材です。
1年にお正月だけ、それぞれのお料理と縁起にかけた先人の想いを感じながらおせち料理をいただくのも、日本文化の伝承としては大切なことだと思います。
もどき料理も結構ですが、お正月くらいはほんまもんの食材で陽を呼びこみ、勢いを感じるおせち料理が良いのではと思うのでした。
(活け車海老の具足煮 料理:陰陽京料理人 中川善博)
なお、アトピーに関する記事をブログでも書いていますので、そちらもお読みいただくと参考になるかと思います。
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