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マクロビオティックの盲点

マクロビオティックの考え方は、東洋思想の陰陽を解りやすく整理して、世の中のすべての現象を哲学的視点で見直すものです。食という身近なテーマから入って、まずは健康を確立することが第一歩です。しかし、まだ健康段階で悩んでおられる方は、体質や体調に合っていない食べ方をしている場合が多いので、そこを明らかにするヒントがこのサイトには沢山盛り込まれています。ご自分の陰陽がよく判断できない場合は、どうぞむそう塾までお問い合わせください。一緒に考えてみましょう。

マクロビオティックの盲点を医師が解説した文章が的を得ている

Facebookで医師の内海聡先生が次のような記事を書かれていました。

 

ー引用開始ー

 

マクロビオティック

 

マクロビ自体は賛否両論あるようだが、元は食文化研究家の桜沢如一が考案したとされる。いわゆる玄米正食、菜食を副食とする基本としているといわれてきて、陰陽論を持ち出すのだが、この陰陽論は古い東洋医学の観念に照らし合わせてもかなり「ヘボい」ものだと言わざるを得ない。ただ良いこともいろいろ言っており、身土不二、砂糖使用不可、天然由来の食品添加物使用、天然塩の使用、乳製品はダメ、一物全採などは現代科学に照らし合わせても間違いとは言えない。

 

ではなぜマクロビが否定されるのか、これには二つの観点が必要である。一つはいわゆる動物性たんぱく質の拒否が、非常に非科学的なだけではなく不健康に直結するからだ。いわゆる人類穀食動物論は、すぐに論理崩壊してしまうくらいおかしな話であり、肉食動物で歯の本数がこの理論に合致しないものは無数に存在する。古代民族の食べ方と彼らの健康状態、マクロビが導入された時代背景(欧米食の流入によりおかしくなった点、政治背景)などを考慮する必要がある。

 

しかしマクロビも裏というか分派していったいくつかの派の主張を追っていくと、すべてが間違いではないことも垣間見える。まず真の意味で古き説に従った分派によれば、肉を食べることも野菜を食べることも一切否定していない。つまり現在肉食や魚食を否定しているようなマクロビはインチキだとまで主張する。これは私も同意できる話である。さらにいえば砂糖はダメで黒砂糖やてんさい糖が良いなどというのも、後世に分派した人々の作り事だとさえも主張する。この砂糖代替論がよく否定されるもう一つの観点だが、これもまた私は同意できる話である。

 

マクロビは宗教的だといわれるが、別に私は思想や哲学を重んじながら生きることが悪いとは思わない。問題は強制もさることながら明らかに生物として歪んだ方向に進んだことだ。桜沢が支持した生体原子転換は部分的には存在するが、これには旧来物理学を用いても証明などできないだろう。また、この食事が健康に悪いといわれる一方で、厳格にしている人でもしていない人でも、時に非常に健康で何の病気もなく虫歯も何もない人がいるのもまた事実だ。割合としては肌つや悪く血色不良な人が多いといわれるが、玄米菜食で健康な人の理由は単に栄養学だけでは説明できない時もある。

 

この世界では不食で生きている人がたくさんいる。海外にも多いし日本でも何人もいるのが現状だ。一日一食や二日に一食でも非常に健康な人もいる。これは部分的には栄養学や食養学の矛盾を意味しているし、逆にたくさん食べても健康的に見える人もいる。つまりここで確実にいえることは、これらにおいて普遍的に当てはめることが出来る理論など、まだ存在しないということである。多重因子も考慮できない中で食事だけで全てが決まることは決してなく、生きることと食べることの本質に常に向き合いながら、すべての人々が自問していく必要があるだろう。

 

ー引用終了ー

 

*   *   *

 

動物性拒否の件や砂糖代替論などは、常々むそう塾の指導現場でも明らかに違うよねという結論を得ているので、どちらかというとこの記事は我が意を得たりという感じでした。

それとともに、実際に目の前にいる人を見れば果たして何を必要としているのか、よほど頭が麻痺していない限り判断がつくはずなのですが、受け売りでマクロビオティックを広めているとそこが盲点になってしまいます。

 

自分の体で試して、その他の人にも適用出来るのかどうかを確認しなければ、安易に偏った食べ方はしない方が安全だとむそう塾では思っています。

マクロビオティックの考え方が流行で誤解されたまま消えるのではなく、良い点は正しく伝わってほしいと思っています。

 

記事の末尾で内海先生も仰っておられますが、(多重因子も考慮できない中で食事だけで全てが決まることは決してなく、生きることと食べることの本質に常に向き合いながら、すべての人々が自問していく必要があるだろう。)その部分を各自が冷静に考えて選択をし、どんなふうに生きるのかを、こんな時代だからこそ真剣に考える必要があると思います。

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