ありきたりのマクロビオティック料理ではなく、心に響く美味しさを!
2009年12月29日。京料理人中川善博は、可愛いむそう塾生のために、あるお料理をブログで公開しました。その名は「お持ち帰り鍋」。
その年には「陰陽ひとり立ち講座」というのがあって、3か月間の食べ方を私が指導していたのですが、これから彼氏を作りたい人のために、絶対に男性の胃袋をゲットできるお料理を気前よく中川さんが教えてくれたのでした。
このお料理は中川さんのお店でも大好評だったそうで、私も実際にいただいてみてその美味しさに唸りました。
何といってもお汁に美味しさが凝縮していて、一滴も残したくない気持ちになります(笑)
このお鍋を実際に作ってくれた塾生さんの感想がたくさんあるのですが、その中でも心を打たれたのが北海道のまりこさんの文章でした。
何気なく書かれた別記事へのコメントだったのですが、もったいないので私が記事にして残しておきました。
「美味しい力」って凄い!
この中でまりこさんは次のように述べておられます。
>義父は入院してしまい一人暮らしの寂しさから少食になっていた母ですが、無邪気に反応を返され、痛いほど食の力を見せつけられました。
> つくづく食べ物は身体にも気持ちにも糧になるものだと実感し、自分の役回りもよく見えてすっきりと嬉しかったです。
一人だとあまり食も進まないものですが、美味しいものなら進むのです。
反対に美味しくないものを食べようとするのは、ある意味で拷問みたいなものです。
一般的に美味しいというと、グルメのことをイメージされるかもしれませんが、本当に美味しいというのは、心が感動することなのだと思います。
魂が揺さぶられる感じですね。
では、一般的に知られているマクロビオティック料理にはそんな魂の揺さぶり感はあるでしょうか?
やさしいお味とか、体に良さそうとか、体の負担にならないとかいう表現が多いですね。
食材のことは充分吟味するのですが、どうもそちらに神経が行っていて、感動する美味しさは後回しになっているような気がします。
ここが今ひとつマクロビオティックが爆発的に広がらない要因のように思います。
食材の選定はもちろん大事ですが、それに胡座をかくのではなく、魂を揺さぶる美味しさを追求して、召し上がっていただくこと。
それが最後の陰陽バランスであるような気がします。
なぜなら、お料理は食べていただいてから力を発揮するものだからです。
食べてくださったあとの陰陽バランスまで考えるのがマクロビオティックだからです。
作ってお終いではないことに注意しましょう。
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