一文字のぐるぐる


九州は熊本で有名なぐるぐるという料理である。
ヒゲ根をとった一文字(分葱)をさっと茹で、冷水にとって色留めする。
よく水気を絞った一文字の白い部分を4~5センチで折り曲げ、その部分を
芯にして青い部分をぐるぐる巻いていく。
巻いていくと中の餡の水圧が上がり巻きにくくなるので葉先を少し切り落とす
と巻きやすくなる。
葱の先は極陰なので爪で摘んで食べるのと関係あるのかも。
すりごま入りの芥子酢味噌ですすめる。
一文字とは昔宮中で九条葱の先祖赤根葱系の葱を「葱」と一文字で書き表し
ていたことから一文字(ひともじ)と洒落て呼ぶようになっていた。
それが遠く肥後藩まで伝わり、今に残っているのだそうだ。
と、こう書くと「おまえ見てきたんか?」と問われるものであるが、責任は持て
ない。
昔から申します。「講釈師、見てきたような嘘を云い。」

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コメント

  1. あや より:

    これがぐるぐるなんですね。粋な食べかたですね。
    葉先を切り落としたのも、偶然なんでしょうか。
    由来とか歴史を知ると、より面白いです^^
    ご教示頂き、ありがとうございます!

  2. demikko より:

    初めて拝見しましたグルグル。。
    熊本の名物なのですか? 別名とか無いの?
    とてもさっぱりとして美味しそうな1枚です

    一文字と読んだり グルグルと言う食べ方を見出したお方は・・
    とてもお洒落で粋なお人だったのでしょうね

    こちらに伺うとマンネリした主婦の食卓を考えさせられます
    とは言うもののその進歩は無いので相変わらずの食卓ですが、、。

  3. haiji より:

    きれいです。
    生きてます、このぐるぐる。

    そうかぁ、葱の中にきっとヌッチとしたのがあろうに、なんでこんな風にぐるぐる・ピタっと巻ききれるんだろうと思っていました。

    先っちょを切り落とすのですね。

    先日、オーガニック・有機食材を扱うお店に行って「芥子ください」っていうとなかった・・・。
    めちゃめちゃこだわってるわけではないけれど、ちょうど芥子がきれてたから、どうせ買うなら安心なものを、と思ったのに2軒行って2軒ともなかったのです。
    「洋がらし」の粉末は2軒とも同じのを取り扱っていたのに。

    和芥子ってこういうお店ではあまり流通していないのでしょうか。

    S&○の粉末芥子しかないのかなあ。

  4. マクロ美風 より:

    ふと気づいたことがあって、記事を書いてみました。
    トラックバックを試みましたが、届かないようです(泣)
    ハンドルネームにURLを託しました。

  5. zenemon より:

    あやさん こんにちは。
    そうです、これがぐるぐるです。うまそうでしょ?
    極陰の葉先を切り落とすという行為は大昔から先人はやっていたのでしょうね。 もちろんマクロビオティックや食養という言葉が無い頃からです。

  6. zenemon より:

    demikkoさん こんにちは。
    一文字やぐるぐる自体が別名なのでしょうね。
    ほかの呼び名は知りません。 調べてみてくださいね。
    宮中には言葉遊びの慣例があったのでしょうね。
    夏に発売した「あもさん」もその一つなんですよ。

  7. zenemon より:

    ハイジさん こんにちは。
    楽しい料理ですよね。熊本の方はおしゃれです。
    和芥子は自然食品店じゃなくて 昔からある乾物屋さんにいくとあると思います。
    洋芥子と違って練ってからすこしあく取りが必要なので今の方はなかなか使われないんですね。 めんどくさがって。

  8. zenemon より:

    美風さん こんにちは。
    ひねりTBありがとうございました。
    じっくり読ませていただきました。
    素直に真摯に先人の知恵を学び活かすことが大事ですね。
    あたらしけりゃ良いってもんじゃ無いんだ! ですよね?

  9. miki より:

    熊本では「ぐるぐる」って言うんですね!私の住んでいる福岡でも、同じようにぐるぐる巻いて、先端を切ります。でも、うちでは、特に呼び名はありません。先端を切るのはもったいないような気がして、ちょっと穴をあけて中の水分を出してやったらいいんじゃないの、と思いながらも、子供の頃親から習ったという父も母も、今でも律儀にそのやり方を守ってやっているのを見て、なんでも自分なりにやってみたくなる私ですが、これだけは親のやり方を守っています。ちゃんと意味があったんですね!お教えくださり、ありがとうございました!それにしても、お写真のぐるぐる、美しいですね!私の作るのとは大違い。今度やるときは、このお写真を思い出しながら、心をこめて、やってみます!

  10. Gentaroh より:

    はじめまして  熊本市在住のGentarohと申します。

    私は何と呼ぶのか知らなかったのですが、母に確認すると地元では、「ぐりぐり」と呼ぶようです。

    我が家では私の祖母が昔からよく作っていたのですが、我が家のそれは付け合わせの味噌が甘かったので、私はあまり好きではありませんでした。

    よって味噌の味付け次第ではどなたにも受け入れられるのではないかと思っています。

    しかし味付けはどうあれ、ねぎ自体の甘味は堪能できるものであると思いますよ!

  11. zenemon より:

    mikiさん こんにちは。
    福岡でも同じように召し上がるんですね。 お教え下さりありがとうございました。
    葱の先っぽは極陰なので食べ過ぎると身体に悪いのを昔の人は経験から知っていたのでしょうね。 えらいなぁ昔の人は。
    mikiさんもお子さんやお孫さんに伝えていってください。お願いします。

  12. zenemon より:

    Gentaroh さん こんにちは。 はじめまして ようこそです。
    ぐりぐりですか? ビミョーに違うのですね(笑) 楽しいですね。
    まさに伝わり方がテキストではなく口伝なのが判りますね。
    酢味噌の甘さが苦手なのですね。 胡麻の量や味噌の種類で甘みは
    調整可能だと思います。 ご自分のベストを見つけられると良いですね。
    これからもお気軽にコメント下さいませ。
    宜しくお願い致します。

  13. coo-coos より:

    今まで葱が人の字のように分かれているから「人文字」だと思っていました…^^;
    こういう丁寧なお料理、いいですね。私は面倒なのでざくざく切って他のものと一緒に和えてしまいます。そんなんじゃ料理上達しませんね。
    ところで、本豆餅頂きました!美味しかった?♪♪あの時のケーキも忘れられませんが、このお餅はまりそうです。
    美味しいもの作って頂いて感謝です。ありがとうございました。

  14. zenemon より:

    cooちゃん こんにちは。
    人文字って・・アルプススタンドじゃあるまいし(笑)

    こういう料理って熊本の人たちの丁寧さや繊細さがわかり
    ますよね。郷土料理というのはすばらしいです。

    本豆餅ご注文ありがとうございました。
    喜んでいただいて嬉しいです。
    こんごともご贔屓くださいませ。
    コメントもいっぱいお気軽に下さいね。
    宜しくお願い致します。

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