過食症と情報過多

私がマクロビオティックのブログを書くようになって、一番相談の多いのが家族が玄米を食べてくれないというものでした。
次がマクロビオティックを理解してもらえない。
次が甘いものがやめられない。
次が生理が止まった。
次に過食が止まらない。
以下延々といろんな相談が寄せられます。
実に多岐にわたる内容なのですが、それらの相談でいつも感じるのは、現代人はストレスが多いなぁということです。

ストレスというのは、まったくないのが良いのではなく、ほど良いストレスは人間の成長のために必要です。
車が進むには路面とタイヤの摩擦が必要であるようにね。
しかし過度のストレスは害が多すぎます。
今の病気の大半にはストレスの存在があると思います。
ところで過食に悩む人がとても多いですが、単に食べ過ぎの場合と過食症は区別しなければなりません。
Twitterを見ていても、食べ過ぎ状態のことを過食と表現している人がいますが、これは正しくないです。
しかし、食べ過ぎは過食症の予備軍であることは間違いないでしょう。
そもそもどうして食べ過ぎるのか?
それはストレスが多いからです。
(中には単に食いしん坊という人もいますが・・・。)
ではどうしてストレスが多いのか?
それは今の時代が生み出した社会現象だと言えるでしょう。
小さい時から他と比較して生かされ、社会人になっても比較され続ければ、ストレスにならない方が不思議です。
*   *   *
困ったことに人間は満足を知らない動物です。
たとえお腹がいっぱいだったとしても、知識の取り込みに余念がありません。
それはそれで向上心につながって良いことなのですが、その知識が整理されずに消化不良を起こし始めると、精神的に安定感を欠いてきます。
そうなり始めると精神の改善のために情報を得ようとします。
しかし情報というのは真偽の怪しいものもあります。
特にネットの世界では玉石混交ですから、玉の情報は圧倒的に少ないと思った方が良いでしょう。
その情報の海の中から自分にぴったりの情報を見つけるのは大変な時間を要します。
そうこうしている間にその海に溺れて不安感だけが募ってしまい、その不安を埋めるために食べ物に手を出すパターンがとても多いです。
人によっては甘い物だったりお酒だったりします。
しかし、その不安感は甘い物やお酒で解決できるものではなく、一時的に逃避するだけなので、またぞろ食べ物に手が出ます。
それを繰り返しているうちに気がついたら過食症やアルコール依存症に陥っていたということになります。
もちろん不安感の原因はインターネットだけではありませんが、ネットは情報量の多さがダントツなので影響も大きいです。
特にマクロビオティックの情報に関しては、不正確な情報が圧倒的に多いため、それに振り回されて体調不良になる人が後を断ちません。
むそう塾にもその影響を引きずった人が次から次へと現れます。
そのような人たちを見ていると、かなりの比率で食べ過ぎの傾向にあります。
マクロビオティックを本当に正しく理解していたなら、決して食べ過ぎるなんてことはないはずです。
きっと頭でマクロビオティックを理解したつもりになっていて、体や自分の精神はまだまだ以前のままなのでしょう。
こんな人を私は「情報の過食者」と呼びたいです。
*   *   *
情報は多いのが素晴らしいのではなく、自分にとって必要な情報が必要なタイミングで手に入れば良いのです。
そこには自ずと個人差がありますから、他人と違って当たり前なのです。
問題なのは必要な情報の真偽を見抜けないことです。
ネット上の情報でも、相手を目の前にする会話での情報も、真偽の見分け方は同じです。
それは勘として「信用できるか否か」ということだと思います。
この勘を文章で表現するのはとても難しいのですが、簡単に結論だけを言ってしまうと、「アフターがしっかりしているか、責任をもっているか」ということに尽きます。
責任を持つということは、信用できることにつながります。
そして信用は安定につながります。
このサイクルさえ確保できれば過食症は改善できるのですが・・・。
そのためのまず第一歩は、お食事面ならパン・ケーキ類の甘い物を減らしてミネラルたっぷりの主食を摂ることから始まります。
精神面では「足るを知る」ことが不可欠です。
感謝の気持ちがもてないうちは過食症からの脱出は厳しいです。
それから生活サイクルを昼型にすることは当然です。
これは自律神経を健全に働かせるためでもあります。
過食症についてはいくらでも書きたいことがあります。
しかし、きょうはもう時間がありません。
また時間を作って続きを書きたいと思います。
きょうはこの辺で。

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コメント

  1. 絹子 より:

    美風さん、こんばんは。
    記事をありがとうございます。
    現在、過食に悩んでいます。

    美風さんのおっしゃるように、情報の消化不良を起こしている状態なのだと思います。
    私にとっての新しい価値観、蓋をしてきたもの、と、
    今向き合おうとしているのだと思います。
    逃げずに向き合いたいです。
    閉じていて届かない安心な状態から、開いていて入り込んでくるものを選択できる状態になりたいです。

    具体的に考えてみます。
    またコメントさせてください。
    きっかけをありがとうございます。

  2. マクロ美風 より:

    絹子さん、おはようございます。

    消化不良は体力を奪います。
    ですから、早急に直しましょう。
    疑問点はメールでも結構ですから質問してみてください。
    私でお役に立てることがあれば、喜んでお手伝いさせていただきます。
    絹子さんの真の笑顔を待っています。

  3. 絹子 より:

    美風さん、こんばんは。
    お返事をありがとうございます。
    美風さんのお気持ちが、とても嬉しかったです。

    今日一日、家の片付けなどをして過ごしていました。
    そうしたらやっぱりそんなにお腹は空かなくて、食べ過ぎることもなくて、心の中が静かでした。

    美風さん、私、ちゃんと玄米と向き合いますね。
    他のことに気を取られていてはだめだと思いました。
    もう一度ここから始めようと思います。
    迷ったら、相談させて下さい。
    美風さんがこのタイミングでこの記事を書いて下さったことに、感謝します。ありがとうございます。

  4. マクロ美風 より:

    絹子さん、おはようございます。

    お、玄米に向き合われてみますか。
    それは良い方法ですね。
    心に迷いが生じたら基本に返る。
    そうすればまた出直せます。

    玄米も情報も咀嚼が大事です。
    相談はいつでもOKですよ。
    ご遠慮なく。

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