海苔から教えられること

以前海苔の酸処理の問題に触れたことがありますが、お茶でも海藻でも同じで、自然の影響を受けて収穫時期や地域によって微妙に品質や軟らかさに差異が出るものです。
これが当たり前で、それこそが自然の恵みでもあるわけです。
私は大判の海苔を一日1枚は召し上がることをお薦めしていますが、その時の海苔は軟らかめですか? 硬めですか?
そこには陰陽の力が働いているのですが、そんなことにも陰陽を感じながら選ばれるとマクロビオティック的ですね。

たとえばお茶は新茶として登場する時にはかなり陰性(やわらかい)ですが、それが少し収穫時期が遅くなると陰性さが変化して来ます。
マクロビオティックでは三年番茶なんていうのがあって、一般のお煎茶より陽性ですから、体調によっては好き嫌いがあります。
先日島原で海苔の養殖をされている方からメッセージをいただきました。
その中に次のような記述があり、陰陽だよねぇと思いました。
「海苔も産地によってビミョ〜に味や食感など違いがあります(・_・;
島原の海苔は、冬の乾いた北風に海苔芽が鍛えられることもあり、食感は硬いですがその分、旨味がギュッと凝縮されれいてまさしく海藻海苔といったところです。」

これからは海苔芽の育苗の季節ですが、自然を相手にしてお仕事をしている人は、旧暦で作業をされていたりします。
畑仕事でも海仕事でも山仕事でも、ぜ〜んぶ自然が完成させてくれることなので、それに沿わなくては良い結果は生まれません。
人間は勝手に浅知恵で自然に挑戦するかのような行動をとったりしますが、そんな生き方は慎むべきだと私は思っています。
そうはいっても知らず知らずに欲が先に働いて、最も大切なことを見失いがちです。

そんなことを諌めるためにもマクロビオティックの考え方は、たくさんのことを教えてくれます。
自然と一体になって自然の一部になって生きることを陰陽で説明したのがマクロビオティックの考え方です。
陰陽は難しいものではなくて楽しいものですから、せめて毎日の食卓くらいは自然から離れずに、自然界の摂理を大切に調えたいものです。

巻き寿司 マクロビオティック料理教室 むそう塾

(巻き寿司 料理:京料理人  中川善博)

 
 
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