「塾生の声」Ta(42−2)さん

「塾生の声」のつづき。


【Ta(42−2)さん】
(3期幸せコース修了 神奈川県 2012.12.31記)

【育ち直しの場】
私は、幼い頃から自分に自信がなく、ずっと欠落感と不安を心に抱いていました。
20代の頃に読んだとある本に、胸に響いた次の文章があります。
『人の育ちのよしあしを言う前に、まず自分の育ちを問うことです。
(略)もし、育ちがよくないと思ったら、死にものぐるいで努力してください。育ち直してください。』
それ以来、“自ら育ち直さねば”と、ずっと意識しながら生きてきました。

好きな料理、自己啓発や家事の基本など、さまざまな情報を得て、考えたり実践したり。

でも、教室や講座の類には、ほとんど出向くことはありませんでした。
自分が求めているものは、どうもそこにはないようなので、時間やお金を費やす気になれなかったのです。
本やインターネットがあれば十分ではないか、と思っていたこともあります。

30代の終わり頃から、さまざまなトラブルの末体調を崩し、どん底まで落ち込み、
とにかくなんとか元気になりたい一心で、マクロビオティックにたどりつきました。
ほどなくむそう塾の存在と愛クラスを知りましたが、
とても厳しそうな玄米投稿、京都までの距離、費用等々で、受講を決断するまでは迷いました。
しかし、美味しくて体によい玄米ご飯を炊きたいのはもちろんのことですが、直接の動機を超えた、
私が長らく欲していたものがあるように感じたので、思い切って申し込んだのでした。
その後幸せコースにも通わせていただき、果たして、想像以上の学びの場でした。
お料理の作り方や陰陽理論のみならず、生き方そのものについて考えさせられます。
食生活に大きな土台と柱ができて、体調も安定するにつれ、
「これできっと大丈夫」
というゆるぎない安心感が得られました。

今にして思えば、心は、不安定な身体の表れでもあったことが納得できます。
疲れやすく、しょっちゅうお腹をこわしたり風邪をひいたり、長年アトピーに悩むようでは、
前向きに思うように生きようとしても、息切れして憂鬱になってしまいます。
それでも必死で頑張り、その方向性を間違えると、苛立ちや焦燥感がつのり、
それがまた体に響いて、悪循環にはまってしまうんですね。
情報があふれかえり、一生かかっても試しきれない数の健康法が湧いて出る中、
ぶれない物事の見方と実践する方法を得られたのは、この上ない幸運であり、大きな転機となりました。

むそう塾生になってから毎日、美風さんと中川さん、そして塾生の皆さんから、数え切れない教えと刺激を受け、
まだまだ受け取って消化しきれていない自分の器もひしひしと感じています。
心の拠りどころとなる“育ち直しの場”にご縁をいただけたことがありがたく、
「あきらめずに求め続けて、生きてきてよかった」
と、心から思います。

 
 

【夫婦でむそう塾生になってみて】
愛クラスを受講すると決めたとき、軽い気持ちで「一緒に行ってみる?」と夫に尋ねたのですが、
まあ興味はないだろうし、「俺はいいよ」と言うだろうなぁ、と思っていたので、二つ返事で「うん、行こうか」と言われ、驚きました。
自分はなんとしてもパスポートにたどりつこうと思っていましたが、夫はどうかな、飽きたり挫折しないかな…とやや心配したものです。

その後二人ともパスポートをいただき、基本的には私が炊飯し、週末は夫に頼む日々が始まりました。
「今日はかたいね」「昨日よりおいしいね」「寒くなったから、浸水時間がかかるよ」などと話しながら、炊いたご飯をいただきます。
炊飯もご飯のおいしさも、慣れても飽きることのない、奥の深いものでした。
話題と興味は尽きることなく、ご飯やむそう塾にまつわる話しをしない日は、一日もありません。
来る日も来る日も、ひたすら炊いては食べるにつれ、二人とも体調が良くなっていきました。

私が幸せコースに進み、夫には単発のモバ味噌や糠漬け講座に参加してもらううちに、子どもを授かりました。
私の体調や出産の都合により、夫に幸せコースや修了式の代理出席をさせていただき、とてもありがたかったです。

出産後は、入院先に玄米ご飯とモバ味噌を届けてもらい、退院してからは、ほぼ毎日夫に炊飯してもらいました。
その分、私は味噌汁やおかずを作る余裕ができました。
保温ジャーを3つに増やし、夫の帰宅時間に合わせて私が浸水だけしたり、
ハードな育児を乗り切るために、とにかくご飯を切らさないようにしています。

最初は、炊飯は私がメインで、夫には手伝ってもらう程度のつもりだったのです。
「いざというとき、便利で助かるだろうな」と期待したとおりにもなりましたが、
夫が私のサポート役であるというのは、私のまったくの思い上がりで、失礼なことでした。
気がついてみれば、今の炊飯役メインは夫で、私はダメにしてしまった糠床を夫はキープしているし、
なんだかんだと京都に行った回数は同じくらいだし…

何よりうれしいのは、私が夫にお願いして炊飯してもらっているわけではなく、夫が自ら楽しみながら炊いていることです。
食に興味がなく、偏食で小食で、ご飯よりパンが好きだった人が、ここまで変わるなんて!

毎日、「おいしいねえ」と食卓で向き合えるのが、この上なく幸せです。
元々、何でもよく話す仲の良い夫婦でしたが、この先ずっと生活の基本となる事柄を共有できて、よりしっかりと安定したように思います。
すべては、とにかくご飯がおいしく体によいからこそで、
むそう塾を開設し、その炊き方を伝授し、フォローし続けていただけることに、感謝します。
これからは、子どもにも食べさせ伝えていきます。
何歳になったら愛クラスに行かせられるか、楽しみです。

 
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(向かって右側がTaさん)

 

カテゴリー: 中川式糠漬け, むそう塾の雰囲気(塾生の体験談を含む) パーマリンク

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