糠漬けと乳酸菌

これは糠漬けです。
と言っても鮮やかな緑色の糠漬けしか思い浮かばない人には、「え?」と思われるかもしれませんね。
中川式糠漬けはこうして、秋になっても冬になっても糠床の状態をコントロールして、その時の旬を美味しく漬け上げます。
最初は越冬出来なかった塾生さんも、越冬出来る人が増えて来ました。
あの寒い北海道でも上手に越冬させている塾生さんがいらっしゃいます。
偉いなって思います。

この糠漬けには乳酸菌がいっぱいいます。
今の時代は食べ物の種類が豊富になって昔より食生活が豊かだと錯覚していますが、本当は食べ物の「質」は落ちたように思います。
体が本当に喜ぶ食べ物は、昔の方が多かったに違いありません。
失われつつある味を今に伝えることもむそう塾の大事な目的ですから、 多くの塾生さんに中川さんの育てた糠床をお渡しして、その後もフォローし続けています。
最初は(あるいは何回)失敗しても、中川さんの熱心な指導で自分なりの判断ができるようになって来て、寒い季節でも上手に乳酸菌を取り入れている塾生さんが増えたことは実に嬉しいことです。

健康は腸から。
これは私がマクロビオティックを知ってから一貫して意識していることです。
腸の状態は人ぞれぞれ異なりますが、免疫力をつけるためには腸の改善なくして実現は難しいです。
日々のお食事がその鍵を握っていることは言うまでもありません。
糠漬けは日本人にふさわしい乳酸菌を届けてくれます。
米糠とお塩とお野菜。
あとは自然の力が醸してくれます。

いかに自然と一緒に呼吸できるか?
これは乳酸菌に限らず、生き方と健康そのものの一番重要なポイントだと思います。
人間の体は精巧にできているので、ちょっと不都合がおきるとちゃんと外に発信してくれます。
それをキャッチして対応すれば大きな間違いはないのですが、キャッチできなかったり、キャッチしても無視したり、ついつい自分のやりたいことを優先してしまったりすると、どこかで「ノー!」とストップがかかってしまうのです。

一番の問題はストレスです。
ストレスは諸悪の根源なので、少しでもストレスを減らすように工夫しましょう。
物事に対処する視点を変えるだけでもストレスは減ります。
そのためにはマクロビオティックの考え方は実に有益です。
きっと人生に地殻変動を起こす人もいるでしょう。
私もその一人です。
こんな複雑で混沌とした時代だからこそ、二つの視点から物事を明快に分析して考えられるマクロビオティックの考え方を知ることは大いなる財産だと思います。

あ、乳酸菌の話から脱線しました。
マクロビオティックのことになると、ついつい熱くなってしまうマクロ美風でした(汗)

 

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コメント

  1. Sa(64-5) より:

    そうですね、体の声は、一瞬なのでキャッチ出来ないと通り過ぎてしまう。でも、体に力があれば、声はより明確になってキャッチする力も強くなる。ずっと無視して来た、又はキャッチ出来ずにいた私は、今そんな風に感じています。

    食べた後に口の中に香りが続くような玄米ご飯に出会い、ちょろちょろだった自分の中の流れが少しづつ太くなりつつある感覚があります。それに伴い、物事の受け止め方も少し変わってきつつあるような。。。

    プラス糠漬けの乳酸菌!無敵ですね。

    愛クラスの時に美風さんが、(生きている)糠床が冷蔵庫に入れられたら冷たくて嫌でしょ、とおっしゃった事が心に残っています。それはそうだ、と思って我が家のミニ糠床を冷蔵庫から出しましたが、乳酸菌に関しては??です。いつかこんなお漬物が家でも作る事が出来ますように♪

    今漠然と感じていることに響いてしまったので、コメントも乳酸菌から脱線して失礼致しました!

  2. マクロ美風 より:

    いえいえ、ちっとも失礼じゃないですよ。
    私も気の向くままホイホイと書いていましたから脱線しました(笑)
    どうぞお気軽にコメントをくださいな。

    むそう塾ではよく「相手の気持ちになって」と言います。
    玄米ご飯を炊くときには玄米の気持ちになって、お鍋を洗うときにはお鍋の気持ちになって、いつも対象を考えながら行動すると無用なトラブルが避けられるとともに、自分の心も平穏でいられることが多くなります。
    その一端が糠床や乳酸菌のことなのです。
    たまたまあなたが糠床を冷蔵庫に入れていらっしゃったので、そのように申し上げました。

    巷では冷蔵庫に入れる糠漬けも一方法として広まっていますが、乳酸菌のことを考えると昔ながらの漬け方の方が環境としてはオススメです。
    何でもかんでも冷蔵庫に入れて体調を崩している現代人も多いですからね。
    体は冷やさない方が良いです。

    なお、過去記事ですが同じようなことを書いていますので、次の記事もお読みいただければ参考になるかと思います。
    ブログを移行してから読みにくくなっていますが、文字を大きくしてお読みいただければありがたいです。
    ・「冷蔵庫に頼り過ぎないように」
    http://musojuku.jp/bifu-blog/?p=47355
    ・「発酵食品を食べましょう」
    http://musojuku.jp/bifu-blog/?p=47356

  3. Sa(64-5) より:

    有難うございました。玄米も、中川さんが冷蔵庫に入れないで、とか、蒸らしの保温も天然素材で、とおっしゃっていた事を思い出します。

    ついつい相手より自分の想いで飛び出してしまうので、相手の気持ちになって、と言うのは何かと私には大切な言葉です。

    冷蔵庫の記事もありがとうございました。冷蔵出来る為に失われてしまった事が沢山ありますね。その日に食べられるだけの量を作って戴くとか、保存出来る調理法とか、食べ方とか。

    素早く料理が出来れば、冷蔵して忙しい時に使おうなんて思わなくても済みますね。

    色々な事が繋がっているのだなあと改めて気づかされます。

    ちなみに、毎日混ぜていたのですが、1年半持ったマイ糠床はダメになってしまいました。冷蔵庫っ子は弱かったです。

    • マクロ美風 より:

      >ちなみに、毎日混ぜていたのですが、1年半持ったマイ糠床はダメになってしまいました。冷蔵庫っ子は弱かったです。

      きっとこれは本物の糠床ではなかったように思います。
      むそう塾では「糠まぶしの塩漬け」という言葉で通用しています。
      つまり発酵の力で漬かったのではなく、塩の力で漬かったのです。

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