伝統の素晴らしさ

昨夜遅くに秋田から帰って来ました。
中川さんは最終の新幹線で京都に向かい、24時頃帰宅されたそうです。
帰りの車中、中川さんとお話をすると、お互いに同じことを考えていて安心しました。
やっぱり「むそう塾」のスタンスは間違っていなかった。
これを再認識させてくれる旅でした。
まず6月2日は、山形のある麹屋さんを訪ねました。
そこのお味噌があまりにも美味しかったので、どのような人がどのような環境で作っていらっしゃるのかを確認したかったのです。
しかし、よくあるところの工場見学が目的ではありません。
そのお味噌から醸し出される何とも言えない柔らかさ、高貴な後味。
そんな味を作り出せる作り手の方に、大いなる関心を抱いたのです。
その麹屋さんは、何代も続いた伝統をしっかり守って、機械に頼らない手作業ですべての工程をこなしていました。
古い建物や道具を手入れしながら大事に使っていて、そこに働く人、そこにある物、そこの空気、すべてが見事な「氣」を生み出していました。
そして、働いていらっしゃる方々のすべてが、実にいい表情をされていました。
男性も女性も素晴らしかったです。
一番驚いたのは、相当古いはずの建物や道具のすべてが、実に清掃が行き届いていて気持ちがいいことです。
この清潔さは機械で掃除したり、コンピュータ管理した時の清潔さではなく、「氣の行き届いた清潔さ」なのです。
長い年月をかけて磨き上げられた美しさ、それを磨いた人の氣、歴史、そんなすべてのものが一体となった美しさでした。
               *    *    *    *
当主さんご夫妻には、私達のために丸半日のお時間を頂戴してしまいましたが、それだけの時間をかけてお話をさせていただいた結果、そのお人柄を心の底から尊敬できる素晴らしい方でした。
お二人とも年齢より実にお若いのでびっくりしましたが、これは間違いなく発酵のおかげだと思います。
なにしろ、この空間には、体にいい菌がいっぱい漂っているのですからね。
この空間とこの人達だからこそ、あの柔らかさと品格が生まれたのだな?と納得しました。
こんなに素晴らしい所なのですが、ネット上で皆さんにご紹介することは出来ません。
なぜなら、小規模で手間をかけて生産されているので、大勢の注文に応じきれないからです。
静かで心穏やかに生活していらっしゃる方々の中に、ネットの世界を持ち込んで壊したくないと思いました。
伝統を大切にし、伝統に胡坐(あぐら)をかくことなく、淡々と生きていらっしゃる山形のご夫婦に、「むそう塾」のスタンスを再確認させていただきました。
ありがとうございました。

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