匠の技に鳥肌

昨日は「むそう塾」で使用する包丁を買いに、京都の「有次」本店に行きました。
一歩店内に足を踏み入れると、奥の方で会釈をされる男性が。
中川さんのお話によると、このお店のご主人なのだそうです。
中川さんが高校を卒業して老舗料亭に修行に入った時、初めてのお給料を貯めて買ったのが、ここの包丁だったそうな。
お給料が2万円位で、包丁も2万円くらいしたそうです。
かれこれ32年間になるお付き合いの中川さんだけあって、入り口に立っただけで会釈されるのも納得でした。


さて、包丁は事前に中川さんが何本も買い求めて、実際にご自分で使ってみて、その感想と私の意見もミックスして中川さんが決断されました。
昨日はその内の一本に「むそう塾」の名前を彫っていただきました。
これはわざわざ撮影のために、中川さんがお願いして目の前で彫っていただいたものです。
中川さんのブログで、見事なお写真が載っていますのでご覧下さい。


この文字はロゴとしてお渡しした紙切れを横に置いて、それを見ながら左手をくるくる動かして、右手は金槌で打ちます。
その速さ、正確さ、文字の読み取り能力、文字の再現能力、すべてが唸るほど美しく、息を呑むお仕事でした。
さりげなく作業が進んでいますが、もの凄く高度な技術だと思います。
目の前で繰り広げられるその光景に、私はすっかり鳥肌が立ってしまいました。
元々包丁を見ると「血が騒ぐ」タイプの私なのですが、今回の感動は「匠の技」の洗練された美しさと一緒に、生涯忘れられない光景になりました。


とても穏やかで、お上品で、物腰の柔らかいご主人の「氣」も一緒に包丁に込めていただいて、本当にありがたいことだと思っています。
この包丁で、これから「幸せコース」の方々は、お料理の腕も上がってくれることでしょう。
この包丁を手にされて、中川さんから教わっている塾生さんの笑顔を想像すると、私まで嬉しくなりました。


中川さんのお嬢さんもご一緒してくれて、二人で素敵な菜箸を選びました。
最高に素晴らしい菜箸で、私も自宅用に買い求めました。
「幸せコース」の皆様、楽しみにお待ちくださいね。


きょうは、これから器を買いに行きます。
本当は昨日買いに行く予定だったのですが、お店がお休みでした。
それで、昨日はいくつかのデパートで下見をしておきました。
きょうのお店は、プロが買いに行く所だそうで、とても楽しみです。
どんな器たちに出会えるのでしょうか。

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コメント

  1. Yu(8-10) より:

    わーい!
    有次さんの包丁なんですね!! 京都ですもんね!
    わたしも有次さんのお店が好きで、京都に行くたびに立ち寄ります。
    こちらの包丁ももちろん大好きで、大事に大事に新幹線で持ち帰った日から、
    毎日ありがたく愛用させてもらっています。

    鋼の包丁は有次さんのと、木屋さんのと、1本ずつ。
    どちらも大切な相棒です。
    最近は有次さんの登場回数が多く、だいぶ包丁と私の息が合ってきたようです。
    料理をしようと取り出すたびに嬉しくなるし、持ったとたん、気持ちがすっと研ぎ澄まされるような感覚を覚えます。気合が入るというよりも、余計なものが落ちて「氣」が落ち着くのです。

    私もその場で名前(ハンドルネームです)を彫ってもらいました。あれは嬉しいですよね。
    でも、わかっていませんでした。
    字体までロゴとして模していただけるんですね~!?
    すばらしい!
    もっとちゃんと書いて、それが再現されるところを見ていれば良かった。残念!
    次回はぜひ。

  2. マクロ美風 より:

    >料理をしようと取り出すたびに嬉しくなるし、持ったとたん、気持ちがすっと研ぎ澄まされるような感覚を覚えます。気合が入るというよりも、余計なものが落ちて「氣」が落ち着くのです。

    分る分かる、その気持ち。
    作り手の持つすべての想いがその作品に投入されるから、それを手にした人にもその想いは伝わるんですよね。
    だからこそ、いい作られ方をした物を持ちたいですよね。

    >字体までロゴとして模していただけるんですね~!?

    これは誰でもOKではないかも知れません。
    普通の字体と違うので、高度な技術を要しますから、そんなに簡単には受けないのではないかと思います。
    おそらく、中川さんの「顔」で実現したものだと思います。

  3. ふわ より:

    中川さんのお写真を拝見しました。
    美しい迫力に圧倒されました。

    それぞれの場のプロの気がむそう塾に集結していくのですね。
    そのようなお稽古場で、学べることってすごい貴重な経験。
    改めて、美風さんと中川さんの思いに感謝です。

  4. マクロ美風 より:

    >それぞれの場のプロの気がむそう塾に集結していくのですね。

    そうなんです。
    リニューアル工事をしてくださる方々は、本当に粒ぞろいの方が来てくださったと中川さんが仰っていました。
    毎日気持ち良く作業が進んでいるようです。

    また、ふわさんがお使いになられる調理台も、今、奈良のテーブル職人さんが製作してくださっています。
    お若いけれど、落ち着いて穏やかないい氣の持ち主です。

    包丁やまな板、食器、お鍋に至るまで、今回は本当に良いご縁が「むそう塾」に集結してくれました。
    まるで、中川さんのエネルギーに引き寄せられるかのようです。
    楽しみにしていてくださいね。

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