京都のお弁当と「一日30品目」

以前、新幹線の中でお弁当を買ったことがあります。
「健康弁当」だったかな?
滅多にお弁当を買うことのない私ですが、通路側に座っていて、何となくそのお弁当と目(?)が合ったのです。
「健康」という言葉に惹かれて、ついその中味を見たくなったのです。
案の定、おかずが多くて、マクロビオティックでいうところの主食とおかずの割合が逆転しています。

ま、それは一般のお弁当では当たり前のことなので、別にビックリしません。
それよりビックリしたのは、「30品目」と「何カロリー」かを明示してあることでした。
「健康」「30品目」「カロリー」。
これらの言葉は、食品を売る時の殺し文句なのでしょう。
しかし、30品目をとることは、もう時代遅れなのです。

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「一日30品目」という言葉は、旧厚生省が1985年に発表した「健康づくりのための食生活指針」の中で登場し、それが広まったためですが、2000年には「新たな食生活指針」が策定されているのです。
つまり、事実上の「30品目廃止」です。
私はたまたまこのことを、当時の朝日新聞の記事で知りました。
しかし、その後も「30品目」という言葉は普通に使われ続け、先ほどのお弁当もそうなのです。
デパ地下のお弁当・お惣菜売り場でも「30品目」の文字が踊っています。
そして、未だに信じている人の何と多いことか!

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ずっと前、京都から四国に向かう時、京都駅構内でお弁当を買ったことがあります。
お弁当やお土産屋さんがひしめく中に、小さな小さなお弁当屋さんがありました。
「京都老舗の料亭弁当」だったかな?
辻留の恐ろしく高いお弁当が目を引きますが、おかずが多いのでクビ。
その他も同じ理由でクビ。
おや?
本当にお弁当箱の大きさで、バッチリご飯の量が多いものがありました。
「出し巻とはまぐりごはん」(1,000円)(立鮮調進 なかがわ製)
(ホームページによると、このタイプは冬期限定みたいですね。)
(※現在はHPに掲載されておりません。2013.7.23追記)

マクロビオティックでは余りオススメでない卵が入っていますが、病気でない私はいただくことにしました。
材料にお砂糖や鰹節も使われていますが、そこは目をつぶります。
結果は、穏やかで、お砂糖の甘さも気にならず、昆布の佃煮がマクロ的で、とっても美味しかったです。
「若炊技法」という美味しい薄味のついたご飯が最高です。

何しろこのお弁当は、一面にご飯があってその上隅にハマグリの殻と身・昆布の佃煮・刻み生姜・出し巻き卵しか入っていないのです。
30品目とは無縁でしょう?
以後、京都に行くときには、家族の分も買って帰ります。
京都なら、他の場所でも買えそうですね。
お試しを。

参考までに
新しい食生活指針

 

☆食事を楽しみましょう。
☆1日の食事のリズムから、健やかな生活リズムを。
☆主食、主菜、副菜を基本に、食事のバランスを。
☆ごはんなどの穀類をしっかりと。
☆野菜・果物、牛乳・乳製品、豆類、魚なども組み合わせて。
☆食塩や脂肪は控えめに。
☆適正体重を知り、日々の活動に見合った食事量を。
☆食文化や地域の産物を活かし、ときには新しい料理も。
☆調理や保存を上手にして無駄や廃棄を少なく。
☆自分の食生活を見直してみましょう。

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コメント

  1. stun より:

    辻留の恐ろしく高いお弁当、一回食べてみたいんです~(笑)
    外でお弁当を買うとき、外食するとき、無添加というだけで本当に嬉しいです。
    しかし、こちらのお弁当おいしそう。
    次ぎに行ったら食べてみよーっと。

  2. マクロ美風 より:

    stunさん、こんばんは。
    辻留のお弁当ですかあ~?
    はい、5,250円です!
    でもね、これはもうお弁当というより、おせちですね~。
    確かおかずが11種類くらい入っていて、ご飯は鯖寿司や小鯛の押し寿司だったかな?
    北陸から京都につながる鯖街道があるから、鯖も小鯛も昔からお馴染みなんだろうね。

    昔、魔がさして買ったことがあります(汗)
    おかずのオンパレードなので、今は買いませんが。。。
    あ、でも、海のものや山のものがバランス良く入っているので、お酒のおつまみを兼ねる時には最高かもね。
    お値段だけのことはあると思いますよ~。

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