本田宗一郎氏の父に学ぶ中庸

マクロビオティックでは体質の判定をする時に、陰性の特徴や陽性の特徴をチェックしますが、どちらにも当てはまらないものは中庸とします。
マクロビオティックの実践者とお話をしていると、陰性を悪いことだと思ったり、陽性が最高だと思っている人に出会います。
それぞれがマクロビオティックに出会った経緯と、勉強の仕方で違いが出るのですが、陽性信仰の強い人にちょっとお伝えしたいことがあります。
確かに陽性タイプの人は、この経済社会で都合の良い場合が多いのですが、こと、人間関係になると、そうではないことも多いように思います。
私は少し陰性寄りの人に出会うと、ホッとした気持ちになります。
しかし、これは私との相性であって、少し陰性寄りの人が最高だという意味ではありません。
一般的に陽性の強いタイプの人は、自己主張が強いですね。
そうすると、人間関係でギクシャクすることが多いものです。
最近はそんな人を多く見かけるようになりました。
日本人の特徴であった「和」より「個」の時代に入ったということなのでしょうか。
              *    *    *    *
「本田技研工業」の創始者である本田宗一郎氏に関するエピソードで、とても印象に残っていることがあります。
少年時代の本田宗一郎氏は、自分の意見を押し通すことばかりを考え、対立した相手と始終衝突していたそうです。
そんなある時、鍛冶屋を営んでいた父がおもむろに一尺(約30cm)の物差しを本田少年の鼻先に突き出しました。
そして、「真ん中はどこか?」と尋ねたのです。
本田少年が迷わず「五寸(約15cm)の所」と答えると、父親は物凄い勢いで怒ったというのです。
「一尺の物差しだからといって、五寸が真ん中じゃない。こっちの端から四寸(約12cm)、こっちの端から四寸(12cm)。その残った二寸(6cm)が真ん中なんだ」
意見の違う二者が、五寸の所でぶつかれば衝突するだけですが、間の二寸で譲り合えば、互いに工夫して、知恵を活かすことが出来るというのです。
若き日のこの父の教えが、本田宗一郎氏の対人関係の原点になったと、遠い昔本で読みました。
              *    *    *    *
似たようなことは、歴史上の人物でも色々出てきますよね。
そして、マクロビオティックでも、やはり五寸が中間ではない方がいいなと思います。
残りの二寸に限りない魅力を感じるからです。
私事ですが、歳を重ねると益々二寸を意識するようになりました。
どんな晩年になるのか、今から楽しみです♪

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コメント

  1. fanta より:

    おはようございます。
    モロ陽性の私には、効く話でした。
    父には
    いつも言われるんです
    「他人様はお前にこんな事を言ってくれない。こんな事を言ってやれるのは俺だけなんだ。だから俺は、なんとしてもお前の悪いところはなおるまで指摘する」
    と。
    怒らせると具合が悪くなるのがわかっているのに
    もう40にもなる娘が父をこうして怒らせ、
    いまだに「育てられている」という日々、
    情けなくもあり、
    ありがたくもあり。
    親が子を育てるという事がなんと大変な、
    一面ではつらい、そして
    深い愛情に満ちていないとできない事よ、と思います。
    人に嫌な事を言うのは誰だって嫌なんだけど言ってくれているんだけど、言われたときはむっとします。
    本当に嫌なやつだこの親父は。くそじじい。と心の中で
    どんだけ悪態つくかしれません。
    でも
    そう思うと、ありがたく思います。
    いい話をありがとうございました。

  2. マクロ美風 より:

    あ~ら、fantaさんは陽性の見本のような人だけど、キツイことは仰らないですよね~。
    自己主張だってあまりなさらないし。
    私の印象では、「遠慮っぽい人だな~」ですよ。

    でも、お父様がそのように仰るのなら、fantaさんは内弁慶なのかな?(笑)

    私も子供を育てていると、小言を言いたくなる場面があります。
    でも、よ~く観察していると、「外での子供」と「家での子供」は違う顔を持っているんですよね。

    ですから、親が「家での子供」だけを見ていて、小言を言うのはちょっと待った方がいいかなと思う時があります。
    子供にとって「家」は羽根を休める場所なので、「教育、躾け」の観点からばかり見ていると、息がつけないように思うのです。

    心に沁み入る言葉が効果を発揮するのは、それを言われる相手に「聞く耳」がある時ですから、そんな状況を作り出すことが先かなって思います。

    きっとfantaさんのお父様は、お仕事柄、「完璧にこなす」ことを常とされていらっしゃるので、つい、fantaさんにもそれを求めてしまうのではないかしら?

    これで納得。
    fantaさんの礼儀正しさは、お父様からいただいたものだったのですね~。
    そんなお父様をお持ちで羨ましいです。
    お父様の律儀さが伝わって来るようですよ(^^)

  3. みらい より:

    中庸って本当に難しいんですね…
    私は、「これをする!!」と決めたらはまりすぎてしまい、自分の体を壊したりしてしまうことがあります。
    その反面人には、自分の意見をなかなか言えないで嫌われるのが怖くて。。。
    全く自分のことなんか大切にしていなかったみたいです。毎日毎日本当に楽しくありませんでした。これからもっと自分を見つめなおしていきたいです。そして中庸を目指したいと思います!!

  4. マクロ美風 より:

    みらいさんはお若いから、それでもいいんですよ~。
    何かに夢中になるのは、青春の特権でもあります。
    そして、無茶をしてしまうのも、若気のいたりで許されるんです。

    だから、ビクビクしないで、ドンドンご自分を出してくださいね。
    「楽しいことが一番!」
    これをいつも胸に抱いて、大胆に行動してみましょう♪

    今から中庸を目指すと、「若年寄り」になってしまいますよ~(^^;)
    「今でなければ出来ないこと」を、大いに楽しんでくださいねっ!

  5. みらい より:

    はまりすぎるのも本当に度が過ぎちゃって(汗)後で、やりたいこともできない体になって後悔してしまうので、もう少し自分を大事にして、心と体の声を聞きながら、いろんなことに挑戦していきたいです!!
    今は、ヨガや、アロマなどにも興味があり、お料理も大好きです!!マクロビのことももっと知りたいです。そして、自分にあったマクロビを見つけて生きたいと思います。「あれもこれも駄目」と制限するのではなくて、心と体が1番元気でいられるような食事、生活にしたいです。1つお聞きしたいのですが、マクロビでも、痩せすぎから標準体重まで体重を戻すことは可能でしょうか??

    昨日は、本当にいろいろとありがとうございました!!また相談などさせてください!!Myuさんにもメールさせてもらい、今は返信待ちです★

  6. Unknown より:

    奈良のビッケです。
    ご無沙汰してます。

    自分の意見を持ちながら、相手に柔らかに
    ゆずる部分を持つってなかなか難しいですね。
    自分の意見に愛着?があればなおさら。
    結局、自分の考えからも「自由」でいる、
    そんなところをめざせばいいのでしょうか。

    中庸って深い。それに難しい。
    とってもいいお話をお聞きしました。
    ありがとうございます。

  7. マクロ美風 より:

    マクロビオティックは、太ることも痩せることもコントロールできますよ。
    そのためには、陰陽の理論をきちんと理解されることをオススメします。
    どうぞ、楽しいマクロビ生活をお送りくださいね。

  8. マクロ美風 より:

    うわ~、ビッケさん、しばらくです~。

    >結局、自分の考えからも「自由」でいる、
     そんなところをめざせばいいのでしょうか。

    そうですね、そういうことになりますね。
    本田宗一郎氏は、ご自分が自信を持っていることでも、反対意見が出た場合は、しっかり耳を傾けたそうです。
    そして、それが納得できたら、あっさり自論をひっこめたそうです。
    父に教えられた二寸が、一生彼の中には生きていたそうです。

    ところで、中庸は難しいと考えずに、「中庸って心地いいこと」だと思ってはいかがでしょうか?
    私はいつも、自分が心地いい着地点にいます。
    そうすると、不思議に穏やかな気持ちでいられるからです。

    子育てをしていても、子供と親との中間点に着地点があって、その範囲内にいる時の子供の表情が一番いいです。
    親子であっても、どちらかの意見が一方を支配するのは、望ましくないように思っています。

  9. fanta より:

    仕事

  10. みらい より:

    マクロビでも、体重は増やすことは可能なんですね!!頑張りたいです!!夜は、マクロビの食事はできないのですが・・・
    体重を増やしたいときには、どちらかといえば陰と陽ならどちらを多めに(?)したほうがいいのでしょうか??
    まだ、どのようにしてマクロビを学べばいいのかがなかなかわからない状態です;;(本だけを読んでいても、ただの制限食のようになってしまって、食事を楽しめなかったり、家族との夕食もマクロ美食が食べられない…と嫌になったりしそうで…)

  11. fanta より:

    上の中途半端な書き込みすみませんm(_ _)m
    家に帰ってきて拝見してやっとわかりました↑

    仕事と、家で一日中父といるのですが、主に仕事場でしかられる事が多いです、というような事を書こうとしたのですが(^^;)

    昨日、今日と、この記事に書いてあるとおり
    「陽性タイプの」行動をしてしまい、多くの人に迷惑をかけてしまいました。
    私の場合は
    礼儀正しく見えたりするのは失敗を恐れるためであってある種自己保身もあったりするわけです。
    それでいてどこか押し付けがましい自己主張があって、
    いまいろんな壁を感じているところです。
    まとまりませんが・・
    自分を振り返るきっかけをいただきました。
    ありがとうございました。

  12. ryoko* より:

    私も元来、ど真ん中だけを真ん中とし、前後の余裕を"妥協"とみて許さない、そんな性格だと思います。この数年で、ミリ単位の幅くらいはできたかなと思っているのですが…。
    その幅を作ってくれたのは、ムスメの存在。彼女と暮らしていることで、いろんなことを教えてもらっています。
    「家での子ども」と「外での子ども」、たしかに違いますね。家での小言が多い私、がんじがらめにしないようにしなくては、と思いました。かといって家で躾をしないのも違うし、これまた中庸が肝心、なのでしょうね。

  13. マクロ美風 より:

    マクロビオティックを始めるなら、雑誌だけでなく、ぜひ、きちんとした本を1冊お買い求めください。
    先日ご紹介したMyuさんは、みらいさんをしっかり受け止めて見守ってくださいますから、ご安心ください。
    彼女の指導に従って、楽しいマクロビオティックを体感してくださいね。

  14. マクロ美風 より:

    携帯からの書き込みって、「あれっ?」っていう時がありますよね。
    ワカリマス、ワカリマス。

    きっとお父様も似たようなタイプなんでしょうね。
    だから、よけいfantaさんのことが見えてしまうんだと思います。
    自分に言い聞かせるように、子供に小言をいう親っているものです。。。

    私は、fantaさんのキャラ好きですよ~
    イメージでいうとかな?
    ロマンがあって、チャーミングで、繊細で、でも存在感がある。
    ぜひ、大きな(架け橋)になってください!

  15. マクロ美風 より:

    「子育ては親育て」とよく言われますが、私も子育てでいっぱい育てられました。
    特に「思い通りにならないこと」に対する心の処理の仕方は、うんと成長したように思います。

    >家での小言が多い私、がんじがらめにしないようにしなくては、と思いました。かといって家で躾をしないのも違うし、これまた中庸が肝心、なのでしょうね。

    小言はよくないと思います。
    でも、躾けは必要です。
    どちらも子供に聞く耳がある瞬間を狙って、短時間に済ませるのがコツです。
    最もいけないのが、感情的に小言や躾をすること。
    これだと、子供に聞く耳はありませんからね。

    躾けのつもりで小言を言わないように気をつけましょう(^^;)

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