マクロビオティックの陰陽で考えてみよう」カテゴリーアーカイブ

むそう塾の玄米ごはんはGI革命だ! 1型糖尿病も怖くない

きょうは塾生さんと中川さんのTwitterでのやり取りに泣けました。
「塾生のきょうの100点お弁当」でも取り上げたのですが、とても大事な内容を含んだやり取りなので、こちらでも記事にしておきます。

塾生の“好(このみ)”さんが、初めてむそう塾に来られたのは、2013年3月24日でした。
このとき彼女は、すでに1型糖尿病患者でした。
「福ZEN」の玄米ごはんを全部食べきれなかったことを覚えています。

それもそのはず、糖尿病患者さんの常識では、糖質の食品は少なくするので、むそう塾で出された玄米ごはんは多すぎると感じたわけです。
しかし私は、「白米と玄米は食後の血糖値の上がり方が違うので大丈夫ですよ」と話しました。
きっと半信半疑だったと思います。

 
 

2014年からは「幸せコース」に通い始め、今も「自由人コース3」に通ってくれています。
2014年5月21日からは「お弁当投稿」も始めて、いつも後輩のお手本になるようなお弁当を投稿し続けています。
ちなみに、初投稿のお弁当はこちらの記事の7番目にあります。

好さんのお弁当には150g未満のごはんが入っていて、まるで小学生のお弁当のようでした。
でも、それだとおかずとの陰陽バランスが悪いし、何よりエネルギー源が少ないので、玄米ごはんを少しずつ増やすように中川さんから指示がありました。

怖かったと思いますが、少しずつ、本当に少しずつ玄米ごはんの量を増やすように頑張ってくれました。
ついに200gまでOKになったころ、彼女に変化が出てきました。
体調がよくなって、午後も疲れにくくなったのです。

そして何より、表情が明るくなってきました。
あんなに怖がっていた病気ですが、お薬の量も減ってきて驚いていました。

 
 

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彼女が炊く玄米ごはんは、本当に柔らかくて、今日の彼女の言葉を借りれば、「あんなに柔らかくて美味しくて。中川さんの、ご飯も、パンもなんです! 」とのこと。
そして、中川さんは次のようにお返事します。
「はい そのとおり。 開発するときにいつも胸にあなたの顔があります。 好ちゃんがお腹いっぱい食べられるご飯を作ろうといつも思っています。」

ここで泣けてしまいました。
なんという愛なんでしょうか。
なんとかして奇跡を起こしてやりたいという、中川さんの執念のようなものを感じます。

彼女は最初のお返事で、次のように書いていました。
「何回お弁当を食べても、小豆ご飯の柔らかな炊きあがりと食後の血糖値のゆるやかな推移に感動いたします。」
ここですね。ここが玄米の力です。

そして、むそう塾の「自由人コース」で教えているパンは、全粒粉を使っていますので、玄米と同じように血糖値の上がり方が緩やかになります。
これは単に血糖値の問題だけでなく、玄米や全粒粉の繊維質が腸内細菌のエサになって、快適な腸内環境を維持できるようになるので、健康的になれるのです。

 
 

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彼女が怖がって避けていた炭水化物ですが、実はこれはエネルギー源としてとても重要なものです。
炭水化物を中心にして、少しのおかずがあれば人間は元気に生きられます。
しかし、その反対はバランスが悪いのです。

ですからむそう塾では、最低でもごはんは200gを切らないように食べましょうと言っています。
白米より玄米の方がおかずが少なくてもよいので、お食事の用意も楽チンですね。

10年にわたって彼女の健康を気にかけてきた私としては、彼女が明るく元気にお仕事をしたり、後輩にも時々お弁当を差し入れするほどお料理を楽しんでくれて、本当に嬉しく思っています。
むそう塾を続けていて、心からよかったと思えます。

そして、彼女のお幸せを心から祈っています。

 
 

好さんの今日のお弁当です。
・小豆玄米ご飯190g
・冨貴味噌
・出汁巻
・小松菜お浸し
・蓮根ステーキ
・糠漬け
・モバ味噌

(マクロビオティック京料理教室 むそう塾 好さんのお弁当)

 
 
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麻婆豆腐で風邪が治る? 本当にあったお話

きょう、塾生さんが「夕飯は中川式スンドゥブ。足首からつま先が暖かくなって、こんな感覚とてもひさびさで、びっくり!」とTweetされていました。
ということは、いつもはその部分が冷たいの?と焦りました。
なぜなら、人は寒いと感じなくても冷えていることがあって、冷えを感じているときはすでに身体に影響を与え始めているからです。

だから私は塾生さんに、絶対に冷やさないように、寒いと感じたら暖房したり、身体が暖かくなるような服装をするようにと、うるさく言っています。
本当に冷えは万病の元なんです。

ところで、先日「麻婆豆腐」をいっぱい食べました。
夕食にドドーンと、中川さんがこんなに作ってくれました。
これを4人で平らげたのです。

 
 

(麻婆豆腐 料理:京料理人 中川善博 マクロビオティック京料理教室 むそう塾)

 
 

小豆玄米ごはんと糠漬けとお吸い物で、黙々といただきました。
外は雪がちらつく寒〜い夜でしたが、食べ終わる頃にはお腹も足元もポカポカしてきました。うっすらと汗もにじむほど。
すきま風の入る寒い流しで洗い物をしていても、足先まであたたかで幸せな気持ちです。
「あたたかいって幸せだなあ」なんて感じながら洗い物をしていた私です。

ですから、きょうつぶやいておられた塾生さんのお気持ちがすごくよくわかります。
食べ物で身体を温める方法は色々ありますが、唐辛子の力を借りるのも結構効果的です。
香辛料の陰性の力で血管を広げて、血流を促進するんですよね。
そこにとろみの保持力が加わって、体内を熱い食べ物が移動していくわけです。

というわけで、寒い冬には「あんかけ」料理がおすすめなのです。
あんかけには、マクロビオティックでは片栗粉より葛を使うことが多いです。
葛の陽性さが身体にとても良い働きをしてくれるからですね。

あ、そうそう。
だいぶ前にスタッフの麗可ちゃんが風邪をひいて熱が出たとき、中川さんが「何が食べたい?」と聞いたら、「麻婆豆腐」とのご希望があって、中川さんが作ってくれました。
黙々と食べてグッスリ寝たら、翌日には熱も下がっていつもの元気な麗可ちゃんになっていましたよ。

熱いものを食べて汗をかけば、熱が下がるといった理屈ですね。
胃腸がしっかりした人らしい風邪の治し方です。

風邪をひいたら食欲がなくなる人が多いのですが、そういう場合は無理して食べなくてもいいですが、身体を温めることはしてほしいです。
食欲の落ちない人は、麗可式もいいですね。

 
 
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マクロビオティックを知った人が陥りがちなこと

先日、マクロビオティックを実践されている人からご相談がありました。
個人情報なので詳しいことは書けないのですが、なんだかとても気になって、ある部分だけでも記事にしたいと思いました。

これはマクロビオティックを知った人の多くがたどる道でもあるからです。
2点あります。
①玄米ごはんを食べるべきだと思っている。
②動物性は摂ってはいけないと思っている。

その結果胃腸の調子が悪くなったり、とても痩せる人が出てきます。
胃腸の調子悪化は、主に玄米ごはんの炊きあがりがかたいために起きます。
仮に玄米ごはんがよく消化できる状態であったとしても、急に限られた栄養素になるため、痩せることは多々あります。
玄米の持つ排出力による効果としての体重減少もありますが、適正体重を通り越してしまうのは問題があります。

一方、マクロビオティックを実践してから調子がよくなったという人も多いことでしょう。
数か月、あるいは数年は良い状態が続いても、その後に体調が不調になる場合があります。
その時には「その食べ方が合っていない」と考えて変更すべきなのですが、なかなか変更できない人が多いのです。

10年以上動物性を摂らなくても平気な人がいる一方で、1年ほど動物性を摂らないと、生きてはいるけど活力が感じられない人もいます。
本当に個人差があって、人の顔ほど食べ方には同じものがないと思った方がよいです。

食べ方には「◯◯法」とか「△△流」とか、何かベストの方法があるかのように思う人もおられるでしょうが、そんなくくりで対応できるほど人間は簡単ではありません。
それに精神面の影響も加わるのですから、まさにケース・バイ・ケースで考えるのが一番なのです。

 
 

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マクロビオティックでは体質や体調を陰陽で判断して、それに合わせたお食事をするように指導しますが、そもそも最初の体質判断を誤ると、とても厄介な展開になります。
この誤りが実はとても多いんですよ。

数年前に指導者から言われた言葉をずーっと引きずったままの食生活をして、著しく体調不良になった人が、これまでもたくさんむそう塾に来られました。
人は陽性がベストなわけでも、陰性が悪いわけでもなく、中庸が一番楽なのだと理解してもらえれば、食生活も変えられます。

肉体的に中庸であるためには、精神面でも中庸になれると理想的ですね。
そのためのノウハウは、むそう塾にいっぱいあります。

残念ながらブログには書ききれないことが多いのです。
なぜなら、読んだ人が勝手に自分に当てはめてしまって、間違った方向に独り歩きしてしまう危険があるからです。

そんなこともあって、むそう塾では直接お目にかかれた人のみに、詳しくアドバイスをさせていただいております。
あなたのより良い人生のお役に立てましたら幸いです。

 
 

(絹玄米ごはん 料理:京料理人 中川善博 マクロビオティック京料理教室 むそう塾)

 
 
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マクロビオティックの陰陽判断 話し方

人の特徴のひとつに「話し方」がある。
マクロビオティックでは陰陽の判断をするとき、話し方も参考にする。

<陽性>
・声が大きい
・早口
・口調がはっきりしている
・内容がわかりやすい
・返事が速い
・答えに迷いがない

<陰性>
・声が小さい
・ゆっくり話す
・ボソボソと聞き取りにくい
・内容がぼやける
・返事が遅い またはなし
・答えが遅い またはなし

 
 

このように並べると、陽性の方が断然よいように感じる。
しかし、そうとも言い切れないのが現実だ。

あなたのまわりには、結構陰性の話し方をする人が多いのでは?
そして、その人はすごく良い雰囲気を持っていたりするのでは?

このように分けると、じゃあ陰性の人は陽性に近づけるような話し方をすればよいと思うだろう。
しかし、なかなかそれが変えられないのが人間という生き物だ。
ある意味、陰性の特徴も陽性の特徴も、生まれながらにして持っているようなものだからだ。

そして、この特徴を本人は案外自覚していないことが多い。
だから厄介なのだ。

電話で話すとき、受話器を耳から話さないと声が大きすぎて…なんていう人がいる。
そういう人はお年寄りになっても声が大きい。
一方、蚊がなくような話し方をする人が、いつか声が大きくなるとも思えない。
本人が直そうと意識しない限り。

 
 

ところで、陽性に分類された人はすべて良いのかというと、気をつけなければいけないことがある。
それは、その口調をきつく感じさせてしまう場合があるということだ。
声が大きいと、それだけで威圧的に感じてしまう人がいる。

陽性 → 陽性 ◯
陽性 → 陰性 △

だから、声が大きくて早口の人は、話すときに相手を傷つけないように気をつけた方がよい。
持ち前の特徴のまま話してよいのは、相手が自分と同じ陽性か、それ以上の陽性さがあるときのみ。
子どもは自分より弱い存在だから、大きな声で接すると萎縮してしまう。

 
 

じゃあ、声が小さくて話し方のゆっくりした人は?
こういう人はまわりに癒やしの雰囲気を与える。
ただ、忙しい職場には向かないタイプ。
もしそういう職場にいたら、本人もストレスを感じるだろう。

人にはそれぞれ置かれた場所がある。
その人にとってピッタリの場所がある。
そういう場所で、ノビノビと活動できれば、陽性でも陰性でもいい。

 
 

ホテルオークラ京都 2022.12.22)

 
 

今日の「珈琲講座」が終わったら、オークラに行こうと思います。
雑談をしたい方はご一緒しましょう。
話し方チェックはしませんから(笑)

 
 
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回転寿司の回転方向とマクロビオティックの陰陽を考えてみる

マクロビオティックでは陰陽でいろいろな物事を考えますが、その考え方の一つに左回りと右回りがあります。
左回りは陽性、右回りは陰性とされるのですが、それを身近なことで確認していくと納得できたり出来なかったり(笑)

 
 

面白い記事を見つけました。
『回転寿司』がなぜ右回りなのか知ってる?意外すぎるその理由とは? 2022.6.17

回転寿司のレーンが右回りであることに着目して書かれた記事なのですが、マクロビオティックでも陰陽を学ぶ時に出てくるのがこの右回りと左回りです。
たとえば、「マクロビオティックの陰陽がわかる本」の76ページにも陸上トラックの例が出てきます。
私はこの記事の「3.右回りは違和感」の方に興味を持ちました。

回転寿司店の多くは右回りのレーンを採用しているが、実は「右回り」であることに私たちは違和感を覚えやすい。これは天体の自転や公転がすべて左回りであることから、右回りが自然の法則に反しているためだと考えられている。実際に陸上競技のトラックやスケートリンク、野球のベースなどは左回りだ。なお、お化け屋敷やジェットコースターなどは、この法則を利用してわざと右回りに設計されていることが多い。右回りにすることで、不安感や違和感を覚えやすくしているのだ。

マクロビオティックの陰陽の視点で見ていくと、ふむふむ(ニヤニヤ)と思いませんか?
陸上競技のトラックやスケートリンク、野球のベースが例にあげられていますが、これらはスピードを求める場面なので、いずれも陽性が要求されます。

反対にお化け屋敷やジェットコースターは、スピードではなくむしろ非日常が求められているので、陰性でよいわけです。
回転寿司ではお客さんの懐がゆるんでくれた方がいいので、むしろ陰性の右回りで遠心力が働いた方がよいのでは?と思う私です。

 
 

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日常的に私たちは陰陽と一緒に生きています。
そんな中で陰陽を感じながら、生活に活かしていけたらいいですね。
むそう塾のサイトに、先輩たちが寄せてくれた「陰陽を感じる日々の暮らし」というコーナーがあります。

この中に、今桂剥き投稿中の皆さんへの励みになる記事があります。
まりー先輩の書かれた記事です。
「中庸〜陽性な時間の使い方」 2016.10.1

あなたも、なにか気づいたら文章をお寄せください。
一緒に考えてみましょう。

 
 

(ヤマボウシ 京都市左京区にて)

 
 

植物の世界は陰陽バランスが保たれているので、観ていると心が落ち着きますね。
常々バランスの良い環境で暮らすことが、あなたを生きやすくしてくれます。
そのためには、陰陽バランスのととのった場所に行ったり、モノに接したり、観たり、触れたりすることも有意義です。

もし今、何かが滞っているなら、ぜひ陰陽バランスを整えてみましょう。
嘘のように変化するのを実感されることでしょう。
まりー先輩の体験は、そういうことも意味しています。

 
 
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